※星蓮船に関するネタバレが至極どうでもいい形で含まれております。
それでもよろしければこの先1000フィート↓
「「こんにちは~」」
「誰よもう、お茶を飲むのに忙しいって言うのに」
「まあそういうなって。
ほら、出てやれよ」
「はいはい……ったく。
あ、お煎餅食べないでよね」
「分かってるぜ。
全く、セコい奴だ」
「霊夢っていっつもああなんですか?」
「ああ、ああだぜ。 ああ。 あー、茶が温いぜ」
「そうなんですか……。 あ、御柱が立った」
「お前茶柱の事そんな風に呼んでるのか?」
「ええ。 縁起が良さそうじゃない?」
「……外の人間は分からんぜ」
「そう言えば、中々戻ってきませんねえ」
「ああ、この煎餅はもう戻る事は無いぜ」
「あ、こら駄目でしょ! ペッしなさい!」
「ペッしたら食べるのかよお前」
「いえ、食べるのは霊夢ですし……」
「……流石現代っ子。 恐ろしいぜ」
「魔理沙ー、早苗ー、ちょっと来てー」
「お、霊夢が呼んでるぜ。 行け早苗」
「魔理沙も来るの」
「――で、何だぜ?」
「あら、あなた方は」
「こんにちは~。 今度の作品でご一緒させて頂く1面ボスのナズーリンと」
「3面ボスの一輪です。 よろしく」
「っという訳だから」
「何が『と言う訳』なんだよ。 体験版で会ってるから、別に会うのは初めてじゃないぜ」
「そうですよ……あら? あの唐傘お化けは?」
「ああ、なんかあんた達に挨拶に行くって言ったら突然突風に飛ばされたとかで……」
「小学生の『お腹痛いから学校休む』みたいね」
「だぜ」
「あら、どうしてですかねぇ……」
(誰がどうみても)
(君のせいだよ)
「……あら? お二人(?)ともどうかしました?」
「いやいやなんでも無いよ。 近頃の人間はたくましいなーってね」
「そうそう。 昔なら考えられなかったもの。 きっと姐さんも……」
「ストップ。 そっから先は二ヶ月後までお預けよ」
「あら失礼」
「あの、霊夢。 結局彼女達は何の用なのですか?」
「え? ああ、改めて挨拶に来たんだってさ。 ほら、チーズ」
「……ペストとか、平気か?」
「ん~、まあ死にはしないでしょ」
「普通に死ぬって。 真っ黒になるぜ?」
「まあ、清潔そうな見た目ですし、所詮鼠は鼠ですよ」
「あ、頭にくるなーその発言。 鼠の怖さ、君にもう一度思い知らせてあげようか?」
「あら失礼しました。 この間戦った時は余りに強過ぎて弾スレスレを通り過ぎてしまいましたもの。 ああ怖い怖い」
(ムカ)
「早苗、まさか当たった訳じゃ……」
「そんな訳ないじゃないですか。 嗚呼、それにしても良い物ですねえカリカリと擦れるあの感触。 ま、”道チュウ”さんには無縁の快楽ですが」
(ムッカー)
「ま、そう言う訳なんで、ポッと出さんは化け猫や火車辺りとヨロシクやっていれば身分相応だと思いますよ」
(……プツッ)
「霊夢、早苗ってこんな子だったのか?」
「少なくとも、第一印象は最悪だったわよ」
「なるほど……って、『プツッ』?」
「ああ、そーかい。 それじゃあ鼠をほんっきで怒らしたらどうなるか思い知らせてやるよ。
とう!」
……!?
……?
な、なんだ? なんともないぜ?
だから言ったでしょう? 鼠なんてなんてことないって。
…………。
……霊夢? どうしたの青くなって……霊夢?
あ、ああ……。
だ、大丈夫か? 霊夢。
か……。
か?
かぎ括弧が……ない!
!?
な、なんだってー!?
「ふふっ。 どうだい君達。 会話文に「」が無くなった気分は」
こ、これを……お前がやったって言うのか!?
そんな……これじゃあ会話文として成り立たないわ!
このままだと、まるで地の文じゃない……なんて、惨い!
「鼠さん、幾ら何でもやりすぎでは……」
「良いんだよこれ位やった方が。 さ、謝るんなら戻してやるよ」
待って。 良く考えたらおかしいわ。
どういうことだ? 霊夢。
貴女の能力は探し物を探し当てる程度の能力よ。
こんな世界の法則すらも揺らがせる力、持っている筈は無い!
「ふふ……」
な、何がおかしいの!?
「君はあまりにも愚かだ。 与えられた能力ばかりに目が行き、本質を見抜く事を忘れてしまっている。
それで良く博麗の巫女が勤まったものだよ!」
……っ!?
「ふふっ、激情に駆られちゃあいけないよ。 冷静になって、私の事を見てごらん? 今の君なら気が付く筈だよ」
?
……。
…………。
……………………。
!
