ある日、起きたら神奈子様がポンデライオンになっていました。
私はとてもおどろくと同時に、食欲が湧いてきました。
なぜなら、ポンデリングは外の世界で、私が大好物だったからです。
ポンデリングはよたよたとこちらに歩いてきます。
向こうからこちらに来るなんて、なんて好都合なのでしょう。
おいしそうなにおいがします。
かぶりつきたいな、と無意識にそう思いました。
だれも見ていませんし、きっといいですよね 。
ポンデリングから私のほうにやってきたのですから、食べられても仕方のないことです。
棚からチョコレートソースを持ってきて、ポンデリングにかけます。
ポンデリングは、ちょっとしかめっ面になりました。
冷たかったのでしょうか。
ちょっと配慮が足りなかったみたいですね。
ソースをかけられたポンデリングは、とってもおいしそうです。
でもあせってはいけません。
こういうときは優しく食べてあげるのが礼儀というものです。
ポンデリングのもちもちの肌に、私はかぶりつきます。
ポンデリングはちょっとだけ声を上げました。
でも私は気にせず、ポンデリングのもちもちの食感を味わうことにします。
ポンデリングは、何かを叫んでいたようです。
ですが、おいしいので、私はそのまま頂いてしまいました。
ソースが口に絡みます。
もちもちした食感は、あのころと同じです。
おいしい、とてもおいしいです。
ポンデリングなんてものを食べたのは、実に1年ぶりです。
こんなにおいしいものが外の世界にあったことを、ようやく思い出しました。
ポンデリングは少しかけてしまいましたが、私が食べてもいいの?と聞くと、
いいのよ、全部食べていいのよ、とかえしてくれました。
ポンデリングのもちもち肌を甘噛みすると、ポンデリングはかすかに声を上げます。
私にはそれがたまらなくいとおしく、全部早く食べてしまいたいと思いました。
でも、焦ってはいけません。
ゆっくり味わって食べることにします。
一口、また一口と、
ポンデリングが、私の口の中に消えていきます。
もちもちした食感と、砂糖とチョコレートソースの味が、口の中に広がります。
なくなってしまうのが惜しいぐらいに、でも
私は食べることをやめられません。
このままだとポンデリングはなくなってしまいます。
頭ではわかっているのに、体が言うことをききません。
まるで、獣が獲物にかぶりつくように、私はポンデリングにかぶりつきます。
気が付いたときには、ポンデリングはもうリングにはなっていませんでした。
いつの間にこんなに食べてしまったのでしょう。
私は泣きそうになりました。
半分ぐらいになったポンデリングを見ます。
ポンデリングもまた、私のことを見ていました。
まるで全てを見透かすような、そんな目で。
互いの視線がぶつかり合います。
そしてそのまま、静寂が訪れます。
目を逸らそうにも逸らせません。
私はとても不安になりました。
本当に、このまま食べてしまっていいのか、不安になりました。
一瞬にも、永遠にも感じられた静寂を遮り、ポンデリングは言いました。
全部、食べてもいいんだよ。
早苗になら、全部食べられてもいいんだよ。
私ははっとなりました。
ポンデリングが、私に対して、全部食べてもいいと言っているのです。
あんなに沢山食べてしまった私に対し、全部食べてもいいと言っているのです。
目から熱いものがこみ上げてきました。
本当は、まだポンデリングと一緒にいたい。
でも、どうしても食べることをやめられない。
なんと私は欲深い人間なのでしょう。
嗚咽が堰を切って出てきます。
私は泣くことをやめられませんでした
泣きながら食べると、ポンデリングについている砂糖が、よりいっそう引き立つ気がしました。
ポンデリングは食べられている最中も
私に向かって、泣かないで、泣かないで早苗、と
繰り返し私をはげましてくれました。
そしてとうとう、最後のひとかけらとなってしまいました。
ポンデリングは最早なにも言葉を発しませんでした。
ゆっくり噛んで、ポンデリングを味わいます。
もちもちした感触に、チョコレートソースが絡み合い、絶妙な味がします。
私は幸せでした。
こんなにおいしいポンデリングが食べられて、私は幸せでした。
部屋の中を見回すと、私以外に誰もいませんでした。
砂糖のかけらだけが、そこら中に落ちています。
だけれども、さっきまで一緒にいたポンデリングは、もういませんでした。
涙をこらえながら、私は部屋から出て行きました。
早苗「ポンデリング、ポンデリングううううう!!」
諏訪子「おはよう早苗ー、神奈子は?」
早苗「あ」
完
私はとてもおどろくと同時に、食欲が湧いてきました。
なぜなら、ポンデリングは外の世界で、私が大好物だったからです。
ポンデリングはよたよたとこちらに歩いてきます。
向こうからこちらに来るなんて、なんて好都合なのでしょう。
