東方で遊戯王２６　『見た目は子供、肝臓は大人』作者: クラミ痔あ

注意：前回の続きです。
　　　割と普通にデュエルします。ネタ成分低め。
　　　ルールが分かる方でないときついです。

パチェ＆萃香「デュエル！！」

　　パチュリー【焚書―明代異端の書】LP8000

　　　　　　　　　　　　　　　　　ＶＳ

　　　　　　　　　　　　　　　　萃香【病は鬼（き）から】LP8000

永琳　「バトルロイヤルの結果により、先行はノーレッジさんの方になります」

パチェ「ドローするわ」

パチェ「モンスターをセット。カードを一枚セット。
　　　　悪いけど、ガチでいかせてもらうわよ。ターンエンド」

パチェ　LP8000:手札４:裏守備、伏せ１
萃香　　LP8000:手札５:無し

霊夢　「パチュリーのやつ、弱点はわかってるなんて言ってたけど、
　　　　どういうことなのかしら？」

咲夜　「また豆ってこともないでしょうし･･････。
　　　　遊戯王で、炒った大豆にちなんだカードなんてあったかしら」

アリス「ジェリービーンズマン？」

レミ　「それは空豆でしょうに」

魔理沙「パチュリーもハッタリを言うような奴じゃないしな。
　　　　案外、ただ言ってみたかっただけなのかもしれないぜ」

霊夢　「そりゃあんただけよ」

萃香　「無難すぎてつまんない一手だねぇ。ドロー」

萃香　「つまんない試合だから、早々に終わらせてやるよ。
　　　　手札から、トーチ・ゴーレムを特殊召喚」

《トーチ・ゴーレム/Grinder Golem》 †
効果モンスター
星８/闇属性/悪魔族/攻3000/守 300
このカードは通常召喚できない。
このカードを手札から出す場合、自分フィールド上に「トーチトークン」
（悪魔族・闇・星１・攻／守０）を２体攻撃表示で特殊召喚し、
相手フィールド上にこのカードを特殊召喚しなければならない。
このカードを特殊召喚する場合、このターン通常召喚はできない。

鈴仙　「トーチ・ゴーレム！　例のあの戦術ですか･･････」

永琳　「ワンキル狙いか。厄介ね」

萃香　「トーチ・ゴーレムは、そっちの場に攻撃表示で特殊召喚されるよ。
　　　　そしてわたしの場には、トーチトークンが二体特殊召喚される」

咲夜　「となれば、いきなりまずいですわ。
　　　　自爆特攻で、ヘルテンペストが発動される･･････」

レミ　「ったく。咲夜、あんたは図体のわりに取り乱すのが早すぎなのよ。
　　　　見なさい。パチェの呼吸は、何一つ乱れていないわ」

萃香　「あんたは静かだねぇ。生きてるのかわからないくらいだよ。
　　　　でも、冷静なだけじゃデュエルには勝てないよ。
　　　　トーチトークンで、トーチ・ゴーレムに攻撃！」

パチェ「ふう･･････やれやれね。あなた、少しわたしを舐めすぎじゃない？」

萃香　「おろ？」

パチェ「あなたのデッキの構築は、準々決勝の一戦ですでに把握済みよ。
　　　　ヘルテンペストさえ発動させなければ、あなたの戦術は瓦解する。
　　　　トラップ発動、ミラーフォース」

《聖(せい)なるバリア－ミラーフォース－/Mirror Force》 †
通常罠（制限カード）
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。

萃香　「ありゃりゃ･･････」

パチェ「トーチトークンは破壊。
　　　　これで最終的に、わたしに場に攻撃力３０００のモンスターだけが残る。
　　　　自業自得とはこのことね」

霊夢　「おっ、うまいわね。ヘルテンの急所をついたわけか」

アリス「まあ、もともと発動は難しいカードだしね」

レミ　「パチェは一度見たデッキには、今まで一度も負けたことはないわ。
　　　メタカードなんて使わなくても、戦略を分析し、柔軟に対応する応用力を持っているからね」

魔理沙「なるほど。さすがはキングオブ日陰者だぜ」

鈴仙　「そこは褒めるところでしょうに」

萃香　「ふっふっふ～。なるほどなるほど、同じ手は食わないってわけだね。
　　　　少しはおもしろくなりそうじゃん。カードを１枚伏せて、ターンエンドだよ」

パチェ　LP8000:手札４:トーチ、裏守備
萃香　　LP8000:手札４:伏せ１

パチェ「･･････ドローするわ」

パチェ「こちらが同じ手は食わないことを理解したというわりには、やることは一緒ね。
　　　　その伏せカードは、どう考えてもヘル・テンペスト。
　　　　ならばこちらは、トーチゴーレムで攻撃さえしなければいい。単純明快だわ」

