Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

あなたが好き(美鈴side)

2009/02/28 21:45:05
最終更新
サイズ
3.83KB
ページ数
1

分類タグ

以前書いた、あなたが好きの美鈴sideです。
あちらを読んでないと、あまりピンとこないかもしれません。



私、紅美鈴には好きな人がいる。

いつからこんな気持ちになったんだろう…

彼女が始めて館に招き入れられた日、お嬢様に手を引かれるあなたを見て思いました。
可愛い女の子だと。
透き通った銀色の髪、私の髪と同じ色の朱色の目、華奢な体
あなたの体はとっても細く、抱きしめたら折れてしまいそうだった。

この子は私が守る、そう心に決めました。
時が経ち、あなたは、私が守らなくても大丈夫なくらい強くなった。
そのことに気がついたとき、ふと悲しくなったのを覚えてますよ。
それと同時にあなたに対して淡い恋心を抱くようになりました。
もしかしたら、初めて会ったときから惚れてたのかな?
これが一目惚れっていうやつですね。

それにしても、妖怪が人間の女性を好き何ておかしいかですね?

そんなことを考えてると、ふと後方から声が聞こえた。
「たいちょー休憩入ってくださーーーい」
あの子は門番隊の副隊長、そうかもう休憩の時間か…
考え事をしてると時間が過ぎるのが早いですね~
昼寝?今日はしてませんよ!

「どうしたんですか隊長?今日はいつにも増してぼーとしてますけど。そんなんだと、あのメイド長に怒られますよ!」

メイド長、その単語に一瞬びくっとなった。
メイド長、それは咲夜さんのこと。そして私の好きな人。
私は彼女のことが好きです。でも彼女はきっと私なんて眼中にないはず。
駄目門番と、瀟洒なメイドじゃどう考えてもつりあわないですよね。
だからこの気持ちは、私の中だけにとどめておくつもりです。
私は遠くからあなたを見つめているだけでいい。

「隊長、どうしたんですか?早く休憩に行ってくださいよ~」
いけないいけない、また考え込んでしまいました。
咲夜さんのことを考えると、周りが見えなくなっちゃうんですよね。
気をつけないと…

「それじゃ私は休憩に行きますね。あとはよろしくお願いします。」
そう彼女に言い残して、私は食堂へ。
時間は2時を回った頃。
ちょっと遅いお昼ですね。今日は、ラーメンでも食べますか~

少女食事中

昼食を終え、廊下を歩いていると手前から見知った顔が歩いていた。
「あれは、咲夜さん」
鼓動が早くなるのがわかる。

「咲夜さーん」
気づいたら彼女の元に走っていた。
こんなところで合えるなんて今日はラッキーですね。

しかし、当の咲夜さんは普段の瀟洒な彼女からは想像できない、難しい表情。いったい何を考えてたんでしょう?
「難しい顔してどうしたんですか?」
そんな私の疑問に彼女は、はぁと軽くため息をついて、

「ちょっと考え事をしてたのよ。好きな人についてね」
はにかんだ彼女の笑顔はとっても綺麗でした。
ただ、私には彼女が何を言ったか理解できなかった。いや、正確には理解したくなかった。

好きな人?咲夜さんには好きな人がいる?
やばい、泣きそう。
でもここで泣くのは流石にまずいですね。何とか会話を続けなきゃ…

「私に、どんな人か聞かせてくれますか?」
そんなこと、私には関係ないことだと分かってます。
それでも、それでも咲夜さんの好きな人がどんな人が知りたい。
それにその好きな人が私だって言う可能性もあるはず…です。

一瞬驚いた表情をした咲夜さん。
それでも、すぐ普段の表情に戻ると、少し考えながら彼女は言葉を紡いでいった。

「その人はね、とっても綺麗で、優しくて、天然で、ちょっとサボり癖があるの。私はその人のことを、小さい頃からずっと見てた。気づいたらいつもあの人のことを考えてる。いつも私の頭の中にはあの人がいる…私の初恋の人」
そう言った咲夜さんの表情は輝いているようだった。

やっぱり私ではなかったですか…
分かってはいたんですけどね。現実は残酷ですね~

「そうなんですか…咲夜さんからそんなに思われてるなんて、凄く素敵な方なんでしょうね」

ええ、と言いチラッと時計を見た咲夜さん。時間はもうすぐ3時だ。
「私はこれからお嬢様に紅茶を入れてくるわ。あなたも来る?」

お願いですから、そんなこと言わないでください。
「あ、休憩終わっちゃうんで大丈夫ですよ。それじゃ私は仕事に戻ります。また今度誘ってください」
本当はまだ少し余裕があった。でも、今は一人になりたい。

「それなら仕方ないわね、仕事頑張ってね」

「はい、では失礼します」

何とか泣かずに切り抜けられました。
こんな顔じゃ仕事なんて行けないですし、とりあえず部屋で泣いてきましょう!
さようなら、私の初恋…

後ろから何か聞こえた気がするけど、今の私にはそんなこと気にしてる余裕がなかった。
少々、暗めになってしまいました(汗)
2作目の投稿です。
次で完結させようと思ってます。
くどい言い回し、誤字などがあれば指摘お願いします。
やまー
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
美鈴は自身の評価が低目とみえる。
続き楽しみにしています。
2.青水晶削除
美鈴後ろ向きですねぇ。次で完結ですか。咲夜さんの告白は美鈴に届くのか!?w
次を楽しみにしてます。

わざとなのか判断が付かないのですが、所々句読点が抜けています。
3.やまー削除
>1さん
美鈴は少し後ろ向き過ぎますかね…
次はかっこいい美鈴にしようと思いますQ

>青水晶さん
思いはきっと届くと思います!

句読点が抜けてるのはミスです…
申し訳ありませんでした。