「今なんて言った!?」
紅魔館の一室に、間の抜けた声が響いた。
「何って?」
「いやアンタよ、このお茶に何入れたって?」
「何って別に………ちょっと人間の血をブレンドしてみただけよ」
「ブレンドとか言うな!そんなの聞いたら飲む気無くすわ!」
乱暴にカップをテーブルに戻す。
こちらの怒りを他所に、こいつは「あっ」と声を漏らしカップからお茶がこぼれないかどうかを心配していた。
「……ちょっとした好奇心じゃない、アリス」
「好奇心を発揮するのは勝手だけど、そんな自分でも飲んだことの無いようなものを人に勧めるんじゃないわよ」
正直、咲夜とならゆっくりお茶を飲めると考えたのは間違っていた。
垢抜けているとは思っていたけど、ちょっと常識外れなことも考えるのね。
「ふう………やっぱりお堅いわね貴女は」
「お堅いって、これが普通じゃない」
「そうかしら、私ならそうね…」
咲夜は自分が淹れたにも関わらずほとんど手をつけていないお茶を眺めて、少し間を置いて口を開いた。
「血を飲むのだって、健康にはいいじゃない?そしてわざわざお茶の味と混ざって気にならないようにされてるんだから、感謝するべきことだわ」
「いや、だって…」
「それに、この血だってわざわざ私が少し入れてあげたものなのに」
「……は!?」
「ほら」
咲夜の左手の薬指、包帯が巻かれているから良く見えないが本当に切ったようだ。
「馬鹿じゃないの!?大体、血縁ならともかくあんたの血なんて飲んだらどうなるかわかんないじゃない!」
「ハーフになるわね」
「その考え方はおかしい!」
「………」
「………」
「………チェックメイト!」
「え、あ……それまった」
一瞬、事態が飲み込めないて目を丸くした咲夜は、かなり大人げないことを言い出した。
「まったって何よ」
「それ取り消しで」
結局咲夜はお茶を自分から片付けにいった。
帰ってきたと思ったら持ってきたのはチェス盤。
お互いルールを熟知している、咲夜は本当に考えているのかと思うほど素早い手を繰り出してきていた。私はそのプレッシャーに押されつつもここまで状況を持ってきたのだが……まったはないだろう。
「いや、そうなることはわかってたけど、あえてこっちの手を進めていたのよ」
「その結果がチェックメイトでしょうよ」
「だから、こういう状況になる前に戻りましょう」
「………いいえ、この試合は私の勝ちよ」
「いや………えーと、そうね」
咲夜は自分の頭の中の引き出しをあさっている。
ここでまた変なことを言われては困る。
「じゃあ咲夜、約束どうり明日の飲みはあんたの奢りよ、どうしても納得できないっていうなら、三本勝負で再開よ」
「それはちょっと勘弁してよ………貴女には1ゲーム30分だったかもしれないけど、私には3時間だったんだからね……」
「………今なんていった!?」
紅魔館の一室に、間の抜けた声が響いた。
「何って?」
「いやアンタよ、このお茶に何入れたって?」
「何って別に………ちょっと人間の血をブレンドしてみただけよ」
「ブレンドとか言うな!そんなの聞いたら飲む気無くすわ!」
乱暴にカップをテーブルに戻す。
こちらの怒りを他所に、こいつは「あっ」と声を漏らしカップからお茶がこぼれないかどうかを心配していた。
「……ちょっとした好奇心じゃない、アリス」
「好奇心を発揮するのは勝手だけど、そんな自分でも飲んだことの無いようなものを人に勧めるんじゃないわよ」
正直、咲夜とならゆっくりお茶を飲めると考えたのは間違っていた。
垢抜けているとは思っていたけど、ちょっと常識外れなことも考えるのね。
「ふう………やっぱりお堅いわね貴女は」
「お堅いって、これが普通じゃない」
「そうかしら、私ならそうね…」
咲夜は自分が淹れたにも関わらずほとんど手をつけていないお茶を眺めて、少し間を置いて口を開いた。
「血を飲むのだって、健康にはいいじゃない?そしてわざわざお茶の味と混ざって気にならないようにされてるんだから、感謝するべきことだわ」
「いや、だって…」
「それに、この血だってわざわざ私が少し入れてあげたものなのに」
「……は!?」
「ほら」
咲夜の左手の薬指、包帯が巻かれているから良く見えないが本当に切ったようだ。
「馬鹿じゃないの!?大体、血縁ならともかくあんたの血なんて飲んだらどうなるかわかんないじゃない!」
「ハーフになるわね」
「その考え方はおかしい!」
「………」
「………」
「………チェックメイト!」
「え、あ……それまった」
一瞬、事態が飲み込めないて目を丸くした咲夜は、かなり大人げないことを言い出した。
「まったって何よ」
「それ取り消しで」
結局咲夜はお茶を自分から片付けにいった。
帰ってきたと思ったら持ってきたのはチェス盤。
お互いルールを熟知している、咲夜は本当に考えているのかと思うほど素早い手を繰り出してきていた。私はそのプレッシャーに押されつつもここまで状況を持ってきたのだが……まったはないだろう。
「いや、そうなることはわかってたけど、あえてこっちの手を進めていたのよ」
「その結果がチェックメイトでしょうよ」
「だから、こういう状況になる前に戻りましょう」
「………いいえ、この試合は私の勝ちよ」
「いや………えーと、そうね」
咲夜は自分の頭の中の引き出しをあさっている。
ここでまた変なことを言われては困る。
「じゃあ咲夜、約束どうり明日の飲みはあんたの奢りよ、どうしても納得できないっていうなら、三本勝負で再開よ」
「それはちょっと勘弁してよ………貴女には1ゲーム30分だったかもしれないけど、私には3時間だったんだからね……」
「………今なんていった!?」
この咲夜さんは瀟洒じゃねーな
自分もこの二人組は大好きです!!!!!
そりゃあ一手一手が早いわけだ。
でも結局三時間かけてやっていたのに負けてるし。
あと自分の血いれんなw
何だその間違った愛情表現の仕方はw
アホだ…アホがここに居るw
咲アリっていいですよね。
>何故か途中ですごく冷静になってしまって
賢者タイムですねわかります
前半と後半の間の空白で何か甘いことがあったと妄想
「ちょっとした好奇心で自分に傷をつけるなんてこと二度としないで……」的な
面白かったですw
感想コメントありがとうございます、励まされます。
賢者タイム今度はこないとイイナー
でも、全然見かけない……。
つーわけでもっとこの二人組を書いてください! お願いします!
見目麗しい二人がやるから余計にそのギャップがツボに