滅多に客の来ない古道具屋、香霖堂。
冷たい井戸水で顔を洗うと、ようやく霖之助の意識ははっきりしてきた。
(少し、夜更かししすぎたかな)
半人半妖の身体とは難儀なものだ。
いっそ睡眠が必要無ければ、もっと時間を自由に使えるのだが。
いや、妖怪の賢者でも寝て力を蓄えている、と言う話を聞いた気がする。
睡眠を欲するのは人妖関係ないのかもしれない。
もう一度顔を洗うと、いつもの調子が戻ってきた。
朝の空気を胸一杯に吸い込もうと顔を上げたところに、黒い影が映る。
「おはようございます、霖之助さん」
「やあ、文か。おはよう、配達かい?」
「はい。できたてほやほやの文々。新聞を一番に持ってきました」
まるで霖之助が目覚めるのを見計らったかのように射命丸文がやってくる。
霖之助が顔を拭きながら挨拶を返すと、文は彼に顔を近づけ、苦笑する。
「あや、眠そうですね」
「ああ。つい読書が進んでね。ほとんど徹夜さ」
「あはは、身体には気をつけてくださいよ。
かくいう私も新聞作りで寝てないんですけどね」
はい、と文は文々。新聞を差し出す。
寝てないという言葉は真実なのだろうが、それ以上に新聞を配ることが
楽しくて仕方ないという文の表情に、思わず霖之助の顔もほころぶ。
「ありがとう、早速読ませてもらうよ」
「よろしくお願いします。今回は結構自信作なんですよ」
「ほう、それは楽しみだ」
「それでは私は次の仕事がありますので」
元気よく飛び立っていく文。
幻想郷最速を誇る烏天狗は伊達ではなく、数回の瞬きで影も見えなくなる。
霖之助は文を見送ると、香霖堂の店内に移動した。
☆
霖之助がいつもの席に腰掛けるだけで、香霖堂の開店準備は完了する。
まあ、いなくても客が来るときは来るのであまり関係ないかもしれないが。
主に紅魔館のメイドとか。
客以外はそもそもお構いなしに来る。
次に机の上に出しっぱなしだった読みかけの本に栞を挟み、本棚に戻した。
読んでる途中で力尽き、眠ってしまったのだ。おかげで身体の節々に違和感がある。
お茶と煎餅を用意し、準備万端。
文が自信作といったのだから、こちらもそれ相応の気構えで望まなければならない。
よし、ひとつ気合いを入れた瞬間。
「うぅ~……」
この世の終わりを体験したかのような呻き声とともに、扉が開いた。
軋むような扉の音も呪詛のように錯覚してしまう。
「……文?」
「…………」
さっき飛んで行ったはずの文が入ってきて、霖之助の向かいに突っ伏した。
先ほど別れたときの溌剌とした雰囲気は今では見る影もなく……
なにがあったのか、どす黒いオーラをまとっているのが鈍いと定評のある霖之助にもはっきりと感じ取れた。
「私だって、私だって……うぅ……」
さっきからこれしか言わず、ただ泣いてるだけの文をどうしたものかと考える。
放置して新聞を読み進めようかとも思ったが、書き手が目の前のこの惨状では集中できるはずもない。
さらになにも言わないと言うことは尋ねてほしいのだろうが、大変声をかけづらいわけである。
向こうから話し出すのを待つべきか?
いや、まかり間違ってこの光景を見られたら、どんな誤解を受けるかわかったものではない。
「……それで、なにがあったんだい」
「聞いてくださいよ!」
意を決して声をかけるや否や、ガバッと上体を起こしえぐえぐと涙を流しながら言う文。
「先ほどひとり購買をやめた方がいて……うぅ」
そしてまた机に伏す。
「あぁ……」
ようやく合点がいった。
ショックなのはわかる。わかるがなぜここ香霖堂で涙に伏しているのかがわからない。
しかし文々。新聞の一読者としては、なんとか文の力になりたいと思う霖之助だった。
問題を解決するには、まず原因を洗い出す必要がある。
「それは済まないことを聞いてしまったな。しかしわからないでもないというか」
「ひっく。どういうことです?」
「例えば」
霖之助は本棚に入れていたファイルから文々。新聞のバックナンバーを引っ張り出した。
「君の新聞の真実しか伝えないという姿勢は大変立派だが、
そのせいか取材できなければ曖昧なままで終わっている。
これはこれでいろいろ考察も出来、知識も深まると思うのだが……
いかんせん、これでは答えのないなぞなぞみたいなものだ。
紅霧異変や春雪異変の続報は放置されたままだったかな?
