「――って噂を聞いたんだけど」
パンデモニウム最上階。魔界神専用執務室。
てきぱきと部屋の掃除をする夢子に神綺が聞いた。
「あら、まだ御存知なかったんですか」
魔界のメイド長、意外という風に首を傾げる。
「うん、初めて聞いたわ」
わくわく感で胸一杯だけど、平静を装う神綺。夢子は掃除の手を止めて、にこり。
「実は――その情報の発信元は私なんですけどね」
「夢子ちゃんかッ!あー、分かった!どうせまた私は騙して、その様子を木陰で眺めながらニヤニヤするとかいうオチなんでしょ!?」
いやいや、と手を振りながら夢子は弁解する。
「この情報元、確かな人でしてね。間違いありませんよ」
「だ、誰!?」
「太田さん」
「わお!」
「パンデモニウムの前で、ウフッフって笑いながら、物凄い速さで『星蓮船』のテスト版配ってたから、その時に聞いたんですよ」
「え、ホントに?」
「ほらほら、見て下さい」
「うひゃー。これ本物?なんかごっついボスシルエット写ってるんだけど。え?もしかしてこれ私?」
「百聞は一見に如かずですよ、神綺様。試しにプレイしてみたら如何ですか?」
「あ、やるやる」
パソコンにインストール開始。その間にセガパッドを接続。
黄身時雨を食べながら云々のウィンドウを二人して眺めていると、インストール終了。
「さぁ早速プレイしましょうか。実は神綺様が出てるのは、六面なんですよ」
「六面って事は――ラスボス!?」
「んっふっふっふ、とりあえず六面まで進めて下さい」
「――にしてもなんでアリスちゃんが自機でいないのかしらね」
神綺ごにょごにょ言いながらプレイ開始。
少女弾幕中。
「コンティニューしまくりながら何とか最終面まで来たけど――」
「頑張って下さい。ほら、もうすぐですよ。このラスボス直前の雑魚ラッシュ――ほらいました!」
三列になって画面上部から出てくる妖精達。自機狙いレーザー。それをチョン避けしながら神綺は眼を凝らす。
「え、どこ?」
「今いましたよ、神綺様」
「え?え?」
「もう一度六面を最初からやってみましょう――そうです――ほら、いました」
「え?何処に!?」
「この上から一列になって出てくる雑魚妖精の群れ」
「うんうん」
「その先頭から三番目の奴をよく見ると――」
「うん――あ、羽が六枚ある。そんで髪型がサイドポニー」
「まごう事無き神綺様のお姿です」
「うん――で?」
「これだけです」
「え?」
「え?」
「夢子の馬鹿ーッ!」
神、激怒。セガパッドを夢子に投げつける。
夢子はひょいと首を逸らして軽く避けると神綺の方を見て、あちゃーと言った。
「あちゃー、じゃないわよ、夢子ちゃん。なによこれ!ウォーリーを探せじゃないんだから!これならまだ永夜抄のパッケージのもこたんの方がまだ目立ってるわよ!?」
「分かってませんねぇ神綺様。太田さんの心遣いじゃないですか。新作出るたびに魅魔様復活だとか、星蓮船だと岡崎夢美復活だとか騒がれて、神綺様なんて名前すら上がらないじゃないですか?」
「ええ、まぁそうよね」
「そこで盲点をついて<まさかの神綺復活!ただし六面の雑魚として!>みたいな」
「ゆるせーん!ちょっと太田さんに電話してくるっ」
神電凸中。
「――はぁはぁ、ホント失礼しちゃうわ」
「太田さんに何て言ったんですか?」
「製品版から消して下さいって頼んだわよ!雑魚妖精の役なんて真っ平御免なんだから!」
「あちゃー」
「あちゃー、じゃないわよ!?いい、夢子ちゃん。私の夢は次々回作でアリスちゃんが自機になった時、エンディングで登場する事よッ!!」
「ああ、いいですね。オアチュリーさん的なポジションで」
「それでゆくゆくは弾幕格闘の方で自機として出演を――」
「それで『真・オワタ四天王』に名乗りを上げるんですね」
「ならんわ!」
「ふむ。それより神綺様、こんな情報もあるのですよ――」
「な、何よ」
夢子ちゃんに対しては一年三百六十五日年中無休で警戒中です、という表情で訝む神綺。
「東方のアニメあるじゃないですか」