パチェ「裏守備を反転召喚。墓守の偵察者よ」

《墓守(はかもり)の偵察者(ていさつしゃ)/Gravekeeper's Spy》 †
効果モンスター
星４/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2000
リバース：自分のデッキから攻撃力１５００以下の「墓守の」という
名のついたモンスターカード１枚を特殊召喚する。

パチェ「リバース効果発動。同名カードを守備表示で特殊召喚するわ」

咲夜　「･･････？　あんなカード、パチュリー様のデッキに入ってたかしら」

レミ　「言ったでしょう。今回はガチでいくとね。
　　　　攻撃力３０００以下なら、ヘルテンの起動条件は満たされない。攻撃し放題よ」

パチェ「バトルフェイズよ。偵察者で、萃香にダイレクトアタック」

萃香　「えへへ、通ると思った？　残念ね、これはヘルテンペストじゃないよ」

パチェ「･･････！」

萃香　「トラップ発動よ。洗脳解除」

《洗脳解除(せんのうかいじょ)/Remove Brainwashing》 †
永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、自分と相手の
フィールド上に存在する全てのモンスターのコントロールは、
元々の持ち主に戻る。

妖夢　「洗脳解除･･････これはまた、珍しいカードですね」

紫　　「うふふふふ。あの魔女は見誤ったわね。萃香のデッキの本質を」

萃香　「このトラップがある限り、場のモンスターのコントロールは全て持ち主の元に戻る。
　　　　トーチゴーレムはもともとわたしのカード。返してもらうよ」

霊夢　「攻撃力３０００のモンスターが･･････萃香の場に移った！」

レミ　「･･････なるほど。ゴーレムコントロールだったのね。確かに見誤っていたわ。
　　　　でもね。コントロール系デッキならば、パチェのあのデッキを他においてなくてよ」

パチェ「メインフェイズ２に移行。わたしは、攻撃表示の墓守の偵察者をリリースし･･････」

パチェ「降臨しなさい、雷より目覚めしモノの意。雷帝ザボルグ」

《雷帝(らいてい)ザボルグ/Zaborg the Thunder Monarch》 †
効果モンスター
星５/光属性/雷族/攻2400/守1000
このカードの生け贄召喚に成功した時、
フィールド上のモンスター１体を破壊する。

アリス「（雷帝ですって･･････！？）」

魔理沙「うっは。帝コンかよ」

パチェ「アドバンス召喚時、雷帝ザボルグの誘発効果発動。
　　　　フィールドのモンスター一体を破壊する。トーチ・ゴーレムを破壊するわ」

萃香　「あらら、やるねぇ」

パチェ「わたしのデッキは五行。すなわち木火土金水の輪廻の作用、物質の生成流転の原理を網羅する。
　　　　全ての属性を束ね、それぞれの頂点を冠するモンスター、帝。
　　　　わたしの最強のエレメンタルデッキで、五行の理の真髄を導く。ターンエンドよ」

パチェ　LP8000:手札４:雷帝、偵察者
萃香　　LP8000:手札４:洗脳解除

咲夜　「とかなんとか言ってますが、もはやエレメンタル関係無いような･･････」

レミ　「だから、ガチでいくって言ってたじゃない。さもありなん、よ」

咲夜　「（またこのお嬢様は変な日本語ばかり覚えて･･････）」

アリス「（確かに･･････パチュリーのデッキは強力だけど、萃香も簡単に終わるはずがない。
　　　　酔っ払ってはいるけど、まだ全然力を出してないのはわかる･･････）」

アリス「（一体、あいつらの目的はなんなの？　
　　　　この大会で優勝する、ただそれだけとは思えない。
　　　　何か裏のたくらみがあるのは違いない････････････違いないはずなんだけれど）」

紫　　「くぁ～あ。眠･･････」

アリス「（････････････。紫は何かする様子もないし。てか、緊張感無さすぎだし。
　　　　傘は相変わらず無駄に大きいだけだし･･････）」

アリス「（でもいずれにせよ、この試合でパチュリーたちが勝ちあがってくれれば、
　　　　問題はないのだけれど･･････）」

萃香　「あんたって、そんな大口叩く奴だったっけ～？　
　　　　やっぱり宴になると、性格も裏返っちゃうからかねぇ。ドロ～」

萃香　「ふふふ。手札から、こいつを召喚。
　　　　来な、マイフェイバリットカード。神獣王バルバロス」

《神獣王(しんじゅうおう)バルバロス》 †
効果モンスター
星８/地属性/獣戦士族/攻3000/守1200
このカードは生け贄なしで通常召喚する事ができる。
その場合、このカードの元々の攻撃力は１９００になる。
３体の生け贄を捧げてこのカードを生け贄召喚した場合、
相手フィールド上のカードを全て破壊する。

