Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

上白沢慧音の平和な一日

2009/02/10 22:10:40
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レ「久しぶりね」
フ「約二週間ぶりじゃないかな??」
レ「おそらく次もこの位の期間が開くわ」
フ「ゴメンね??」

チ「さぁ、始めるわよー」
リ「いくでガンス」
ル「なのかー」
ミ「まともに始めようよ……」

レ・フ「あれ、取られた??」














…………妙にあちこちが痛いと思ったら机で眠っていた。
うあ、机が涎でべとべつじゃないか。
えーと、何か拭く物は……。

「おはよう慧音」
「うわっ!!……なんだ妹紅か」
「なんだとは失礼な、大分前から此処に居たよ」
「どれ位前からだ??」
「三十分」
「オマエはその時間何をやっていたのかと」
「暇だったから慧音の寝顔を見ていた」

み、見られた。
涎を垂らしながら眠っている所を見られた。
……已むを得まい。
全てを無かった事にっ。





「慧音ー、なんで帰ってこなかったのさー」
「ああスマン妹紅、仕事が色々と有ってな」
「ありゃ、てっきり机に突っ伏してると思ってたのに」
「はっはっ、そんな訳ないだろ」
「ちっ」

ふう、なんとか私の威厳は保たれたな。
こんな事に力を使うのもどうかと思うが、まあ大丈夫だろう。

「まあいいや、朝ご飯にしようよ」
「そうだな、だが何も用意してない」
「大丈夫だって、里の誰かにたかればいいんだし」
「全くオマエは……」
「慧音なら大丈夫だよ、どこも断らないって」
「しかしだなぁ」
「いいからいいから」

い、何時からこんなに強引になったんだ??
いて、いててて。
そんなに引っ張るな妹紅。
あ、帽子忘れて行く所だった。






「む、ぐう、今週の締め切りまでに後五ページか。難しいのう、いっそ落とすか??」

バタァーーーーーンッ

「何ヤツっ!?」
「ちわー、朝ごはんを食べにきたぞ」
「なんだおぬし等か、しかし哀れな年寄りの仕事の邪魔をするのは頂けんのう」
「いいじゃんもう終わりかけなんだし」
「何を言うか」

まさか妖忌氏の家に来るとは。
しかし自分で哀れな年寄りと言う割りには元気そうですな。

「まあよいわ、食っていけ。慧音殿もどうです??」
「ありがたく頂きます」
「あー、なんで私と慧音で対応が違うんだよ」
「普段から世話になっておる者と、迷惑を掛け捲る者との差じゃろう」

二人が台所に消えると、途端にする事が無くなった。
少々悪いが見学させて貰おうか。
ん??ファンレターか??

『先生仕事してください』
『もう五回も落としてるんですよ??』
『お願いですから原稿書いてください』

全部編集からの催促だった。
それとファンレターが少々。

「これは妖夢の写真か??」

何故持っているのだろうか。
まさかあの年でストーカー??
……そんな訳はないか。

「慧音ー、オニギリだぞー」
「梅干ですが」
「いえありがたく頂きます」

ふわふわと妖忌氏の半霊がお盆に乗ったオニギリを持ってきて、妹紅がヤカンと湯飲みを持ってきた。
うん、塩が効いてて美味しい。

「あのー、つかぬ事をお聞きしますが何故妖夢の写真が??」

「あ、こら幽霊、私のオニギリ取るなっ」

「孫、でしてな」
「なんと!!」

「うわっ、急に飛ぶなぁ、返せっ」

「まあ訳有りで今は会えぬ身、よってこうして写真だけでも飾っておるです」
「失礼しました」
「いえいえ」

「よっしゃーーー、ってうきゃぁぁぁ」

ドンガラガシャァーーーン

も、妹紅さっきから何を騒いでるのかと思えば……。

「儂の原稿がぁぁーーーーー」

妖忌氏の作業机に突貫した妹紅の所為でインクがひっくり返り原稿が真っ黒。
これはマズイな……。

「あいたたた」
「妹紅、やはりお主とは一度決着をつけねばならぬ様だ」
「うおっ」
「落ち着いて、落ち着いてくださいっ」
「慧音殿、儂は落ち着いております。落ち着いてこのアマをバラす事のみを考えておる故にぃぃぃぃぃ」
「うわぁぁぁ、助けて慧音ーーーー」

包丁を持って暴れる妖忌氏に逃げ回る妹紅。
どうせバラされても直に復活するし暫くほって置いてもいいだろう。

「ん、美味いな」

妹紅の分まで食べてしまおう。
昨日の夕飯も抜いていたしな。


「慧音ぇぇぇ助けてぇぇぇ」
「またんかぁぁぁぁぁぁぁっ」






三十分後

「慧音、時ガ見エル(プシャーー)」
「今回も落とすことにします」
「そ、そうですか」

妹紅は頭に包丁が刺さった状態で玄関先に放置されており。
妖忌氏は憑き物が落ちたような笑顔でダメな宣言をした。
おそらく次に来た時はさらに催促の手紙が増えているだろう。






