「さて、永遠亭・八意永琳の深夜のプレゼンテーションにお集まりくださって感謝です。さてここにお集まりの皆様には一つの悩みがございますね?」
場所は深夜の永遠亭。真夜中の竹林に囲まれており、虫は蛍が一つ二つとちらほらと光って竹林を少しだけ照らして竹が光っているように錯覚させる。
そして、永琳がいるのは自室の永琳ラボ。ここであらゆる薬を作り出し、そしてその薬の成果などの結果のレポートを机の隅に乱雑に置かれている。
そしてその永琳ラボには今光は、一筋も外からはいりこんでおらず、部屋のど真ん中におかれた月の技術を結集させて作った映写機からでた光を壁に、映し出している。
その中に「超簡単、これで貴女も紅魔館の門番と同じスタイルを手に入れることができます!」と赤い文字で書かれた映像が壁に映し出されていた。
「おっと、ご安心ください。お客様にはサングラスを着用させていただかせておりますのでどちらさまが来たりしているかはほかのお客様からは全くわかりません」
会場には某メイドさんやどっからか迷い込んだのか氷の妖精までいる。
それに珍しく図書館に引きこもっている魔法使いまで来ている。他にも多々いるがその辺は割合する.全員サングラスをいじったり自分の胸を見直したりしている。
「しかしながら皆様私が開発したこの手元にあるこの薬の効力を見て、納得して購入を決めていただきたいと思います」
永琳の右手には注射器が握られていてそして
「優曇華、かもん!」
永琳が左手でパチンと指を鳴らすと
「師匠―、なんで私が捕まえなきゃいけないんですかー」
と愚痴を言いながら優曇華院が後ろの襖から出てきて人が一人入れる程度の箱をがらがらと
荷台で運んできて、ため息をついて出て行った。
「師匠、捕まえさせに行かせたから寝不足で目が充血しているじゃないですかー」
「優曇華、嘘はよくないわ。あなたいつも目が充血しているじゃない。その狂気の瞳にカラーコンタクトを入れて黒くしてあげようかしら」
「命がけで捕まえたんですから、あとでなんか褒美くださいよね」
そういうと優曇華院はあくびをしながら片方の手で口を覆って襖を閉めて出て行った。
箱の中身からは何か暴れる声が聞こえるが全然声になっていないため、あまり迫力はない。
永琳が梯子を用意して箱を徐々に上げていくとそこには、紅いもんぺとオーバーオールを足して2で割ったようなズボンで、長い白い髪に紅いリボンが数個結ばれている不死の少女、藤原妹紅が口にガムテープを張られ木の柱にロープで縛られていた。
「はい、というわけでこちらが今回の実験台です。見てくれの通り彼女は成長を二度とすることがありません。もし彼女にこの薬がきいたら効果は絶大ということがおわかりでしょうか?」
永琳ラボの中にいる人たちはざわめいた。
それはそうだ、成長しない妹紅の胸が成長したとなると、効果は確定。
あこがれの惰眠をむさぼる番人、三途の川のサボり魔死神たちと、同じバストを得られるのだから。
「さてと、皆様もう口で説明するは飽きたでしょう。では、この注射でぷすりとやってみましょう。その前にガムテープを外しましょうか」
びりりっという音がして妹紅の口からガムテープ(河童製)が外れる。
「いたたた、おい永琳!なんで私をらちったんだよ!」
「だまらっしゃい」
そういうと永琳は妹紅の腕をめくり、アルコールを湿らせたガーゼを腕に塗って注射を打った。注射器の中の液体は妹紅の体内へと入り込み、すぐに空になった。
「いた!ってかなんか気持ち悪い………おうわぁ!」
気がつくと妹紅の胸は風船のように、徐々に膨らんで服のボタンを弾き飛ばしたところで、成長は終わった。
