Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方で遊戯王25 『東方の地獄少女』<後編>

2009/01/20 23:23:46
最終更新
サイズ
47.61KB
ページ数
1

分類タグ


注意:前編からの続きです








魔理沙 LP2350:手札1:ホーンズ(攻1850守700)、魔法都市(魔7)、未来融合
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札4:ドレ邪、宝札、伏せ1
妖夢      手札0



アリス「わたしのターン、ドロー!」

魔理沙「ところで、お前まさか、
   本当に今さらバスターモード引いたんじゃないだろうな」

アリス「引くわけないでしょ。だって、このデッキには入れてないもの」

魔理沙「・・・・・・・・・・・・。お前、変わったな」

アリス「そうかしら。まあとにかく、今はこの状況をなんとかしなきゃね。
   カードを1枚伏せるわ。ホワイトホーンズを守備表示に。ターンエンドよ」

妖夢 「(伏せ1・・・・・・・・・・・・モンスターを守るカードか)
   ドローします。幽々子様、行ってもよろしいですか?」

幽々子「ええ。逝ってきなさい」

妖夢 「・・・・・・承知しました。
   ドレッドルートで、ホワイトホーンズドラゴンを攻撃!」

アリス「当然トラップよ。くず鉄のかかし!」


《くず鉄(てつ)のかかし/Scrap-Iron Scarecrow》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手モンスター1体の攻撃を無効にする。
発動後このカードは墓地に送らず、そのままセットする。


アリス「ドレ邪の攻撃を無効にし、このカードを再セットするわ」

妖夢 「(カカシ・・・・・・・・・・・・厄介な)ならば、1枚伏せてターンエンドです」



魔理沙 LP2350:手札1:ホーンズ(攻1850守700)、魔法都市(魔7)、未来融合、伏せ1
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札4:ドレ邪、宝札、伏せ2
妖夢      手札0



魔理沙「わたしのターンだな、ドロー。
   スタンバイフェイズに、未来融合の効果が適用される。
   エクストラデッキから、ファイブ・ゴッド・ドラゴンを融合召喚するぜ」


《F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)/Five-Headed Dragon》 †
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
ドラゴン族モンスター5体を融合素材として融合召喚する。
このカードは地・水・炎・風・闇属性のモンスターとの戦闘によっては破壊されない。
(ダメージ計算は適用する)


輝夜 「ファイブ・ゴッド・ドラゴン・・・・・・・・・・・・ずいぶんあっさり召喚できたわね」

幽々子「知っているわ。さっきのドラゴンよね。
   でもいかなレベル12のモンスターとはいえ、
   わたしの邪神の前では恐怖に打ち震えるしかなくてよ」

    
    F・G・D   攻撃力2500


鈴仙 「そんな・・・・・・ファイブ・ゴッド・ドラゴンでさえ、
   攻撃力があの程度にしかならないというの」

魔理沙「く、だがそれくらいわかっているぜ。
   現に、わたしのファイブ・ゴッド・ドラゴンは守備表示だ」

魔理沙「(あとはかかしがあれば、とりあえずは大丈夫か・・・・・・)
   これでターンを終了するぜ」



魔理沙 LP2350:手札2:F・G・D(攻2500守2500)、ホーンズ(攻1850守700)、魔法都市(魔7)、未来融合、伏せ1
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札4:ドレ邪、宝札、伏せ2
妖夢      手札0



輝夜 「なるほど。
   忘れがちだけど、F・G・Dは光属性の相手以外には戦闘で破壊されない。
   攻撃力では負けても壁にはなるということね」

幽々子「くすくす・・・・・・二度はいけないわね」

魔理沙「なんだって?」

幽々子「邪神を駆るわたしに、二度も引かせてはいけない。
   二度もチャンスを与えてられては、引きたくなくても引いてしまうじゃない。
   ドロー」

幽々子「あらあら。言わないことじゃないわね。
   このカードを引いたわ。手札抹殺」


《手札抹殺(てふだまっさつ)/Card Destruction》 †
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。


アリス「手札抹殺・・・・・・!?」

魔理沙「(しまった・・・・・・確かあいつの手札は・・・・・・)」

魔理沙「・・・・・・くそっ! バイスドラゴンとストロングウィンドドラゴンを捨てるぜ」

幽々子「手札の馬頭鬼二枚と、プリーステス・オーム、ダブルコストンを捨てるわ。
   ふふふ・・・・・・・・・・・・さらなる恐怖を見せてあげる」

幽々子「墓地の馬頭鬼二枚の効果発動。
   ゴブリンゾンビと、ダブルコストンを特殊召喚。
   ついでに生還の宝札で二枚ドローするわ。この意味がわかるわね?」


《ダブルコストン/Double Coston》 †
効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1700/守1650
闇属性モンスターを生け贄召喚する場合、
このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる。


咲夜 「まさか・・・・・・・・・・・・三体分の生け贄??」

幽々子「これぞ更なる幽遠。
   ゴブリンゾンビとダブルコストンをリリースし・・・・・・
   ・・・・・・恐怖の権化、顕現なさい。邪神アバターを召喚!!」


《邪神(じゃしん)アバター/The Wicked Avatar》 †
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールド上に存在するモンスター3体を
生け贄に捧げた場合のみ通常召喚する事ができる。
このカードが召喚に成功した場合、相手ターンで数えて2ターンの間、
相手は魔法・罠カードを発動できない。
このカードの攻撃力・守備力は、フィールド上に表側表示で存在する
「邪神アバター」を除く、攻撃力が一番高いモンスターの
攻撃力+100ポイントの数値になる。


