「なんとかルーミアを倒したぜ・・・・・・・・」
easyシューター霧雨魔理沙さん。
経験はほぼ皆無の彼女。1面ボスであるイージールーミアを1ボムで倒す程度の腕前を持つ魔理沙は、次のステージへと進んでいた。
飛んでくるティッシュペーパーをいなし、不意に現れた大妖精も何とか倒して彼女はようやく湖へとたどり着いた。
「そこの黒白!」
「・・・・・よぅ(ぎゃあ!ボスでたぁ!!?)」
心臓がバクバク鳴っている。
「道に迷ったの?」
「まぁ、迷ってないこともなくはない」
「道に迷うは妖精の仕業なの」
そうだったのか。今度から道に迷ったら、全部妖精の仕業にすることにしよう。
だがそんなことを考えているほどの余裕はない。この先のことを考えるとこれ以上残機を減らすのはまずいのだ。
「悪い、急いでないが急いでるんで是非とも素通りさせてくれ」
「あたいなんて相手にならないだって?このぉ!」
待て、それは断じて違う。
しかしチルノは怒ったまま。
「いくよ!」
瞬間。
魔理沙は見た。チルノから自分に向かって放たれる弾を。
そして避けた。とにかくチルノを倒そうと低速移動をしながら、右回避をして。
想定外だったのは敵弾の範囲。
「ちょ、避けられな・・・・」
ピチューン
ボムを撃つ暇もなく魔理沙は被弾。
その様子を見てチルノはあんぐりと口をあけた。
「通常弾幕だよ?今のが避けられないって、どうなの?」
確かによく見れば弾速が早いだけで弾自体は小さく、また一見して避けれないように見えても弾の間隔はかなり開いていた・・・・のだが、それを理解できるほど魔理沙の能力は高くなかった。
「初見殺しって奴だ」
「へたっぴがそういう口を叩かない。これじゃあんたより大ちゃんの方がよっぽど強いよ」
大ちゃんとは、ここに来る途中で倒してきたテレポテーションの使い手のこと。
さっき倒してきたあの妖精より弱いと評するか。
「なんだとぅ」
「怒る前に大ちゃんが避けれたあたいのスペカ、よけてみなよ!」
氷符・アイシクルフォール -easy-
氷柱弾の弾幕。
スペルカードが来たな・・・・・・って
「な、斜めから弾が飛んでくる!?」
必死に逃げまとう魔理沙。正面から飛んでくる弾は避けられるが悲しいかな、他方向から飛んでくる弾の軌道は読めない彼女は下へ下へと押しやられ弾に詰められ、
「きゃう!」
ピチューン
そんな魔理沙に、
「おバカ~!!」
「不条理な追撃!?」
頬を平手打ち。あ、ひんやり冷たい。
「下避けしてればいいってもんじゃないでしょ。弾が飛んでこない空間だってあるんだから、避けられないならそこに逃げるのよ!」
「えっと・・・・・・チルノの正面だな?」
「あたいの後ろとかも!」
しかし、前に出るという概念を持たない魔理沙いわく、
「前に突っ込むのはバカのすることだぜ」
「バカって言うな。そんなんじゃこの先クリアできないわよ」
「気合で何とかなる」
「なんともなってないじゃん、ちょっと現実を見てみようか。次のが避けられなかったらひどいからね!」
チルノは所持していたもう一枚のスペルカードを掲げ、
「凍符・パーフェクトフリーズ」
次のスペル。
早い早い、なんかスッゴイ勢いで弾が飛んでくる。
このまま飛んできたらまずいなと考えていた矢先、それらが一斉に静止した。
「なるほど確かにフリーズしてるな。でもこれくらいなら」
空間を見つけて移動し、チルノに打撃を与えていく。これくらいなら楽勝・・・・・・
それがずっと止まっているのなら。
チルノがパチンと指を鳴らす。
途端、それまで止まっていた弾が不規則に動き出した。
「わ、わわ!!」
まさかそんな動きを見せるとは思わず、弾に接近しすぎていた魔理沙は
ピチューン
「警戒心薄すぎない?」
「いけると思った。今は反省している」
はぁ・・・・、
チルノが深~くため息をついた。
「あんたにグレイズだの食らいボムだの誘導だの、高等技術は期待してないからとりあえず練習してなさい!覚えるまでピチュり続けるのもいいけどまずはスペカバトルの何たるか、弾幕の何たるかの基本を最強のあたいが教えてあげるわ」
