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「地味か……」
霖之助は悩んでいた。
「たしかに、地味かもしれないが」
とある鴉天狗の新聞に載っているひとつの記事。
「いくらなんでも、地味な男番付で一位は無いだろう」
確かに地味な場所で地味な服を着て地味に暮らしている、
しかしそれで幻想郷一地味な男と決められていいものかと。
「……やはり、服かな」
要因を考えれば、場所はそれほど重要ではない、
住居は外見は地味に見えるが、それもさほど重要ではない。
「ふむ」
今着ている服と、所持している他の服を見比べてみる。
「成る程ねぇ……」
総じて地味、それが一番に出た感想だった、
自分が地味さで高評価を得るのも納得できる。
「かといって他に服は持ってない」
すぐに浮かぶは買い物という選択肢、
しかし財布を持って店の外に出ようとしたところで足が止まる。
「待てよ、地味な格好で人里に行ったら……」
ただでさえ地味の王者と認定されているのに、
それを確固たるものにするかのように地味スタイルで人里を練り歩く自分が浮かぶ。
「駄目だ駄目だ、とても行けやしない、買い物をする服すら無いとはね」
買い物が選べないこの状態で、残る選択肢はただ一つ、
今ある物でなんとかする、これだけだ。
「しかし、どうすれば……」
小物で服を飾るか、否、男子たるもの女子のような事はできない。
「それならば、奇抜な服に」
八雲紫しかり、八坂神奈子しかり、八意永琳しかり、
八で始まる人物はみな奇抜な衣服を身にまとい、地味さをかき消しているという。
「じゃあまずこの服の地味な部分を切り取ろうか」
霖之助は上着を脱ぎ、自らの服の地味な部分を探す。
「……全体的に地味だね」
全体的に地味、そう判断した瞬間、霖之助は上着を細切れに切り刻んだ、
森近霖之助は男の子、その言葉に二言はない。
「下も地味だな」
続いてズボンも切り刻む霖之助、だって彼は男の子。
「うん、地味な服さえ着ていなければ僕もなかなか目立つじゃないか」
大きな鏡に自分を移して地味さが無いことを確かめる。
「……待てよ」
しかしここで疑うのが特級商売人。
「もしかしたら僕が地味じゃないと思っているだけで、まだ地味なのかもしれない」
紅魔館の主はドレス、メイドはメイド服、門番はチャイナ、
魔理沙はエプロンを付けているし、霊夢は新なる巫女衣装、
たしかに裸体に赤い褌だけでは地味とも考えられる。
「褌、か」
霖之助は自分の褌の垂れている部分を持ち上げると、
数分もの間、じっと見つめ続けた。
「……そうだ!」
香霖はふと何かを思い出すと、店の奥へと向かった。
「たしか外界から流れ着いた下着が……」
広い物の山に埋もれたそれを、霖之助は必死に引っ張り出す、
それは三角形の布と、網でできた靴下だった。
「ブーメランパンツに網タイツか……よし」
外界の下着を着用すればもはや自分を地味だと思う者はいなくなるだろう、
そしてとうとう霖之助は褌を脱ぎ捨て、新たなる世界に足を踏み込んだ。
「……ふむ」
だが、鏡で自分を確認すると、どうにも納得がいかない、
むしろ褌のころより地味さが増したような感覚を霖之助は感じた。
「この履き方じゃ駄目だ……そうだ、このパンツの両端を……」
霖之助は伸びのよいパンツの両端を掴み、
右側を左の肩に、左側を右の肩にかける。
「……これだ!」
体を縦に貫く真っ白な布、そのあまりにも前衛的な姿に彼は感動すら覚える。
「しかしさらに完璧を求めるのがこの僕」
だが霖之助は油断しない、なぜなら彼にはもう一つ足りない部分があるからだ。
「それは首から上の着用物、メガネでは地味すぎるのだよ!」
上白沢慧音しかり、プリズムリバー三姉妹しかり、
ここ幻想郷では被り物も重要なアピールポイントとなるのだから。
「霊夢のようにリボンでも付けてみるかな……ん?」
霖之助が何を被ろうか迷っていたとき、彼は台の上におかれた
一つの布と紫の薔薇に気づく、その傍に置かれたメッセージカードには、
彼を励ます言葉と、あなたのファンより、とだけ書かれていた。
「(ありがとう、紫の薔薇の人!)」
森近霖之助はおもむろにその布を頭に装着する。
「フォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
それは彼がこの世界の愚かなる理から解き放たれた瞬間でもあった。
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パンツを肩に~で吹き出しました。
ってか、戻って来い、霖之助!その道は確実に薔薇の道だ!
あ、なんかウマいこと言ったなwww
爆笑させていただきましたwwwww
内容には噴いた。
真澄様で決壊してしまったではないですか
いや、実に最高だったwww
個人的にはあの服十分派手だと思うがww
変態仮面だこれー!?(ガビーン
あんた最高だよwwwwwwww
フォォォォォォォォォォ!!!!
服は…結構ごてごてしてるけど…地味なのか派手なのかよくわからない服装ですねw
フォオオオオオオオオオ!!!!
オイ……後書き変わってんぞ!この変態マゾ野郎!!
いいぞもっとやれ。
案の定コメ欄カオスだし、後書きも最高ww
一生ついていきますww
実際にコメントはカオスだった。
うp主に乾杯
こんなのが「一人MMR」とか言ってる奴がしっくりくるネタとは
一体何処に目がついてるのか