Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

主はだーれ?

2009/06/30 00:20:07
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※文章力が小学生から進化してません
※輝夜はニートだけどニートじゃありません
※独自設定多かったり、文章に脈絡がありません

それでも暇つぶしに見ていただけるならどうぞ










ここは竹林の奥深くにたたずむ兎達の楽園、その名も永遠亭。
そこには数多くの兎たちと、それを束ねる一匹の素兎と、もう一匹の月兎がいた。
また、それら兎を飼う一人の姫と、それに従う一人の薬師がいた。

これはそんな永遠亭の日常の一部である。


今日も今日とて兎は遊ぶ。
素兎は月兎で遊び、姫も月兎で遊び、薬師も月兎で遊び、普通の兎も月兎で遊んでいた。
しかし、いつものこととはいえ月兎にも限界があった。

「いい加減にしてください!」
「いつもいつも私をいじくって、そんなに私が邪魔ですか!?」
「もう、うんざりです!」


そう言ってその場で座り込み、泣き始めてしまった。
それに困ったのは周囲の人達、みんな月兎が大好きなだけなのです。
ただ、困った顔や涙目になる姿が好きなだけで、本気で泣かせる気なんてありませんでした。
そうはいっても、なんとかせにゃいかん。
さてどうしようかしらと、姫は周囲を見回します。
しかし、残念ながら普通の兎はぴょこぴょこ跳ねるだけだし、素兎も混じってぴょこぴょこしています。
でも、大丈夫です。姫には、はるか昔から支えてくれる心強い従者がいるのです。
薬師は真剣な瞳で月兎をみつめこうつぶやきました。

「うどんげのマジ泣きたまんねえ」

姫は悲しみました。
そこにはかつて、月の頭脳と呼ばれた姿の面影は、ありませんでした。
これは蓬莱の薬で、無理やり寿命を延ばしたことへの神様の罰なのでしょうか?
姫は昔、月にいたときのことを思い出しました。

そこには、あがめられ、恐れられ、そして誰も近づかず、姫と呼ばれる少女がいました。
そんな中でたった一人だけ優しく、抱きしめ、輝夜、と名前で呼んでくれる人がいました。
姫はその人が大好きでした。
しかし、時間の流れは残酷です。

「あと少しよ、がんばりなさい、あなたならできるはずよ。あと3㎝足を開けばそれでっ!」

そこには、わけのわからないエールを送るあの人がいました。
姫は永遠と須臾を操ることはできても、流れたときを戻すことはできません。
本当は、もう少し現実逃避をしていたいところですが、そうはいきません。
姫は月兎のご主人さまなのです。泣いているペットを慰め、守るのは主人の仕事です。

「いなば」
「……」

姫が語りかけても月兎は返事をしません。

「いなば」
「……なんですか」

ようやく返事をしてくれました。
しかし、姫は何か考えをもって話しかけたわけではありません。
長く生きていても、いえ、長く生きているからこそなにを言えばいいのか分からないのです。

「いなば、私はあなたが怖い」
「…え?」

月兎は戸惑いました。
泣かされているのはこちらなのです。
それなのにいつも傲岸不遜で永遠の命を持ち、怖いものはないと思っていた姫が怖いと言ったのです。
それも自分を。

「私は怖いわ、あなたが何を考えているのか?何を思っているのか?なぜここにいるのか?いつ死ぬのか?なぜ生きてるのか?いつまでいるのか?月に未練はないのか?ここに不満はないのか?」
「なぜ…側にいてくれるのか?」
「あなただけじゃないわ、いくら普通の人間より寿命が長いとはいえ、いつかあなたたちは死ぬ。寿命で死ぬかもしれない。病気で死ぬかもしれない。けがで死ぬかもしれない。その前にだれかと結婚してここを去るかもしれないし。私に愛想をつかして去るかもしれない。」
「いつまであなたたちが側にいてくれるのか、とても怖い」

「ひめ…さ、ま」

「だから昔は誰とも会おうとしなかった」
「だれかを好きになっても私より先に死ぬ。友達ができても私より先に死ぬ。近所の八百屋さんも代替わりして私を口説いていた人も私より先に死んだ。私が赤ちゃんをとりあげたいなばも私より先に死んだ」
「だれかといても何も変わらないし、なんの意味もない」
「だから私は何もしなかった」
「あなたに会うまでは」

「え?」

「あなたが来たときは面倒事が増えたと思ったわ。でも、そのせいで私たちが月の使者に捕まったとしても、もうどうでもよかった」
「だから、あなたに対しても初めは、兎がまた一匹増えたくらいにしか思ってなかったわ」
「でも、あなたは私が何の反応もしないって分かってるのに、何度も私のところに来てくれた」
「そして、色々なことを話してくれた。今日は夕飯がおいしかった。てゐと仲良くなった。永琳から名前をもらった。実験で失敗して怒られた、とかね」

「お、覚えてらしたんですか!?」

「当然じゃない。あなたが来てからあなたが話したこと。ううん、あなたが来る前に生まれた、いなばの名前や最後も全部覚えてるわよ」
「あなたのほかにも、お節介な兎がいたからね」