アリス「!?」

霊夢 「な・・・・・・邪神二体目ですって!?」

早苗 「まさか、邪神を同時に並べるなんて・・・・・・・・・・・・しかもアバターとは」

鈴仙 「・・・・・・待ってください! 確か、あのモンスターの攻撃力は・・・・・・」

幽々子「デッキから魂を削る死霊を手札に。
   邪神アバターの攻撃力は、フィールドで最も攻撃力の高いモンスターを
   必ず100ポイント上回るわ。よって、邪神は邪神の影姿を写し取る・・・・・・」


    邪神アバター   攻撃力4100


パチェ「攻撃力4000が、二体・・・・・・いや、それより」

魔理沙「(まずいぜ・・・・・・あいつにはさらに大寒波の効果が)」

幽々子「アバターの誘発効果発動。アバターの凍てつく恐怖を浴びたあなた達は、
   2ターンの間魔法・罠を使うことが許されない・・・・・・ふふふふふ」

霊夢 「っ! 幽々子の妖気が・・・・・・」

咲夜 「さらに増した・・・・・・まるで嵐だわ。立っていられない・・・・・・」

レミ 「ふん、情けないわね。この程度で音をあげてどうするの。
   真正面から立ち向かっているあの二人は、
   これより激しい瘴気にさらされているというのに」

魔理沙「く、これぐらい・・・・・・・・・・・・どうってことないぜ!」

幽々子「あらま。そう? 
   なら、これでどうかしら。エネミーコントローラーよ」


《エネミーコントローラー/Enemy Controller》 †
速攻魔法
次の効果から1つを選択して発動する。
●相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体の表示形式を変更する。
●自分フィールド上に存在するモンスター1体をリリースして発動する。
このターンのエンドフェイズ時まで、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体のコントロールを得る。


幽々子「ホワイトホーンズドラゴンの表示形式を変更するわ」

魔理沙「(なっ! しまっ・・・・・・)」

にとり「ホワイトホーンズが・・・・・・攻撃表示に!?」

幽々子「けがれし魂に永遠の安息を・・・・・・。
   アバターでホワイトホーンズドラゴンに攻撃。黄泉平坂行路!!」

魔理沙「・・・・・・うわああああぁっっ!!」LP2350→100

霊夢 「ま、魔理沙っ!!」

パチェ「・・・・・・首の皮一枚残ったわね。でも、これでは・・・・・・」

幽々子「幽遠の彼方が見えてきたわね。カードを2枚伏せて、ターンエンドよ」



魔理沙 LP 100:手札2:F・G・D(攻2500守2500)、魔法都市(魔9)、未来融合、伏せ1
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札3:ドレ邪、アバ邪(攻守4100)、宝札、伏せ4
妖夢      手札0



アリス「魔理沙。平気?」

魔理沙「・・・・・・なんとかな。返事をするぐらいの余裕ならあるぜ」

アリス「(・・・・・・これが幽々子の力。圧倒的すぎる・・・・・・・・・・・・
   魔理沙のファイブゴッドが壁にしかならないなんて、
   ほんとに悪い夢でも見てるようだわ)」

アリス「(でも・・・・・・・・・・・・どうしてかしら。
   これだけおぞましい妖気に包まれていても、わたしの心は恐怖を感じていない・・・・・・)」

アリス「(幽々子の場には、伏せが3枚。おそらく、邪神を守るカードね。
   ならば、それを確かめる意味でも・・・・・・)
   ドローするわ。わたしは、フィールドの魔法都市エンディミオンから、
   6つの魔力カウンターを取り除き・・・・・・」

アリス「神聖魔導王、エンディミオンを特殊召喚!!」


《神聖魔導王(しんせいまどうおう) エンディミオン》 †
効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2700/守1700
このカードは自分フィールド上に存在する
「魔法都市エンディミオン」に乗っている魔力カウンターを6つ取り除き、
自分の手札または墓地から特殊召喚する事ができる。
この方法で特殊召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する魔法カード1枚を手札に加える。
1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てる事で、
フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。


妖夢 「(な・・・・・・あのカードは!)」

鈴仙 「神聖・・・・・・魔導王ですって!?」

アリス「魔法都市の王が、直々に天罰を下してあげる。
   神聖魔導王エンディミオンの、起動効果発動! 
   魔法都市エンディミオンのカウンターを六つ取り除くことで、
   このカードを場に特殊召喚するわ。
   そして特殊召喚に成功した時、誘発効果が発動。
   墓地の死者蘇生を手札に加える」

文  「ふむ、墓地の魔法を回収するとは。
   しかし、アバターの効果で魔法は使う事はできませんよ」

早苗 「いえ。あの方の狙いは、エンディミオンのもう一つの効果でしょう」

アリス「魔法は使えなくても、コストにすれば問題は無いわ。
   エンディミオンは、魔法カードを手札から捨てることで、
   フィールド上のカード一枚を破壊することができるのよ」

幽々子「ふっふふふふふふふ。あなたってば、ほんとに甘すぎるわ。
   これだけ手札のあるわたしが、トラップを伏せていないわけがないじゃない。
   召喚時の誘発効果にチェーンしてリバースカードをオープン。奈落の落とし穴よ」


