Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方免許抄

2009/05/09 16:30:56
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"少女飛行の規制強化へ"

昨晩未明、里からの帰宅を急いでいたアリス・マーガトロイド氏(七色の人形使い)と、何等予定もなく空を漂っていた霧雨魔理沙氏(普通の魔法使い)が、上空にて接触事故を起こした。
マーガトロイド氏は全治二週間の打ち身。
霧雨氏は右腕の骨にひびが入る等、全治一ヶ月の怪我をおったが、命に別状はない。
当日は霧雨が降っており、そのため視界状況が悪かった事が原因ととう新聞では見ている。

これについて霧雨氏は「全くついてないぜ」
マーガトロイド氏からは「まさかこんな事になるなんて」とそれぞれ答えてくれた。

近年、このような少女どうしの飛行中の接触事故は増加傾向にある。
永夜異変の辺りから、事故率は上昇し、このままではいずれ死者が出ると見た八雲紫氏(妖怪の賢者)と上白沢慧音氏(ワーハクタク)は意見合意の上、博麗霊夢(自称楽園の素敵な巫女)に談判。
この度のルール制定に至った。

なお、このルール制定伴い、哨戒天狗達を大幅に増員し、今までの主な活動場所である妖怪の山に限らず、他の幻想郷区域まで隅々に見回りの天狗を置く事を大天狗様は決定づけた。

今回ルールづけられたのは以下の通りである。

一-少女が単独、及びオプションによる飛行を行う場合、年四回博麗神社にて行われる三日間の飛行訓練に参加し、試験に合格した場合のみ発行される飛行許可免許を所持しなければならない。

二-少女が単独、及びオプションによる飛行を行う際、哨戒天狗に免許掲示を求められた場合、少女は免許を掲示しなければならない。

三-飛行許可免許は年に一度更新しなければならない。
また、更新されない場合、その飛行許可免許は無効とされる。
更新日一ヶ月前に、式がその旨を伝える。

自由の郷、幻想郷で、このような規制がかけられたことは誠に遺憾ではあるが、これも時代の流れ。
安全で快適な幻想郷ライフを送る上では、これもまた必要な処置なのかもしれない。


-第一回、飛行訓練にについて-
この度の制定に伴い、特例として、第一回飛行訓練を緊急に開催することとなった。
(中略)
なるべく早く、参加するよう。



******



「……なんだぜ、これ?」

細かな字がびっしりと並ぶ紙面から目を離し、眉間に寄ったシワを揉みほぐしながら、私はそう言った。

「なにって……新聞じゃないですか。もしかして暫くお会いしない間に鳥頭にでもなられましたか?」
「残念ながら、私の頭は大丈夫だ。そもそも、お前さん昨日も家に来たばっかりじゃないか」
「あややや、そうでした」
「自分で書いた記事すら忘れるなんて、やっぱり鳥頭だな」
「仕方がないじゃないですか、ほとんど――とゆうより、全く眠らずにこれを書き上げたんですから」
「ほう、そいつはご苦労なこったな。そしてさっさと帰って永久に寝てしまえ」
「御心配心悼みます」

厭味を言ったつもりだったが、ブン屋はあっさりと流した。
厭味が効かんのか、こやつは。

「……まぁ正直どうでもいいんだが、こいつはいったい何なんだ?」
「新聞です。もしかして暫くお会いしない間に鳥頭にでも――」
「だから、そんなことはわかってるってんだよこの鳥頭!」
「いやぁ、それほどでも」