さらに事実を事実としてだけ書いているため、どうでもいい内容が多い。
まあ、そこから何かに発展できるのか考えるのも楽しいものだが、
果たしてどの程度の読み手がそこまで行くか……。
例えばこの三途の河の河幅の記事だが」
「霖之助さん」
ぺらぺらとファイルをめくりながらまくし立てた霖之助だが、
目の前の少女の声に首を傾げながら言葉を切る。
「そんなに私を虐めて楽しいですか?」
目の幅に涙を流しつつ、文が訊いた。
留まることなく溢れる涙で机に片っ端から『の』の字を量産する。
「いいんです、わかってます。
きっとそのうち霖之助さんも購買をやめちゃって文々。新聞は廃刊になっちゃうんです。
そしたら私のジャーナリストの使命も終わり、きっと哨戒天狗の下っ端にいれられて椛の下でこき使われるんです」
「いや、僕としては君の新聞が一番で、読み続ける価値はあると思ってるんだが……」
「本当ですか……?」
自分より何倍も生きているとはいえ、見た目少女を目の前で泣かせるのはさすがに罪悪感がある。
「とにかく、僕も文々。新聞の一読者として出来ることは協力する。何でも言ってくれ」
文の動きが止まった。
人間以上に頭の回るこの烏天狗のことだ。きっと何か解決策を思いつくだろう。
そう信じて待つことしばし。
「じゃあ、新聞作りに協力してください」
「協力?」
文が出した提案は、霖之助にとって意外なものだった。
「はい、霖之助さんにも何か連載してほしいんです」
「僕が、新聞に?」
「つまらないだろうがなんだろうが私の姿勢は変えることが出来ないし真実にかける情熱は崩せません。
でもこのままじゃ問題があるのは明白」
自覚はあったんだな、と思う霖之助。本人にはとても言えないが。
そんな考えを知ってか知らずか、文は拗ねたような口調で続ける。
「というわけで、霖之助さんにはお客が呼べる記事を担当してもらいたいんです」
ふむ、と考える。
要するに主題はそのまま、客寄せを用意するわけだ。
なかなかいい案かもしれない、と霖之助は外の世界の新聞思い出しながら思考する。
それに幻想郷の歴史書を作ろうとしている霖之助にとって、
天狗の持つ印刷・出版技術はとても魅力的で、文に恩を売っておくにこしたことはない。
だが、それには懸念材料がいくつか存在した。
「その、天狗の社会とか問題ないのか? 僕みたいな、半妖とかが参加して」
「別に私の新聞くらいで……それに山の上に神様が来てずいぶん変わったんです。
いい物はもっと取り入れていこうと。
そのせいで余計に私の肩身が狭くなったんですけどね……」
なるほど、新しく来たという神様は外の世界の思考の持ち主のようだ。
文の肩身が狭くなったと言うことは、つまりより一層実力主義に磨きがかかったということだろう。
「わかった、協力しよう」
「本当ですか!?」
あとは本当に霖之助が客を呼べるような記事を書けるかどうか、だ。
さすがにただ存在するだけで価値のある歴史書とは違い、
人の目を惹くというのは全く違った手法が必要になってくる。
それを霖之助だけでやれと言うのはとてもじゃないが不可能だった。
「僕だけじゃ完璧とは言えないな。もうひとり頼みたい人物がいるんだが」
「え? 私は別に霖之助さんとふたりだけで作ってもいいですが」
「いやいや、打てる手は打っておかないと。運を天に任せていいのは人事を尽くしてからだ」
「スルーですか……。でもいいです、私の新聞、ちゃんと取っててくれたから許してあげます」
