乱用により覚醒剤等に近い幻覚症状を

　




早「八坂様のポニテかわいいよぉぉぉうわぁああぁあぁむしゃむしゃしたい咀嚼したいぎャアアぁぁあァ！！！！」

ポニテ「来いよベネット！」

早「ひぃぃやぁああぁぁまろやかミルク味おいしいょぉおぉぉ八坂様のポニテしゅごいいぃぃいぃ！！！」














早「…夢…か…」

Tシャツ「大丈夫？　うなされてたシャツよ？」

早「う、うん、大丈夫…。ごめんね、心配かけて…」

Tシャツ「気にすることないシャツ。早苗ちゃんいつも忙しいし、たまには休むのがいいシャツよ」

早「うん、ありがとう」














早「BadTrip！？」ガバァ















東方御花畑　～　Never do,Never Never NEVER!!















◆AM10:05　結界の外側・東風谷早苗宅 寝室



早「はぁっ…、はぁっ…」

早「なんか酷い夢見た…」

なんかあの髪飾りの蛙「どうしたケロ？」

早「うん…なんだろう、何て言うか…バッドトリップを…」

なんかあの髪飾りの蛇「クスリやってるニョロかご主人！？」

蛙「CMでもダメ、ゼッタイとか言ってるケロ、早々に止めるのがいいケロ」

早「はは、薬じゃないよ。薬じゃないけど…無意識に何か吸ってるのかな私…」

蛇「あぁ、我が主を依存症治療施設に送り出す日が来るとは…」

早「やってないってば」

蛙「変な夢でも見たケロか？」

早「ポニテとTシャツに話し掛けられただけ」

蛙「…」

蛇「…」

早「えっ、何この深刻な雰囲気」

蛙「ぼ、僕はさなえがどうなっても見捨てないよ！」

蛇「わ、私だって見捨て…捨て…ないニョロ！　うん！」

早「言いながら何処行くの！？」

蛙「えっと、い、池にっ」

蛇「藪にっ」











◆PM2:14　結界の外側・守矢神社 社務所



早「…それで起きたら今度はTシャツに労られてですね」

神「…早苗、疲れてない？　大丈夫かい？」

早「元気一杯ですよ？　昨日も丸一日掛けてイラスト投稿サイトにTシャツポニテの八坂様の絵を」

神「少し待ってほしい」

早「スタイル良い人のTシャツ姿は垂涎ものですよ…ヨダレずびっ」

神「…諏訪子っ助けてぇ！」

諏「よーし待ってろ今助けに…うわー買い物袋に足をひっかけてころんでしまったぞーおでこがいたいー」

神「警察の人たすけてぇー！！！」











◆PM7:32　結界の外側・守矢神社 社務所



早「良い写真が撮れましたね！」

諏「拡大して抱き枕作ろうぜ！」

早「スケッチもたくさん描けました！」

諏「充実した四時間だった！」

神「死にたい」

早「そろそろ召し上がれますよ」

諏「このクソ暑い中で鉄板でお好み焼きだなんて命知らずだなぁ」

早「行き掛けに寄ってきたタイムサービスでお肉とキャベツが沢山手に入ったので」

神「嫁に行けない」

早「Tシャツ着てポニテにしたら嫁に貰ってあげます」

神「さっき散々着たし散々結ったよね」

早「下着を残して差し上げただけ感謝すべきです」

神「自分ちの巫女ですらこの仕打ちだもんなぁ…そりゃ信仰も減るわ…」

早「じゃあせめて日中は本殿に居てください。なんで社務所でクーラー満喫してるんですか」

神「平日の真昼間なんぞに人が来る訳なかろう」

早「休日にも来ないじゃないですか」

神「うぐぅっ」

諏「お好み焼きには醤油だよね」

早「諏訪子様は人間じゃねぇ」

諏「えー」

早「女は黙って焼き肉のタレですよ」

諏「それはちょっとぜんぜん納得行かないよ」

早「醤油の100倍良いです」

諏「日本人の生活必需品たる醤油を舐めないでよねッ」

神「早苗、タルタルソース取って…」

早「主祭神がお好み焼きにタルタルソース掛けてた。死にたい…」

諏「タルタルだと外食でお好み焼き頼んだ時なんか恥ずかしいｗｗ」

神「畜生」

諏「本格的に信者集めに走った方がいいんじゃないかな。今の神奈子は、駄目だ」

神「駄目って言われた…！？　うぅむ、だが、やはり潮時か…？」

早「？」

諏「…あれ、早苗、頭どうしたのさ？」

早「突然何を言いやがるんですか。至って正常ですよ私の頭は」

諏「ちゃうちゃう、そうじゃなくて髪飾り着けてないなって。私と神奈子の」

早「あぁ、二人なら池と藪に行くって言ってました」