《奈落(ならく)の落(お)とし穴(あな)/Bottomless Trap Hole》 †
通常罠
相手が攻撃力1500以上のモンスターを
召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動する事ができる。
そのモンスターを破壊しゲームから除外する。


幽々子「エンディミオンを除外するわ。奈落の底に落ちなさい」

藍  「(エンディミオンは召喚時の誘発効果が先んじるから、
   起動効果は優先権を使うことができない。
   さすがだな。絶妙の隙に針を通してくる)」

幽々子「うふふふ。切り札を無駄にしちゃったわね。
   後悔先に立たず。今さら悔やんでも遅いわ」

アリス「悔やむ? わたしがいつ悔やんだっていうの」

幽々子「?」

アリス「何か勘違いしているようだから、ハッキリ言ってあげる。
   わたしには、あなたの邪神なんて眼中に無いわ」

幽々子「・・・・・・・・・・・・ふふふ。この期に及んで威勢だけはいいのね。
   どうやら、あなたにもおしおきが必要みたいね。
   無知は無礼の免罪符にはならない。死をもって償いなさい」

アリス「カードを一枚伏せるわ。ターン終了よ」



魔理沙 LP 100:手札2:F・G・D(攻2500守2500)、魔法都市(魔9)、未来融合、伏せ2
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札3:ドレ邪、アバ邪(攻守4100)、宝札、伏せ3
妖夢      手札0



妖夢 「ドローします」

妖夢 「(あの人形使い、幽々子様を逆に挑発するなんて・・・・・・・・・・・・
   見てて生きた心地がしないな。
   自分のやってることがわかっているのか)」

妖夢 「(だが、いかな状況であろうと、わたしはこの身をもって
   幽々子様をお守りするのみ・・・・・・。このカードで・・・・・・)
   一枚伏せて、ターン終了」

魔理沙「わたしのターンか・・・・・・・・・・・・ドローする」

魔理沙「(前のターンで伏せたリバースカード・・・・・・・・・・・・
    アリスの奴、あの手を使う気だな。
    だが、こちらの思うとおりに事が運ぶ確証は無い。
    いちかばちかってわけか・・・・・・)」

魔理沙「まったく。普段は頭使ってるように見えて、
   ほんと無茶なことばっかりする奴だな、お前は。
   タッグを組まされる身にもなってほしいぜ」

アリス「ふふ、嫌いじゃないくせに。
   だいたい、わたしを選んだのはあなたじゃない。
   今さら一蓮托生が不服だなんて、言わせないわよ」

魔理沙「ふう・・・・・・仕方ないな。乗ったぜ、その作戦。
   おまえといると、いつも行く先が危ない橋だから参るぜ」

アリス「ふふふ。その割には、ちょっと嬉しそうな顔に見えるけど? 
   まあ、信じなさい。そしてわたしに力を貸して」

輝夜 「・・・・・・作戦ですって?」

永琳 「なにかするつもりのようね。
   たしかに、このままだと時間の問題なのは明らかだけど」

鈴仙 「とはいえ、試合中のアドバイス行為等は禁じられている。
   アイコンタクト程度の意思疎通しかできないのに、
   何かができるとは思えませんが・・・・・・」

妖夢 「(まさにその通りだ。この状況で、為す術などあろうはずがない。
   しかし・・・・・・)」

幽々子「ふふふふふ」

妖夢 「(・・・・・・幽々子様が笑っている。いや、楽しんでおられるのか。
   この圧倒的な力の前に、あいつらがどんな事をしでかしてくれるのか・・・・・・。
   わたしにも、少しだけわかる気がします)」

魔理沙「そろそろいくぜ! まずはリバースカード、死者蘇生を発動! 
   ボマードラゴンを特殊召喚する!」


《死者蘇生(ししゃそせい)/Monster Reborn》 †
通常魔法(制限カード)
自分または相手の墓地からモンスターを1体選択して発動する。
選択したモンスターを自分のフィールド上に特殊召喚する。


妖夢 「(・・・・・・! ボマードラゴン・・・・・・効果で邪神を破壊するつもりか。
   だが、させない!)
   トラップ発動! 転生の予言!」


《転生(てんせい)の予言(よげん)/The Transmigration Prophecy》 †
通常罠(制限カード)
墓地に存在するカードを2枚選択し、
持ち主のデッキに加えてシャッフルする。


妖夢 「そちらの墓地のボマードラゴンとデコイドラゴンをデッキに戻す。
   死者蘇生は無効だ」

魔理沙「まだこれからだぜ。
   次はこいつだ! ファイブ・ゴッド・ドラゴンを除外し、
   手札からダークネス・メタル・ドラゴンを特殊召喚!!」


《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》 †
効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは自分フィールド上に存在するドラゴン族モンスター1体を
ゲームから除外する事で特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度だけ、自分のメインフェイズ時に手札または自分の墓地から
「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」以外のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


輝夜 「なっ・・・・・・!?」

咲夜 「ダメド・・・・・・・・・・・・ファイブ・ゴッドをコストにしたですって?
   パチュリー様、あの白黒は一体何を考えてるんでしょうか」

パチェ「わたしに訊かれてもわかるわけないでしょ。
   あいつらの行動原理は、本にだって書いてないもの」

レミ 「まあ見せてもらおうじゃない。
   虎の子の逆転手か、それとも死に際の足掻きか。
   いずれにしてもおもしろいことになるわ」

魔理沙「守備表示だ。そして優先権を使い、起動効果を発動するぜ。
   墓地の青氷の白夜龍を守備表示で特殊召喚。
   そしてブルーアイスをリリースし、モンスターをアドバンスセット」