霖之助が棚に戻した文々。新聞のファイルを見て、文は嬉しそうに頷いた。
☆
稗田の家は、たぶん里で一番大きな建物だ。
霖之助は人里で一番目立つ建物に向かいながら、感慨深げにため息をついた。
昔よく通った道。
ひとりで歩いていると、いろいろなことを思い出す。
彼が用事を済ませている間、文は新聞製作の道具を香霖堂へ運搬することになっていた。
(100年か、あっという間だったな)
霖之助の幼少期に8代目御阿礼の子の世話になったことを思い出す。
その時ここに住んでいたのだから懐かしいのも当然だろう。
名目上は珍しい半妖の生態調査だったが、実際はただの丁稚奉公扱いだった。
要するに、稗田の家で保護されていたのだ。
おかげで半妖に生まれた者としてはずいぶん幸福な少年時代を送れたのだと思う。
その時もうひとり、半獣の子もいたのだが……。
「お久しぶりです」
考え事をしながら歩いていたせいかいつの間にか目的地に到着していた。
「ご無沙汰しております、阿礼乙女」
頭を下げる。
目の前には稗田阿求。
会うのは幻想郷縁起の執筆以来かもしれない。
意見を聞かせてほしい、と言われたので協力したのだが、
その結果が香霖堂の欄の『商売する気が無い』ではあんまりではないだろうか。
「そんな他人行儀な。私と霖之助さんとの仲じゃないですか」
どうやら阿求はこの挨拶が気に入らなかったらしい。
とことこと霖之助に歩み寄り、見上げてくる。
身長が霖之助の胸までもないので、大きな瞳や可愛らしい動きと相まってどこか小動物っぽい。
そんな彼女が小首を傾げ……。
「昔みたいに、お姉ちゃんって呼んでいいんですよ?」
「…………」
無理難題をふっかけてきた。
「甘えても、いいんですよ?」
大きくため息。
ため息を吐くと幸せが逃げる、と言ったのは誰だったか。
そもそもそんな呼び方をしてたのはもう100年以上昔のことだ。
「……稗田の子は幻想郷縁起に関すること以外先代の記憶はないと聞いたんだが」
「ええそうです。でも霖之助さんは立派に関係者ですから。ちゃあんと覚えてますよ。それはもう全部」
(求聞史紀執筆中にいつも何か言いたそうにしてたのは、これなのか……?)
だとしたらずっと機会を伺っていたことになる。
何とも気の長いことだ。御阿礼の子だからこそかもしれない。
「今回来たのは、ですね」
「甘えに来たんですよね」
広義の意味ではそうかもしれない、と一瞬考え、慌てて打ち消した。
客相手の丁寧口調では相手に流れを持って行かれすぎている。
コホン、と咳払いし、単刀直入に本題を言おうとして……。
「立ち話もなんですから、私の部屋に行きましょうか」
「……わかった」
思い切り肩すかしを食らった。
どちらにしろ、霖之助が主導権を握れる相手ではないらしい。
「新聞ですか」
「そう、文々。新聞なんだが」
「ああ、あの……。幻想郷縁起を執筆する際、文さんが頼みに来られましたよ。
カフェーで人気ってことにしておいてくれって」
「そんなことをしてたのか」
出されたお茶で喉を潤しながら、霖之助はうなった。
さすがいい茶葉を使っている。
香霖堂に置こうものなら……あっという間に霊夢に持って行かれるだろう。間違いない。
「で、看板になる記事を書いてくれと」
「そこまでは言ってないが……里の若者が読みたがるようなものが出来たら嬉しい」
ずず、と阿求がお茶を一口。
「いいですよ。今代の幻想郷縁起も完成しましたし、他ならぬ霖之助さんの頼みですから」
