TAKE1 : レミリア・スカーレットの場合
メロス:レミリア・スカーレット
暴君ディオニス:十六夜咲夜
セリヌンティウス:パチュリー・ノーレッジ
メロスの妹:フランドール・スカーレット
妹の婿:紅美鈴
「――私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせてやりたいのです――」
「ばかな」と暴君は甲高い声で笑った。「とんでもない嘘を言うわ。逃がした蝙蝠が帰って来るというのか。」
「そうです、帰って来るのです。」メロスは必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私が信じられないならば、よろしい。この市にセリヌンティウスと言う石工がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう――」
かくして、メロスは村へと舞い戻った。
「妹よ!結婚式を挙げるのだ!明日!」
妹は目をむく。
「は?」
「ほらほらほら、皆に言って来て!綺麗な衣裳とか買ってきたから!」
「えー、まだ私達愛を育んでいるところなんだけど…」
「いいから!」
「えー」
「早く!私寝るから!」
「と言う訳で、私達結婚します」
花嫁衣裳に身を包んだ妹。婿が隣で恥ずかしそうに頬を掻いている。
が、メロスの目には妹の晴れ姿しか映らない。
「おっ、おぉお…うおぉおぉおぉぉぉ…」
メロスは男泣きした。愛しい妹が、嫁に行ってしまう。こんなに悲しい事があるだろうか。
いや、ない。
「ふらんがぁあぁあ…わだじのふら”んがぁあぁあ…」
「ちょ、お姉様…自分が結婚式しろって言ったくせに…」
純白のレースの手袋で涙を拭われ、メロスの涙腺はいよいよ限界に達した。
「うわぁああぁあぁぁぁぁあああああん!」
妹を力一杯抱きしめる。式に参加した人たちが微笑ましげに見ているのも気にしなかった。
泣きじゃくるメロスの肩に、婿がそっと手を置く。
「メロスさん。私が妹様を、幸せにします」
「あたりまえだばかああぁぁぁぁぁあぁ!!」
渾身の右ストレートでメロスは答えた。
和やかに宴は続いていた。
「来ないわね?」
暴君は笑う。
山の方を見やれば、三日目の夕日はもう姿を隠そうとしていた。
しかしセリヌンティウスは最後の時まで、メロスを待ち続けた。
待ち続けた。
そりゃもう待ち続けた。
でも帰ってこなかった。
「何か言い残したいことは?」
暴君は笑う。
セリヌンティウスは山向こうを睨みつけ、ただ一言。
「だ ま さ れ た!!」
はい、しょけーい。という暴君の声が楽しそうだったのは言うまでもない。
TAKE2:紅美鈴の場合
メロス:紅美鈴
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:パチュリー・ノーレッジ
メロスの妹:フランドール・スカーレット
妹の婿:十六夜咲夜
メロスは激怒した。「呆れた王だ。生かして置けぬ。」
王は激怒した。「首ちょんぱだ!」
メロスは首を切られた。
TAKE3:パチュリー・ノーレッジの場合
メロス:パチュリー・ノーレッジ
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:十六夜咲夜
メロスの妹:フランドール・スカーレット
「も、もう無理…」
シラクスの市を出て百メートル地点でメロスは力尽きた。
TAKE4:十六夜咲夜の場合
メロス:十六夜咲夜
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:パチュリー・ノーレッジ
メロスの妹:フランドール・スカーレット
「では三日後に戻ります。ちょっと我慢していてくださいねセリヌンティウス」
かくしてメロスは村へと舞い戻った。
「妹様。明日結婚式を挙げましょう。」
妹は目をむく。
「は?」
「色々あるのですよ。」
「あ、そうなんだ…」
「はい。なので、皆さんに伝えてきてください。綺麗な衣裳も買ってきましたから」
「わ、すごーい!」
「少し休んだら支度をはじめますわ」
宴は約束の日のの昼過ぎまで続いていた。
辺りが夕焼けに染まり始めた頃、メロスはゆっくりと腰を上げる。
「妹様、そろそろ行くことにしますわ。うっかり遅れるのも悪いので」
「ん?誰かと待ち合わせ?」
花嫁衣裳に身を包んだ妹の頭をなでる。
「ないしょ、ですわ」
「と言うことで戻ってまいりました。セリヌンティウスを解放してください」
会場にざわめき走る。
「ば、馬鹿な…」
きっちり水平線に夕陽の頭が重なった瞬間。メロスは突如、会場に姿を現した。
TAKE5:フランドール・スカーレットの場合
メロス:フランドール・スカーレット
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:十六夜咲夜
メロスの妹:パチュリー・ノーレッジ
メロスは激怒した。「呆れた王だ。生かして置けぬ。」
王は号泣した。「ふらぁぁぁあああぁぁぁぁああああぁぁああん!!!!!」
「…えっと。これ、どうしたら…ていうか私メロスだし」
スタンバイしていたセリヌンティウスに助けてビームを送る。
セリヌンティウスは瀟洒に微笑む。
「やっちゃってください」
ぎゅっとしてばーん。
勇者は赤面した。(返り血的な意味で)
メロス:レミリア・スカーレット
暴君ディオニス:十六夜咲夜
セリヌンティウス:パチュリー・ノーレッジ
メロスの妹:フランドール・スカーレット
妹の婿:紅美鈴
「――私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせてやりたいのです――」