「おい!永琳これなんだよ!これ戻るのか!」
赤面で永琳に向って縛られながら、怒り狂っていた妹紅に対して永琳は
「うるさいわ。てゐかもん!」
再び右手の指をパチンと鳴らすと後ろの障子からてゐが出てきて
「こいつ、適当に捨ててきなさい」
「無農薬人参5本ね」
「オッケー」
そうやって妹紅はてゐに縛られたまま台車に載せられたまま永遠亭の門前に捨てられた。
「はい、ではお客さま方この胸が大きくなる薬お一人3両で販売しております!がんがん買ってください!」
わいのわいのと盛り上がっている永琳ラボを傍目に永遠亭で捨てられた妹紅は
「うおおお!!!フジヤマヴォルケイノ!!」
縛られた木ごと燃やして脱出していた。
燃やされた木はごうごうと燃えていて今は消し炭になっていた。
「この野郎!!甘い罠ではめやがった輝夜後日絶対殺す!」
この場合甘い罠=慧音がお茶を入れて泊まりに来ないかと誘いにきている。
「おい、妹紅言葉遣いがあらいぞ・・っておい、その胸どうしたんだ・・・」
「って慧音!」
慧音はいつも通りの服にいつもの学帽をかぶっていてナイスなバディで今日も元気に過ごしていた。
「うおおおおおおお!!もこーー!!どうしてお前はそんなにかわいいんだあぁああああ!!」
「ちょ!慧音気持ちは嬉しいけどここでベッドインプロレスはまずいから!!ってか抱きしめてくれるのはうれしいけど力強すぎていたい!」
慧音は妹紅を発見するなりいつもの違うなり様を見るなりダイビングで抱きついて力強く抱きしめた。
「ああ、すまない少し取り乱した。いやぁ、私は妹紅がそんなに成長してくれてうれしいぞ。てっきり妹紅の成長期が来ないまま私は死ぬのかと思っていたからなぁ」
「いや、これはそうじゃなくてかくかくしかじか」
少女事情説明中・・・。
「ふむ、そうか・・・」
「なんでがっかりしている」
思わず突っ込まずにはいられない妹紅だった。
「しかしながら、んーエクスタシー・・・」
「慧音、お前は何を言っているんだ」
目が危ない輝きを放っている慧音に対して冷静に突っ込みを妹紅は入れた。
目の前の永遠亭からは、ぞろぞろとサングラスをかけた巨乳軍団がでてきて、みんな口元がにやけていた。その中から薬の開発者の永琳がこちらに気づき笑顔で近づいてきた。
「いやぁ、もう大繁盛よ。デモストレーションになってもらって悪いわねぇ」
「嘘つけ。反省なんかこれっぽちもしてない癖に」
「あら、ばれてたの。なんでかしらね」
「白々しい」
永琳はご機嫌そうに妹紅とのやり取りをしていた。だいぶ儲かったらしい。
慧音は永琳に声をかけ、
「会話中にすまないが、この薬の効力はいつまで続くんだ?」
慧音は少し申し訳なさそうに永琳に質問をした。
「人間に対しては、実年齢の数と一時間をかけた数よ。あと例外で解毒剤を打った時とかかしら」
永琳は、背伸びをして呑気に今夜の月を眺めて、井戸端談義をする軽々しさで言った。
今夜の月は三日月で、夜空には雲ひとつなく満点の星空が広がっていた。
「ちょっと待った……永琳私の実年齢何歳だと思っているんだ?」
妹紅は、少し震えた声で永琳に恐る恐る尋ねた。
「さぁ?千歳は優に超えてるでしょうね。まぁ、永い間、幻想郷でも一部の人間しかわからない悩みを思い知ることになるわね」
まさに他人事とはこのことといわんばかりの軽々しさで答えた永琳だった。
「ふざけるな!私はあの地平線のようにまっ平らで軽い胸が気に入っているんだ!」
妹紅は激怒して永琳にうるさく鳴いた。
「そうか?大きな胸の妹紅も素敵だと思うぞ」
慧音は妹紅が発言した後にすかさず言ったが、妹紅はあえて無視した。