おいしそうなにおいがします。
かぶりつきたいな、と無意識にそう思いました。
だれも見ていませんし、きっといいですよね 。
ポンデリングから私のほうにやってきたのですから、食べられても仕方のないことです。
棚からチョコレートソースを持ってきて、ポンデリングにかけます。
ポンデリングは、ちょっとしかめっ面になりました。
冷たかったのでしょうか。
ちょっと配慮が足りなかったみたいですね。
ソースをかけられたポンデリングは、とってもおいしそうです。
でもあせってはいけません。
こういうときは優しく食べてあげるのが礼儀というものです。
ポンデリングのもちもちの肌に、私はかぶりつきます。
ポンデリングはちょっとだけ声を上げました。
でも私は気にせず、ポンデリングのもちもちの食感を味わうことにします。
ポンデリングは、何かを叫んでいたようです。
ですが、おいしいので、私はそのまま頂いてしまいました。
ソースが口に絡みます。
もちもちした食感は、あのころと同じです。
おいしい、とてもおいしいです。
ポンデリングなんてものを食べたのは、実に1年ぶりです。
こんなにおいしいものが外の世界にあったことを、ようやく思い出しました。
ポンデリングは少しかけてしまいましたが、私が食べてもいいの?と聞くと、
いいのよ、全部食べていいのよ、とかえしてくれました。
ポンデリングのもちもち肌を甘噛みすると、ポンデリングはかすかに声を上げます。
私にはそれがたまらなくいとおしく、全部早く食べてしまいたいと思いました。
でも、焦ってはいけません。
ゆっくり味わって食べることにします。
一口、また一口と、
ポンデリングが、私の口の中に消えていきます。
もちもちした食感と、砂糖とチョコレートソースの味が、口の中に広がります。
なくなってしまうのが惜しいぐらいに、でも
私は食べることをやめられません。
このままだとポンデリングはなくなってしまいます。
頭ではわかっているのに、体が言うことをききません。
まるで、獣が獲物にかぶりつくように、私はポンデリングにかぶりつきます。
気が付いたときには、ポンデリングはもうリングにはなっていませんでした。
いつの間にこんなに食べてしまったのでしょう。
私は泣きそうになりました。
半分ぐらいになったポンデリングを見ます。
ポンデリングもまた、私のことを見ていました。
まるで全てを見透かすような、そんな目で。
互いの視線がぶつかり合います。
そしてそのまま、静寂が訪れます。
目を逸らそうにも逸らせません。
私はとても不安になりました。
本当に、このまま食べてしまっていいのか、不安になりました。
一瞬にも、永遠にも感じられた静寂を遮り、ポンデリングは言いました。
全部、食べてもいいんだよ。
早苗になら、全部食べられてもいいんだよ。
私ははっとなりました。
ポンデリングが、私に対して、全部食べてもいいと言っているのです。
あんなに沢山食べてしまった私に対し、全部食べてもいいと言っているのです。
目から熱いものがこみ上げてきました。
本当は、まだポンデリングと一緒にいたい。
でも、どうしても食べることをやめられない。
なんと私は欲深い人間なのでしょう。
嗚咽が堰を切って出てきます。
私は泣くことをやめられませんでした
泣きながら食べると、ポンデリングについている砂糖が、よりいっそう引き立つ気がしました。
ポンデリングは食べられている最中も
私に向かって、泣かないで、泣かないで早苗、と
繰り返し私をはげましてくれました。
そしてとうとう、最後のひとかけらとなってしまいました。
ポンデリングは最早なにも言葉を発しませんでした。
ゆっくり噛んで、ポンデリングを味わいます。
もちもちした感触に、チョコレートソースが絡み合い、絶妙な味がします。
私は幸せでした。
こんなにおいしいポンデリングが食べられて、私は幸せでした。
部屋の中を見回すと、私以外に誰もいませんでした。
砂糖のかけらだけが、そこら中に落ちています。
だけれども、さっきまで一緒にいたポンデリングは、もういませんでした。
涙をこらえながら、私は部屋から出て行きました。
早苗「ポンデリング、ポンデリングううううう!!」
諏訪子「おはよう早苗ー、神奈子は?」
早苗「あ」
完
フルーツ要素が無いだと!!?
あぁ、久し振りにSSで笑いましたw
本体残しておけば安定供給が得られたものをwww人間は欲深い生き物ですね
しかし早苗はポンデリングがそんなに好きなのか…他のドーナツは結構幻想入りしたろうな…
「ポンデライオン」自体は無事みたいだぞ。
って事は喋っていたのはあのリングって事で……。
ポンデリング怖ぇぇwww
結局ポンデライオンな神奈子様はどこ行ったww
ありがとうございます貴方様のおかげで救いが!
いくら感謝してもし足りません………。
ではでは早速ポンデライオン神を探しに逝かねば。