照れ臭そうに頬をかくブン屋。
軽く殺意を覚えるのは生理現象だな、わかります。

「褒めてないぜ」
「いやぁ、それほどでも?」
「何で疑問詞なんだよ……」


頭が痛くなってきたところで、ブン屋は本題ですと改まった口調で話し出した。

「まぁ、冗談さておき、見てのとおりですよ。空を飛ぶのに『飛行許可免許』が必要になったんです」
「ふぅん、免許ねぇ。んなもの作ったって意味なさそうだけどなぁ」

とゆうか、意味あるのか?
なんせ、自分勝手なやつばっかりだし。

「まぁ、そうですね」
「事故だって、そこまで多くないだろ。せいぜいリグルに蹴られるか、釣瓶落しに当たるか、異変で湧いて出た妖精に突っ込むぐらいだし」
「昨日事故ってた貴方がよくもまぁ……」
「そもそも、このことを知ってる奴の方が少ないんじゃないか?」
「スルーですか。……そこら辺は八雲紫氏がなんとかするみたいですよ、スペルカードルールの時みたいに。私達天狗もそれに一枚噛んでますし」
「そうなのかーって、そういや、当然のようにお前さんは飛んで来たが……三日の訓練うんぬんはどうしたんだ?」

そもそも、今日から試行されたルールだとゆうのに、おかしいだろう等と考えていると、ブン屋はさも当たり前のように一枚の紙切れを突き付けてきた。

「仮免です。一度目の訓練を受ければ貰えるもので、これを持っていれば低速飛行は認めるそうです。朝一でもらって来ました」

……さいですか。

「なんにせよ、反対派も居るだろうな。私みたいな」
「その辺は月の兎の能力やら慧音さんの人(?)徳やらで何とかするみたいです」
「じゃあ私は特に関係ないな。今まで通り自由に行かせてもらおうじゃないか」
「ところがどっこいしょーいち」
「突っ込まないぜ」
「携帯せずに飛行すると、大変な目に会うそうなんです」

冷ややかな目線でブン屋を見ていると、彼女はずいと顔を近づけそう言った。

「へぇ、どんな大変な目に会うんだ?」
「無免許が発覚した場合、巫女の巫女による巫女のストレス発散の為の餌食になるとか」
「……見つからなけりゃいいんだろ?」
「あやややや、流石ですねぇけど、いいんですか?」
「仮に捕まっても、相手は霊夢だぜ?せいぜい半殺しで済むだろう」
「他にも『わくわく☆ゆうかりんランドにご招待!(もれなく除草剤のオプション付き)』とゆうコースもあるそうですが」



空気が、固まった。



「さ、さて、訓練にでも行ってくるかね」
「あや?以外と意外とチキンなんですね」
「なんとでも言いな。私はまだ人生捨てる気はないぜ」
「で、何で私の腰回りに縄を結んでらっしゃるのでしょうか?」
「私は仮免すら持っていないからな。乗せてってくれ」
「丁重にお断りしまひゃうん!ちょ、魔理沙さんどこ触ってるんですか?てゆーかなんで手まで縛ってるんですかってゆーかなんか縛り方がおかしいです!」
「亀甲縛り」
「なんて縛り方してるんですか!」


「なんてって……そうゆうプレイ?」
「ほどいてー!」


-終れ-

-続く、かも?-
タイトル以外に何も思い付かなかったんだ。
続きは……どうなるかわからない。
漆野志乃
[email protected]
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
そうゆう は意図したものなんでしょうか
2.名前が無い程度の能力削除
霊夢の二つ名だけ自称付きか…
わかりやすい人だなぁ
3.名前が無い程度の能力削除
免許最近とったけど、車持ってないからなんともw
それにしてもタイトルが素晴らしい。
4.奇声を発する程度の能力削除
タグは意図したものなのかな?

できれば続きをお願いします!
5.名前が無い程度の能力削除
わくわく☆ゆうかりんランドに行きたい
6.名前が無い程度の能力削除
タイトルはもう気にしない方がいいのかな?
7.名前が無い程度の能力削除
おもしろい発想です。
続いてくれたらうれしいです。
8.名前が無い程度の能力削除
細かいところだが、ルールを見て少女以外はいいのか?と思った。
霊夢が不合格になったらどうするんだろう。
飛べない巫女はただの巫女じゃないか(能力名的な意味で)。
9.名前が無い程度の能力削除
無重力巫女は航空法にも縛られない
10.名前が無い程度の能力削除
大天狗に様付けしているあたりは天狗が発行している新聞だけあるなと
「そうゆう」とか「てゆーか」はあまり好ましくないような