「はぁ・・・もういいよ、永琳じゃあ解毒剤作ってくれよ。こんな重い球体を胸に付けてちゃあ寝るときだって苦しくてたまらなさそうだ」
妹紅は肩をがっくしと落として、ため息をついて永琳に解毒剤を求めた。
「そうね、まぁ今回は私が勝手にデモストレーションに、巻き込んだから責任はほぼ私にあるようなものだしいいわ」
「永琳にしかないだろ」
「イナバたちに捕まるあなたもあなたよ」
「あれは、仕方なかったんだよ!だって輝夜の知らせで永遠亭の門前に来たら、落とし穴に落とされた揚句、金だらいを、落とされたんだぞ。抵抗しようとして穴から上がったのはいいものの、あのふにゃくちゃ耳の兎の眼を見たら視界が変になって、気づいたら縛られてあんな薬打たれるし」
妹紅は今さっきまでの情けない、自分の姿を思い出すと目尻に涙をためて、目頭を押さえている。
「ああ、やっぱり妹紅はドジをしてもかわいいな」
もちろん妹紅はこの言葉もスルーした。
「まぁ、いいわ。明日の夕方にでも解毒剤取りに来て、それまでは自由にしてていいわ」
永琳は永遠亭に帰ろうとし、振り返って背中を妹紅たちに向けて、立ち去ろうとした。
「ちょっとまて!薬ってのは今すぐできないのか!?」
妹紅は、だんだんと小さくなっていく背中を大きな声で呼びとめた。
「妹紅、あなた何年生きてきたかはわからないけど薬なんてそんなに、ほいほい簡単にできる代物じゃないって知らないの?あらゆる薬を作る私だって一日ぐらいの時間は必要よ」
そういうと永遠亭の中に入ってしまった。
「仕方ない……一日ぐらいなら我慢するか……にしても肩が重い、これか今さっき永琳が言っていた悩みってのは」
妹紅は老人臭く、肩をたたきながら竹林の中にある自分の家に帰ろうとすると、慧音に腕を掴まれた。
「どうした慧音?ってかなんか息荒いし、目がなんだか怖いぞ……」
はあはぁ、と息を荒立てて慧音は目がビカビカと怪しく輝いている。
「すまない、妹紅。お前がかわいいくて仕方ないんだ。もう私は我慢が出来そうにない。今夜は妹紅の家で、熱い夜を過ごそう。何大丈夫だ。優しく優しくしてやるから……」
「駄目だ、この里の守護者早くなんとかしないと……」
そういうと妹紅は、危ない慧音の手を振りほどき竹林の中を走り回ろうとした。
この迷いの竹林を迷わずに進めるのは、永遠亭の面子と妹紅ぐらいなものだったから、
いくら半獣の慧音といえども振り切れると思っていた。
いつもの体なら。
「くそ!走るたびに胸が揺れて動きにくい!」
そう、妹紅の体はいつもとは違い、胸に二つの大きな球体と書いて男の夢が揺れている。
そして後ろから追ってくる慧音は、どこかの怪盗ほにゃらら三世ダイブを空中で決めていて、妹紅に背中から抱きつき地面に妹紅はたたきつけられるものもしっかりと、腕の中に納めていた。
「さぁ、妹紅。二人で熱い夜を過ごそうじゃないか……永琳も粋なことをしてくれたものだ……ふふふふふ……ほら見ろちょうどお前の家の前だ。さぁ、たくさん営もうか」
「うわあああああああああ!!!」
その夜、丑三つ時を超えても妹紅の悲鳴が鎮まることはなかった。
*******************************
「ったく、夜はひどい目にあった」
妹紅は、深夜リミッター解除をした慧音の餌食にあいそのままブラックアウトして記憶がないまま、寝てしまった。
二人は全裸のまま、一つの布団に入り寝てしまっていた。
先に妹紅が起きて、布団から慧音を起こさないように出て自分の服の棚からいつもの服を着るが
「むぅ、胸のせいできついな……仕方ない上のボタンは開けておくか」
窮屈なため少し不機嫌な朝を迎えた。
「おい、慧音起きろ」