諏「は？」











◆PM11:12　結界の外側・守矢神社 本殿



諏「暑いよね、最近…」

神「夏も真っ盛りだからな…」

諏「蒸し暑い夜を過ごすには、よいしょっと」

神「冷えたお酒が欠かせないってね。どれ、この辺に…あった」

諏「む、祭壇の裏とはまた酷い所に隠したね」

神「早苗が怒るからさ。『本殿で飲酒なんて神として終わってますー！』って」

諏「神様は本殿でお酒飲むのが仕事なのにねぇー」

神「そういう諏訪子も酷いさ。ここの床下にこんなスペースがあるなんて初めて知ったわよ」

諏「祭壇裏にこっそり冷蔵庫置くよりは目立たなくていいじゃんか」

神「床下なら許されるとお思いか」

諏「ははは、それは無い」

神「ははは、わかっててやるかお前」

諏「夏だからさっ」

神「夏だなぁ。そういやそろそろ学生どもは夏休みなんだなぁ」

諏「神奈子の口から夏休みなんて俗っぽい言葉が出るとは思わなかった」

神「…社務所のゴミ箱にな。これが捨てられてて」

諏「ゴミ漁りなんて感心しないなぁ…何だこれ、『PTA会議のお知らせ』、『定期試験日程』に…」

神「一番後ろに『夏季休業に向けて』って紙があるだろう。早苗の学校の連絡紙だな」

諏「え、早苗って学校…、…あ」

神「出かけ際に郵便物と一緒に持って来ちゃったんだろうな」

諏「…んぅ」

神「…なぁ諏訪子。晩飯の時にもちょっと零したけどさ…」

諏「…私はいつでも構わないよ。何なら今からだろうと」

神「流石、…じゃあさ。その何ならで、今から、手伝ってくれないか」

諏「わかった。でもとりあえずは」

神「この一杯を楽しんでからだな」

諏「くふふ」


「「乾杯」」











◆PM11:41　結界の外側・東風谷早苗宅 居間



早「ただいまぁ」

蛙「だから俺はワイフに言ってやったのさ。『庭の…』あ、おかえりケロー」

蛇「お帰りなさいだヘビー」

早「人を馬鹿にしてるのかその語尾は」

蛇「『ニョロ』も大概だと思うニョロが」

蛙「『ケロ』は安定してるケロね」

早「先に帰ってたの？」

蛙「蛙だけに帰る事に関しては定評があるなんちゃってね！　おっとゲロ付け忘れたゲロゲーロォゥ！」

蛇「久し振りに明確な殺意を覚えたニョロ」

蛙「おっと僕を食うならまずはナメクジを呼んでくるケロ、伝統的な美しい三すくみだケロ」

蛇「ご主人、ナメクジやってくださいニョロ」

早「なめーっ」

蛙「このナメクジ野郎！！！！」

早「蛇」

蛇「委細承知」

蛙「やめてやめてっ噛まないでっ味しないからっ」

早「お風呂入ってくるー」

蛙「死ぬっ、あっ、おばあちゃん…死んだはずのおばあちゃんが…！」

蛇「…あ、携帯鳴ってるニョロ」

蛙「蛙頭蛇尾の新たな怪物が今生まれようとっ！？」

蛇「人の話聞いてないニョロねテメェは」

蛙「携帯が鳴ってるからなんだっていう話ケロ。出れる訳でもないのに」

蛇「幻覚だものね、ニョロ達。留守電設定してあるしその内に止まるニョロよ」

蛙「何ケロ、そのニョロ達って」

蛇「ourの意」











◆AM0:01　結界の外側・東風谷早苗宅 居間



早「もしもし八坂様ですか？　申し訳ありません、お風呂入ってて出損ねました」

『風呂に入るのに留守電入れるんじゃないよもー、ちょっとお金掛かっちゃったじゃない』

早「いや、出れないという意思表示の為に…」

『ま、いいか。どうせこの電話代を払う必要は無くなるんだからな』

早「神様が踏み倒しとか本格的に信仰失せますよ…」

『その失せる前にだよ。早苗、生活必需品だけ用意して神社まで来な』

早「へぁ？　もう夜中じゃないですか何を仰ってるんですか…？　それに生活必需品って」

『40秒で支度しな！　って奴さ』

早「八坂さ…切れた…」

蛙「…」

蛇「…」











◆AM0:29　境界線・守矢神社



早「八坂様、諏訪子様！？　これは…！？」

諏「ちょっといまがんばってる」

神「ちからいっぱい」

早「座ってアイス食べてるだけじゃないですか！　でもなんか景色はぼやけてるし…何だこれ！？」

諏「電話で伝えなかったの？」

神「気取るのに精一杯でつい、な」

早「ああー！！　せっかく整理した祭具殿が消え…消えた！？」

諏「むかーしのアニメだっけ？　あのセリフ」

神「良いキャラだよなぁ」