にとり「?? アドバンスセット?」

文  「しかもブルーアイスをリリースしてまで・・・・・・これは本当にわかりませんね。
   ひょっとして・・・・・・・・・・・・AHO?」

萃香 「あ~ん? ほんとになんなんだろうねぇ。あいつ、酔っ払ってんの?」

魔理沙「一応言っておくと、それはどう見てもお前の方だぜ。
   カードを二枚伏せて、ターン終了だ」

幽々子「ふふふふふ・・・・・・・・・・・・ラスト・ターンの前に、リバースカードを発動しておくわ」

幽々子「終焉の焔。黒焔トークンを二体特殊召喚よ」


《終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)/Fires of Doomsday》 †
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を2体守備表示で特殊召喚する。
(このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない)



魔理沙 LP 100:手札0:ダメド(攻1400守1200)、裏守備、魔法都市(魔9)、未来融合、伏せ3
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札3:ドレ邪、アバ邪(攻守4100)、黒焔トークン2、宝札、伏せ2
妖夢      手札0



幽々子「(この後に及んでアドバンスセットとは・・・・・・・・・・・・奇策に出たようね。
   楽しい。くすくす)」

幽々子「(でも・・・・・・残念ね。如何にもがこうと、結末は変わらない。
   誘蛾灯に誘われる死蝶の如く、待ち受けるは寂滅の涅槃・・・・・・)」

幽々子「(本当に残念、こんなに楽しいのに。いや、残念だから楽しいのかしら。
   これほどの力を解放したのは、本当に久しぶりだわ。
   この瘴気を全て浴びれば、本当に死んでしまうかもしれないわね)」

幽々子「なるべくなら、殺してしまうのは避けたいところだけど・・・・・・・・・・・・
   ここまで解放してしまえば、わたしももはや自分の力を抑えることなどできない。
   わたしにできる事は、全力をもって相手をするだけ・・・・・・。
   結局、命運を握るのは彼女達次第ということか)」

幽々子「(それでも・・・・・・・・・・・・天国に勝る幸せも、地獄より深い苦しみも、
   全ては浮世の中にあり。
   霊になったら、気の済むまでデュエルに付き合ってもらうのもいいかもね)」

妖夢 「(・・・・・・やはり幽々子様も、デュエルを楽しんでおられるのだな。
   この試合、もはやどんな結果になろうと、悔いは無い。
   あとはこの方に任せよう。
   すべては、我が主の御心のままに・・・・・・)」

幽々子「ドロー。発動よ、死者転生」


《死者転生(ししゃてんせい)/Monster Reincarnation》 †
通常魔法
手札を1枚捨てて発動する。
自分の墓地に存在するモンスター1体を手札に加える。


幽々子「闇より出でし絶望を捨て、妖夢のマジック・ストライカーを手札に加えるわ。
   そして死者転生を除外し、このカードを特殊召喚・・・・・・」

アリス「(また生け贄が三体・・・・・・・!? ・・・・・まさか)」

幽々子「わたしの全てを解放して差し上げましょう・・・・・・・・・・・・
   場の三体のモンスターを供物に捧げ・・・・・・
   出でよ、破滅の権化! 邪神イレイザー!!」


《邪神(じゃしん)イレイザー/The Wicked Eraser》 †
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールド上に存在するモンスター3体を
生け贄に捧げた場合のみ通常召喚する事ができる。
このカードの攻撃力・守備力は、相手フィールド上に存在する
カードの枚数×1000ポイントの数値になる。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、フィールド上のカードを全て破壊する。
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを破壊する事ができる。


妖夢 「工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」

霊夢 「邪神・・・・・・三体目ですって!?」

咲夜 「く・・・・・・かつてない程の瘴気。これが冥界を統べる姫君の力だと言うの」

レミ 「ふふふ、このわたしの肌がヒリつくなんて。
   普段はとぼけていても、それなりの力は持っていたということね」

にとり「てか、やりすぎでしょ・・・・・・何もあんなの出さなくてもいいじゃないですか」

幽々子「イレイザーの攻撃力は、相手フィールドのカード1枚につき
   1000ポイントアップするわ」


    邪神イレイザー   攻撃力3500


霊夢 「・・・・・・ってあれ? 思ったより少ないわね」

紫  「隣にドレッドルートがいるからね。
   味方モンスターでも、攻撃力は半分になってしまうわ」

パチェ「それに、イレイザーは破壊されるとフィールドのカード全てを道連れにする。
   イレイザーがやられれば、ドレッドルートも破壊されてしまうわね」

霊夢 「それって出さない方がよかったんじゃ・・・・・・・・・・・・何考えてんのよ幽々子は」

妖夢 「そ、そうですよ幽々子様。いくら有利だからって、これはちょっとやりすぎじゃ・・・・・・」

幽々子「やりすぎるくらいがちょうどいいのよ。何事も」

咲夜 「いやぁしかし、さすがにアレは・・・・・・」

レミ 「違うわね。あれほどのモンスターを場に三体揃える。その行為自体に意味があるのよ。
   あいつの目的は、真の恐怖というものを刻みつけながらとどめを刺すこと。
   それに、理屈を無視して自分のカードに執着する態度は、わたしは嫌いじゃないわ。
   むしろそうしてカードとの信頼で結ばれてこそ、
   本当の力を引き出すことができるのよ」