妹紅は慧音の寝顔をぱちんと手で軽く叩いた。
反応がない、ただの半獣のようだ。
数秒考えて手のひらを慧音の頬にくっつけて手の温度を上げ続けてみた。
「あつい!妹紅朝から暑いじゃないか!」
「夜の仕返しだ」
ため息をついて、妹紅の服棚から慧音の予備服を出して慧音の体から目をそらしながら、
「早く着替えてくれ、その……なんだ。その姿は同性でも目にきついものがある」
といって服を渡した。
慧音は、少しボケっとしていた。あまり目線が定かじゃない。それに顔が赤い。
「んー……悪い妹紅。ちょっと体が重いんだ……それに熱があるみたいだ」
「へぇ、半獣の慧音が風邪をひいたのか珍しいこともあるもんだな。ああ、これは完ぺきに熱があるな」
慧音のでこに触りながら、妹紅は感心していた。
「すまないが、今日一日私の代わりに寺子屋で授業してくれないか?私は永遠亭にいってきて診断してもらうから」
「えええええええええええええ!!!??いや、無理だから!私が慧音の代わりと無理!」
妹紅は目を思いっきり見開き手をぶんぶんと横に振っていた。
「何を言っている、お前ほど私の授業に参加しているやつはいないし、私が一番信用しているやつはお前以外誰もいない」
げほ、げほっと咳こみながら服を慧音は着ていた。
「いや、私は慧音の授業には参加しているけど、考えていることは輝夜をいかに効率よく殺すとかそんなことしか考えていないから!」
「ったくそんなことを考えていたのか、だけどその研究熱心なところを買ってなんだ、頼む」
慧音は、熱い体で無理をして妹紅の手を強く握った。
「うーん……慧音がそこまで言うなら仕方ないけど……」
妹紅は仕方なく、慧音の頼みを了承した。
「やることは今から伝えるいいな」
「あ、うん」
少女伝言中……
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私は慧音から預かった寺子屋の門の鍵で開け、ガキどもが来る前に慧音から言われたことをするために、いろいろと準備をしておく。
慧音は朝早くからこんなことを、やっていると思うと中々すごいことをやっているのだと感心する。
私が来るのは大体三限目の授業からだし。しかも来たところで一番後ろの席に座り、輝夜暗殺計画というものを紙に書いているだけだし。
「にしてもたぶん、この胸じゃあ絶対ガキどもに笑われるだろうなぁ……」
私は教室の机を慧音に言われた通り台拭きできれいに拭き上げて、箒で教室のをはわいて掃除する。なんでもまずは、環境が良くないと勉学を学ぶ姿勢はできないという。
確かに環境というやつは恐ろしいもので、私が貴族の娘をやっていたころは、
とにかく言葉遣いに厳しい教育を受けたものだ。
今となってはこんな言葉だが、昔はお嬢様といってもいいぐらいの言葉遣いだった。
つまり貴族で育った私がここまで堕落してしまったのは慧音の、あの口調のせいでもある。
慧音がもし、普通の口調でしゃべっていたら私も未だにおぜうさま。
いやいや、お嬢様のままだっただろう。
私は教室をきれいにはわくと、あとは授業で使う教材などを整理して、教卓の前に立った。
しばらくしてガキどもが教室に入ってきた。
「あれー?もこーおねーちゃんけーね先生はー?」
「ああ、慧音は体調を崩して、今日は私が代理でやることになった」
お、なんだ意外に胸のことについては聞いてこない。
さすがは慧音がしつけていることはある。感動したぞ。大胆かつ柔軟ではないが。
「もこーの胸けーねせんせーみたいだー!」
「あ、ほんとだー!」
「風船でもつめてるのー?」
前言撤回。
おい、慧音先生フジヤマヴォルケイノかましていいか?