「ばかな」と暴君は甲高い声で笑った。「とんでもない嘘を言うわ。逃がした蝙蝠が帰って来るというのか。」
「そうです、帰って来るのです。」メロスは必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私が信じられないならば、よろしい。この市にセリヌンティウスと言う石工がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう――」
かくして、メロスは村へと舞い戻った。
「妹よ!結婚式を挙げるのだ!明日!」
妹は目をむく。
「は?」
「ほらほらほら、皆に言って来て!綺麗な衣裳とか買ってきたから!」
「えー、まだ私達愛を育んでいるところなんだけど…」
「いいから!」
「えー」
「早く!私寝るから!」
「と言う訳で、私達結婚します」
花嫁衣裳に身を包んだ妹。婿が隣で恥ずかしそうに頬を掻いている。
が、メロスの目には妹の晴れ姿しか映らない。
「おっ、おぉお…うおぉおぉおぉぉぉ…」
メロスは男泣きした。愛しい妹が、嫁に行ってしまう。こんなに悲しい事があるだろうか。
いや、ない。
「ふらんがぁあぁあ…わだじのふら”んがぁあぁあ…」
「ちょ、お姉様…自分が結婚式しろって言ったくせに…」
純白のレースの手袋で涙を拭われ、メロスの涙腺はいよいよ限界に達した。
「うわぁああぁあぁぁぁぁあああああん!」
妹を力一杯抱きしめる。式に参加した人たちが微笑ましげに見ているのも気にしなかった。
泣きじゃくるメロスの肩に、婿がそっと手を置く。
「メロスさん。私が妹様を、幸せにします」
「あたりまえだばかああぁぁぁぁぁあぁ!!」
渾身の右ストレートでメロスは答えた。
和やかに宴は続いていた。
「来ないわね?」
暴君は笑う。
山の方を見やれば、三日目の夕日はもう姿を隠そうとしていた。
しかしセリヌンティウスは最後の時まで、メロスを待ち続けた。
待ち続けた。
そりゃもう待ち続けた。
でも帰ってこなかった。
「何か言い残したいことは?」
暴君は笑う。
セリヌンティウスは山向こうを睨みつけ、ただ一言。
「だ ま さ れ た!!」
はい、しょけーい。という暴君の声が楽しそうだったのは言うまでもない。
TAKE2:紅美鈴の場合
メロス:紅美鈴
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:パチュリー・ノーレッジ
メロスの妹:フランドール・スカーレット
妹の婿:十六夜咲夜
メロスは激怒した。「呆れた王だ。生かして置けぬ。」
王は激怒した。「首ちょんぱだ!」
メロスは首を切られた。
TAKE3:パチュリー・ノーレッジの場合
メロス:パチュリー・ノーレッジ
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:十六夜咲夜
メロスの妹:フランドール・スカーレット
「も、もう無理…」
シラクスの市を出て百メートル地点でメロスは力尽きた。
TAKE4:十六夜咲夜の場合
メロス:十六夜咲夜
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:パチュリー・ノーレッジ
メロスの妹:フランドール・スカーレット
「では三日後に戻ります。ちょっと我慢していてくださいねセリヌンティウス」
かくしてメロスは村へと舞い戻った。
「妹様。明日結婚式を挙げましょう。」
妹は目をむく。
「は?」
「色々あるのですよ。」
「あ、そうなんだ…」
「はい。なので、皆さんに伝えてきてください。綺麗な衣裳も買ってきましたから」
「わ、すごーい!」
「少し休んだら支度をはじめますわ」
宴は約束の日のの昼過ぎまで続いていた。
辺りが夕焼けに染まり始めた頃、メロスはゆっくりと腰を上げる。
「妹様、そろそろ行くことにしますわ。うっかり遅れるのも悪いので」
「ん?誰かと待ち合わせ?」
花嫁衣裳に身を包んだ妹の頭をなでる。
「ないしょ、ですわ」
「と言うことで戻ってまいりました。セリヌンティウスを解放してください」
会場にざわめき走る。
「ば、馬鹿な…」
きっちり水平線に夕陽の頭が重なった瞬間。メロスは突如、会場に姿を現した。
TAKE5:フランドール・スカーレットの場合
メロス:フランドール・スカーレット
暴君ディオニス:レミリア・スカーレット
セリヌンティウス:十六夜咲夜
メロスの妹:パチュリー・ノーレッジ
メロスは激怒した。「呆れた王だ。生かして置けぬ。」
王は号泣した。「ふらぁぁぁあああぁぁぁぁああああぁぁああん!!!!!」
「…えっと。これ、どうしたら…ていうか私メロスだし」
スタンバイしていたセリヌンティウスに助けてビームを送る。
セリヌンティウスは瀟洒に微笑む。
「やっちゃってください」
ぎゅっとしてばーん。
勇者は赤面した。(返り血的な意味で)
包容力的な意味で。
それ故、あとの方の驚きが少なかった
お嬢様鬼畜すぎww
あと、咲夜さん瀟洒すぐるw
TAKE1以降もパチュリーがいるので処刑内容をkwsk
>>謳魚様
なんという包容力。
あぁ、あったけえなぁ…
>>2様
よかったです!
>>3様
一応作者は解雇的なつもりで書いていたのですがwww
サクヤンティヌスはいつでも瀟洒。
>>4様
どこ行ったんでしょうねぇ(ニヤニヤ
>>5様
そんな恐ろしいことは言えません…はっ、どこからか殺気g
>>6様
あざーすwww
>>奇声を発する程度の能力様
作者の脳は火星に飛んで行きました。
>>8様
紅魔館と言うことでこぁが妥当でしょうね。
裸を見て赤面するところとか(興奮的な意味で
>>9様
そして王がメロスにほれ込み最終的にアッー!!な話だったと思います
>>10様
作者がやんぬるかなwww