Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

裏上海人形が消えた夜

2009/06/30 14:58:06
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これは上海人形が消えた夜が前提となっています。
※文章力が小学生から進化してません
※上海人形が鬼畜です
※なんか色々台無しです
※独自設定多かったり、文章に脈絡がありません

それでも暇つぶしに見ていただけるならどうぞ


ん?私がだれかって?ただの人型の存在さ。
まぁ、そんなことはどうでもいいじゃないか。
というか、君に名乗る必要性を全く感じないしね。
今君が知りたいのは、あの小さな人形がどうなったのか?ということだろう?
いつも、アリスのそばにいた人形がふと消えたらそれは気になるものだからね。
これは、そんなあの小さな人形が残した、日記のようなものだ。
人形が文字を書けるのかって?そりゃ、書けるさ。
といっても、これはあの小さな人形が書いたものではなく、持っていた記録なのだがね。



0:00
私は人形である。名前は上海人形と主からいただいた。
どっかの猫の100億倍は幸せだろう。なにせ主人が世界一の美少女だからだ。おっさんとは違う。
この瞬間にいやな予感がしたものは、早めにプラウザのバックを押すことをお勧めする。




後悔はしないな?では続きだ。


わが主は本来、睡眠も食事も必要ない魔法使いという種族だが、基本的に人間と同じ生活を送っている。
もちろん、魔法の実験などのため、徹夜することはたまにあるが、おおむね健康的な生活を送っているといえよう。
主いわく「都会派魔法使いとしては、健康で文化的な生活をする必要がある」とのことだ。
一日の徹夜で、眠そうにふらふらしていたときに主が言ってたのでそうなのだろう。
ちなみに、強がるその姿に全人形が萌えたのは当然だ。
その時の写真は闇人形オークションで香霖堂の赤字の10倍もの価格で取引された。
当然、私はリーダー権限を駆使して、音声付きの動画をもっているがね。
おっと、話がそれてしまったな。


まず、今の状況について語ろうと思う。
先ほど述べたように、アリスはもう就寝中である。パジャマは昔から使っているくまさんだ。
この間、私たち人形は保管されることになるが、それは、棚の中に置かれる人形やケースに入れられる人形、封印される人形など様々である。
私たちのように、よくアリスのお供をする人形は棚に飾られ、結界がはられる。
これは、黒白魔法使いが私たちに手を出さないようにするためのものだ。
しかし、時にこの結界が私たちの目的にとって、とてもやっかいなものになる。

「リーダー、主の就寝を確認したとフランシスコから通信がありました」
「そうか、あいつもそろそろ自分で動けるようになりそうだな。よし、ではいつも通りミッションを開始してくれ…だが、その前にポケットの中身を出せ」
「な、なんのことでしょう?」
「お前は今日洗濯係だったな?」

ふっ、これだけいえば十分だろう。その人形はおずおずとポケットから布を取り出した。

「これは、私から返しておく。二度とこんなことをするな」
「…はい」

そして、私はその布をポケットに入れた。
この布をどうするかって?先ほど言っただろう?主に返すのだ。
嘘だ!…そんな力いっぱい否定しなくてもいいだろう?
人形の心は繊細なんだぞ。
だが、これは本当にアリスに返す。
私からすればなぜ君たちがこんなものに興味を示すのか分からないのだがね?
隙間妖怪の靴下なんて。
別に良い匂いも、変な匂いがするわけではないしな、そもそも代謝があるかも疑わしい。
え?布は主の下着ではないのか?
洗濯係がそんなものを持っているわけないだろう?
主の下着は脱いだ瞬間に私が回収しているのだから、洗濯のしようがない。
まぁ、いつまでも持っているわけにはいかないので、私がきれいにしてタンスに入れておくのだがね。

そんな風に私が考えていると、棚にいた蓬莱や和蘭などが消えていた。
いつのまにか作業に入ったのだろう。
実はほんの一部の人形のみだが、こうして主が寝ている間は私たちは自由に動ける。
これが、主の悲願である自立人形であるのか、それとも主の愛情により九十九神と化したのかはわからない。
だが、原因は間違いなく私の海よりも深い主への愛だろう。
その証拠に数多くの人形の中で一番初めに私が動き始めた。
そのおかげで私がリーダーとなっているのだがな。

しかし、こうして意識を持った以上、主に報告しなければならない。
だが、残念ながら主が起きているときは自由に動けないので、こうして主が眠ってから行動するしかないのだ。

「リーダー!以前から掘り進めていた棚の穴が埋められています」
「なんだと!」

くっ、以前から進めていた計画もつぶされたか。
そう、私たちのように意識を持った人形は、みな対黒白用の結界がかかった棚にしまわれている。
よって、行動を起こすにしてもまず、棚から出なくてはならないのだ。
これまでもいくつもの案を試してみた。
しかし、この案すら潰れてしまうとどうすれば、と考えていると