「お前ら、この胸には今日一日中触れないように、触れたやつは……私が慧音に代わって頭突きをする」
一瞬で、静かになった。
うん、わかるよ。痛いもんなあれ。特に満月の夜は痛いぞ。
「と、いうわけで出席を取るぞー」
私はその後難なく出席を取ることに成功した。
ああ、静かになって作業が進めやすい。
慧音、お前たぶんうるさくなったら今後このネタ使ったらいいと思うぞ。
「というわけで、一限目だ。一限目は……先生に対する気持ちを作文にして書け。先生に対する事なら何でもいいぞ、不満や相談事感謝の気持ちなんかもあったら、恥ずかしがらずに書いてみろってけーねが言ってた」
男子からやっぱりもこは頼りないとか、ちらほら聞こえているので一発だけ炎を机に投げつけて驚いたのでもんぺのポケットに収納していた水鉄砲で水を引っ掛けて消火した。あとで慧音になかったことにしてもらって、机を元通りにしてもらおう。
「もこーおねーちゃん、質問があるんだけどー」
女子から、一人手が挙がった。どうやらまじめな生徒みたいだ。
「なんだ、この胸のことについてだったら頭突きだぞ」
「そうじゃなくて、きょうはけーねせんせーがお休みだからもこーおねえちゃんのことをさくぶんにしてもいいですかー?」
意外な答えが返ってきたことに私は驚いた。
まぁ、いつもは慧音がここに立ち授業しているんだから、私はこんな機会は滅多にないわけだし、しかも今日は慧音に先生やくまかされたのでま、いいとおもう。
「ああ、いいぞ。私に関してのことならばなんでも受け答えるぞ」
教室からはやったー!やけーねせんせーのことを書くとみんな大体おなじことかくからつまらないからよかったーなどと声が聞こえる。
正直なところ、私は地味に嬉しかった。
ガキ共の子守はゴメンだが、寺子屋に多々出入りしている私がどのような印象を受けているか、知れるチャンスだったからだ。
それからしばらくはがりがりと鉛筆が立てる独特の音しかしなかった。
途中で欠伸しそうになったが、一応先生役なのでこらえた。
肩はこっていたので肩を自分で揉んでいたが。
「よーし、全員書き終わったら私の前の机に提出して遊んでいいぞー」
そして頃合の時間になり、ガキ共はわいのわいのいいながら私の目の前の机に作文を提出して、外に遊びに行ってしまった。
「さてと、慧音はこの授業と授業の間に添削をするんだったな・・・・・・」
私は適当に数枚の紙を引き抜き、読むことにした。
一枚目のプリントにはこうかかれていた。
もこーおねえちゃんは、えらいと思います。
このあいだ、かぜをひいた、さとのひとをえいえんていまで、おくっているということをけーねせんせーが、いつもいちげんまるつぶしでかたっていました。おとこのこはみんなねむっていましたが、わたしはそのはなしをきいてもこーおねえちゃんはとってもやさしいひとなんだとおもいました。わたしもいつかは、もこーおねえちゃんのようなやさしいひとになりたいです。
この子には花丸をつけてあげよう。
目頭になにか熱い物がたまってきた。
ってか慧音は一限丸つぶしで私のことを話しているのか?
それは教師という職業上どうなんだろうか。
あとで慧音に注意をしておこう。
私は、気分よく順調に2枚目の作文を取り出した。
もこーはだらしないとおもう。
てらこやにきても、いちばんうしろのせきで、なんかかみにこわいかおをしているのにわらっているという、へんたいなかおをしていて、がりがりとかいていてじゅぎょうにしゅうちゅうできない。
でも、てらこやにもこーがいるとけーねせんせーがあまくなるのでもこーのことはすきだ。
あと、ふゆばはもこーがいるとひばちがいらないのでたすかるからすきだ。
んー三角だな。
私を物として、利用しているのがいただけない。
そもそも、私は輝夜暗殺計画の作戦を立てているときそんなに不気味か?