「誰がお前なんかに」
すっかりすねてしまった魔理沙。
たかが妖精にここまで言われるとは、何たる屈辱。
「あたいのスペカは弱いし小粒だけど基礎になる技術が入ってる。これくらいクリアできなきゃ紅魔館の連中となんて戦えないわよ!とりあえずルーミア相手にちょん避けの練習をしてきなさい。話はそれから!」
実際その通りで耐久スペルはないものの、弾の停止による行動制限や正面以外からの弾幕の飛来、難易度が上がれば高密度弾幕などレベルは低けれどスペカの基礎は学べる。後はそれの応用と難易度アップバージョンでしかない。レーザーについてもルーミアのムーンライトレイで見ることができる。
たかが妖精にここまで言わせしめるほど、今の魔理沙の実力は地に付くほどに低かった。
「うぎぎ」
「もちろん講義料はタダじゃないからね」
「アイスクリームでいいか?」
「あたいの遊び相手になること」
「・・・・・・・・」
そう悪い奴じゃないのはわかるが、なんで妖精と・・・・・・でも、致し方なし。
私は強くなるんだ。
「いいぜ」
※
「特訓開始!体で覚えな!」
「よし、来い!」
ピチューン
「ちょん避け心がける!」
「ぬぬぅ」
ピチューン
「ボムくらい使えるようになれ!」
「使おうと思ってるけど間に合わなかっただけだ」
ヴゥゥゥゥゥゥン
「チキンボム禁止!」
「なぁチルノ、今度一緒に鰻屋台へ食べに行こうぜ」
「鰻ってチキンだっけ?美味しい?」
「チキンは店主だな。うまいぞ」
「それなら早く修行終わらせて行こうね!よし次ノーマル。正面安置はないよ!臆病風に吹かれるくらいなら今のうちに帰るといい!」
「誰が!」
ピチューン
「無理にあたいを攻撃してないで、逃げる時は逃げなよ!」
「いや、つい・・・・・・」
ピチューン
「弾が密集してるところに突っ込まない!」
「私のスピードならいける!多分!」
ピチューン
「低速移動と高速移動間違えて事故らない!」
「ごめんなさい」
ピチューン
「余裕がないときにグレイズ稼ぎを狙わない!」
「イエス・サー!」
ピチューン
「出直して来い!」
「ごもっとも!」
「違う!」
「っと、そうだった。・・・・その程度か?何なら全力で来てもいいんだぜ?」
「かっこいいけどそれ勝ったときのセリフ!次、ハード!あたいのスペルをブレイクしてみな!」
ピ チ ュ ー ン
ピチューン
ピチューン
:
:
:
※ ※ ※
そんな魔理沙も、今ではルナシューター昇格手前。
「雪符・ダイアモンドブリザード」
チルノからの最後の贈り物。
青い弾幕が周囲を埋め尽くす。
絶望的とも思える物量に、しかし魔理沙は冷静に対処する。
クールに。
このくらいわけなくこなせなければ、これから先になど進めない。
すべてを避け、確実にチルノを追い詰めた魔理沙は最後の難関をクリアした。
「こんなもんかチルノ?」
「・・・・魔理沙は強くなれると思ってた」
チルノはグッドサインを突き出し、
「ちょん避けも様になってるよ!ばっちり!」
「あー、とりあえずお礼は言っておく」
後ろ頭をかきながら魔理沙は言葉を並べる。
何だかんだいってこれで強くなれたのだし。
「魔理沙の努力の賜物だよ。
ここから先、あんたを助けてあげる奴はいない。あたいも無理。あそこにいる連中はあたいなんかよりずっと強いよ。美鈴、パチュリー、咲夜、そしてレミリアにフラン。
でも魔理沙ならきっといける!」
「ん」
照れくさい。
心地よい空気。
「また遊びに来るぜ」
「鰻屋台に連れて行ってよ?」
「もちろんだ」
いざ、敵の本陣へ。
霊夢に先を越されるわけには行かない。
「じゃ、チルノ。行ってくる」
「負けて帰ってきたらおしおきだかんね!」
その後ルナシューターとなった魔理沙は紅霧異変を解決することとなる。
そして二人で鰻屋台に行ったそうな。
easyシューター霧雨魔理沙さん。
経験はほぼ皆無の彼女。1面ボスであるイージールーミアを1ボムで倒す程度の腕前を持つ魔理沙は、次のステージへと進んでいた。
