これはあたいが地上に、さらに言えば博麗神社に通うようになってしばらく経った頃のお話。
あたいがいつものように神社に着くと、お姉さんがお饅頭を食べていた。
ひょっとすると、これがそもそものきっかけだったのかもしれないと思う。
「おっ、お姉さん。 おいしそうなお饅頭じゃない!」
「あら、来てたの? さっきアリスからもらったのよ」
黙々とお饅頭を食べつつも、応対してくれるお姉さん。
見れば箱の中にはまだ少しお饅頭が残っていた。
あたいは、羨ましいな~、欲しいな~という気持ちを目で伝える。
目をキラつかせるのは猫の十八番。
一つ、お饅頭を食べ終わったお姉さんは一つため息をつくと、お饅頭を箱ごとスッと差し出してくれた。
「仕方ないわね。 まぁ、たくさん食べたからあとは食べちゃって良いから」
「だからお姉さんのことは好きなんだよ~」
はいはい、と軽く流しながらお茶を汲みに奥へと下がるお姉さん。
あたいは、お姉さんからもらった小さな幸せを味わい、戻ってきたお姉さんの膝の上でゆっくり眠った。
・・・・・
その日は旧地獄跡でお仕事の日だった。
あたいはせかせかと車を押しながら働いていた。
そんな時。
「お燐~!」
「うわっ!」
急に後ろから抱きしめられた。
全身の毛が逆立つ。
あたいの野生の勘は伊達じゃあない。
普通の相手ならこんなに動揺はしないんだけど。
「こ、こいし様じゃないですか」
「えへへ~、どう?驚いた?」
あたいの後ろを取ったのは、やはりというか、こいし様だった。
正体がわかってもドキドキする。本当に驚いた。
「それは驚きますよ~・・・ってくんくん、こいし様、何か甘い匂いがしませんか?」
「あ、やっぱりわかるんだ?」
こういってどこからともなくこいし様がワッフルを取り出す。
・・・本当にどこから出てきたんだろう?
と考えている間にワッフルはあたいの手の中へ。
むむむ、猫としては非常に気になるこの動き。
「これ、地上でもらってきたんだけど、一人じゃ多すぎて。 お燐にもお裾分け!」
「えっ! いいんですか?!・・・っていない!」
残されたのは手の中のワッフル。
ちょうどお腹も空いていたところだし、いただいちゃおう、と今度はこいし様から頂いた小さな幸せを頬張る。
いつかこいし様の動きを意識的に見ることを食べたワッフルに誓い、あたいは仕事に戻った。
・・・・・
さとりは、おいしそうに夕食を頬張るお燐の心を読んでみる。
ここのところ、おやつが二回ももらえてうっれしっいなっ♪
微笑ましくその幸せを見守りつつも、さとりは心の中で囁く。
お燐、お燐。
ああ、お燐
気がついていますか?
いいえ、気がついていないのでしょう。
あなた、確実に幸せ太りしていますよ。
まさに幸せ太りw
ダイエットは規則正しい生活が第一
安易に食事を抜くとリバウンドが怖いですし、体調が悪くなるんで絶対厳禁
食事量を少し減らして、きちんと運動すればちゃんとやせるとか何とか
と思ったらやはり幸せ太りだぁー。
ダイエットは筋トレと食事の減量が一番かと。
1日腕立て腹筋10回とご飯半分で意外と痩せますよおりん。
お空に手伝ってもらうのもアリかも。主にベッドの上で(ry
まさかの幸せ太りwwww
>>1様
ありがとうございます!
確実に減らすならやっぱりそれですよね。
激やせは負担も大きいらしいですから。
>>2様
ちなみに霊夢は緑茶パワー、こいしは無意識にセーブすることで回避しています。
ベッドの上で腹筋を手伝ってもらうと絵的にハァハァ(ry
>>3様
幸せだと太るんです。
いっぱいお菓子もらっちゃうから。
>>4様
お菓子の魔力には、お燐ちゃんも勝てんのです。