「あーもう、なんで無かった事にしてくれなかったのさ」
「どう考えてもオマエが悪い」

妖忌氏の家を出てから妹紅はずっとこの調子だ。
オニギリを食べたいが為に使わなかったとは死んでも言えないな。

「ん??」
「慧音ーーー、聞いてるのかぁーー」
「いや、聞いてない」
「うわっ」
「それよりもアレはなんだ??」
「人ごみ」
「何か揉め事か??」

揉め事ならば一応仲介はしないとな。
人間同士で争うのは頂けない。


「だから金払えと言ってるだろうがっ」
「無いものは払えないわよっ」
「じゃあ本を返せこの泥棒鳥がっ」
「いいじゃん一杯あるんだから」
「じゃかましいっ、全部商品だバカっ」

片方はどう見ても妖怪だった。
なんとなくヘタレなオーラを感じる鳥妖怪。
相手は本屋の親父、一歩も怯まずに箒を持って鳥妖怪を怒鳴りつけている。

「いいわよー、もっとやりなさいー」
「そこだー、いけいけー」
「姉さん、守護者が来ましたよ??」
「幽香様ぁ~」

観客の中に布陣している馬鹿妖怪共が囃していた。
何を考えてるんだ。
いや、何も考えてないのか。

「もう怒ったっ、死んでも知らないからね」
「やれるもんならやってみやがれっ」

やばいな。
これは早急に止めないと血を見るハメになりそうだ。

「覚悟っ」
「往生せいやぁぁっ」
「やめろぉぉぉぉ」


ベシーーーーン


「「「「「「「あ」」」」」」」
「うわー、痛そー」
「見事に入ったわねー」
「情けないわねー、夢月ちゃん帰りましょ」
「姉さん、それはあんまりだと思いますよ??」
「えーと、笑えばいいところですか??」
「エリーだったか??笑うな」

全く、この妖怪共は。
しかし顔面で箒を受け止めるとは不憫な妖怪だな。
まあ幸薄そうな顔してるししょうがないのか??
とりあえず妹紅に傷薬を取りに行かせ、私は妖怪の元へ。

「大丈夫か??」
「はうぅぅ」
「ったく、手間かけさせやがるぜ」
「う、くう、覚えてなさいよっ」
「オマエは一体何をしたんだ??」
「ちょ、ちょっと本を借りようとしただけよ」

なるほど、つまり魔理沙理論を実行して返り討ちにあったわけだな。
身の程知らずにも程がある。
どこぞの花妖怪の所為で妖怪に対する危機感が完全に麻痺してる人間にケンカを売るとは……。

「とりあえず手当てをしてやる、立てるか??」
「ねえ、金って何??」
「ん、ああ、里などで使ってる物だ、ほらこれだよ」
「これがあったら本が買えるの??」
「そうだ」
「どうやったら金が手に入る??」
「働く、しかないな」
「………ふーん」
「名前は??」
「朱鷺子」

ああ、行ってしまったか。
まああの様子なら大丈夫だろう。

「慧音ー、傷薬持って来たよー。って居ないしっ」
「遅かったな」
「なんだよもう」
「はっはっ」
「笑うなっ」




『食事処 虹川亭』

「麗羅さん、牛丼一つ」
「私は炒飯」
「はいはい、少し待っててね」

安いし美味い。
やはりお昼はこういった所で食べるに限るな。

「牛丼お待ち」
「えらく早いな」
「慧音ちゃんはいっつも同じだからねぇ」
「む」
「慧音言い返せないんじゃない??」
「も、妹紅……」

これは私の負けだな。
別に争った覚えはないが。

「ところでちゃん付けは辞めてくれないか??」
「私から見たら皆子供だよ、子供」
「それはそうだろうが……」
「私も子供に見える??数千年生きてるけど」
「勿論だよ、妹紅ちゃんも早くいい人見つけて子供でもこさえたらどうだい??」
「余計なお世話だよ、そういう麗羅さんは独り身じゃないか」
「ふふ、こう見えて三人の娘がいるんだよ」
「会った事ないなぁ」

そういえば私も無いな。
話は聞くが店に居る所は見たことがないな。

「はい、炒飯お待ち」
「おー来た来た。って慧音もう食い終わってるし」
「舐めるな妹紅」
「ま、いいけどさ」


ガラガラ


「麗羅さん、焼酎とつまみ」
「元さん昼間から酒飲んでたらろくな死に方しないよ」
「へーきへーき、それよりプリズムリバー三姉妹のチケット手に入ったから持って来たぜ」
「いつもすまないねぇ」
「お年寄りの楽しみ位はな」
「それじゃあ悪いね慧音ちゃん、妹紅ちゃん、お代はまけとくよ」

行ってしまったな。
まあタダで言いというのならば……。

「元さんはツケが溜まってるから払って頂戴ね」
「わ、わかったよ。ただ酒飲めると思ったんだがなぁ」
「そういう気持ちでチケットを持ってきたのか??」
「んー、まあ少しは期待したけどよ。娘の晴れ舞台を見さしても罰はあたらねぇだろ」
「娘??」
「麗羅婆さんの自慢の娘さんだとよ」






