Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

私をうけ入れてくれますか?

2009/01/24 17:55:30
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 冬の風と、上をみるのも嫌になるような長い階段が私を苦しめる。

 一段ずつゆっくり登っていくけれど、それがまるでうそのよう。
 少しのぼって上を見る。そして後悔する。
 さっきからこの繰り返しだ。でも、こうしないとくじけてしまいだから、仕方がない。

 辛くなったらうしろを見る。結構のぼったような気がわたしを安心させてくれる。
 しかしまだまだ。このままダッシュすると、一分もかからずに降りられるだろう。

 でもそうするわけにはいかない。そうすれば、すべてが水の泡になってしまうから。

「っ……!」

 右足がひっぱられる。ああ、躓いたんだ、と思う間もなく、私は左足を出して危険を回避した。……危なかった。
 やはりロングスカートを履いたままこっちにきたのは失敗だった。動きやすい服をさっきの人里で買えばよかった。ミニスカートとか。……寒いか。

 ああ辛い。こうなったら、気を紛らわそう。
 そうおもって昔のことを思い出す。目標にたどりつく前に、くじけないように。


 私は昔から、みんなに気持ち悪がられていた。むかしから友達なんてほとんどいなかったし、そんな友達、いらなかった。
 そのころの私は孤独で、いわゆる『友達』という存在の意味をまちがえていた。
 自分の周りにいる、私を気持ち悪がる人。それが友達だと、心のそこから信じていた。

 だから、心のどこかでは欲しかったのかもしれない。私を受け入れてくれる、だれかを。友達をこえた、だれかを。

 私は研究し、ある方法を知った。

 ――幻想郷へ。

 だれをも受け入れてくれるステキな世界。そうだと書いてあった。
 うそか本当か。正直うそだと思っていたけど、すがるものはそれしかなかった。
 その日から私は、寝る間も惜しんで研究をした。

 自分の住んでいた世界に、未練はなかった。いや、ない。
 何度もあきらめそうになり、それでも必死に、方法を探した。
 そして、みつけた。

 初めに私がたどり着いたのは、広い広い草原だった。
 観光気分だったのに、いきなり妖怪に襲われたのをよく覚えている。

『妖怪』がこの世界に暮らしているということは知っていたが、まさかこんなに身近にいるなんて、と思った。本当にどうしようもなくて、たどりついてすぐなのに死を覚悟した。
 でも妖怪は私を見た瞬間おどろいたようなそぶりをみせ、背をむけて逃げていった。なぜだかわからなかったけれど、助かったのだ。

 次に私は、人里をさがした。意外にもすぐに見つかったけれど、人はみな、私を妖怪かなにかのようにおそれ、ほとんど取りあってくれなかった。
 でもひとりだけ、私に助言をくれた人がいた。
『先生』と子どもたちによばれていた彼女は、私を『ハクレイジンジャ』というところに行けばなんとかなるかもしれない、と教えてくれた。
 私は『ハクレイジンジャ』への地図までくれた『先生』に感動し、お礼をいって別れた。
 すぐにたどり着くなんて思わなかったのに、すぐにたどりついたのには、感動した。まるで私をうけいれる準備ができているかのようで。

 そしていま、私は『博麗神社』へとたどりつき、おそろしく長い石段をのぼっている。

「はあ……はあ……」

 永遠をかけてもたどりつきそうにない石段も、ついに終わりがみえる。空が近付いたようだった。

 あと三段。二段。一段。
 そして……。

「やった!」

 大きく声と息をはいたせいで力が抜け、たおれそうになる。でもなんとか足に力をいれ、それを防いだ。

「あら?」

 私に気がついたのか、巫女さんと思われる人がこちらを向いた。

 ……女神と見間違えるような女性が、そこにいた。直感的に感じた。私では、絶対勝てない、と。
 一瞬でわかってしまうような、反則的な美しさ。風になびく黒髪がさらに美しさをてつだう。
 次からは『美人』といえばこの人がすぐに浮かんでくるに違いない。
 全ての女が嫉妬するような美しさが、そこにあった。

 何も言えない私に近付いた彼女は、今までのみんながそうしたように、私を見てぎょっとおどろく。でもすぐに笑顔を作る。すこしつくったように見えるけど、なれたことだ。

「こんにちは。何かようかしら?」
「えっと、その……」

 ここにくれば助けてくれると聞いてきました。

 そう言えばいい。しかし、あまりにも無責任ではないか。私はここに来たいと思って、自分の意思できたのだ。
 だというのに、こういうときだけ人の助けをえるなど、許されることなのだろうか。

 いまごろになって、ためらう。そんな必要はないのに。巫女は人を助ける人だから、と聞いたのに。
 それなのに――!

「おーい、霊夢ー! およっ?」

 霊夢とよばれたとたん、巫女さんがむこうをむいた。どうやらそれが彼女の名前らしい。

 名前をよんだほうの彼女は、小さな女の子だ。角が生えており、ただの人間ではないことがはっきりとわかる。
 鬼、という種族だろうか。
 しかしイメージとはちがう。鬼といったらもっとこう……怖いイメージがあった。
 しかし目の前にいる、たぶん鬼の彼女は、まったくそれに当てはまらない。

 顔立ちは整っている。ただ、きれいという表現が似合うのは、もうすこし先のことだと思う。今はまだ、可愛いといったところだ。

「なに? いま取り込み中なんだけど」
「いや、ひょうたんをどこにやったか聞こうと思ったんだけどさ、どうでもいいや。
 ところでその女ものの服を着たおっさんはだれ?」
 あとがきに困る作品ですねー。なにを書いたらいいものか。えっとあの、主人公さんおしあわせに。

 これだけは言っておかなくては。
 お読みいただきありがとうございました。

 ◆追記
 さっそくコメントありがとうございます。返信をさせていただこうと思ったのですが、コメント欄を先にみる人のために、別のページで返信させていただきました。
 あとからもコメントをもらえることがあったら、また返信テキストへのリンクをはっておきますねー。
 どうもありがとうございました。

 >>1さま->>3さま
 
>>4さま->>6さま
 >>7さま
ほたるゆき
[email protected]
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
そりゃ周りの人も気持ち悪がるだろww
2.名前が無い程度の能力削除
幻想郷は全てを受け入れるのよ。それはそれは残酷な話ですわ。
3.名前が無い程度の能力削除
そうそう、幻想郷は全てを受け入れ....るのか?
4.名前が無い程度の能力削除
これは……ゆかりんと相談しなくてはww
5.名前が無い程度の能力削除
なぜかセーラームーンの格好した毛の濃いメタボなおっさんを思い出してしまったwwww
6.名前を表示しない程度の能力削除
いや確かに幻想郷は何でも受け入れるって妖怪の賢者も言ってるけど……。
遭遇した妖怪、里の人、霊夢の反応を見るに
幻想郷とて感性は一緒なんじゃないかと思うんだwww
7.名前が無い程度の能力削除
ふざけんあよwww
俺のドキワクを返せよw
8.名前が無い程度の能力削除
吹きましたwww