たまに、素敵なアイディアが出て笑ってしまうこともあるが。
周りからはこう見られているなら仕方ない、気をつけよう。
私は、反省の色を抱えながら三枚目の作文を目に通した。
もこーおねえちゃんは、たくさんくろうしているとおもいます。
このあいだ、さとにいつもくすりをうりにきているうさぎのようかいが、えいえんていがけんこうしんだんをするから、いまからしたいひとはならんでください。
っていわれて、ぼくのかぞくはならんで、えいえんていにいって、けんこうしんだんをうけたあとに、かえっていると、かえりみちけーねせんせーのおうちから、あかりはきえているのにもこーおねえちゃんのおおきなこえがきこえて、いました。
つぎのひ、けーねせんせいにきくと
「あれはだな、あのその・・・・・・妹紅と一緒に仕事をしていたんだ!昨日は夜遅くまでしてな、大変だったんだ!」
と、よくわからないけど、あせをかきながらこたえてくれました。
もこーおねえちゃんはよるおそくまで、けーねせんせーのおしごとのおてつだいをしていて、えらいとおもいました。
わたしもおおきくなったら、もこーおねえちゃんのように、りっぱなひとになりたいです。
・・・・・・。
花丸をやっておこう。賄賂みたいな物だけど仕方ない。
あと、私見たいにはなるな。
慧音曰くの仕事に付き合うと、翌日からだが痛くて仕方がない。
道を外すなよ。私みたいに苦労しないようにがんばるんだ。
さてと、これで最後にするかな。
そうおもって私は4枚目の作文を目に通し始めた。
妹紅、死ね。
くたばれ。
私のスペカで潔く滅べ。
私は、嫌な予感がして作文の名前の欄を見た。
なんというか、やっぱりな人物の作文だった。
名前の欄には綺麗な字で『蓬莱山輝夜』と書かれていた。
まさか、あの授業に隠れて参加するとは・・・・・・。
迂闊だった。私はすぐさま輝夜の姿を探し始める。
教室内を探しても一人も人はいない。
私は、昔のことわざを思い出した。
人を隠すなら人の中と。
そして私は、外で蹴鞠をしているガキ共をみて、一秒もかからずに発見した。
「おい、コラ輝夜!」
輝夜は子供たちと混ざって、蹴鞠をしていた。
あの蓬莱ニートまでも言われた輝夜が外で遊ぶなんて、永琳が見たら涙しそうな場面だ。
「あら、もう気がついたの。あんた寺子達からもこーおねえちゃんなんて呼ばれているの始めてきいたわ。何、強制してるの?」
「するかあほ!」
私は靴をはいて外に出て、輝夜といつも殺し合いをしあう態度で対面した。
「もこーおねえちゃんなにおこってるの?かぐやおねーちゃんけまりじょうずで、すごくやさしかったよ?」
な!?輝夜め、寺子たちの人気まで掌握するとは!
流石は、カリスマを持つ人物の一人!
「そうねぇ、もこーおねえちゃんはいつも、私には冷たい態度で話しかけてくるの。怖くて私、仕方ないの」
ぐ・・・・・・!策士め!
まて、落ち着け。落ち着くんだ妹紅。こいつらとは付き合いも長い。
一日そこらできた輝夜なんかに私がまけるはずない!
そうだ!慧音の試験を一回私が代わりに、受けてやるといったらどうだろうか!
うん!吾ながらいいアイディアだ!
「よし、お前ら!今私の味方につけば慧音の試験を私が代わりに受けてやる!」
おおーもこーすげぇー。おれはもこーのほうにつくぞー。あ、じゃあわたしもー。
などと声がざわ・・・ざわ・・・とひしめいて一気に人気は私のほうに集まった。
ふん、こいつらは現金主義って私は知っているんだ。
一日そこらできた輝夜には負けないに決まっている。
「ふふふ、もしかして妹紅それで勝ったつもりなの?」
「何!?」
輝夜は服の袖を口元に当てて不気味に笑っている。
まだ、秘策なんかがあるのだろうか。
「いい、妹紅?私は今日ここに殺し合いをしに来たわけじゃないの」
「じゃあ何をしに着たんだよ」
「いいわ、教えてあげる。どうやら祖との世界では今、ドッジボールという遊びが流行っているらしいの。それをこの幻想郷で広めれば私がそのドッジボールの第一人者じゃない?そして本を書いてばか売れすれば、印税がっぽがっぽで働かずにして稼いで、永琳には働けといわれずに最高のニート生活が楽しめるのよ。だから私は、ここで子供たちにドッジボールを楽しんでもらい、子供たちの間で人気の下火を炊いてあとはどかんと爆発するのをまてばいいだけよ」