萃香　「このカードはレベル８だけど、リリース無しで召喚することができる。
　　　　その場合、攻撃力は１９００になるけどね。
　　　　でもってこのカードに、ヴィシャス・クローを装備するよ」

《ヴィシャス・クロー/Vicious Claw》 †
装備魔法
装備モンスターの攻撃力は３００ポイントアップする。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、
代わりにこのカードを手札に戻す。
さらに戦闘を行った相手モンスター以外のモンスター１体を破壊し、
相手ライフに６００ポイントダメージを与える。
その後、相手フィールド上に「イービル・トークン」
（悪魔族・闇・星７・攻／守２５００）を１体特殊召喚する。
このカードが手札に戻ったターンは「ヴィシャス・クロー」を手札から使用できない。

萃香　「バルバロスの攻撃力は２２００にアップ。バルバロスで、ザボルグに攻撃！」

霊夢　「また相手より攻撃力が低いモンスターで･･････何か狙ってるの？　それとも、やっぱり酔っ払ってるの？」

紫　　「その両方。簡単すぎる答えだわ」

パチェ「返り討ちね。反射ダメージを受けてもらうわよ」

萃香　「でもヴィシャスクローの効果が発動する。
　　　　このカードを手札に戻すことで、装備モンスターは破壊されないよ。
　　　　さらに、攻撃したモンスター以外の相手モンスターを破壊。
　　　　墓守の偵察者を破壊しようかね」LP8000→7800

パチェ「く、さらに６００ダメージ･･････」LP8000→7400

鈴仙　「モンスター破壊にダメージを与える効果まであるんですか、あの装備カードは。
　　　　ややこしいですね」

永琳　「あら、効果はまだ終わってはいないわよ。
　　　　というより、次の効果こそが相手の本命ね」

萃香　「そゆこと。ヴィシャスクローの効果で、パチュリーの場にイービルトークンを攻撃表示で特殊召喚。
　　　　そして洗脳解除の効果で、召喚されると同時にイービルトークンはわたしの場に移るよ」

　　　　イービルトークン　　　攻撃力2500

神奈子「トークンとはいえ、攻撃力２５００･･････強いわね」

萃香　「ふふふ、教えてあげようか。
　　　　デュエルモンスターズに限らず、世界は力のある妖怪が頂点に立つのよ。
　　　　魔法や妖術なんて、小細工なんかじゃなくてね。
　　　　帝の攻撃力はどれも２４００が限度。
　　　　鬼の圧倒的な力の前では、全てが釈迦の掌よ。ザボルグを破壊しな！」

パチェ　LP7400→7300

萃香　「まあこんなもんかね。ターンエンドだよ」

パチェ　LP7300:手札４:無し
萃香　　LP7800:手札４:バルバ（攻2200）、イービルトークン、洗脳解除

パチェ「（力をお題目にするわりには、ずいぶんトリッキーな動きをするデッキね。でも･･････）
　　　　ドロー」

パチェ「その攻撃力、いただくわ。クロス・ソウルよ。
　　　　イービルトークンをリリースし、風帝ライザーをアドバンス召喚」

《クロス・ソウル/Soul Exchange》 †
通常魔法
相手フィールド上のモンスター１体を選択して発動する。
このターン自分のモンスターをリリースする場合、
自分のモンスター１体の代わりに選択した相手モンスターをリリースしなければならない。
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行う事ができない。

《風帝(ふうてい)ライザー/Raiza the Storm Monarch》 †
効果モンスター（制限カード）
星６/風属性/鳥獣族/攻2400/守1000
このカードがアドバンス召喚に成功した時、
フィールド上に存在するカード１枚を持ち主のデッキの一番上に戻す。

パチェ「ライザーの誘発効果発動。
　　　　バルバロスをデッキトップに戻すわ。歩いてお帰り」

にとり「うは、トップバウンスですか」

魔理沙「風帝は普通に強くて参るぜ」

パチェ「だから使ってるのよ。
　　　　わたしはさらに、手札からおろかな埋葬を発動。
　　　　黄泉ガエルを墓地に送るわ。ターンエンド」

《おろかな埋葬(まいそう)/Foolish Burial》 †
通常魔法（準制限カード）
自分のデッキからモンスター１体を選択して墓地へ送る。
その後デッキをシャッフルする。

