Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

人形遣いと普通の幼女

2009/07/16 23:41:05
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※この作品は、本作品集に掲載されている、年寄りの知恵袋さんの『七夕は雨が多いが幻想郷には幼女が多い』に深い感銘を受け、溢れる衝動を抑えきれずに書き上げたものです。
 年寄りの知恵袋さん、勝手にこのような作品を書いてしまい、申し訳ありません。これもひとえに、貴方様の幼女魔理沙の尋常ならざる破壊力ゆえですので、どうかご容赦下さい。





















 それは、今からおよそ十年ほど前のお話。
 魔法の森にある洋風のお家に、一人の小さな女の子がやって来ました。
 
「ありすー、ありすー」

 扉をどんどんと叩きながら、女の子は大きな声で言いました。
 やがて、ぎいいと家の扉が開き、金髪の女の人が姿を現しました。

「あらまりさちゃん、いらっしゃい。今日はどうしたの?」
「あそびにきたの」
「そ、じゃあお入んなさいな」
「うん!」

 まりさと呼ばれた女の子は、それはそれは嬉しそうな笑顔で家の中に入っていきました。

「気をつけてね」
「うん」

 女の子は、いつも部屋の敷居につまづいてこけそうになるので、女の人は女の子がこけないよう注意をしつつ、その後に続きます。

「あ!」

 案の定、女の子は敷居につまづきました。
 すかさず、女の人が女の子の両脇に手を入れ、後ろから支えます。

「もう、だから言ったのに」
「えへへ、ごめんなさい」

 女の人に注意をされても、女の子はあっけらかんと笑うばかり。
 女の人ははあと溜め息をつきました。

「とうっ」

 リビングのソファーに、ぼふんと女の子が飛び乗りました。

「えへへへ」

 ニコニコ笑いながら、足をぶらぶらとさせています。

「じゃあまりさちゃん。今日は何して遊ぼうか?」

 腰をかがめて、女の子と同じ高さになって、女の人は問い掛けます。

「うーん……」

 女の子は、少し考え込む素振りを見せます。

「そうだ、お人形遊びなんてどうかな?」
「んーと……まりさ、おうまさんごっこがいい!」

 その女の子の返事を聞いて、女の人の顔色が変わりました。

「え、いや、お馬さんごっこはちょっと……膝が痛くなるし……」
「やーだー! おうまさんごっこがいーい!」

 ばたばたと、女の子は手足を力いっぱいに動かします。
 
「わ、わかったわ。わかったから、暴れないで」

 女の人がなだめるように言うと、女の子にまた笑顔が戻りました。

「じゃあありす、おうまさんになって!」
「……はいはい」

 女の人は諦めたように、床に四つんばいになりました。
 その背中に、いそいそと女の子が乗りました。

「よーし、ありすごう、はっしん!」
「とほほ……」

 女の子の威勢のいい掛け声に合わせて、女の人は溜め息をつきながら、お馬さんさながらに部屋の中を回り始めました。

「わーいわーい、ありすはやーい」
「わ、こら、あんまり暴れないで……」
「あはははは。どうどう、どうどうー」
「もう……しょうがないんだから」
 
 ……その日一日、そのお家からは笑い声が絶えませんでしたとさ。


 



























「……絶えませんでしたとさ。めでたし、めでたし」

 アリスがお決まりの文句で締めると、周囲からは拍手と歓声が沸き起こった。

「相変わらず、アリスの人形劇のクオリティの高さは一級品だわ。ねえ咲夜」
「ええ。この再現度の高さたるや、この幻想郷においても他に類を見ませんわ」
「むきゅ。魔理沙にも、こんな時代があったのね……」
「そりゃあ魔理沙さんは人間ですからね。何十年も変わらないパチュリーさまとは違って。ひひ」
「……小悪魔、あなた最近一言多いわよ」
「ひゃうっ!? すすすいません」
「まあでも、魔理沙さんがこのまま素直に育ってくれてたら、今私がこんなに苦労することもなかったんですよね……」

 美鈴ががっくりと肩を落としながらそう言うと、辺りがどっと笑いに包まれた。

「どうもありがとう、アリス。楽しい余興だったわ」

 拍手をしながら、一同を代表して感謝の意を述べるレミリア。

「いえいえ。こんなものでよければ、いつでも」

 笑顔で、それに応えるアリス。

「ねー、ところで当の魔理沙は?」

 キョロキョロと、辺りを見回しながら問うフランドール。

「ああ、あいつなら……」

 ニヤニヤしながら、部屋の隅を指差す霊夢。




 その先には、ぎゅっと押さえた帽子のつばで両耳を覆い隠し、何かをひたすら耐え忍ぶかのように、壁に向かって三角座りをしている魔法使いがいた。
 






「……お前、私になんか恨みでもあんのか……?」

「あら? 私は魔理沙の可愛さを皆に伝えようと思っただけよ? 別にあの頃魔理沙にお馬さんごっこを毎日のようにやらされて膝のお皿が一時期めっちゃ痛くて夜枕を濡らしたことなんてもう覚えてないわ。もう忘れたわ。ええ本当よ」

「…………」
まりまりさ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
アリス怖ぇwww
2.名前が無い程度の能力削除
昔話で終わってればほのぼのとした話だったのにwww
アリス実は根に持ってたのか。
3.名前が無い程度の能力削除
みんなの前で黒歴史をバラすなんて・・・アリス、恐ろしい子
よほど根に持ってたんだね
4.esti削除
後書で鼻水吹いた
5.名前が無い程度の能力削除
ほのぼのだと思ってたらwww
6.奇声を発する程度の能力削除
後書きwwwwww
7.名前が無い程度の能力削除
さすがアリスwww
8.名前が無い程度の能力削除
最後の魔理沙はあの図を彷彿と
9.名前が無い程度の能力削除
「じゃあまりさちゃん。今日は何して遊ぼうか?」

なんかものっそい危ないセリフにしか聞こえ(ry
10.名前が無い程度の能力削除
アリス姉ちゃんw