ああ、こいつはバカだ。
月のお姫様がまさかこんなにもバカとは。
父上様、あなたこんなのと結婚しなくて正解でしたよ。
「で、そのどっじぼーるとやらはどうすればいいんだ?」
私はもんぺのポケットに手を突っ込んだまま、説明を聞くことにする。
太陽はちょうど真上の位置に高く上っていた。
寺子屋は今日は午前中で終了するので、少し延長してしまっている。
「このボールをね・・・・・・」
落ちていた蹴鞠のボールを輝夜はひょいと右手で掴んだ。
「相手に投げつけるのよ!!!」
ごうっっと風を切り私の胸元に飛び込んできたボールを私は間一髪右手で止めた。
「へぇ、これがドッジボールか、いいよ面白そうだしやろうじゃないか」
その後輝夜チームと妹紅チームに平等に分かれて試合を開始した。
***************************
「はい、次の方どうぞ」
「ああ、私だ」
ここは永遠亭。迷いの竹林にある古い日本屋敷だ。
私は、少し風邪を引いてしまい、永琳の診察を受けるためここまで頭がぼうっとしながらも歩いてきた。
「あら、慧音あなた昨日はぴんぴんしていたじゃないの。それにあなたが風邪を引くなんて珍しいわね」
永琳は、珍しい物を見るような目でこちらを見てきた。
まぁ、人より丈夫な私が体調を壊したんだ。それはそうだろ。
「昨日、入浴した跡にしっかり拭かずに、寝たとかそういうのじゃないでしょうね?」
「あー・・・・・・」
まぁ、一応濡れて寝たというのはあっているか・・・・・・。しまった、反省すべきだな。
「全くあなたそれぐらい、寺子達でもできることでしょう?示しがつかないんじゃないの?」
「全くだ・・・・・・」
永琳はふぅっとため息をついて、カルテに書き込み、
今の風邪の症状を調べていた。
「なぁ、永琳」
「何かしら」
永琳は、今心音を聞いている最中だった。
「あの薬の解毒剤は出来たのか?」
「ああ、それ実はあれ解毒剤いらないで効果が切れる方法があるのよ」
永琳は、投与すべき薬を探す為、棚に向かいながら会話をした。
「それはどういうことだ?」
「あれは元々体の中の水分を集めて作った水風船のような物なの。つまり風船自体に強い衝撃を与えると、たまっていた水分が排出されて無事に、胸は前の状態に戻るわ」
ああ、よかった。昨日は優しくしていたおかげで割らなかったみたいだ。
あの妹紅を夕方まで楽しめるのだからな。
げへへへへへへへ。
「慧音、涎たらして情けないわよ」
***************************
「ブリリアントドラゴンバレッタ!!」
「なんの!鳳凰飛翔!!」
寺子達は既にゲームから退場して、今では私と輝夜だけだった。
しかし、いつの間にかスペカまで使用する戦いになっていた。
お互いスペカを使ってまでの激しい戦いになっていて、輝夜が放った無数の槍のような弾幕の中に一つだけボールが混ざっていてそれを痛くても我慢して取って、自分のスペカに全く同じように返すという蓬莱人の殺し合いがいつの間にか始まっていた。
「もういいわ!これで終わりよ!」
何かしらくると思って私は構えた。そしたら意外なものが飛んできた。
「えい!」
予想外だ。普通に投げてくるとは。
私はあっけに取られて動こうとするが、どうにも胸が重くて思うように素早く動けずに自分の胸元に来ているボールを取り損ねて直撃した。
「やった!妹紅ざまぁみなさい!そんなに大きな胸をしているのが敗因だったのよ!
そんなものをぶらさげて私に勝てるはずないじゃない!」
私は、悪態を独りでつきながら立ち上がると体が軽かった。
「あれ?」
そう思って自分の胸を見ていると少し小高い地平線が広がっていた。
「やったー!元に戻った!!」
ああ、哀れ男の夢は輝夜によって粉砕された。
「ってこれは・・・・・・」
私はなぜかはしらないが感じた。ものすごい尿意を。
私は寺子屋にすぐさま向い、走っていった。
「何?妹紅逃げるの情けないわねぇ」
くそ!用を済ましたら絶対殺す!