咲夜 「なるほど・・・・・・お嬢様には似合わないセリフですね」

レミ 「そんなに褒めないでよ咲夜」

咲夜 「(だから褒めてませんわ・・・・・・)」

早苗 「とはいえ・・・・・・・・・・・・この圧倒的軍勢。とてつもないプレッシャーだわ。
   ほんと、なんだか見てるだけで頭が痛い・・・・・・」


    邪神ドレッド・ルート   攻撃力4000

    邪神イレイザー   攻撃力3500

    邪神アバター   攻撃力4100


神奈子「いかに強力な妖気を言えど、それに身体をやられているようではまだまだね。精進なさい、早苗」

早苗 「八坂様・・・・・・・・・・・・そうですね。肝に命じます」

神奈子「(さ、早苗が殊勝に・・・・・・・・・・・・
   うう、こんな素直な早苗はなんだか久しぶりに見れたわ。
   わたしでも理にかなったことを言えば、早苗も話を聞いてくれるのね)」

早苗 「あ、でも八坂様。酒臭いから今度からは向こうむいて話してください」

神奈子「(・・・・・・・・・・・・グスン)」

文  「ああもうこのひとたちに構ってる場合じゃないわ。
   邪神三体降臨、いい絵ね~。激写激写♪」

にとり「文様は平気でいいですね・・・・・・・・・・・・
   これだけの瘴気じゃ、光学迷彩も効かなくて困りますわ」

文  「あなたもまだまだってことね。
   まあ、こっちは写真ちゃんと撮ってくれればいいから。
   ほらほら、もっと至近距離で撮影なさい~」

にとり「ああいえ、押さないでくださいよ。
   これ以上近づいたら身に危険が・・・・・・うう、息苦しい」

幽々子「・・・・・・すぅ。久しぶりに解放したらすっきりしたわ。
   やっぱり持て余してるものは、使わないと駄目よね。ねぇ、紫?」

紫  「・・・・・・・・・・・・」

幽々子「ふふふ。まあ、いいわ。あなたたち、彼岸に散る準備はできたかしら」

魔理沙「(く・・・・・・頭が痛い。視界もくらくらする。
   あいつ、本当に馬鹿みたいな妖気出しやがって・・・・・・)
   アリス、大丈夫か?」

アリス「なんとかね・・・・・・気分は最悪だけど」

幽々子「立ってられる程度には抑えてあげたわ。
   でも、ここから先はあなたたち次第。
   とっておきの作戦とやらが、見事功成すことを祈っているわ」

魔理沙「へへ、わたしも正直自信は無いけどな。
   でも、相棒がやるって言うんじゃ嫌とは言えないさ」

幽々子「ふふふ・・・・・・信頼の念、か。難儀ね。
   それだけの精神があるなら、地獄に堕ちてもやっていけるわ。
   では・・・・・・・・・・・・バトルフェイズ!!」

アリス「(・・・・・・・・・・・・来る!)」

幽々子「ダークネスメタルドラゴンに攻撃するわ。
   イレイザーで攻撃! 西行寺式・ダイジェスティブブレーーーーース!!!」

魔理沙「・・・・・・2ターンが経過し、アバターの効果はもう切れているぜ! 
   トラップ発動! くず鉄のかかし!!」

鈴仙 「く・・・・・・イレイザーの攻撃を無効にしたわ!」

幽々子「ふふふふふ。なら、お次はどうかしら? 
   行きなさい、アバター! 西行寺式・ダーク・フィアーズノックダウン!!!」

魔理沙「ぐうぅっ・・・・・・! ダメドが・・・・・・」

幽々子「いよいよその裏守備だけね。
   一体何だったのかしら。ドレッドルートで攻撃!!」

霊夢 「ううっ・・・・・・! 魔理沙ぁっ!」

魔理沙「・・・・・・・・・・・・ようやくかかったな!」

妖夢 「なっ!? あのモンスターは・・・・・・・・・・・・」


《手錠龍(ワッパー・ドラゴン)/Handcuffs Dragon》 †
効果モンスター
星5/風属性/ドラゴン族/攻1800/守1800
このカードが相手モンスターの攻撃によって破壊され墓地へ送られた時、
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する事ができる。
装備モンスターの攻撃力は1800ポイントダウンする。
装備モンスターが破壊される事によってこのカードが墓地へ送られた時、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


にとり「ワッパー・・・・・・ドラゴン?」

魔理沙「こいつは戦闘で破壊された時相手モンスターに装備して、
   このカードの攻撃力分、相手のモンスターの攻撃力も下げてしまうのさ。
   ドレッド・ルートに装備しろ!」


    邪神ドレッド・ルート   攻撃力2200

    邪神アバター   攻撃力2600


幽々子「(!? ドレッドルートが・・・・・・!)」

咲夜 「ドレッドルートの攻撃力が低下したことで、アバターも弱体化したわ!」

レミ 「なるほど・・・・・・・・・・・・これが魔理沙達の狙い。
   ドレッドルートの攻撃力を大幅に下げることで、
   敵の戦力を一気にダウンさせたのね。
   ふふふ、粋なマネをするじゃない」

パチェ「でも、本気かしら? 
   攻撃力を下げたところで、ドレッドルートには自分以外のモンスターすべての
   攻撃力を半減させる永続効果がある。
   となれば、実質最低でも4400もの攻撃力を持つモンスターでなければ、
   倒すことはできない・・・・・・」