「ありがとう、助かる」
トントン拍子に進む商談に、かえって霖之助は身構えた。
相手はあの阿求なのだ。ただで済むはずがない。
「それで、対価ですけど」
「……ああ」
ここまでは予想通り。
商売の基本は五分五分、どんな難題が飛び出すやら……。
「新聞広告というものをやってみたいと思いまして」
「なんだ、それくらいなら……」
「それともうひとつ」
ホッと胸をなで下ろしたのも束の間、阿求の要求は続いた。
「原稿は文さんではなく霖之助さんが稗田家まで取りに来ること」
「……ん?」
「なにか?」
「取りに来るのは構わないが、その程度でいいのかい?」
「はい。私にとっては何よりのご褒美ですよ。
……霖之助さんが普段から来てくれれば、もっと別のこともあったんですけど」
「ん、何か言ったか?」
「いいえ、なんでもないです」
とにかく、商談は成立。
最後の言葉は聞こえなかったが、なんでもないというならそうなのだろう。
霖之助は来たときより幾ばくか軽い足取りで、文の待つ香霖堂への帰途についた。
☆
「ははあ、稗田の主に依頼したんですね」
「彼女は書くことと出版することに関しては僕より遙かに大先輩だからね」
「私も大先輩ですよ!?」
「その結果が今こうして走り回ってるんだろう」
「はい、そうでした……」
シュンとうなだれる文をよそに、霖之助はひとりほくそ笑んでいた。
歴史書を書こうと思っている霖之助にとって、阿求の手腕は大きく参考になる。
盗めるときに盗ませてもらおうという思惑もあるのだ。
「……しかし、記事をいざ書こうと思ってもなかなか難しいものだな」
記事を書こうと悩む霖之助。
書きたいことは頭の中にあるのだが、それを決められた文字数で紙面に収めるのが難しい。
「いつも蘊蓄をさんざん語ってるんですから、あれでいいじゃないですか」
「いや、そうもいかない。なぜなら……」
「よう、お邪魔する……ぜ?」
魔理沙がやってくるが、店内に足を踏み入れるなり動きを止めた。
彼女の瞳に映ったのは、机に向かう霖之助と、その彼にぴったり身を寄せる文。
「邪魔したな、香霖」
「いや、ちょうどいいところに。ちょっと待ってくれないか、魔理沙」
呼び止める霖之助。
彼にとってはまさにいいタイミングだった。
この機を逃す手はない。
「なんだ、私は忙しいんだ」
振り返りもせず、魔理沙は背中で返す。
「今、文と一緒に新聞を作ることになってだな」
「新聞か、くだらないぜ」
「ひどいことを言いますね」
憤慨する文を押しとどめて、霖之助は魔理沙に歩み寄る。
「掲載する前に、僕の文章を魔理沙に読んで意見を聞かせてもらいたい」
「私が読んでもいいのか?」
おずおずと振り向く魔理沙。
その瞳は少し潤んでいたような気もしたが……気のせいだったかもしれない。
「ああ、魔理沙だから読んでほしいんだ」
「……うん」
普段の彼女にしてみればずいぶん素直な返事だったが、気にしないことにした。
霖之助にしてみれば、魔理沙のような普段新聞を読まない人間に
読んでもらうために作ってるから当然なのだが、それは言わないでおく。
魔理沙は霖之助から紙を受け取り……すぐに顔を上げた。
「長いぜ、香霖」
「長いか?」
「ああ、私の専門ならともかく、ぱっと見興味のわかない文を3行以上は読む気にならないぜ」
(魔理沙の言わんとしていることはわからないではないが、そもそもそれは新聞を否定してないだろうか?)