もしかして、その手に持っている物は!?
「ふはははは! 気が付いたかい? そうだよ『かぎ括弧』だよ!」
な、なんですって!?
そう言う事だったのか……畜生っ!
そんな……そんな事って!
かぎ括弧を操る程度の能力……力が、違い過ぎる!
「どうだい? 「これ」を返して欲しいかい? だったら今すぐ謝るんだね! 私の気が変わらない内にねぇ!」
早苗、謝りなさい!
そ、そうだそうだ! 元はと言えばお前が発端だぜ!
わっ……! 私、悪く無いもん!
かーっ! 出たよ現代っ子! 次は逆切れか!? ネグレクトか!? それともベネディクトか!?
いやよそんな怖い顔! 私はどちらかと言えば八坂様みたいな格好良いお方が――ハッ!?
二人とも狼狽えないの! あと早苗、今のは聞かなかった事にしてあげるから今すぐ謝んなさい!
いやよ! 鼠に謝るなんて人間失格よ! 太宰治だってそんな事した事無いわよ!
誰だそれ! 今度は何処の神様だよ!?
文学の神様よ!
良いから謝んなさ―い!
――ぐすっ。 なんで、私が……。
元はと言えばあんたのせいでしょう。
霊夢も大概酷い事言った気がするけどな。
「どうやら話は纏まった様だね。 ほら、いつでもいいよ」
うう、屈辱……。
「ほら、元気を出しなさい。 私は貴女の事嫌いじゃないわよ。
なんだか姐さん――」
そこまでだぜ。
「うう。 早く夏が来て欲しい……」
一輪さん……。 ありがとう。 貴女のお陰で元気が出ました。
「そう……じゃ、早く謝って仲直りしなさい。 雲山もそう言ってるわ」
ええ、ありがとう。 怪人雲女さん。
(ブツッ)
ちょ、ま、早苗……
えー、はやくないですかー?
こ、こんどはどうなるんだ……って、おいおいおいおい!
ど、どうしたのよ、魔理沙
お前、見てみろよほら……
!?
も、もしかして……
「ええそうよ。 私が手に持ったこの輪っか。 これは『句点』だったのよ!」
な、なんだってぇー!?
そ、そんな……そんな事って……
私達、なんて妖怪達を相手にしてしまったのでしょう……
あんたのせいでしょうが!
「まだ話は終わってないわよそこの苔ティッシュ」
こ、苔!? 私の、この髪の毛が、苔!?
さ、早苗、落ち着いて……
いいえ霊夢これは由々しき問題です
私の髪の色にケチ付けて……
「黙らっしゃい!
私のキャラにケチつけてムカつかせた人ぁー何者だろうと許さないわよ。
この私が1面ボス的扱いの怪人みたいだってぇ?」
え! そ……そんなこと誰も言って……
「確かに聞いたわよコラー!」
おお、あんな所まで忠実に再現するとはな
次はどっかのメイドが出て来るか?
そんな事どうでもいいわよ!
このままだと文章の法則がなりたたなくなる……句点が打たれない限り、文章に終わりは来ない
東方Projectの二次創作から小説という分野が無くなるわよ!
! 霊夢! それだ!
どれよ!?
語尾に感嘆符を付けるんだ! そうすれば一応の区切りを生む事が出来るぜ!
! 魔理沙! ナイスアイデアよ!
「くっ……小癪な真似を……」
「いないいないばー」
「……あ?」
「おや、君は」
……! この、雨と黴の混ざった不快な匂い……もしかして、唐傘お化け?
(ブツリ)
早苗あんたいい加減にしなさいよ
えーだってだって臭うでしょマジ
マジとか言うなお前は女子高生か
女子高生ですよ ……あれ
ま、まさか今度は
あれ感嘆符だったのー
「疑問符もよ。 よく見なさい舌の形を。
全く、せっかく意を決して来てみれば、着いた途端にこの言われよう……。
何、久々に屋上でも行く?」
い、いえいえ滅相も無いです
(霊夢)
(何よ魔理沙)
(こうなったらこれしかないぜ
必殺コショコショ話)
(魔理沙、あなた実は天才だったのね)
(良く言われるぜ)
「とうっ!」
くっそ傘を広げられた、もう無理矢理な解釈だぜ
元からでしょう、この話が終わるまで我慢なさい
あ~んもう誰か助けて~
…………
…………
「「「…………」」」
……え、あれ、どうして皆さんこっちを見てるんですか
「「「お前が謝れば済む話なんだよ!!!」」」
(お前が謝れば済む話なんだよ)
ひえぇ~
この作品のせいでナズリンのあれが「」にしか見えなくなった。
製品版が雲山のおっちゃんと傘のベロ子ちゃんのラヴストーリーだと萌えます。私だけ。
ベロ子ちゃんとナズさんと一輪姉さんと雲山のおっちゃんだいすきー!
二面ボス(名前忘れました)は友におまかせ。
多少型月っぽくはなるがなーー