Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

閉じない瞳

2009/03/05 00:09:51
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お姉さまは、他人の心が読める。

お姉さまは、弾幕勝負はすごく弱い。

でも心が読めるから、割とよく戦えてる。

お姉さまは、他人の心が読める。

でも、私の心は読めない。当然。無意識の住人だもの。

お姉さまは、他人の心を見る。

見たくない時も、見える。

それをすぐ口に出すものだから、見られた人はお姉さまを避けるようになる。

そして恐れる。

それすらも、お姉さまには見える。

また口に出す。避ける。口に出す。逃げる。

そしてお姉さまはペットと地霊殿で過ごす。

ある日聞いてみた。心が見えて楽しいかと。

お姉さまはこう答えた。楽しいものではないと。

私と同じ考えだった。だから聞いた。何で眼を閉じないのかと。

心が見えるからよと、答えが返ってきた。

地霊殿の主であるのなら、強くなければならない。

強くあるためには他人の心を読むしかない。私はそう考えた。


ある日、お姉さまが倒れた。

所用で地上に出たとたん妖怪たちに囲まれ、しゃべっていたと思ったら倒れた。

相変わらず、見えた心の内容を口に出して。

妖怪たちから化け物扱いされた。何十何百の心の罵声を浴びたせいだろう。

それはそうだ。心が読まれるなんて気持ち悪いの一言に尽きる。まして口に出しては。

そして散々心の中で罵られて、しかも多人数の声を一度に受けて精神が参ってしまったのだ。

ペット相手でもこういうことはあったのだ。これからもある。間違いなく。

あまり繰り返すと、お姉さまが潰れてしまう。

他人の心に、自分の心が潰されてしまう。

だから言った。もう閉じちゃいなよ、と。

でもお姉さまは閉じない、と言う。

楽しくないでしょ。苦しいでしょ。動物や植物は喜ぶけど。

楽しくないし、苦しいわ。彼らは喜んでくれるけど。

それは地霊殿の主だからだろう。私は問うた。

それは違うわと、言う。

嫌われるだけなのに。好きになる人なんていないのに。なぜ?

百人いても千人いても、万人いても嫌うでしょうね。

ペットやあなた相手にさえこの体たらくなのだから。

でも、

心や口を閉ざしたモノ達がいる限りは、わたしは「覚り」であり続けるわ。

それは例えばペットであったりするけれど、

彼らの声を聞けるのは私だけだから。

たとえそれらが私を拒絶し、離れていっても。

彼らが本当の意味で心を開くまで、その時が来るまで待つのよ。


こいし。
こいし視点の話です。最後はさとりだけど。
それだけです、はい。

何分初投稿。はじめまして。
うん、我ながらなんと陳腐な文面及び内容。
ギャグモノ書ける作者さんって尊敬しますね・・・・私には到底かけません。
よろしければ感想なぞ残していただけるとうれしいです。
水崎
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
最後のさとり様の結論がなかなか深い分、この書き方ではちょっともったいない気がしました。
多少陳腐になってもいいので、もっと普通の小説のように書いても良かったと思います。