それは紅霧異変の夜。紅魔館。
「喘息があるのをわかっていてわざわざ呼び出すなんて」
「待ってたわよパチェ」
「霧なんて発生させれば当然こういう奴も出てくるとは思ったけど、存外速かったわね」
「この人間が動いたことが?それとも」
鎖に繋がれ手足を封じられた霊夢を見て。
「美鈴がこいつを倒したのが?」
「正面切って乗り込んでくる愚か者ごときに美鈴が負けるわけもないでしょう。それとも人間と言う枠の中では強い部類だったのかしら」
「それなりには手こずったみたいだから腕が立つには違いないだろうけど、自分の弱点をさらけ出すあたり愚か者には違いないわね。なんにせよ、こいつは美鈴に敗北し私の目の前で膝間づいている。
霊夢といったか、お前はこれから苦痛を味わい恐怖・絶望・戦慄し慟哭する。私たち吸血鬼に歯向かい捕まった人間がどういう末路を辿るのか、その身にきっちり刻んでおくことね」
「その余裕もあれば、だけど」
「うるさい・・・・覚えてなさいよあんた達、後でひどいわよ・・・・」
息も絶え絶えに、それでも精一杯に声を絞り出す霊夢。
「随分憔悴してるわね」
「ここに運ぶ途中で目を覚まして煩かったから咲夜に黙らせたのよ。見事な手腕だったわよ咲夜、それでこそ私の従者」
「お褒めに預かり光栄ですわ」
「咲夜の手技も賞賛に値するけれど、これからもっと激しいのを用意してあるのだからあの程度でへばってもらっては困る。前の玩具はすぐに壊れちゃって使い物にならなくてね。でもアレとは違って骨もありそうだしそれなりに期待しているの、だから少しは楽しませて頂戴」
「前の玩具・・・・!まさか」
「黒白の魔法使い、もしかして知り合い?」
レミリアが嘲笑う。
「この!」
「悪魔?スカーレットデビルだもの、当然」
「先客がいたのね」
「隣の部屋にいるから後でそっちも見にいくといいよ・・・・・・いい目つきよ霊夢、それでこそ堕とし甲斐があるというもの。私は誰かに膝を折るのは嫌いだけど相手を完膚なきまでに屈服・服従させるのが好きでね、特にその過程で苦労した末に手に入れたときは何物にも変えがたい格別の味。その顔を恐怖に歪め、自らの無力に絶望し、そして絶望の先にあなたは私の物となる」
「レミィ、獲物を前に舌なめずりしていると喉元を食い破られるわよ」
「ちょっと饒舌になりすぎたかしら、この辺で止めておくわ。咲夜、フランをここに呼んで」
「はいお嬢様」
「さてこの紅白は私がもらうとして、黒白の方はどうしようかねぇ。あれでもフランの玩具としては十分使用に耐えうるけれど」
「その前に黒白とやらがどんな人間なのか私にも見させてもらうわよ」
「フランの遊び相手は美鈴や咲夜でも勤まるし、欲しくなったらパチェにあげるから持って行っていいよ」
「まずは品物の検分よ」
「好きにどうぞ。
さぁ紅白の、神にお祈りは済ませた?惨めに地面を這いつくばって私に許しを請う準備はオーケー?」
「くそくらえ」
「よく言えました」
自分の絶対優位が揺るがないとの自信からだろう、レミリアは気を悪くすることもなく芝居かかった動作で手を叩く。
「さて、来たみたいね」
「お姉様~」
「お呼びですかレミリアお嬢様?」
「パチュリー様~」
「いらっしゃいフラン。美鈴・小悪魔も。ほら、新しい玩具が来たからみんなで遊びましょう。いつもはちまちま苛めるけれど、今回はいきなりトばしていいわよ。スターボウ、フォーオブ、レーヴァテインどれでもね」
「え、いいの?お姉様大好き!」
「私も好きよフラン。愛しの妹よ、アレは持ってきた?」
「もちろん人数分」
悪魔の妹が悪魔の笑いを浮かべ、レミリアの差す『アレ』を取り出した。
全員に配られたそれを見た瞬間霊夢が顔色を失う。
「ま、待って!それだけは・・・・」
「黒白はこれでイチコロだったわ。ただしフラン一人で、ね。それを6人、つまりは6倍。咲夜の手技だけで艶かしい声を漏らすあなたが、この責めにどれだけ耐えられるかしら。
こんなに月も紅い、今日は楽しい夜になりそうね。もっとも、あなたには終わりの見えない永い夜になりそうだけれど?あっはっは!」
レミリアは愉快に高笑いする。
「何でもするから、だからそれだけは!」
「涙目のあなたもかわいいわ、ますます私のものにしたくなってきた。
希望は潰えた。私のグングニルとフランのレーヴァテインの前にあなたは無力。もがき、苦しみ、心は折れ、そしてあなたは私の手の内に。それが運命」
レミリアの嘲笑は止まらない。
その手には彼女のグングニル、
猫じゃらしが。
「今宵は宴、皆の者遠慮することはないわ・・・・・・さぁ!あの魅力的な腋を存分に弄り、犯し、支配するのよ!」
「本当に弱いのよ腋は、だからやめてぇええええええええええ!!」
哀れな巫女の絶叫はすぐ狂おしい笑いに変わり、館に響く。
6本の猫じゃらしに腋を陵辱されて。
紅魔の夜は、まだ始まったばかり。