「ああ、舞○さんのとこの」
「ええ、あの最終話に神綺様が登場するんですよ」
「いやー、まさかまさか。騙されないわよ」
「ホントですって。実は既に最終話のDVDを手に入れてましてね」
夢子、どこからともなくソフトを取り出して来てひらひら。
ぴくぴくっと神綺のアホ毛が反応する。
「本物?」
「勿論ですよ。えーっと、パッケージ裏のあらすじに寄りますとですね――幻想郷に起きた異変は、神主ひきいる秘密結社『ZUNZUN教』の仕業だった!『もう東方シリーズ作るの疲れたからオールリセットです^^;』とのたまう神主に対し、霊夢達は反撃を試みる――というストーリーですね」
「ちょ!?そんなメタで壮大な話だったっけ!?」
「見所は後半十五分、東方キャラクター総出演による華麗なる空中戦」
「製作者死んじゃわよ!?」
「その直前のシーン。神主に対抗する決意を固めたWIN版キャラクター達の前に、旧作のキャラが現れるというシーンがあります。神綺様はそこに出ていますよ」
「ふ、ふーん、ちょっとみたいかも。それにアニメって事は声優さんが声当ててんのよね。私の声優は誰なのかしら」
もうどきどきという感じの神綺。夢子、にやにやしながらポチっと再生ボタンを押す。
「ですよねー。早速見てみましょうか」
<もう幻想郷は御終わりだ――。最終兵器バドワイザーが起動に入った>
俯く魔理沙。
<私達に出来る事はもう何も無いの――?>
絶望するアリス。
<まだよ!まだ何とかなる筈よ>
爪を噛む霊夢。
そこに現れる黒いシルエット。
<――やはり、そうでなくてはね。博麗の巫女>
<誰!?>
シルエットが傘を差した少女のものになる。
<幽香!?>
<私を倒した存在にこんな簡単に負けられては困るわ>
<その通りだよ、魔理沙。いつものガッツはどうしたんだい?>
<魅魔様!>
<こんなんじゃ私達も館でいつまでもおちおちと眠ってられないわ>
<ええ、お姉さま>
<幻月――それに夢月まで!>
<私達も忘れては困るわ!>
<夢時空から助けに来たぜ>
<夢美!ちゆり!>
<さぁ皆で力をあわせて幻想郷を救うわよ!>
「ちょぉぉおおおおおおお!?」
「何ですか、五月蠅いですよ、神綺様」
「わたし、出てないじゃないの!?」
「ちゃんと出てますって。いいですかもう一回再生しますよ。はい、ここ。旧作キャラクターが勢揃いして、左から右へとカメラがパン。魅魔、夢美、ちゆり、夢月&幻月、幽香と来て――ほら、神綺様」
「ちょ、幽香の傘に隠れて、アホ毛の先しか映ってないじゃない!?それにセリフ無し!?魅魔はちゃんと魔理沙と絡んでるのに!アリスちゃんも出てるのに、私スルー!?」
「制作費の関係らしいです」
「どマイナーボスの幻月と夢月にも声優当ててんのにおかしいじゃないのぉ!?」
「そんなの知りませんよ」
「きーっ、悔しいわぁ!悔しいわぁ!」
「うーん、ほらでも明るいニュースもありますよ」
「ぐすっ、ナニよ?」
「なんと、め○みぽっぷさんが神綺様のテーマ『神話幻想~Infinite Being』をヴォーカルアレンジしてくれました!」
「え、マジで?かっぱっぱーの人でしょ?」
「そうですそうです」
「ちょっと聞きたいかも」
夢子、にやにや。
「じゃあ早速聞いてみましょうか」
ちゃ~ら~ら~ ちゃらら~ちゃらら~
「あら、思ったよりもポップでキャッチーでメロディアスでディケイドなアレンジになってるわね」
「字面じゃもう何言ってるのか全然分かりませんけどね」
あ~ほ~げ~ (しんきー くぁわいいー しんきー)
あ~ほ~げ~ (しんきー たくましいー しんきー)
「ハートフルでストレートでラブリィな歌詞だわ」
「ここからの転調が神ですよ」
ドコドコドコドコドコドコドコドコッ!!
「あら?突然ドラムが16ビートに」
Go To SHINKI!Go To SHINKI!
うぼぁぁぁぁぁあああ!!!
シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!