私は精神的に背中傷を負い、寺子屋のその……外の世界で言うトイレに逃げ込んだ。
ああ、情けない水音を立ててしまってかっこ悪い。
「ふふふ、妹紅情けないわね。そんなはしたない音をたてて」
なんと輝夜が用を足している時に厠に突撃してきた。
マナーのなっていない奴め。
「おま!なんでここにいるんだよ!お前はマナーってものがないのか」
「生憎だけど、敗者にかけるマナーなんてないわ」
憎たらしい。だが、残念だな。輝夜私は既に用を足し終わっているんだ。
今出ている水音は、ポケットに入っていた水鉄砲の水の音だ。
ドア越しだけど仕方ない。慧音ごめん。輝夜を一回殺すために扉を燃やす。
「フェニックス再誕!」
「え?」
輝夜は不意打ちを食らったみたいで、もう灰になっていた。
私は輝夜をまんまと罠にはめてやってハイになっていた。
力を押さえたつもりだけどもちょっと厠丸ごと吹き飛んでしまった。
ああ、こりゃあ慧音に怒られるな。
私は燃えている厠を後にして外へさっさと出て行った。
「もこーおねえちゃん何かあったの?」
「輝夜は、用事があるから家に帰るみたいだ」
「そーなのかー」
私は燃え盛る厠方面を見ているガキ共にそう伝えて
「ああ、そうだ昨日の宿題を慧音の机に置いたらもう帰っていいぞ。ちなみに今日の宿題は日記な。明日フジヤマヴォルケイノ食らいたくなかったら提出しろよ」
と、頭をがりがりとかきながら寺子屋に戻っていき、作文の続きを見ようと思う。
あれは視るのがなかなか楽しかったからな。
*********************
私は自分の家に日が暮れる頃戻ってきた。
太陽はもう沈みかけ紅い陽光が竹林を彩っていた。
ああ、やっぱりここからみる夕日はきれいだな。
慧音の風邪が治ったら、ここに誘ってみよう。
私は家の扉をあけるとそこには、慧音が料理を作ってくれて、待ってくれていた。
「ああ、おかえり妹紅」
「慧音!無理したら駄目だろ!」
私は靴を脱いで、慧音のほうに走り寄る。
慧音はいつもの服を着て、味噌汁、ご飯、焼き魚を用意してくれていた。
「いや、もう良くなっているんだ。一応半獣だからな、それに永琳からも薬をもらってきた。というよりも妹紅、お前輝夜と喧嘩でもしたか?」
「あ?ああそうだけどなんでわかったんだ?」
私は不思議に思い、慧音に尋ねてみる。
「いや、お前の胸が元に戻っていたからな」
「は?」
慧音は、笑ってなんでもないよ。いって適当にはぐらかした。
なんかむかつくな。
「で、妹紅一日の寺子屋生活はどうだった?」
慧音は笑顔で聞いてきた。私は、その笑顔で今日一日の疲れが一気に取れた。
輝夜に変な勝負を挑まれたことや、ガキ共の作文なんかのことを私は、食事の間を挟んで慧音に告げた。
「本当に、慧音はすごいな。私だったら3日でさじを投げるぞ」
「そうか?妹紅お前は気づいてないかもしれないが、楽しそうに今さっき話していたぞ」
ああ、だめだな。作文で知らないうちに、表情を漏らしているっていう指摘があったのに。
全く、私はどうやら感情を隠せないらしい。
「慧音だって、寺子屋のことを話すとき楽しそうだぞ?」
「それはほんとうか?」
「ああ」
私は、慧音の作ってくれた味噌汁を飲み終えて、そう返答した。
「だめだな、私は。一回今日とまったく同じ題材で、作文を書かせたことがあるんだが
授業中に妹紅のことになると我を忘れて語るのをやめてくれと一回書かれたことがあるんだ」
私は思わず、笑ってしまった。なんだ似た者同士じゃないか。
慧音はどうしたんだ。不思議そうに聞いてきた。
「いやさ、まったく同じことを私も書かれたんだよ」
私は、その後も今日のことを、感情ダダ漏れで話した。
夜は今から始まったばかりだから、まだまだ楽しかった今日を話そうと思う。
翌日の朝私は、慧音に厠を丸ごと焼いてしまったことにより頭突きを3回連続で食らった。
しかし、ちょっと待てチルノw
もう少し量を書けば改善出来るかと思います。
また、キャラクターのそれぞれが「この場合はこういう風に喋るであろう」という人物描写をもう少し掘り下げられれば、
さらによくなる気がします。参考にしてください。
長々とした指摘、申し訳御座いません。以下感想です。
俺、ぱっちぇさんは着やせ派だって信じてるんだ・・・