早「ちょっとなんかもやもやしたのこっち来てますよ！？　じわじわ！」

諏「あ、当たった」

神「神ともなると棒付きアイスでハズレなんて絶対引かない勢いじゃないとな」

諏「ハズレの絶対量からは逃れられないけど思うけどなー」

神「そこは神だし、ゴッドパワーを現世に顕現して」

諏「なんて罰当たりなゴッドパワーの無駄遣いだ」

早「ああ、自転車！　私の自転車が…え…もやもやの向こうに…これは、山から見た景色…？」

神「あ、ハズレた」

諏「絶対引かない勢いじゃなかったっけ？」

神「フンッ」

諏「罰当たりなゴッドパワーの無駄遣いを使った…！」

神「文字を『あたりめ』に変える事に成功したぞ」

諏「理解できない」

早「アイスの話してる場合ですか！！！」

諏「まぁま、落ち着いてあいす饅頭でも食べなよ」

早「ばかー！！　とりあえず説明してくださいよ！！」

神「電話で『信仰無くなりますよ』とか言ってたじゃないか。その通りだ、故に私達は新天地へ向かう事にする」

早「新…天地…？」

諏「おさきっ」

早「諏訪子様！？　も、消え…！」

神「良いか、東風谷早苗。此れより我等が神威を奮う地の名は…」







――――『幻想郷』だ。







早「神奈…ッ！！」



神「ん？　『神威を奮う』なんて言い回しあったっけ？　不安になってきた」

早「グダグ…ッ！！！」











◆　？



―――行ったケロ？

―――行ったようニョロね。

―――僕達の仕事もとりあえずは終わりケロね。

―――ご主人…上手くやっていける事を祈るニョロ。

―――自分の幻覚に無事を祈られるなんて貴重な体験ケロ。

―――はは、違いないニョロ。

―――じゃあ、お疲れ様。ばいならだケロ。

―――ん、ほいじゃ、さよならニョロ。


―――――――　　　―　－　　　‐














『早苗の日記』

○月△日

この不思議な土地、幻想郷に来てからもうそろそろ2年になる。

これだけの間ここに住むと、自分も幻想郷の一員となった実感が湧いてくる。

幻想郷は、私を受け入れてくれた。

初対面の印象が最悪だった気がする霊夢さんとも…その、友達になれた。

霊夢さんだけじゃなく、魔理沙さんや文さん、椛さん、もっともっと他にも…。


あの日から蛙と蛇は見ていない。当然だ、あれは幻覚なのだから。

もう私には、話し相手になってくれたあの二人は必要無いという事なのだろう。

それでも時々、あの二人の声が聞こえる気がして、ふと会いたくなって………























早「という涙無しには語れない秘話が…」

小兎姫「で、それが理由？　ということは、やってた事は認めるのね？　クスリ」

早「ちょっ、手錠とかやめてくださいよ…犯罪者みたいじゃないですか…」

小「幻想郷は全てを受け入れるけど、薬物乱用は警察とては見逃せないのよねぇ」

早「違うんですって、あの二人にもう一度会いたくて…だよね大麻！」

大麻「そうだね早苗！」

小「大麻をやったのね！？　あと怖いから虚空に向かって喋りかけるんじゃない！」

早「ちちち違います！！　これは"たいま"じゃなくて"おおぬさ"って読んで…」

小「ん、何か袋が落ちて…『リタリン』？」

早「バッ、やめっ、それは違、違うんです、違っ」




　

>＞蛇「ourの意」
>we？

木「we-our-usで…この時は主格だから…あっれェ！？」
妹「中学英語レベルじゃないか…」
木「いやまってこのミスは流石に酷い！投げやりになって推敲サボるんじゃなかった！！」
妹「酷いのはこのネタだろおい大丈夫なのかこれ」
木「か、辛うじて…規約に反してなければ大丈夫じゃん…！？」
妹「こんばんわ」
木「おはようございます。どうも早苗さんって登校拒否とかが似合う」
妹「最後の段落までが作り話じゃなくなるとオチの酷さが変わってくるよな」
木「どうしてこうなった」
妹「書いた本人が何を言っているんだ」
木「最初アホみたいなギャグ書いてたつもりなのに無意識にシリアスになっていく様は怖い。軌道修正頑張った」
妹「タイトルから決めて話作るもんじゃない」
木「…い、一応、早苗さんは好きなキャラですよ？　こんな扱いだけど」
妹「しかしこんな酷いオリキャラもねぇよどうすんだこれ」
木「いや、今まで書いた中ではなんかちょっと好きなんだけど…」
妹「え…」
木「本当にありがとうございました」