飛んでくるティッシュペーパーをいなし、不意に現れた大妖精も何とか倒して彼女はようやく湖へとたどり着いた。
「そこの黒白!」
「・・・・・よぅ(ぎゃあ!ボスでたぁ!!?)」
心臓がバクバク鳴っている。
「道に迷ったの?」
「まぁ、迷ってないこともなくはない」
「道に迷うは妖精の仕業なの」
そうだったのか。今度から道に迷ったら、全部妖精の仕業にすることにしよう。
だがそんなことを考えているほどの余裕はない。この先のことを考えるとこれ以上残機を減らすのはまずいのだ。
「悪い、急いでないが急いでるんで是非とも素通りさせてくれ」
「あたいなんて相手にならないだって?このぉ!」
待て、それは断じて違う。
しかしチルノは怒ったまま。
「いくよ!」
瞬間。
魔理沙は見た。チルノから自分に向かって放たれる弾を。
そして避けた。とにかくチルノを倒そうと低速移動をしながら、右回避をして。
想定外だったのは敵弾の範囲。
「ちょ、避けられな・・・・」
ピチューン
ボムを撃つ暇もなく魔理沙は被弾。
その様子を見てチルノはあんぐりと口をあけた。
「通常弾幕だよ?今のが避けられないって、どうなの?」
確かによく見れば弾速が早いだけで弾自体は小さく、また一見して避けれないように見えても弾の間隔はかなり開いていた・・・・のだが、それを理解できるほど魔理沙の能力は高くなかった。
「初見殺しって奴だ」
「へたっぴがそういう口を叩かない。これじゃあんたより大ちゃんの方がよっぽど強いよ」
大ちゃんとは、ここに来る途中で倒してきたテレポテーションの使い手のこと。
さっき倒してきたあの妖精より弱いと評するか。
「なんだとぅ」
「怒る前に大ちゃんが避けれたあたいのスペカ、よけてみなよ!」
氷符・アイシクルフォール -easy-
氷柱弾の弾幕。
スペルカードが来たな・・・・・・って
「な、斜めから弾が飛んでくる!?」
必死に逃げまとう魔理沙。正面から飛んでくる弾は避けられるが悲しいかな、他方向から飛んでくる弾の軌道は読めない彼女は下へ下へと押しやられ弾に詰められ、
「きゃう!」
ピチューン
そんな魔理沙に、
「おバカ~!!」
「不条理な追撃!?」
頬を平手打ち。あ、ひんやり冷たい。
「下避けしてればいいってもんじゃないでしょ。弾が飛んでこない空間だってあるんだから、避けられないならそこに逃げるのよ!」
「えっと・・・・・・チルノの正面だな?」
「あたいの後ろとかも!」
しかし、前に出るという概念を持たない魔理沙いわく、
「前に突っ込むのはバカのすることだぜ」
「バカって言うな。そんなんじゃこの先クリアできないわよ」
「気合で何とかなる」
「なんともなってないじゃん、ちょっと現実を見てみようか。次のが避けられなかったらひどいからね!」
チルノは所持していたもう一枚のスペルカードを掲げ、
「凍符・パーフェクトフリーズ」
次のスペル。
早い早い、なんかスッゴイ勢いで弾が飛んでくる。
このまま飛んできたらまずいなと考えていた矢先、それらが一斉に静止した。
「なるほど確かにフリーズしてるな。でもこれくらいなら」
空間を見つけて移動し、チルノに打撃を与えていく。これくらいなら楽勝・・・・・・
それがずっと止まっているのなら。
チルノがパチンと指を鳴らす。
途端、それまで止まっていた弾が不規則に動き出した。
「わ、わわ!!」
まさかそんな動きを見せるとは思わず、弾に接近しすぎていた魔理沙は
ピチューン
「警戒心薄すぎない?」
「いけると思った。今は反省している」
はぁ・・・・、
チルノが深~くため息をついた。
「あんたにグレイズだの食らいボムだの誘導だの、高等技術は期待してないからとりあえず練習してなさい!覚えるまでピチュり続けるのもいいけどまずはスペカバトルの何たるか、弾幕の何たるかの基本を最強のあたいが教えてあげるわ」
「誰がお前なんかに」
すっかりすねてしまった魔理沙。
たかが妖精にここまで言われるとは、何たる屈辱。
