Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ちょっとした考え事

2006/01/08 09:54:41
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 ただ狩るだけの日々に飽きた。

 ただ狩られるだけの日々に飽きた。

 だから、私はここに居るのかしら……




「あ、お嬢様。ここに居ましたか」

「あら咲夜、今日は起こしに来るのが遅くないかしら?」

「何言ってるんですか。いつもどおり起こしにいったら、お嬢様が居なくて探してたんじゃないですか」

「そうだっけ?」

「そうですよ」




「……ねえ、咲夜」

「なんでしょうか」

「私に【狩られる】って思ったこと、今までにないかしら?」

「――藪から棒、ですね」

「いいじゃない、私が気になったんだから……で、どうなの?」

「いいえ、と言えば嘘になりますね」

「そう」

「驚かないんですか?」

「全然。だって私も、あなたを【狩りたい】って思ったこと、今までに何回もあるもの」

「……どれくらい、ですか?」

「両手の指で足りないくらい」

「奇遇ですね、私もですよ」




「では、そろそろ行きましょう。早くしないと夕食が冷めてしまいます」

「私にとっては朝食だし、私の料理は冷めないわ」

「あら、私の夕食のことですよ?」

「冗談が過ぎるわよ、咲夜」

「失礼しました」

「……ねえ、咲夜」

「何ですか?」

「狩らず、狩られずの日々も、悪くないわね」

「……そう、ですね」




 ただ狩るだけの日々に飽きた。

 ただ狩られるだけの日々に飽きた。

 だから、私はここに居るんだろう。

 きっと。

始めまして、爪影といいます。
初投稿な分でまだまだ至らない点もあるでしょうけど、どうか生暖かい目で見守ってやってください。
東方独特の会話が好きなので、その雰囲気が少しでも出せたなら幸いです。

後、この作品もどきを読んで下さった方、本当にありがとうございました。
爪影
コメント



1.BP削除
中々雰囲気出てると思いますよ~