パチェ　LP7300:手札２:風帝
萃香　　LP7800:手札４:洗脳解除

萃香　「ったく、あんたの方が力押しじゃない。やってくれるねぇ。ドロー」

パチェ「鬼に強引さを褒められるなんて思わなかったわね。
　　　　そんなこといわれると俄然やる気がでるわ」

咲夜　「パ、パチュリー様はあんまり興奮されない方が･･････」

レミ　「この大舞台、血を滾らせないのが無理というものよ。
　　　　パチェ。貧血でぶっ倒れてもいいから、ガンガンいっちゃいなさい」

パチェ「言われなくても。このまま毎ターン帝で制圧して、完封してやるわ」

萃香　「ふふふ、いささか口が過ぎるんじゃないかな。魔女風情が。
　　　　本当の力ってもんが何か、キッチリ教えてやるとするかねぇ」

萃香　「わたしは再び、神獣王バルバロスをリリース無しで召喚。
　　　　さらにカードを１枚伏せて、ターン終了だよ」

パチェ「（攻撃表示･･････あの伏せにかなり自信があるようね。なら･･････）
　　　　わたしのターン、ドロー。
　　　　スタンバイフェイズに、墓地の黄泉ガエルの効果を発動」

《黄泉(よみ)ガエル/Treeborn Frog》 †
効果モンスター（制限カード）
星１/水属性/水族/攻 100/守 100
自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、
自分フィールド上に魔法・罠カードが存在しない場合、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
この効果は自分フィールド上に「黄泉ガエル」が
表側表示で存在する場合は発動できない。

パチェ「黄泉ガエルはわたしのフィールドに魔法・罠が無い時、墓地から特殊召喚ができる。
　　　　攻撃表示で特殊召喚するわ。
　　　　そしてこのカードをリリースし････････････現れよ、地より目覚めしモノの意。
　　　　地帝グランマーグをアドバンス召喚」

《地帝(ちてい)グランマーグ/Granmarg the Rock Monarch》 †
効果モンスター
星６/地属性/岩石族/攻2400/守1000
このカードの生け贄召喚に成功した時、
フィールド上にセットされたカード１枚を破壊する。

パチェ「グランマーズの誘発効果発動。裏側でセットされたカードを破壊する。
　　　　その伏せカードを破壊よ」

萃香　「ふっふっふ～。言ったでしょ。本当の力ってもんを教えてやるってね。
　　　　チェーンして永続トラップ発動！　ス・キ・ル・ド・レ・イ・ン！！」

《スキルドレイン/Skill Drain》 †
永続罠
１０００ライフポイントを払う。このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上に表側表示で存在する効果モンスターは全て効果が無効化される。

パチェ「（なっ･･････！？）」

咲夜　「スキドレですって･･････！」

文　　「あやや、厄介ですね。
　　　　あのカードは、フィールドのモンスター効果を全て無効にする･･････」

萃香　「そのと～り♪　グランマーグの効果は無効になる。
　　　　さらに、このトラップはわたしのフィールドまで効果を及ぼす。
　　　　つまり、わたしの場のバルバロスの効果も無効になるのよ」LP7800→6800

鈴仙　「えっ？　バルバロスの効果って･･････」

永琳　「リリース無しで召喚した場合、もともとの攻撃力を１９００と扱う効果、よ。
　　　　この制約は永続効果だから、バルバロスは枷が外され、本来の力を取り戻す･･････」

　　　神獣王バルバロス　　　攻撃力3000

霊夢　「いきなり攻撃力３０００になったわ。不思議ねぇ」

魔理沙「そういうもんだぜ。
　　　　だが、モンスター効果主体のパチュリーのデッキにあのカードは･･････」

アリス「きついわね。というか、ほとんどのデッキに有効なんじゃないかしら」

レミ　「ふん、なるほど。特殊能力を排し、力のみが支配するフィールドというわけね。
　　　　まあ、やっぱりわたしのお触れホルスの敵じゃないけど」

パチェ「（････････････く。まずったわね。バルバロスが出た時点で警戒しておくべきだったわ。
　　　　ヘルテンを潰したと思って慢心を持ってしまったのがこの様･･････。
　　　　このカードが間に合えばいいけど･･････）」

パチェ「･･････封印の黄金櫃を発動し、デッキの大嵐を除外するわ。
　　　　風帝を守備表示に変更。ターン終了よ」

《封印(ふういん)の黄金櫃(おうごんひつ)/Gold Sarcophagus》 †
通常魔法（制限カード）
自分のデッキからカードを１枚選択し、ゲームから除外する。
発動後２回目の自分のスタンバイフェイズ時にそのカードを手札に加える。

パチェ　LP7300:手札１:風帝、地帝
萃香　　LP6800:手札３:バルバ、スキドレ、洗脳解除

萃香　「ふっふん。わたしのターン、ドローするよ。
　　　　バルバロスで、地帝グランマーグを攻撃。天手力男投げ！！」

パチェ「う･･････」LP7300→6700

萃香　「理解したかい？　一切合切のしがらみを排し、力のみが理を支配する、この世の真理さ。
　　　　わたしたち鬼の理想郷、貧弱な魔女ごときが生きて立ってられる世界じゃないよ。
　　　　ターンエンド」

