「紫」
「なあに、霊夢」
「あんたくさい」
霊夢の突然の一言に、私は心臓を貫かれた。
おもわず顔が引きつり、声が震える。
「なっ……。あ、の、霊夢?私、何かしたかしら?」
今日は梅雨の長雨。こんな天気の日には神社に訪れるものもなかろうと、二人きりを狙ってお邪魔した次第である。
最近は来客も少なかったのか、珍しく自分からお茶を注いでくれた霊夢に目を細めていたところにこの仕打ち。
霊夢の機嫌も良かったと思っていたのに、どこで間違ったのか。
「どーにもさっきから変な匂いがすると思ってたのよねー。……あんたが発信源だったか」
「その、女の子に向かってくさいとか、それって死刑宣告じゃない?」
「女の子の範疇じゃないやつがなにいってんの。それより」
と、霊夢は私に近づこうとする。
私は思わず身を引いたが、霊夢の腕が伸びて私の袖を捕まえた。
霊夢は腕ごと引き寄せて、すんすん鼻を鳴らす。
「やっぱりにおうわ。これジャコウかなんか?」
霊夢曰く、今日来たときから私の匂いが違ったことには気づいていたそうである。
「紫のいつもの匂いはもっと薄いやつでしょ?今日はなんだか濃い感じだった」
私の袖を捕まえたままごろんと横になって霊夢は言う。
確かに今日は蒸し暑く、香りがたちやすいので、いつもとは違ったタイプの香りが強調されたかもしれない。
それにしても、普通の人間が気づくほどの変化だろうか。敏感な鼻である。
霊夢は私の袖を捕まえて、相変わらずすんすん鼻を鳴らしている。
汗の匂いもするだろうから、恥ずかしいのだが。
「くさいくさい言うわりには、私の袖を離さないのは何でかしら」
「なんだか鼻がなれちゃったから、近づかないとくさいのもわかんないのよー」
といいながら、なぜか袖を伝って私に擦り寄り、膝枕を要求する。
頭をひざの上に納めて、霊夢が私を見上げた。
「む、顔が見えない。けしからんこと」
「悔しかったら育ちなさい」
「育って欲しかったら食材もってこい」
そういいながらぐるっとうつぶせになって私の腰に手を回し、おなかに顔を押し付ける。
すーはー深呼吸をしているようで、くすぐったい熱が広がってくる。
「霊夢、そんなことしたらもっとくさいんじゃない?」
「くさいけどなんかくせになるのよ。靴下だってなんかつい嗅いじゃうじゃない」
もごもご口を動かして言う。
その動きも私のおなかにつたわって、私の悪戯心を刺激した。
「そう、じゃあ私も霊夢のにおいかいでみようかしら」
そういって霊夢の腕を取ろうとするが、腰にがっちりしがみつい離れない。
それを解こうとすると鼻をへそに突っ込んで抗議してきた。
仕方がないので霊夢の髪を一房手にとってかいでみた。
霊夢は阻止しようとするが、しがみついた手を押さえ込んでいるのでどうしようもない。
霊夢の言う通り、今日はいつもより香りが濃いようだ。
普段使っているであろう石鹸と、体臭の交じり合った匂いが強く香る。
ついうっとりしてしまって手が緩み、霊夢は私から離れてしまった。
顔を赤くして私に言う。
「そーいうことはしちゃだめ」
「あら、霊夢だってそーいうことしてるじゃない?」
「私はいいけど、紫はダメ。」
「じゃあ誘うのはいいのかしら?」
ぱんぱんとひざ叩いて枕を整え、にっこり手を開いて霊夢を誘う。
「……よしとする」
蒸し暑い昼さがりのことであった。
「なあに、霊夢」
「あんたくさい」
霊夢の突然の一言に、私は心臓を貫かれた。
おもわず顔が引きつり、声が震える。
「なっ……。あ、の、霊夢?私、何かしたかしら?」
今日は梅雨の長雨。こんな天気の日には神社に訪れるものもなかろうと、二人きりを狙ってお邪魔した次第である。
最近は来客も少なかったのか、珍しく自分からお茶を注いでくれた霊夢に目を細めていたところにこの仕打ち。
霊夢の機嫌も良かったと思っていたのに、どこで間違ったのか。
「どーにもさっきから変な匂いがすると思ってたのよねー。……あんたが発信源だったか」
「その、女の子に向かってくさいとか、それって死刑宣告じゃない?」
「女の子の範疇じゃないやつがなにいってんの。それより」
と、霊夢は私に近づこうとする。
私は思わず身を引いたが、霊夢の腕が伸びて私の袖を捕まえた。
霊夢は腕ごと引き寄せて、すんすん鼻を鳴らす。
「やっぱりにおうわ。これジャコウかなんか?」
霊夢曰く、今日来たときから私の匂いが違ったことには気づいていたそうである。
「紫のいつもの匂いはもっと薄いやつでしょ?今日はなんだか濃い感じだった」
私の袖を捕まえたままごろんと横になって霊夢は言う。
確かに今日は蒸し暑く、香りがたちやすいので、いつもとは違ったタイプの香りが強調されたかもしれない。
それにしても、普通の人間が気づくほどの変化だろうか。敏感な鼻である。
霊夢は私の袖を捕まえて、相変わらずすんすん鼻を鳴らしている。
汗の匂いもするだろうから、恥ずかしいのだが。
「くさいくさい言うわりには、私の袖を離さないのは何でかしら」
「なんだか鼻がなれちゃったから、近づかないとくさいのもわかんないのよー」
といいながら、なぜか袖を伝って私に擦り寄り、膝枕を要求する。
頭をひざの上に納めて、霊夢が私を見上げた。
「む、顔が見えない。けしからんこと」
「悔しかったら育ちなさい」
「育って欲しかったら食材もってこい」
そういいながらぐるっとうつぶせになって私の腰に手を回し、おなかに顔を押し付ける。
すーはー深呼吸をしているようで、くすぐったい熱が広がってくる。
「霊夢、そんなことしたらもっとくさいんじゃない?」
「くさいけどなんかくせになるのよ。靴下だってなんかつい嗅いじゃうじゃない」
もごもご口を動かして言う。
その動きも私のおなかにつたわって、私の悪戯心を刺激した。
「そう、じゃあ私も霊夢のにおいかいでみようかしら」
そういって霊夢の腕を取ろうとするが、腰にがっちりしがみつい離れない。
それを解こうとすると鼻をへそに突っ込んで抗議してきた。
仕方がないので霊夢の髪を一房手にとってかいでみた。
霊夢は阻止しようとするが、しがみついた手を押さえ込んでいるのでどうしようもない。
霊夢の言う通り、今日はいつもより香りが濃いようだ。
普段使っているであろう石鹸と、体臭の交じり合った匂いが強く香る。
ついうっとりしてしまって手が緩み、霊夢は私から離れてしまった。
顔を赤くして私に言う。
「そーいうことはしちゃだめ」
「あら、霊夢だってそーいうことしてるじゃない?」
「私はいいけど、紫はダメ。」
「じゃあ誘うのはいいのかしら?」
ぱんぱんとひざ叩いて枕を整え、にっこり手を開いて霊夢を誘う。
「……よしとする」
蒸し暑い昼さがりのことであった。
あーもうかわいいなぁゆかれいむかわいいよゆかれいむ
>>3,4,5
久々にわろたw
折り重なってるってことは、紫の体勢はOZこんな感じ?