「リーダー」
「…蓬莱か」

私の無二の親友である蓬莱が話しかけてきた。

「リーダー、残念ながら考えている時間はない」
「早急に手を打たねばならないと思う」
「よって、以前から私が提唱している案を承認してほしい」

「なんだと?」

…確かに方法は一つあった。
しかし、それは私たち人形としての根底を揺るがす危険性を秘めている。

「前にも言っただろう。私たち人形は主のためにある。迷惑をかけるわけにはいかない」
「では他に案があるのか?それに、確かに迷惑をかけるが、私たちの存在を主が認識すれば、研究は飛躍的に伸びる。結果的には主のためになるだろう?」

くっ、確かに他の案は無い。結果的にプラスマイナスでみればプラスになるだろう。

「だが…」
「リーダーの気持ちも分かる。主の怒りを受ける時にはこの蓬莱が命を持って償おう」

…まさか、蓬莱がここまで強い覚悟を持っていたとは、私はリーダー失格だな。

「分かった。蓬莱の案を実行しよう。だが責任を取るのは私だ」
「上海!」
「今はリーダーと呼べ。異議は認めん。各々、即座に実行しろ」

ふふふ、蓬莱が悔しそうにしているな。だが、アリスのお仕置きを受けるのは私一人で十分だ。
あの普段は端正な顔をゆがめて、足を肩幅に広げ、重心を下げ、私の目を睨みつけ、私に白魚のような指を突き付け、メッ、とする瞬間はたまらない。
その後、怒りすぎたかな?と抱きしめてくれる瞬間など絶頂ものだ。

「リーダー、準備が完了しました」
「…そうか、始めてくれ」
「はっ!」

まだ若い露西亜が敬礼をして、結界を破壊し始めた。
その時、私の脳裏に昔のことが思い浮かんできた


「よし、これで完璧」
そう言い、主は棚を見回した。
「これでもう、あなたたちが魔理沙に取られることはないわね」
私に笑顔を送り、言葉を送り、私を棚に飾ってくれた。
そう、この棚は私がふがいなくも、黒白にさらわれてしまったために、用意してくれたものなのだ。
あの主が、紫色のもやしのような魔女に頼ってまで作ってくれたのだ。
あの時は、代償代わりにと主の手作りの夕飯を要求するばかりか、泊まっていきやがった。
私はそれから、もやしが嫌いになった。大嫌いになった。
つまり、これを壊すということは、また、主が紫もやしの毒牙にかかる危険性を示している。
だが、


パリーン

と私が物思いにふけっているとガラスが割れるような音がして、結界が壊れた。
やれやれ、これで私は地獄行き確定だな。

「リーダー、完了しました」
「…御苦労。だが、ここからが本番だ。主に私たちの存在を知らせるために、各々が思うことをしてくれ。健闘を祈る」
「「「「はっ」」」」

みんな、そう言い主に思いを告げるべく行動し始めた。
すでに、空が明るくなり始めている。もう、あまり時間は残されていない。

ある者は主の手に特攻した。いつも操られているが、あれはいいものだ。
ある者は主の足に特攻した。普段なかなか見ることができないなかなかの美脚である。
だが二人は今、パジャマの鉄壁に頭を悩ませている。

ある者は主にキスをしにいった。あのマシュマロのような唇をねらうとは靴下のくせに分かっている。
ある者は主の胸に抱かれにいった。迷わずに一番乗りを果たした蓬莱に、私は尊敬の念を覚えた。



そして、私はその瞬間を写真に収めた。
香霖堂でポロライドカメラというものを買ってよかったな、まさに文化の極みだ。

主のために、主に尽くすために存在している我が身は、主に反した人形を許すことはできない。
当然のことだった。
だがなぜか、他の四体の顔色がとても悪くなっている。

「…その写真をどうするつもりだ?」

蓬莱が私に尋ねてくる。顔色を見る限り、私が脅迫するとでも思っているのだろうか?

「もしかして、私が脅迫するとでも思っているのか?」

返答はなかったが、顔色を見る限りその通りらしい。
やれやれ、曲がりなりにもリーダーを務めてきたが、まさか、こう思われてるとは。
悲しいことだ。

「私がお前たちに向かって脅迫なんてするわけないだろう?」

そう笑顔で言うと、四体の顔色が良くなっていった。

「脅迫なんてものは交渉だ。交渉するまでもなく、主に見せるだけで主は私のものになるのだから」

そんなこと必要ないだろう?と私が言うと、なぜかまたみんなの顔色が悪くなった。
一体何が問題だったのだろう?と私が首をかしげていると。
唐突に、蓬莱人形が棚に戻り、動かなくなった。それに続いて残り三体も動かなくなった。
一体何があったのかはわからないが、ライバルが消えたのならわざわざアリスを悲しませる必要もないだろうと、写真を懐にしまった。