魔理沙「ふっ、わたしたちを誰だと思ってるんだ。
   攻撃力4000以上のモンスターぐらい、こっちだって出せてみせなくちゃ
   示しがつかないぜ」

幽々子「(・・・・・・・・・・・・ふふふふふ。
   イレイザーではなく、あくまでドレッドルートを戦闘破壊しようというのね。
   さすがのわたしも、そうくるとは思っていなかったわ)」

幽々子「素晴らしいわね。
   妖夢、あなたもあいつらを見習うべきね。
   いつまでも常識にとらわれてちゃ駄目よ」

妖夢 「いやいやいやいや、常識は大切ですって」

幽々子「わたしが言っているのは、常識の重さを理解したうえで、
   それを逸脱しろということよ。
   あなたのカッチコチの石頭でも、理解できる日がくればいいわね」

幽々子「(さて・・・・・・・・・・・・でも、どんな奇策にでようと、
   ここまできた以上手を抜くことなんてできないわ。
   わたしも、いちデュエリストですもの。
   次のターン、あなたたちがどういう攻勢に出るか、
   すでにわたしには読めている・・・・・・・・・・・・この伏せで終わりね)」

幽々子「カードを2枚伏せてターンエンド。
   次が正真正銘、現世での最後の時間となりそうね。くすくすくす」



魔理沙 LP 100:手札1:魔法都市(魔10)、未来融合、手錠(ドレ邪装備)、伏せ3
アリス     手札3
幽々子 LP 900:手札3:ドレ邪(攻2200)、アバ邪(攻守3100)、イレ邪(攻守3000)、宝札、伏せ3
妖夢      手札0



藍  「(あの金髪達の策・・・・・・・・・・・・おそらくはあのカードの召喚だろう。
   確か手札には、まだあのカードが残っているからな)」

藍  「(だが、この程度の戦術ならば、西行寺幽々子も看破しているはず。
   だからこそのリバースカード3枚。
   あの伏せカードを乗り越え、攻撃を通す・・・・・・・・・・・・
   果たしてそれが、どの程度の確率だというのか・・・・・・)」

紫  「やっぱりあなたもまだまだね、藍」

藍  「っ? ・・・・・・紫様?」

紫  「確率というのは、ようするに詭弁なのよ。数字のトリックに過ぎないの」

霊夢 「まーたこいつは意味のわからないこと言ってるわね」

紫  「なら、わかるように言ってあげましょうか? 
   例えば、そう。天気予報というのがあるわね。
   明日晴れるという確率が80%。そういう予報がでたとしましょう。
   結果、次の日は風雨だった。
   この場合、予報は当たったと言えるかしら?」

霊夢 「はずれに決まってるでしょ。雨だったんだし」

紫  「だったら、次ね。
   明日晴れる確率が50%。次の日はやっぱり雨。これはどう?」

霊夢 「雨だったんなら、はずれに変わりないんじゃないの?」

早苗 「いや、ちょっと待って下さい。
   確率が半々なら・・・・・・雨でも晴れでも的中してるってことじゃないですか」

紫  「うふふふふ。やっぱり霊夢なんかより守矢の巫女の方が賢いみたいね。
   正確に言えば、半々じゃなくても、よ。
   仮に晴れる確率が80%と言ったところで、
   もし雨が降っても20%は当たっているわけだからね。
   つまり100%あるいは0%と予測しない限り、
   天気予報なんてのは絶対に正しいものなのよ」

霊夢 「なによその理屈ー。結局はどう言っても当たりになっちゃうってことじゃない」

紫  「だから初めに断ったじゃない。
   つまり可能性なんて曖昧な尺度は、聞けるのも語るうちだと言う事。
   世の中には蓋を開けてみなければ決してわからない、
   限りなきブラックボックスに溢れているのよ」

藍  「(ブラックボックス・・・・・・・・・・・・つまりは、紫様ですらも解読困難な事象。
   本当にそんなものがあるとしたら・・・・・・)」

アリス「ふぅ・・・・・・・・・・・・わたしのターンね」

アリス「(条件はクリア。打てる布石は全て打ったわ。
   あとは、このドローのみ・・・・・・・・・・・・)」

アリス「(でも、なんでだろう。
   今なら、引けない気がしない。必ずあのカードを引き当てられる。
   この右手が、そんな確信に満ちている・・・・・・)」

霊夢 「場は相変わらずだけど・・・・・・
   イレイザーが出たのはチャンスってことには変わりないわ。
   攻撃力は3000だけどあいつを倒せば全ての邪神が破壊できるんだから、
   まだ捨てたもんじゃないはずよ。イレイザーを狙って!」

アリス「馬鹿言わないでほしいわね。それじゃ勝ったことにならない」

霊夢 「えっ?」

魔理沙「ああ。幽々子は自分にビハインドを与えるとわかって、イレイザーを出した。
   それじゃあ仮に結果として試合に勝利したとしても、勝負の上では勝ったとは言えない。
   相手のおこぼれに乗っただけだからな」

霊夢 「そんな・・・・・・! 今はそんなきれいごと言ってられる場合じゃないのよ。
   このままだと、あなたたちの命が・・・・・・」

魔理沙「そんなのは二の次で十分さ。
   わたしたちはデュエリスト、正々堂々いくぜ。だから・・・・・・」

アリス「正々堂々・・・・・・出し抜くまでよ! ドロー!!」

アリス「・・・・・・・・・・・・やっぱり、来てくれたわね。
   でも、わかってるわ。これはわたし一人の力じゃないってこと・・・・・・
   パートナーがいるから、よね」