姫が月兎の後ろに笑みを送ると、そこには顔を赤くしてそっぽを向いている素兎がいた。

「あななたちがいたから、私はもう一度生きてみようと思ったわ」
「ねえ、覚えてる?あの時、私に言った言葉」

「え?え?…す、すみません」

「ふふっ、あなたは、今日は満月で月がきれいですよ、って言ったのよ」

「へ?」

「月から追われる私に向かって、月がきれいだから一緒にお月見しましょ、ってね」

「す、すみません!えと、何も考えていませんでした!」

「そうね、あの時のあなたに打算なんてものはなかった。だから私も気まぐれでいってみたのよ」
「…きれいだった。そして、みんな楽しそうだった」
「いなばはもちをついて、遊び、食べて、飲んで、騒いでいた」
「月も奇麗だったわ。あの時、何年ぶりに月を見たのかしらね」
「そして、月を見てぼうっとしていると、いなばたちが集まってきたのよ。ひめさま、ひめさま、ってね」
「驚いたわ。私があの子たちに何かをしたこともないし、私の顔すら知っているかどうか、と思っていたのに」
「そんな私を無視して、いなばたちは膝の上で丸まったり、お酒を注いだり、団子を持ってきてくれたわ」
「その時思ったわ。ああ、私はなんて馬鹿だったんだろう」
「生きてるなら一緒にいればいい。遠くに行けば会いに行けばいい。死んだなら思いっきり悲しめばいい。生まれたのなら思いっきり喜べばいい」
「ただ、それだけでよかったのよね。その時その時にできる精一杯を」
「だから、あなたに対しても精一杯の気持ちをぶつけてきたんだけど、ごめんなさい。迷惑だったようね」
「もう、ここには月の使者はこない。あなたはここに縛られる必要もない。それを縛りつけていたのは私のわがまま」
「鈴仙・優曇華院・イナバ、あなたは自由よ。止めないわ、好きなところに行きなさい」

そう言い、姫は後ろも向き歩いていこうとした。

「待ってください!」

いきなり月兎が叫び、姫は後ろを向いた。

「なに?ああ、なにか必要なものがあるなら「そんなんじゃありません!」…ではなに?」

「わ、分からないんですか!?さっきから一人で勝手なこと色々言って!なんですか!?私がここにいるのは姫様が縛りつけてるから?私が自由?好きなところに行きなさい?勝手なことばかり言わないでください!?」

「そうね、ごめんな「あやまらないでください!?」」
「なんで?なんで分からないんですか?私が姫様のところに行ったのは姫様が好きだから、ここにいるのはここが好きだから、自分の選択でここにいるんですよ!?それなのに好きなところに行きなさいってなんなんですか!?わたしは、ここに、いちゃ、いけないんですか?」

そう言い、月兎はまた泣き崩れた。

「…いなば」

姫が周囲を見回すと他の兎たちも泣いていた。

「ひめさまー、わたしたちもひめさまもれいせんさまもだいすきです」

「…また、馬鹿なことをしてしまったようね」

そう言うと姫は月兎に近づき、そっと抱きしめた。

「ごめんなさいね。そして、ありがとう」















そんなこんなで永遠亭はみんな仲良し
今日も今日とて兎は遊ぶ。
素兎は月兎で遊び、姫も月兎で遊び、薬師も月兎で遊び、普通の兎も月兎で遊んでいた。
しかし、そこには月兎の笑顔があった。



めでたし、めでたし







「さすがは姫、うどんげだけでなくてゐの涙まで見れるとは!一生ついてきます」
と月に誓ったひとがいたのやらいないのやら
どうも、初心者なのに連日投稿してしまいました。
なんかシリアスに挑戦してみたけど…難しいですね。ギャグもだけど。
でも自己満足にしかならなくても書いてるのは楽しかったです。
こんなのでも誰かの暇つぶしになれればうれしく思います。



おまけ
「はじめまして、あなたの教育係を務めることになりました、八意 永琳と申します」(うっひょ、黒髪幼女きたーーww)
「…そう、よろしく」
「じゃぁ、よろしくね、輝夜」(声もたまんねえぇ!お持ち帰り~)
「え?」
「私のことは先生って呼んでね?」(別にお姉さまでもいいのよ?)
「は、はい…せ、先生」
「よろしい、じゃ早速授業を始めるわよ」(照れて顔を赤くして…JUSTICE!)
年寄りの知恵袋
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
ダメだ、この薬師なんとかしないと・・・
2.名前が無い程度の能力削除
ダメだ、この薬師なんとかしないと・・・
3.名前が無い程度の能力削除
ダメだ、この薬師早くなんとかしないと。

姫様のカリスマがとんでもないことに。
言葉の一つ一つに重みがありますね。
4.名前が無い程度の能力削除
ダメだ、この薬師なんとかしないと・・・

いや、どうにもできねぇ。徹頭徹尾ダメだし。
5.名前が無い程度の能力削除
ダメだ、この薬師早くなんとかしないと・・・

俺の姫様と結婚計画に支障をきたす
6.年寄りの知恵袋削除
コメントありがとうございます。すごい、うれしいです。
>1
 ごめんなさい
 
>2.
 すいません
>3.
 人間諦めが肝心です。

 うちの姫様はニートだけどニートじゃないです。姫なんです。
 永琳が従うほどのものをもってるんです。きっと

>4.
 薬師は今幸せです。そっとしておいてあげてください。

>5.
 おめでとうございます。あれ、あなたの後ろに…
7.名前が無い程度の能力削除
ダメだ、この薬師早く何とかしないと……

せっかくのいい話っぽかったのに色々と台無しだよ!!
8.年寄りの知恵袋削除
>7.
ありがとうございます。
 天才とチルノは紙一重なんです。きっとww