「あたいのスペカは弱いし小粒だけど基礎になる技術が入ってる。これくらいクリアできなきゃ紅魔館の連中となんて戦えないわよ!とりあえずルーミア相手にちょん避けの練習をしてきなさい。話はそれから!」
実際その通りで耐久スペルはないものの、弾の停止による行動制限や正面以外からの弾幕の飛来、難易度が上がれば高密度弾幕などレベルは低けれどスペカの基礎は学べる。後はそれの応用と難易度アップバージョンでしかない。レーザーについてもルーミアのムーンライトレイで見ることができる。
たかが妖精にここまで言わせしめるほど、今の魔理沙の実力は地に付くほどに低かった。
「うぎぎ」
「もちろん講義料はタダじゃないからね」
「アイスクリームでいいか?」
「あたいの遊び相手になること」
「・・・・・・・・」
そう悪い奴じゃないのはわかるが、なんで妖精と・・・・・・でも、致し方なし。
私は強くなるんだ。
「いいぜ」
※
「特訓開始!体で覚えな!」
「よし、来い!」
ピチューン
「ちょん避け心がける!」
「ぬぬぅ」
ピチューン
「ボムくらい使えるようになれ!」
「使おうと思ってるけど間に合わなかっただけだ」
ヴゥゥゥゥゥゥン
「チキンボム禁止!」
「なぁチルノ、今度一緒に鰻屋台へ食べに行こうぜ」
「鰻ってチキンだっけ?美味しい?」
「チキンは店主だな。うまいぞ」
「それなら早く修行終わらせて行こうね!よし次ノーマル。正面安置はないよ!臆病風に吹かれるくらいなら今のうちに帰るといい!」
「誰が!」
ピチューン
「無理にあたいを攻撃してないで、逃げる時は逃げなよ!」
「いや、つい・・・・・・」
ピチューン
「弾が密集してるところに突っ込まない!」
「私のスピードならいける!多分!」
ピチューン
「低速移動と高速移動間違えて事故らない!」
「ごめんなさい」
ピチューン
「余裕がないときにグレイズ稼ぎを狙わない!」
「イエス・サー!」
ピチューン
「出直して来い!」
「ごもっとも!」
「違う!」
「っと、そうだった。・・・・その程度か?何なら全力で来てもいいんだぜ?」
「かっこいいけどそれ勝ったときのセリフ!次、ハード!あたいのスペルをブレイクしてみな!」
ピ チ ュ ー ン
ピチューン
ピチューン
:
:
:
※ ※ ※
そんな魔理沙も、今ではルナシューター昇格手前。
「雪符・ダイアモンドブリザード」
チルノからの最後の贈り物。
青い弾幕が周囲を埋め尽くす。
絶望的とも思える物量に、しかし魔理沙は冷静に対処する。
クールに。
このくらいわけなくこなせなければ、これから先になど進めない。
すべてを避け、確実にチルノを追い詰めた魔理沙は最後の難関をクリアした。
「こんなもんかチルノ?」
「・・・・魔理沙は強くなれると思ってた」
チルノはグッドサインを突き出し、
「ちょん避けも様になってるよ!ばっちり!」
「あー、とりあえずお礼は言っておく」
後ろ頭をかきながら魔理沙は言葉を並べる。
何だかんだいってこれで強くなれたのだし。
「魔理沙の努力の賜物だよ。
ここから先、あんたを助けてあげる奴はいない。あたいも無理。あそこにいる連中はあたいなんかよりずっと強いよ。美鈴、パチュリー、咲夜、そしてレミリアにフラン。
でも魔理沙ならきっといける!」
「ん」
照れくさい。
心地よい空気。
「また遊びに来るぜ」
「鰻屋台に連れて行ってよ?」
「もちろんだ」
いざ、敵の本陣へ。
霊夢に先を越されるわけには行かない。
「じゃ、チルノ。行ってくる」
「負けて帰ってきたらおしおきだかんね!」
その後ルナシューターとなった魔理沙は紅霧異変を解決することとなる。
そして二人で鰻屋台に行ったそうな。
あったな~こんな時w
激しく同意。
暗い過去を背負ってそうなキャラって大好きです。
チルノクリアしても門番に勝てなかった…orz
今ではHardをクリア出来るまでに成長したがLunaはまだムリだ…orz
咲夜さん強いよ…
まぁ今だって妹様に勝てないが…
前よりはマシなはずだ…
…それは言わないでおくのも優しさであり、厳しさだ。