パチェ「（く･･････あんな酔っ払いにいいようにされるなんて）
　　　　ドローするわ」

パチェ「（でも、このデッキでは････････････悔しいわ。大嵐を待つ以外、何もできない）
　　　　黄泉ガエルを守備表示で特殊召喚。ターン終了よ」

パチェ　LP6700:手札２:風帝、カエル
萃香　　LP6800:手札３:バルバ、スキドレ、洗脳解除

萃香　「やれやれ、他愛ないね。まさか、本当に手も足もでなくなるなんて。
　　　　酔いも醒めるよ。ドロー」

萃香　「終わらせてやるよ。
　　　　わたしは、あんたの場のライザーと黄泉ガエルをリリースし･･････」

霊夢　「･･････相手モンスターをリリースですって！」

萃香　「あんたの場にモンスターを特殊召喚。こいつさ。溶岩魔人、ラヴァ・ゴーレム」

《溶岩魔神(ようがんまじん)ラヴァ・ゴーレム/Lava Golem》 †
効果モンスター
星８/炎属性/悪魔族/攻3000/守2500
このカードを手札から出す場合、相手フィールド上のモンスター
２体を生け贄に捧げて相手フィールド上に特殊召喚しなければならない。
このカードはコントローラーのスタンバイフェイズ毎に、
コントローラーに１０００ポイントのダメージを与える。
このモンスターを特殊召喚する場合、このターン通常召喚はできない。

咲夜　「また相手の場にモンスターを････････････でも、この場合だと」

妖夢　「洗脳解除の効果により、召喚された瞬間、ラヴァ・ゴーレムはわたしのしもべになる。
　　　　さらにスキルドレインの効果により、ダメージを受ける誘発効果は発動しない。
　　　　相手モンスターを二体潰したうえに攻撃力３０００のモンスターを得るなんて･･････
　　　　なんてコンボですか」

幽々子「あら、わりと普通じゃない。それより、冷やし中華マダー？　チンチン♪」

妖夢　「（チンチンとか、口で言うか普通･･････。
　　　　ていうか、さっきは丼ものって･･････ああもうつっこみどころ多すぎ）」

紫　　「無駄よ。幽々子は特技を持っているからね」

妖夢　「特技、ですか？」

紫　　「何を言われても、三つ数えたら完全に忘れることができるのよ」

妖夢　「（特技っていうか、脳に障害があるんじゃ･･････）」

萃香　「ただの飲みすぎさ。さあて、これであんたの場はがら空きね。
　　　　バルバロスと、ラヴァゴーレムでダイレクトアタックよ」

パチェ「･･････きゃああっ！！」LP6700→3700→700

妹紅　「決まったね、攻撃力３０００二体でのダイレクトアタック。
　　　　こりゃ、逆に完封されるかもしれないね」

萃香　「そのつもりだよ。とっとと終わらせて、酒盛りの続きをしたいからね。
　　　　カードを１枚伏せて、ターン終了だよ」

パチェ　LP 700:手札２:無し
萃香　　LP6800:手札３:バルバ、スキドレ、洗脳解除、伏せ１

魔理沙「お･･････おいおい、防戦一方だぜ。
　　　　まさか、本当にこのまま決まっちまうんじゃないだろうな」

レミ　「願わくば、そうならないことを祈りたいわね」

霊夢　「ずいぶん冷静ね。パートナーが窮地だっていうのに」

レミ　「騒いだところで何になるというの。声を枯らしてパチェの名前を叫ぶ？　
　　　　それとも、ひたすら一心不乱に無事を祈る？　
　　　　それすれば、状況を好転することができると？　
　　　　それを徒労というのよ。自分を救うのは、自分の力でしかない。
　　　　パチェもそれをわかっているからこそ、わたし達に目をくれず、目の前の敵だけを見ているのよ」

アリス「（･･････レミリアの言葉。ただ聞けば、冷たい言葉にしか聞こえないけれど･･････。
　　　　きっと、彼女なりの信頼の現われなのね。
　　　　パチュリーなら、自分の力でなんとかできるって）」

咲夜　「そうですわ。このターンで、黄金櫃で除外した大嵐が戻ってくる。
　　　　それを使ってスキルドレインさえ破壊すれば･･････」

パチェ「･･････ドローするわ。黄泉ガエルを守備表示で特殊召喚。
　　　　そして除外していた大嵐を手札に加え、発動･･････」

萃香　「ほい残念。賄賂っと」

《魔宮(まきゅう)の賄賂(わいろ)/Dark Bribe》 †
カウンター罠
相手の魔法・罠カードの発動と効果を無効にし、そのカードを破壊する。
相手はデッキからカードを１枚ドローする。