「出たぁー!クラウザーさんの1秒間に10回神綺発言だァーッ!!」
「ちょーっ!?め○みさんじゃないの!?」
「魔界ですから。クラウザー様です」
「なるほどなー、って夢子ちゃんの馬鹿―――ッ!!」
神、涙目。その場に崩れ落ち、泣き始める。
「夢子ちゃんはそうやっていつもいつも私を馬鹿にしてー、ひぃー、ぐすぐす」
流石にからかい過ぎたかな、と少し反省する夢子。神綺の肩に手を置いて、優しく言う。
「ただ神綺様のカリスマを高めて、いつの日か新作で復活できる様にと願っていればこそです。全ては神綺様の為、全ては我らの偉大なビッグシンキの為に」
「夢子ちゃん――」
「一緒に頑張っていきましょう。カリスマを高められる方法を――例えば、そう、神綺様の同人誌――それも合同誌を出すとか。アリスちゃんなんかは沢山合同誌を作って貰ってるんですよ。ほら、これとか」
「えー、どれどれ――。うわってこれ、エロエロじゃないの!?」
「エロこそ人気のバロメータです。R-18比率とキャラ人気は常に比例するもの。この界隈の常識です」
「でも、でも私はこういうのは――」
「しかしここは思い切って、文字通り、一肌脱いでカリスマアップを図るのも一興かと」
夢子にやにや。
神綺もじもじしながら、
「まぁね。こういう本に私も出た事ないわけじゃないし――」
「ろー○んですね」
「ろ○りんよ。まぁ内容は読んだ事ないからよく分からないんだけど、聞いた話だと、あれって最後にさ――ねぇ?」
「うっふっふっふ」
「でも、私メガドライバーなセガ信者だし、ちょっとその辺、困るかなって思うの」
「は?」
「私、ニンテンドー信者にはなりたくないわ」
「え?」
「え?」
パンデモニウム最上階。魔界神専用執務室。
てきぱきと部屋の掃除をする夢子に神綺が聞いた。
「あら、まだ御存知なかったんですか」
魔界のメイド長、意外という風に首を傾げる。
「うん、初めて聞いたわ」
わくわく感で胸一杯だけど、平静を装う神綺。夢子は掃除の手を止めて、にこり。
「実は――その情報の発信元は私なんですけどね」
「夢子ちゃんかッ!あー、分かった!どうせまた私は騙して、その様子を木陰で眺めながらニヤニヤするとかいうオチなんでしょ!?」
いやいや、と手を振りながら夢子は弁解する。
「この情報元、確かな人でしてね。間違いありませんよ」
「だ、誰!?」
「太田さん」
「わお!」
「パンデモニウムの前で、ウフッフって笑いながら、物凄い速さで『星蓮船』のテスト版配ってたから、その時に聞いたんですよ」
「え、ホントに?」
「ほらほら、見て下さい」
「うひゃー。これ本物?なんかごっついボスシルエット写ってるんだけど。え?もしかしてこれ私?」
「百聞は一見に如かずですよ、神綺様。試しにプレイしてみたら如何ですか?」
「あ、やるやる」
パソコンにインストール開始。その間にセガパッドを接続。
黄身時雨を食べながら云々のウィンドウを二人して眺めていると、インストール終了。
「さぁ早速プレイしましょうか。実は神綺様が出てるのは、六面なんですよ」
「六面って事は――ラスボス!?」
「んっふっふっふ、とりあえず六面まで進めて下さい」
「――にしてもなんでアリスちゃんが自機でいないのかしらね」
神綺ごにょごにょ言いながらプレイ開始。
少女弾幕中。
「コンティニューしまくりながら何とか最終面まで来たけど――」
「頑張って下さい。ほら、もうすぐですよ。このラスボス直前の雑魚ラッシュ――ほらいました!」
三列になって画面上部から出てくる妖精達。自機狙いレーザー。それをチョン避けしながら神綺は眼を凝らす。
「え、どこ?」
「今いましたよ、神綺様」
「え?え?」
「もう一度六面を最初からやってみましょう――そうです――ほら、いました」
「え?何処に!?」
「この上から一列になって出てくる雑魚妖精の群れ」
「うんうん」
「その先頭から三番目の奴をよく見ると――」
「うん――あ、羽が六枚ある。そんで髪型がサイドポニー」
「まごう事無き神綺様のお姿です」
「うん――で?」
「これだけです」
「え?」
「え?」
「夢子の馬鹿ーッ!」
神、激怒。セガパッドを夢子に投げつける。
夢子はひょいと首を逸らして軽く避けると神綺の方を見て、あちゃーと言った。
「あちゃー、じゃないわよ、夢子ちゃん。なによこれ!ウォーリーを探せじゃないんだから!これならまだ永夜抄のパッケージのもこたんの方がまだ目立ってるわよ!?」
「分かってませんねぇ神綺様。太田さんの心遣いじゃないですか。新作出るたびに魅魔様復活だとか、星蓮船だと岡崎夢美復活だとか騒がれて、神綺様なんて名前すら上がらないじゃないですか?」
「ええ、まぁそうよね」