「喘息があるのをわかっていてわざわざ呼び出すなんて」
「待ってたわよパチェ」
「霧なんて発生させれば当然こういう奴も出てくるとは思ったけど、存外速かったわね」
「この人間が動いたことが?それとも」
鎖に繋がれ手足を封じられた霊夢を見て。
「美鈴がこいつを倒したのが?」
「正面切って乗り込んでくる愚か者ごときに美鈴が負けるわけもないでしょう。それとも人間と言う枠の中では強い部類だったのかしら」
「それなりには手こずったみたいだから腕が立つには違いないだろうけど、自分の弱点をさらけ出すあたり愚か者には違いないわね。なんにせよ、こいつは美鈴に敗北し私の目の前で膝間づいている。
霊夢といったか、お前はこれから苦痛を味わい恐怖・絶望・戦慄し慟哭する。私たち吸血鬼に歯向かい捕まった人間がどういう末路を辿るのか、その身にきっちり刻んでおくことね」
「その余裕もあれば、だけど」
「うるさい・・・・覚えてなさいよあんた達、後でひどいわよ・・・・」
息も絶え絶えに、それでも精一杯に声を絞り出す霊夢。
「随分憔悴してるわね」
「ここに運ぶ途中で目を覚まして煩かったから咲夜に黙らせたのよ。見事な手腕だったわよ咲夜、それでこそ私の従者」
「お褒めに預かり光栄ですわ」
「咲夜の手技も賞賛に値するけれど、これからもっと激しいのを用意してあるのだからあの程度でへばってもらっては困る。前の玩具はすぐに壊れちゃって使い物にならなくてね。でもアレとは違って骨もありそうだしそれなりに期待しているの、だから少しは楽しませて頂戴」
「前の玩具・・・・!まさか」
「黒白の魔法使い、もしかして知り合い?」
レミリアが嘲笑う。
「この!」
「悪魔?スカーレットデビルだもの、当然」
「先客がいたのね」
「隣の部屋にいるから後でそっちも見にいくといいよ・・・・・・いい目つきよ霊夢、それでこそ堕とし甲斐があるというもの。私は誰かに膝を折るのは嫌いだけど相手を完膚なきまでに屈服・服従させるのが好きでね、特にその過程で苦労した末に手に入れたときは何物にも変えがたい格別の味。その顔を恐怖に歪め、自らの無力に絶望し、そして絶望の先にあなたは私の物となる」
「レミィ、獲物を前に舌なめずりしていると喉元を食い破られるわよ」
「ちょっと饒舌になりすぎたかしら、この辺で止めておくわ。咲夜、フランをここに呼んで」
「はいお嬢様」
「さてこの紅白は私がもらうとして、黒白の方はどうしようかねぇ。あれでもフランの玩具としては十分使用に耐えうるけれど」
「その前に黒白とやらがどんな人間なのか私にも見させてもらうわよ」
「フランの遊び相手は美鈴や咲夜でも勤まるし、欲しくなったらパチェにあげるから持って行っていいよ」
「まずは品物の検分よ」
「好きにどうぞ。
さぁ紅白の、神にお祈りは済ませた?惨めに地面を這いつくばって私に許しを請う準備はオーケー?」
「くそくらえ」
「よく言えました」
自分の絶対優位が揺るがないとの自信からだろう、レミリアは気を悪くすることもなく芝居かかった動作で手を叩く。
「さて、来たみたいね」
「お姉様~」
「お呼びですかレミリアお嬢様?」
「パチュリー様~」
「いらっしゃいフラン。美鈴・小悪魔も。ほら、新しい玩具が来たからみんなで遊びましょう。いつもはちまちま苛めるけれど、今回はいきなりトばしていいわよ。スターボウ、フォーオブ、レーヴァテインどれでもね」
「え、いいの?お姉様大好き!」
「私も好きよフラン。愛しの妹よ、アレは持ってきた?」
「もちろん人数分」
悪魔の妹が悪魔の笑いを浮かべ、レミリアの差す『アレ』を取り出した。
全員に配られたそれを見た瞬間霊夢が顔色を失う。
「ま、待って!それだけは・・・・」
「黒白はこれでイチコロだったわ。ただしフラン一人で、ね。それを6人、つまりは6倍。咲夜の手技だけで艶かしい声を漏らすあなたが、この責めにどれだけ耐えられるかしら。
こんなに月も紅い、今日は楽しい夜になりそうね。もっとも、あなたには終わりの見えない永い夜になりそうだけれど?あっはっは!」
レミリアは愉快に高笑いする。
「何でもするから、だからそれだけは!」
「涙目のあなたもかわいいわ、ますます私のものにしたくなってきた。
希望は潰えた。私のグングニルとフランのレーヴァテインの前にあなたは無力。もがき、苦しみ、心は折れ、そしてあなたは私の手の内に。それが運命」
レミリアの嘲笑は止まらない。
その手には彼女のグングニル、
猫じゃらしが。
「今宵は宴、皆の者遠慮することはないわ・・・・・・さぁ!あの魅力的な腋を存分に弄り、犯し、支配するのよ!」
「本当に弱いのよ腋は、だからやめてぇええええええええええ!!」
哀れな巫女の絶叫はすぐ狂おしい笑いに変わり、館に響く。
6本の猫じゃらしに腋を陵辱されて。
紅魔の夜は、まだ始まったばかり。
早く何とかしないと
ちなみに「ひざまずく」には「跪く」って漢字がありますぜ。