少し悩んだが、最近の若い子はこんな感じなのかもしれないと思い直す。
そもそも、魔理沙を若い子、つまり普通の代表と扱うこと自体に大きな不安を感じてきた。
だが、横では文が感心したように頷いている。
「ふむふむ、いつもの口調でいかないのはつまりこういうことですか」
「ああ、その予定……なんだが」
「まったく、こんなんじゃ話の種にもならないぜ」
「む、話の種か」
話の種にすると言うのはいい案だった。
見たもの聞いた者に対する意見交換の共同体を制作することで
お互いが切磋琢磨する場を作れることこそ作り手の理想ではないだろうか。
そこまで行かなくとも、あれ読んだ? で始まる作品に関われれば書き手冥利に尽きる。
しかしそれには文々。新聞の発行部数というのが最大の弱点になる。
それはまだ時期尚早だろう。
今霖之助が書いているのは幻想郷の信仰について、なのだが。
確かにこれでは興味がない限り読まれないだろう。
「つまりわかりやすく結論を最初に書くべきか」
「ああ、3行以内で頼むぜ。面白ければその先も読むかもな」
そう言って魔理沙は指定席である壺の上に腰掛け、足をぶらぶらとさせながら続きを催促する。
霖之助はなるほどと思い、魔理沙向けの文章の執筆に取りかかった。
☆
発行された文々。新聞はなかなかの評判だった。
やはり稗田家にも置かせてもらったおかげが大きい。
稗田家は書店を営んでおり、一緒に新聞が置いてあっても違和感がない上読み物として手に取る人間が結構いる。
そしてなにより、阿求が執筆に関わってること。
でかでかとその煽り看板を立てた成果か、幻想郷縁起に興味のある人が結構手に取っていた。
「よかったですね、文さん」
「はい、これもおふたりのおかげです!」
阿求の部屋で祝杯を挙げる3人。
と言っても少々奮発した食事会程度の物だが、普段の霖之助の食事と比べるとやはり雲泥の差がある。
「おっと、酒は遠慮しておくよ」
「そうですか? 残念です」
阿求が家政婦に言い付けようとしたのを止める霖之助。
「残念って……君はまだあまり飲めないだろう」
「そうなんですけどね。でも霖ちゃんと一緒にお酒を飲んで思い出に浸りたかったです……」
「頼むから、昔の呼び名で呼ぶのはやめてくれ」
「むむむ、なんだかすっごく蚊帳の外な雰囲気ですよ。記者会見で説明を要求します」
こんな時でも記者魂が騒ぐのか、文は文花帖片手に立ち上がる。
「そんな大したことじゃない」
「そうです。私たち、前世からつきあってたってだけで」
「へっ……?」
文の素っ頓狂な声とともに、文花帖がぽろりと落ちた。
「違う、前世からの付き合いだ。僕は少年時代、稗田の家に世話になってね」
こういう場合記憶があるのはタチが悪い、と思う。
なんせ阿求には霖之助の恥ずかしい過去を握られているわけで。
その上返しきれないほどの恩がある。
(半妖の自分が近づくのも迷惑かと思い今まで距離を置いていたが、
これからはもっとこまめに返していかなければいけないかもしれないな)
「あー、そ、そうですか。さすがの私も吃驚しました」
「そんなわけで、私も文さんに感謝してるんですよ」
「感謝ですか」
「はい。またこうして霖之助さんが足繁く通ってくれるようになったんですから」
にこやかな阿求の笑みに、文は背中に冷や汗が流れるのを感じた。
「思わぬ伏兵登場ですか……最大の敵は黒白かスキマかと思ってたんですが」
「伏兵?」
「あやややや、こっちの話です。とにかく、今後ともよろしくお願いしますよ」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「いやいや、僕のほうこそ」
3人ともに頭を下げたあと、誰からともなしに笑いあった。
「香霖、遊びに来たぜー……って、今日もいないか」
がらんとした店内。主がいないだけでこうも違って見えるものか。
魔理沙は机の上に置いてあった新聞を手に取る。
先日一緒に作業した時間はなんだったのか。
彼の横に今自分はいない。
「新聞……香霖、楽しそうだったな」
帽子を目深にかぶり直し呟く。
その表情を窺い知ることはできなかった。
「文、か……」
第1話ということは続きを期待していいんですね。
文霖になるのか阿霖になるのか、どれにしても続きが気になります。
阿求がいい味出してるなぁw
次は、ぜひ、
「冬眠から覚めた紫!香霖堂で彼女が見たものは!」
ってな感じでw
………いや冗談です、次の作品楽しみにしてます。
さあ、続きを書く作業に戻るんだ。
シチュエーションや霖之助の動機の部分、魔理沙の嫉妬など色んな部分でどうしても文霖。新聞と被っている感じが否めないですね
え、なんか続く雰囲気ww
もし続くようでしたら楽しみにしてます~
文に魔理沙、阿求に慧音、紫と…
さぁ楽しみに待たせてもらおうかww
第2話、早速期待させて貰うぜ!
続きが楽しみです。
ここまで直球なフラグ勝負は清々しい。