「そこで盲点をついて<まさかの神綺復活!ただし六面の雑魚として!>みたいな」
「ゆるせーん!ちょっと太田さんに電話してくるっ」
神電凸中。
「――はぁはぁ、ホント失礼しちゃうわ」
「太田さんに何て言ったんですか?」
「製品版から消して下さいって頼んだわよ!雑魚妖精の役なんて真っ平御免なんだから!」
「あちゃー」
「あちゃー、じゃないわよ!?いい、夢子ちゃん。私の夢は次々回作でアリスちゃんが自機になった時、エンディングで登場する事よッ!!」
「ああ、いいですね。オアチュリーさん的なポジションで」
「それでゆくゆくは弾幕格闘の方で自機として出演を――」
「それで『真・オワタ四天王』に名乗りを上げるんですね」
「ならんわ!」
「ふむ。それより神綺様、こんな情報もあるのですよ――」
「な、何よ」
夢子ちゃんに対しては一年三百六十五日年中無休で警戒中です、という表情で訝む神綺。
「東方のアニメあるじゃないですか」
「ああ、舞○さんのとこの」
「ええ、あの最終話に神綺様が登場するんですよ」
「いやー、まさかまさか。騙されないわよ」
「ホントですって。実は既に最終話のDVDを手に入れてましてね」
夢子、どこからともなくソフトを取り出して来てひらひら。
ぴくぴくっと神綺のアホ毛が反応する。
「本物?」
「勿論ですよ。えーっと、パッケージ裏のあらすじに寄りますとですね――幻想郷に起きた異変は、神主ひきいる秘密結社『ZUNZUN教』の仕業だった!『もう東方シリーズ作るの疲れたからオールリセットです^^;』とのたまう神主に対し、霊夢達は反撃を試みる――というストーリーですね」
「ちょ!?そんなメタで壮大な話だったっけ!?」
「見所は後半十五分、東方キャラクター総出演による華麗なる空中戦」
「製作者死んじゃわよ!?」
「その直前のシーン。神主に対抗する決意を固めたWIN版キャラクター達の前に、旧作のキャラが現れるというシーンがあります。神綺様はそこに出ていますよ」
「ふ、ふーん、ちょっとみたいかも。それにアニメって事は声優さんが声当ててんのよね。私の声優は誰なのかしら」
もうどきどきという感じの神綺。夢子、にやにやしながらポチっと再生ボタンを押す。
「ですよねー。早速見てみましょうか」
<もう幻想郷は御終わりだ――。最終兵器バドワイザーが起動に入った>
俯く魔理沙。
<私達に出来る事はもう何も無いの――?>
絶望するアリス。
<まだよ!まだ何とかなる筈よ>
爪を噛む霊夢。
そこに現れる黒いシルエット。
<――やはり、そうでなくてはね。博麗の巫女>
<誰!?>
シルエットが傘を差した少女のものになる。
<幽香!?>
<私を倒した存在にこんな簡単に負けられては困るわ>
<その通りだよ、魔理沙。いつものガッツはどうしたんだい?>
<魅魔様!>
<こんなんじゃ私達も館でいつまでもおちおちと眠ってられないわ>
<ええ、お姉さま>
<幻月――それに夢月まで!>
<私達も忘れては困るわ!>
<夢時空から助けに来たぜ>
<夢美!ちゆり!>
<さぁ皆で力をあわせて幻想郷を救うわよ!>
「ちょぉぉおおおおおおお!?」
「何ですか、五月蠅いですよ、神綺様」
「わたし、出てないじゃないの!?」
「ちゃんと出てますって。いいですかもう一回再生しますよ。はい、ここ。旧作キャラクターが勢揃いして、左から右へとカメラがパン。魅魔、夢美、ちゆり、夢月&幻月、幽香と来て――ほら、神綺様」
「ちょ、幽香の傘に隠れて、アホ毛の先しか映ってないじゃない!?それにセリフ無し!?魅魔はちゃんと魔理沙と絡んでるのに!アリスちゃんも出てるのに、私スルー!?」
「制作費の関係らしいです」
「どマイナーボスの幻月と夢月にも声優当ててんのにおかしいじゃないのぉ!?」
「そんなの知りませんよ」
「きーっ、悔しいわぁ!悔しいわぁ!」
「うーん、ほらでも明るいニュースもありますよ」
「ぐすっ、ナニよ?」
「なんと、め○みぽっぷさんが神綺様のテーマ『神話幻想~Infinite Being』をヴォーカルアレンジしてくれました!」
「え、マジで?かっぱっぱーの人でしょ?」
「そうですそうです」
「ちょっと聞きたいかも」
夢子、にやにや。
「じゃあ早速聞いてみましょうか」
ちゃ~ら~ら~ ちゃらら~ちゃらら~
「あら、思ったよりもポップでキャッチーでメロディアスでディケイドなアレンジになってるわね」
「字面じゃもう何言ってるのか全然分かりませんけどね」
あ~ほ~げ~ (しんきー くぁわいいー しんきー)
あ~ほ~げ~ (しんきー たくましいー しんきー)
「ハートフルでストレートでラブリィな歌詞だわ」
「ここからの転調が神ですよ」
ドコドコドコドコドコドコドコドコッ!!