輝夜　「やはり読まれていたわね。これでスキルドレインは破壊することができない。
　　　　準決勝にしては、少々あっけなかったかしら」

パチェ「（くっ･･････大嵐まで。もはやこれまでか･･････）」

パチェ「（･･････いや、違うわ。わたしはあの娘たちに学んだはず。
　　　どれだけ追い詰められた状況でも、仲間を、己を信じることで突破口を見出せることを）」

パチェ「（でも、この戦いはタッグデュエルじゃない。信じるべきは、自分だけ。
　　　　誰よりもわたしが、わたし自身を信じなければ。
　　　　そう、確率的には限りなく０に近いものだとしても･･････）」

パチェ「･･････魔宮の賄賂の効果で、わたしは１枚ドローするわ」

パチェ「（このカードは････････････いや、だけどこれとのコンボなら･･････いけるわね）」

パチェ「カードを二枚伏せるわ。エンド」

パチェ　LP 700:手札２:カエル、伏せ２
萃香　　LP6800:手札３:バルバ、スキドレ、洗脳解除

萃香　「（ふむふむ･･････伏せ２、ねぇ。トラップじゃあないね。
　　　　往生際の悪い奴は、あからさまにばれるとわかっていてもブラフを打つもんさ）」

萃香　「ドローよ。手札から、ガンナー・ドラゴンを召喚」

《可変機獣(かへんきじゅう) ガンナードラゴン/Fusilier Dragon, the Dual-Mode Beast》 †
効果モンスター
星７/闇属性/機械族/攻2800/守2000
このカードは生け贄なしで通常召喚する事ができる。
その場合、このカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。

萃香　「スキルドレインの効果により、このモンスターの攻撃力も２８００に戻る。
　　　　その余った首の皮、いただくよ。
　　　　ガンナー・ドラゴンで黄泉ガエルに攻撃。
　　　　そしてバルバロスで、パチュリーにダイレクトアタック！」

パチェ「リバースカードオープンよ。メタル・リフレクト・スライム」

《メタル・リフレクト・スライム/Metal Reflect Slime》 †
永続罠
このカードは発動後モンスターカード（水族・水・星１０・攻０／守３０００）となり、
自分のモンスターカードゾーンに守備表示で特殊召喚する。
このカードは攻撃する事ができない。（このカードは罠カードとしても扱う）
パチェ「守備力３０００のトラップモンスターを特殊召喚。バルバロスでも、この壁は通れない」

魔理沙「防いだか。ぎりぎりだな」

文　　「でも、ただの延命処置に過ぎませんね。
　　　　スキルドレインを破壊しないことには、勝機は見出せない」

萃香　「あ～もう、めんどくさいことしてくれるね。
　　　　酒の味が恋しくなってきたよ。飲んでいい？」

輝夜　「駄目に決まってんでしょ。終わってからになさい」

萃香　「だよねぇ。仕方ない、ターンエンド」

パチェ　LP 700:手札１:メタリフ、伏せ１
萃香　　LP6800:手札３:バルバ、ガンナー、スキドレ、洗脳解除

パチェ「ドロー。勝機なら見えたわ。
　　　　わたしは、場のメタルリフレクトスライムをリリースし･･････」

パチェ「氷より目覚めしモノの意、氷帝メビウスをアドバンス召喚！」

《氷帝(ひょうてい)メビウス/Mobius the Frost Monarch》 †
効果モンスター
星６/水属性/水族/攻2400/守1000
このカードの生け贄召喚に成功した時、
フィールド上の魔法・罠カードを２枚まで破壊する事ができる。

鈴仙　「メビウス？　魔法・罠を破壊するカードだけど･･････」

永琳　「場にはスキルドレインがある。効果は発動できないのに」

パチェ「死者なら別よ。チェーンして、トラップ発動！　激流葬！」

《激流葬(げきりゅうそう)/Torrential Tribute》 †
通常罠（制限カード）
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動する事ができる。
フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。

パチェ「メビウスは効果処理前に破壊され、墓地に送られる。
　　　　スキルドレインの効果適用範囲はフィールド上のみ。
　　　　墓地で発動するモンスター効果は無効にできないわ。
　　　　スキルドレイン、洗脳解除を破壊！」