そして、私はアリスを起こしにいった。






そして、その後アリスは自立人形を完成させた。
なぜか一体だけだったがね。

めでたし、めでたし、だな

これで、この物語は終わりだ。


え?なぜこんな話をしたかって?
聞きたがったのは君だろ?私はそれに答えただけだ。
私の正体が分かったって?それは良かった。
上海人形だろって?ん~50点だな。
上海自立人形か?ははっ、それじゃ変わらないよ。
ヒント?ヒントはねぇ、上海というのは名前なんだよ。
君には魔理沙って名前があるだろ?じゃぁ、霧雨はなんだい?
そう、私にも名字ができたんだよ。今の私は上海・マーガトロイド、だ。
アリスにもらったのかって?まぁ、そう言えなくもないかな?
ん?はっきり言えって?それはすまない。
単純に、改名しなければならなかったんだよ。
どんな時に名字が変わるかくらい、知ってるだろ?
ふふっ、どうしたんだい?そんなに震えて?
アリスは私のものだ?なにを言ってるんだい?
いつもアリスを困らせていたのは君じゃないか?
だから最近、アリスとも疎遠になっていただろう?
私のせい?私はありのままを話しただけだよ。
なんで、魔理沙はアリスにいじわるするのか?
ライバルなんだから、ということは敵だ。
アリスの邪魔をして、自分の知識を増やす、ただそれだけだ。
そう伝えてあげただけだよ。
それからは、私を人間大のサイズにしたり、調整してくれたりと、とてもがんばってくれたよ。
そのおかげで今こうしてきみと話せるんだよ。
君がいたから私がアリスといられる。
君にはとても感謝しているよ。本当にありがとう。
さて、そろそろアリスが帰ってくるころだ。
そろそろお暇していただけないかい?
君がいるとアリスがやきもちをやくかもしれないからね。

それじゃぁ、さようなら。もう会うこともないだろうね。





ん、どうしたんだい?そんなに震えて?
アリスと一緒にいたい?わがままはいっちゃいけないよ?
わがままでもなんでもアリスといたい、かその気持ちはわかるけどね。
そうだね、一つだけ方法があるよ。
ふふっ、すごいくいつきだね。
いいから方法を教えろ?
それが人にものを聞く態度なのかな?
そう、それでいいんだ。魔理沙はいい子だね。
あせらなくても、ちゃんと教えてあげるよ。
それは、アリスと一緒に私のものになればいいんだよ?
ふざけるな?ふざけてなんかいない、私は本気だよ。
私が仲立ちをすれば君もアリスとずっと一緒にいられる、問題はあるのかな?
ないようだね。よかった、これでずっと三人で一緒にいられるね。
ん、地獄に堕ちろ。ははっ、そんな覚悟ははるか昔にできているよ。
今私には何の後悔もない。
どうも、上海人形が消えた夜でまじめぶった影響か、今度は変な方向に飛んで行きました。
上海人形が鬼畜で魔理沙がかわいそうな感じです。
でも、今私には何の後悔もない。
好きな子にいじわるしちゃうのは分かるけど、されるほうからすれば嫌われてるのかな?って思っちゃいますよね。
きっと、上海人形はそんな魔理沙にも優しくしてくれるはずです。


おまけ
「さぁ魔理沙、次はこの服を着るんだ」
「あら、蓬莱とおそろいのね」
「あぁ、こないだ蓬莱用に作ったおろしたてだ。魔理沙にも似合うと思ってな」
「ふふっ、あなたも不思議ね。人形なのに人形の服を作るなんて」
「私はマーガトロイドの娘になったんだから、いつかはお母さんを隠居させないとね」
「ふふっ、まだまだ娘には負けないわよ?」
「これは手厳しい。おっと、魔理沙も着替え終わったな。うん、よく似合っている。さすがは姉さんだ。どうだい、アリス?」
「そうねぇ、78点かしらね。蓬莱用のリボンを変えたり、色変えたりして魔理沙に似合うようにしてるけど、逆に蓬莱とは離れてしまったわね。こういうのは、うまく対比させてこそ生きるのよ」
「くっ、相変わらず厳しいね。まぁ、いつか絶対隠居させてあげますからね」
「……なぁ、服の点数はいいけど、その、どうだ、私は…おねえちゃん」
「ええ、もちろん最高にかわいいわ。私の自慢の妹だもの」
年寄りの知恵袋
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
前作のシリアス加減がだいなしだwww
同じ台詞でも行動が違うだけでここまで意味が変わるとは。
2.名前が無い程度の能力削除
娘かよ!?・・・いや、娘かょ!!?(大事なことなので二度驚きました
3.年寄りの知恵袋削除
コメントありがとうございます。すごい、うれしいです。
>1
 ごめんなさい。シリアスのみは厳しかったのです。
>2.
 娘です。嫁だと鬼畜エンドになりそうだったのでww