「今日は来てくれてありがとー」
「プリズムリバー三姉妹のライブを楽しんで行ってねー」
「(リリカ、メルラン、あのお婆さんまた来てくれてる)」
「(あ、ホントだー、毎回来てくれてるよね)」
「(じゃあたっぷり楽しんで貰わないとね)」










『虹川亭』で昼食を取った後、私は残った仕事を片付けるべく寺子屋に戻った。
里での問題の報告が全て私の所に来る為、読むだけで一苦労だ。

「さて、残った分を出来るだけ片づけないとな」
「頑張るのはいいけどさ、あんまり無理はするなよ」
「大丈夫だよ」
「それじゃ、私は帰るからね」
「ああ、また明日な」

とは言ったものの少し眠いな。
少しだけ、少しだけ仮眠を取るか。


むにゃ






「おはよう慧音」
「あ、あれ??」
「涎垂れてるよ」
「無かった事にっ」
「我が香霖堂で働きたい理由はなんですか??」
「お金が欲しいから」
「アナタ、朱鷺子さんを雇うことで僕が得られるメリットは??」
「めり、っと??なにそれ食べれるの??」
「特技は」
「本を読むこと」
「好きなことは」
「本を読むこと」
「日給五円でもOK??」
「雇ってくれるの??」
「こちらの提示した金額でよければ」
「やる」



皆さん、お久しぶりです。
大・絶・賛スランプです。
もう何も書けない思いつかない二週間を過ごしました。
ようやく書けた話がこれです。
はい、また人が増えてますね。
もう普通に死んでる筈の人が生きてますよ。
永琳先生の医学は世界一ぃぃぃ。
ってことで納得してください。
紅魔レヴォリューション
コメント



1.NEOVARS削除
じいさん、落とし過ぎだろw
2.アイス削除
とうとうレイラがでたか…
後、爺さん~落としすぎだ~~
3.名前が無い程度の能力削除
まさかのレイラ、一瞬わからんかったw
幽香たちよりも元さんが出たことに喜んでいる俺…
そして爺さん、落としすぎだw
4.名前が無い程度の能力削除
レイラって末の妹じゃなかったっけ・・・?
あぁ、でも騒霊としての三姉妹を生み出した根源なら娘もありか、
5.名前が無い程度の能力削除
もう妖怪は人間を襲うという図式は壊れているな
人間ってつよww
6.名前が無い程度の能力削除
慧音が牛丼……いやだなあ共食いなんて思ってナイデスヨ。
7.紅魔レヴォリューション削除
1>
妖忌「まだ、まだ大丈夫じゃっ」
2>
はい、でました。
元々出そうと考えてましたし。
3>
元さん人気だなぁ。
4>
末の妹です。
で、三姉妹を生み出したから娘、というわけです。
5>
人間の底意地ですな。
6>
慧「粛清してやるっ、尻をだせっ」
8.地球人撲滅組合削除
言いたいこと、色々あったけど、
プリズムリバーの末娘が登場しただけで自分は狂喜乱舞。
9.名前が無い程度の能力削除
ところで朱鷺子の本を奪って売ったのは霊夢だった気がしますが…。
あと慧音は自分のために力使いすぎw
10.名前が無い程度の能力削除
ちょっ!レイラさんなんで生きてるの!?
しかし、キャラクターの使い方が良いですね~
これからもがんばってください
11.紅魔レヴォリューション削除
8>
麗「おやおや、こんな婆さんで喜んでくれるなんてねぇ」
9>
霖「そういえば趣味は本読みと言っていたけど本はどうしたんだい??」
朱「なんか赤白のヤツに奪われた」
霖(……まさか霊夢がこの前持ってきた本って)
朱「あ、この本読んでていい??」
霖「あ、ああ、好きなだけ読んでくれ」
朱「??」
10>
永「月の医学は世界一ぃぃぃぃ、治せない病気などないぃぃぃ」
鈴「し、師匠、落ち着いてくださいっ」
て「駄目だこの師匠、早くなんとかしないと……」

輝「答えになってないわね、延命治療しただけだから誤解しないでね」
マ「どうでもいいけど師匠少しでも寝かせたら??」
輝「それもそうね、かれこれ三日は寝てないし」
マ「許可が出たわ、ふんっ」
永「あわびゅっ」
鈴・て「うわぁぁ」
12.名前を表示しない程度の能力削除
朱鷺子とレイラきた!これで勝つる!
だが妖忌は自重しろwww
13.紅魔レヴォリューション削除
12>
今後朱鷺子はこーりんとセットになるかもね。
麗羅は人間の里の話になったら出るかも。
妖忌??スキあらば出てきます。
14.名前が無い程度の能力削除
レイラは騒霊達に守られて天寿を全うした様な…覚え違いかな?

そんな理由でルナサやメルランが気付いてないのにちょっと違和感。
リリカは花映塚では忘れてたらしいけど…。