「あら?突然ドラムが16ビートに」
Go To SHINKI!Go To SHINKI!
うぼぁぁぁぁぁあああ!!!
シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!シンキ!
「出たぁー!クラウザーさんの1秒間に10回神綺発言だァーッ!!」
「ちょーっ!?め○みさんじゃないの!?」
「魔界ですから。クラウザー様です」
「なるほどなー、って夢子ちゃんの馬鹿―――ッ!!」
神、涙目。その場に崩れ落ち、泣き始める。
「夢子ちゃんはそうやっていつもいつも私を馬鹿にしてー、ひぃー、ぐすぐす」
流石にからかい過ぎたかな、と少し反省する夢子。神綺の肩に手を置いて、優しく言う。
「ただ神綺様のカリスマを高めて、いつの日か新作で復活できる様にと願っていればこそです。全ては神綺様の為、全ては我らの偉大なビッグシンキの為に」
「夢子ちゃん――」
「一緒に頑張っていきましょう。カリスマを高められる方法を――例えば、そう、神綺様の同人誌――それも合同誌を出すとか。アリスちゃんなんかは沢山合同誌を作って貰ってるんですよ。ほら、これとか」
「えー、どれどれ――。うわってこれ、エロエロじゃないの!?」
「エロこそ人気のバロメータです。R-18比率とキャラ人気は常に比例するもの。この界隈の常識です」
「でも、でも私はこういうのは――」
「しかしここは思い切って、文字通り、一肌脱いでカリスマアップを図るのも一興かと」
夢子にやにや。
神綺もじもじしながら、
「まぁね。こういう本に私も出た事ないわけじゃないし――」
「ろー○んですね」
「ろ○りんよ。まぁ内容は読んだ事ないからよく分からないんだけど、聞いた話だと、あれって最後にさ――ねぇ?」
「うっふっふっふ」
「でも、私メガドライバーなセガ信者だし、ちょっとその辺、困るかなって思うの」
「は?」
「私、ニンテンドー信者にはなりたくないわ」
「え?」
「え?」
わかるんですが・・・これは酷い。本当の意味で酷い。
まさかタグ通りの内容とは思いませんでした。
桐生さんの名作「フロムザクレイドル」を読んで、是非ともまた貴方の魔界ファミリーメインな作品が読みたいと思っていただけに今回は盛大な肩透かしを食った気分です。
次回は「これは酷い」では無く、「これは凄い」とコメントしたくなるような作品を期待しています。
何回笑わせられたか分かりません。
本当にこれは酷い(笑)。
とてもおもしろかったです。
いや、賛否両論あるだろうけど、これは面白い。
(あまりフェアなネタではないにせよ)二次も巻き込んでパロをやるってのは
非常な新機軸だと思います。
これは絶対書いて正解だったと思いますよ。
弾幕で画面が見えねぇ
面白いなあ、酷いと思う前に吹いてしまったwww
やっぱりギャグものは勢いが大切ですね、一気にすっきりよめました。
確かに賛否両論分かれる内容ですけど、会話の掛け合い、ギャグのテンポが良く、満足できました。
ある意味二次パロを使った新規(神崎?)ジャンルと言っても過言じゃない気がしますね。
ところでまったく余談だけど東方ってググったら、神崎さまじゃなくて神起がでてくるのは全日本あほ毛ファンクラブに対する侮辱だと思う。
本人じゃなくて弾幕が