魔理沙「当然だ。このわたしがついてるんだからな」

アリス「そうね。あとはわたしに任せなさい。今こそ、あの亡霊を倒す!」

幽々子「(・・・・・・・・・・・・ふふふふふ。やはり、仕掛けてくるわね)」

アリス「ドレ邪の攻撃力も下がり、お膳立ては整った。
   ・・・・・・・・・・・・でもね。そんなこと実はど~でもよかったのよ!」

霊夢 「は・・・・・・はあ!?」

妖夢 「な、なんだってー!」

アリス「条件は整ったわ。このカードで、何もかも吹き飛ばす! 
   手札から、メガトン魔導キャノンを発動!!」


《メガトン魔導(まどう)キャノン/Mega Ton Magical Cannon》 †
通常魔法
自分フィールド上に存在する
魔力カウンターを10個取り除いて発動する。
相手フィールド上に存在するカードを全て破壊する。


鈴仙 「相手の場のカードを全て破壊する最高の除去効果を持つカード・・・・・・!
   条件は厳しいけど・・・・・・」

永琳 「あれだけドタバタしたのは、相手に魔法カードを使わせて
   魔法都市にカウンターを溜めるためだった。そういうことなのかしら?」

妹紅 「ていうか、そんならイレイザーを破壊しても一緒じゃないの」

輝夜 「いずれにせよ。これでフィールドが空になれば・・・・・・」

幽々子「うっふふふふふふ。単純ね。
   チェーンして妖夢のリバースカードをオープンよ。神の宣告」


《神(かみ)の宣告(せんこく)/Solemn Judgment》 †
カウンター罠
ライフポイントを半分払う。
魔法・罠の発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚の
どれか1つを無効にし、それを破壊する。


霊夢 「・・・・・・カウンタートラップ!?」

幽々子「あなたの手札にそのカードがあるのは、最初の魔デッキで確認済み。
   忘れているとでも思った? 
   そして蓄えられた魔力カウンターは条件を満たしている。
   気づかない方がおかしいわね」LP900→450

咲夜 「起死回生の魔法カードが無効化されるなんて・・・・・・・・・・・・これでは」

レミ 「浅いわね。浅薄」

咲夜 「・・・・・・え?」

パチェ「そうね。おそらくこれが最後のターン、これしきで終わるわけが無いわ。
   今のキャノンは、おそらく神宣を使わせるための撒き餌・・・・・・となると」

魔理沙「よし! 今だ。行け、アリス!」

アリス「ええ。わたしと魔理沙、二人の力を合わせて、あなたを倒す! 
   手札から、融合を発動!」


《融合(ゆうごう)/Polymerization》 †
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められた
モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。


アリス「手札の沼地の魔神王と、ブラックマジシャンを融合! 
   現れよ超魔導剣士、ブラック・パラディン!!」


《ブラック・マジシャン/Dark Magician》 †
通常モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。


《沼地(ぬまち)の魔神王(ましんおう)/King of the Swamp》 †
効果モンスター
星3/水属性/水族/攻 500/守1100
このカードを融合素材モンスター1体の代わりにする事ができる。
その際、他の融合素材モンスター1体は正規のものでなければならない。
また、このカードを手札から墓地に捨てる事で、
デッキから「融合」魔法カードを手札に加える。
その後デッキをシャッフルする。


《超魔導剣士(ちょうまどうけんし)-ブラック・パラディン/Dark Paladin》 †
融合・効果モンスター
星8/闇属性/魔法使い族/攻2900/守2400
「ブラック・マジシャン」+「バスター・ブレイダー」
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
手札を1枚捨てる事で魔法の発動を無効にし、それを破壊する事ができる。
全てのフィールド上と全ての墓地のドラゴン族モンスター1体につき、
このカードの攻撃力は500ポイントアップする。


妖夢 「(なっ・・・・・・ブラック・パラディンだと!?)」

魔理沙「こいつこそ、わたしたちの切り札さ」

アリス「そう。このモンスターは、墓地のドラゴン族モンスターの数だけ、
   攻撃力が500上昇する。
   魔理沙、あなたのドラゴン達の力を借りるわ!」


    超魔導剣士-ブラック・パラディン   攻撃力7400


にとり「な、7400ですって!?」

霊夢 「あれが、アリスと魔理沙、二人の絆の結晶・・・・・・その集大成なのね。
   なんて強力なの・・・・・・」

妖夢 「(・・・・・・確かに強力だな。
   だが・・・・・・・・・・・・この程度ならば幽々子様の方が上・・・・・・)」

アリス「さて、ここでクエスチョンよ。
   ドレッドルートの効果で攻撃力は半分になる。
   けど、あなたのモンスターも手錠龍の効果で攻撃力がダウンしているわ。
   さあて、勝つのはどちらでしょうか?」

霊夢 「・・・・・・ええと、ドレッドルートの攻撃力は2200でいいわよね。
   パラディンの方は・・・・・・・・・・・・墓地にはドラゴン族は、
   7、8・・・・・・9だから、かける500・・・・・・。
   ここから半分にして・・・・・・ん? あれ?」

