Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ヒトリノヨル

2009/03/23 20:58:50
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※ 霊夢は傍若無人じゃなきゃヤダ!!!って方には、合わないかもしれません。













「じゃあな!次は、出涸らしじゃないお茶をたのむぜ!」

「二度と来なくていいわよ。」


いつものように、無駄に元気良く帰ってゆく魔理沙を見送り、



「…………はぁ…」

そして見えなくなってから、いつものように、そっと溜息をついた。








いつからだろうか、


一人で過ごす夜を、『寂しい』と感じるようになったのは。


「静かね…」

夕餉をすませ、食後のお茶を啜りながら、つぶやく。


元々、この神社は、少女ひとりで住むには広すぎる。

主に境内を使っているとはいえ、毎度宴会の会場に使われるのには、そういった事情もあるのだ。

ある意味では贅沢ともいえる状況だが、


今は、それが切なかった。


「何でかなぁ…。一人なのが、『いつも通り』の筈なんだけどなぁ…。」

物心つく前から、この神社で一人暮らしていた。

魔理沙という親友はいたが、自分の家を持ち自立している彼女が、夜までいる事は稀だった。

今のように、多くの人妖が集うようになったのは、本当に最近になってからなのだ。


「まぁ、騒がしいのも嫌だし。静かで良いかな。」

言い訳のようにつぶやき、


しかし、内心では、それが強がりである事を認めている。


そんな自分に軽い苛立ちをおぼえるが、だからといってどうする事も出来ない。

「本当、どうしちゃったのかな。私…。」

自身の思考を省みて、

とりあえず、湯浴みに向かうことにした。

それが気分を変えるためか、或いは逃避であったのかは、わからなかったが。



湯浴みを終え ―誰かが来ていることを期待し、冬に出来た露天風呂に入った。結局、誰もいなかったが…― 寝巻きに着替えて、布団に入る。


が、


「眠れない…」

これも、ここ最近はいつもの事だった。

一人布団にいると、何故か訳も無くネガティブな気分になってしまう。

いっそのこと、泣いてしまえば楽になる。とさえ思うのだが、一人寂しく泣き寝入るなど、どうしても自尊心が許してはくれなかった。


とは言え、寝付けないのは、別に寂寥感の性だけではないのかも知れない。

基本的に、神社を離れる事は無いし、最近はバカな妖怪も出てこない。

疲労すること自体が少ないのかもしれない。

そういえば、今日は魔理沙が来る前に昼寝もしたっけ。

(…だから、大丈夫。私は弱くなった訳じゃない…)

そんなことを考えながら、ひとりの夜はふけていった。



「…あれ?…朝?」


差し込む朝日で目を覚ます。

何時の間にやら眠っていたらしい。

何だかんだでも、寝不足を感じないあたり、やはり自分は図太いのかも知れない。

そんな考えに、自然と笑みが浮かぶ。


これもいつも通りだが、朝になると『寂しさ』は完全に消えていた。

まぁ、お天道様の下でまでウダウダ言っているようでは、博麗の巫女はやってられない。


「さて…。今日もうるさい連中が来るでしょうし、とりあえず朝餉と、掃除……は別にいいか」

後、そろそろお茶の葉を取り替えよう。そんなことを思いながら、彼女の一日は始まった。
やっちゃったよ、初投稿。
実は、筆者の実体験なんですが…。女の子の立場にするだけで、全然違うなぁ、本当に…。
勢いで書き上げたけど、どんなもんでしょうかね?
#15
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
俺もありますw
2.名前が無い程度の能力削除
実体験を上手くSSとして書いてるだけあって、やたらリアルな霊夢が誕生しましたね。
良い作品と思います。
3.名前が無い程度の能力削除
うん、ペラい
4.名前が無い程度の能力削除
こりゃひどい
5.#15削除
評価が真っ二つ…。

流石に、一時間ちょいじゃ突っ走りすぎたか…。
実は魔理沙編も書いたのですが、もう少し推敲してみます。
6.名前が無い程度の能力削除
夜になると急に気分が暗くなることありますよね。
でも朝になると元気になる……そんな誰にでもありそうな経験がリアルに書かれていて、わかりやすかったです。