萃香　「･･････っ！？」

咲夜　「スキドレを破壊したわ！」

アリス「さらに激流葬で相手モンスターも全て破壊･･････やっぱりパチュリー、さすがね」

魔理沙「ああ。あいつらしい頭脳的な作戦だぜ」

パチェ「ふぅ。１枚伏せてターンエンドよ」

パチェ　LP 700:手札０:伏せ１
萃香　　LP6800:手札３:無し

萃香　「何それ。スキルドレインを破壊したところで、
　　　　モンスターを出せないんじゃ意味がないね。ドロー」

萃香　「二枚目のガンナードラゴンを手札から召喚。
　　　　攻撃力は１４００だよ。これで終わり～」

パチェ「終わらないわ。速攻魔法発動、終焉の焔よ」

《終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)/Fires of Doomsday》 †
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
（悪魔族・闇・星１・攻／守０）を２体守備表示で特殊召喚する。
（このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない）

萃香　「あらら。てっきりブラフかと思ってたのに。まあいいわ」

萃香　「（スキドレを一度破壊したところで、わたしのデッキには当然あと２枚積んである。
　　　　こいつを再度発動すれば終わりさ）
　　　　トークン一体を破壊。リバースを１枚伏せて終了よ」

パチェ　LP 700:手札０:黒焔トークン
萃香　　LP6800:手札２:ガンナー（攻1400守1000）、伏せ１

パチェ「反撃開始････････････墓地より黄泉ガエルを特殊召喚。
　　　　これをリリースし･･････人造人間サイコ・ショッカーをアドバンス召喚するわ」

《人造人間(じんぞうにんげん)－サイコ・ショッカー/Jinzo》 †
効果モンスター
星６/闇属性/機械族/攻2400/守1500
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いに罠カードを発動する事はできず、
フィールド上の罠カードの効果は無効化される。

萃香　「･･････！」

早苗　「ショッカーですか･･････」

アリス「スキドレを封じにきたわね」

パチェ「同じ手は二度と食わない。
　　　　こちらの攻撃宣言にスキルドレインを発動させて返り討ちにしようとしていたようね。
　　　　でも、これで永続トラップは使えない。ショッカーでガンナードラゴンに攻撃よ」

萃香　「うわっち」LP6800→5800

パチェ「ターンエンド」

パチェ　LP 700:手札０:ショッカー、黒焔トークン
萃香　　LP5800:手札２:伏せ１

萃香　「ふふふ。軽いねぇ、攻撃が。ドロー」

萃香　「カードを１枚伏せて、ターンを終了しとくよ」

パチェ「追い詰められると手が単純になっていくのは鬼でも同じね。ドロー」

パチェ「（今の伏せはおそらくブラフ･･････でも念のために）
　　　黄泉ガエルを特殊召喚し、これをリリースするわ。
　　　降臨せよ、闇より目覚めしモノの意！　邪帝ガイウス！！」

《邪帝(じゃてい)ガイウス/Caius the Shadow Monarch》 †
効果モンスター
星６/闇属性/悪魔族/攻2400/守1000
このカードの生け贄召喚に成功した時、
フィールド上に存在するカード１枚を除外する。
除外したカードが闇属性モンスターカードだった場合、
相手ライフに１０００ポイントダメージを与える。

妖夢　「･･････ガイウス！　最強の帝･･････」

パチェ「ガイウスは、場のどんなカードでも１枚だけ除外することができる。
　　　今伏せたカードを除外させてもらうわ」

萃香　「あらら･･････ヘル・テンペストが」

パチェ「そんなことだろうと思ったわ。
　　　　ショッカーとガイウスで、萃香にダイレクトアタック！！」

萃香　「う･･････」LP5800→3400→1000

パチェ「（･･････あと１０００か。でも、相手のデッキの大半はトラップでの構成のはず。
　　　　このままなら勝てる！）
　　　　ターン終了よ」

パチェ　LP 700:手札０:邪帝、ショッカー、黒焔トークン
萃香　　LP1000:手札２:伏せ１

霊夢　「ライフは残ったけど･･････これならパチュリーの勝ちね。
　　　萃香はあと、手札が１枚しかないし」

萃香　「考えが甘いねぇ。伊吹山の酒呑童子の異名を持つわたしには、
　　　　そんなそよ風みたいな攻撃じゃ傷一つつけられないよ」

魔理沙「すでに瀕死じゃないか」

紫　　「あなたもまだ見誤ってるわねぇ。
　　　精神の話よ。鬼が強いのは、その力でも妖力でもない。
　　　鋼の如く強靭な精神力にこそあるのよ」

早苗　「ただ酔っ払ってるだけにも見えるんですが･･････」

萃香　「わたしが酔っ払ってるだなんて、おかしなこと言うね。
　　　　だいたい酔っ払ってるのは魔女、お前の方じゃない？」

パチェ「･･････？　なんですって？」

萃香　「お前が後生大事に抱えている本は何のため？　その中の知識を得るためよ。
　　　　そして、知識とは現実を忘れるためにある。
　　　　論理と思考の陶酔に酔い、浸る。まさに悪癖ね」

パチェ「四六時中飲んだくれてるあなたに言われたくはないわ」

萃香　「ふふ、間違っちゃいないさ。
　　　　わたしはただ、その酔いを醒ましてあげようと思ってね。ドロー」

萃香　「来たね。わたしは、墓地のバルバロスとガンナードラゴン、この二体を除外するよ」

レミ　「･･････！」

幽々子「決まったわねぇ。つまんないの」

萃香　「特殊召喚！　獣神機王、バルバロスUr！！」

《獣神機王(じゅうしんきおう)バルバロスＵｒ(ウル)》 †
効果モンスター
星８/地属性/獣戦士族/攻3800/守1200
このカードは、自分の手札・フィールド・墓地から
獣戦士族モンスター１体と機械族モンスター１体をゲームから除外し、
手札から特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘を行う場合、相手プレイヤーが受ける戦闘ダメージは０になる。

パチェ「！？」

咲夜　「･･････攻撃力３８００ですって！？」

魔理沙「いや、だが･･････」

パチェ「（攻撃力は高くても、あのカードは戦闘ダメージを与えることはできないはず･･････
　　　　･･････スキルドレインでも無ければ）」

パチェ「（････････････まさか！）」

萃香　「少し、気づくのが遅かったみたいだね。ま、惜しかったよ」

萃香　「手札から、このカードを特殊召喚。神禽王アレクトール！！」

《神禽王(しんきんおう)アレクトール》 †
効果モンスター
星６/風属性/鳥獣族/攻2400/守2000
相手フィールド上に同じ属性のモンスターが表側表示で２体以上存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
１ターンに１度、フィールド上に表側表示で存在するカード１枚を選択する。
選択されたカードの効果はそのターン中無効になる。
「神禽王アレクトール」はフィールド上に１体しか表側表示で存在できない。

アリス「っ！　そうか。アレクトール･･････」

霊夢　「そうかって、どういうこと？」

魔理沙「お前もバトルロイヤルであのカード見てるだろ。
　　　　アレクトールは、場のカード１枚の効果を無効にすることができるんだよ」

萃香　「そしてそのカードは、わたしの場のカードでも構わない。
　　　　そんなわけで、アレクトールの起動効果発動。バルバロスUrの効果を無効にするよ」

パチェ「（･･････不覚ね。でも、悪くないデュエルだったわ）」

萃香　「バルバロスUrで、邪帝ガイウスに攻撃！　奥義、三歩必殺！！」

パチェ「うっ･･････」LP700→0

咲夜　「･･････っ！　パチュリー様！」

パチェ「･･････」

咲夜　「パチュリー様？　しっかりしてください、パチュリー様！」

霊夢　「どうしたの？　急に倒れるなんて･･････」

レミ　「･･････いつもの貧血よ。
　　　　少々血が上りすぎたんでしょう。たいしたことではないわ」

魔理沙「おい、そんな言い草無いだろ。結果的には負けたが、あいつなりに･･････」

パチェ「･･････レミィの言う通りよ。
　　　　本当に、ただの貧血だから･･････なんともないわ」

輝夜　「永琳。看てあげて」

永琳　「････････････仰るとおり、貧血のようですね。
　　　　少し横になれば落ち着くでしょう」

にとり「ガラにも無く無茶するからですよ。普段からめったに出歩かないくせに」

レミ　「黙れ河童。挽き肉にするわよ」

にとり「かっぱ･･････の、ひきにく･･････」

幽々子「･･････決まりね。妖夢、ハンバーグよ！」

妖夢　「ええっ！　さっき親子丼の出前頼んじゃいましたよ･･････」

霊夢　「誰によ･･････」

パチェ「レミィ･･････ごめんなさい。あとはお願い･･････」

レミ　「パチェ、よくやったわ。次のタッグデュエルに備えて、身体を休ませておきなさい」

紫　　「その必要は無いわ。次など無いのだから。そうよね、藍？」

藍　　「仰るとおりです。紫様」

レミ　「･･････一家揃って舐めた口聞いてくれるね。
　　　　わたしはそこの亡霊みたいに外食じゃないからね。
　　　　お前の肉片を細切れにしても、花壇の肥料にするしか使い道が無いのが残念でならないよ。
　　　　輝夜！　デュエル開始の宣言をしろ！」

輝夜　「ったく、忙しないわね。
　　　　いいわ。お互いのデッキを、カットアンドシャッフル。レミリアの先行で開始よ！」

レミ＆藍「デュエル！！」

東方で遊戯王２６ 『見た目は子供、肝臓は大人』

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