パチェ「日が暮れるわ。正解は以下の通り」


    超魔導剣士-ブラック・パラディン   攻撃力3700

    邪神ドレッド・ルート   攻撃力2200


にとり「!? 半減されても、3700・・・・・・!」

鈴仙 「すごい・・・・・・・・・・・・魔理沙のドラゴンの力を、
   アリスのモンスターが吸収したというの」

霊夢 「手錠龍で攻撃力が下がっている今なら、ドレッドルートを倒せるわ!」

文  「まさかドレッドルートを攻撃力で上回るとは。いやはや恐れ入りますね。
   これで攻撃が通れば、ライフを0にすることができる・・・・・・」

幽々子「(うふふふふ・・・・・・なるほどなるほど。これが絆の力というわけね。
   二人でいれば、どんな恐怖にも打ち勝つことができる、と)」

幽々子「面白いけど、いささか思い上がりが過ぎるわね。
   本能にも等しき原始的感覚を前にすれば、情の澱さなど紙と吹き飛ぶ。
   融合で裏をかいたつもりでしょうけど、それでもわたしには届かない」

輝夜 「(・・・・・・あの自信。リバースカードか。
   幽々子の場にはまだ2枚の伏せがある。
   まさか、あの幽霊は魔導キャノンだけでなく、
   融合までも読んでいたというの。だったら、アリスは・・・・・・)」

アリス「いいえ。届くわ。
   例え一寸先が見えない暗い闇の中でも、二人ならば光が輝く。
   そしてその光を、わたしのカードで導くのよ」

アリス「いくわ。ブラック・パラディンで、邪神ドレッド・ルートに攻撃!
   超・魔・導・蓬・莱・斬!!!」

幽々子「届かないと言ったはずよ! 
   ブラックパラディンで攻撃してくることも、わたしにはわかっていた。
   速攻魔法発動、サイクロン!」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。


魔理沙「(・・・・・・・・・・・・サイクロン!)」

早苗 「ブラックパラディンは魔法を無効にできる誘発即時効果があるけど・・・・・・
   ・・・・・・今は手札が0だから無効にできない・・・・・・」

幽々子「あなたの場の手錠龍を破壊する。
   破壊すれば、ドレッドルートの攻撃力は元に戻るわ」


    超魔導剣士-ブラック・パラディン   攻撃力3950

    邪神ドレッド・ルート   攻撃力4000 


咲夜 「なっ・・・・・・!? 攻守が逆転・・・・・・」

早苗 「この攻防すらも読んでいたというのですか・・・・・・・・・・・・とんでもない方です」

パチェ「アリス達のライフは、たった100・・・・・・」

レミ 「返り討ちね、これでは。期待していたけど、今度こそ終了・・・・・・」

アリス「・・・・・・・・・・・・それはどうかしら」

妖夢 「(なに!? まだ何か手があるのか・・・・・・)」

アリス「幽々子。あなたも読んでいたなら、わたしだって予期していないはずがないわ」

幽々子「・・・・・・へぇ、面白いことを言うわね。
   それで、次は面白いことをしてくれるってわけかしら」

アリス「望みどおりにしてあげるわ! 
   チェーンしてリバースカードオープン! 異次元からの埋葬!!」


《異次元(いじげん)からの埋葬(まいそう)/Burial from a Different Dimension》 †
速攻魔法
ゲームから除外されているモンスターカードを3枚まで選択し、
そのカードを墓地に戻す。


輝夜 「っ! なんですって! 埋葬!?」

鈴仙 「これは・・・・・・一体どうなるんです??」

永琳 「あれは除外されているモンスターを墓地に戻す速攻魔法。
   その効果で除外されたドラゴン族を墓地に送れば・・・・・・」

妹紅 「なるほどね。墓地のドラゴンが増えることで、
   ブラックパラディンの攻撃力も上がるわけだ」

アリス「解説も済んだようね。
   わたしは除外されているハウンドドラゴン、ファイブゴッドドラゴンを墓地に戻すわ! 
   これでブラックパラディンの攻撃力は、さらに上がる!」


    超魔導剣士-ブラック・パラディン   攻撃力4450

    邪神ドレッド・ルート   攻撃力4000


幽々子「・・・・・・・・・・・・ふっふふふふふふふ。残・念」

魔理沙「!?」

咲夜 「バカな・・・・・・! まだあるというの!?」

幽々子「チェーン3で速攻魔法よ。収・縮♪」


《収縮(しゅうしゅく)/Shrink》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。
そのモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズ時まで半分になる。


藍  「(・・・・・・収縮!)」

早苗 「パラディンの元々は、さらに半分にダウン・・・・・・・・・・・・ということは、
   チェーン終了時の最終的な値は」


    超魔導剣士-ブラック・パラディン   攻撃力3000

    邪神ドレッド・ルート   攻撃力4000


霊夢 「ま、また邪神の方が上回ったわ!」

文  「信じられませんね。西行寺幽々子、まさかこれほどとは・・・・・・」

幽々子「終焉ね。普段わたしは滅多にこういう気分にはならないんだけど、
   今だけはさすがによくやったと褒めてあげましょう。
   あの世で会ったら、特別に好待遇で迎えてあげる。
   毎日毎日わたしとデュエルさせてあげるわよ。うふふ」

アリス「・・・・・・・・・・・・そう。案外と、悪くない話かもね」

霊夢 「そんな! アリス、何を・・・・・・」

妹紅 「諦めたか。まあ、無理もないさね」

パチェ「さすがにこれほどまでにことごとく手を潰されては・・・・・・・・・・・・
   ショックでしょうね。ここまで歴然とした差があるとは思わなかった。
   残念ではあるけど、決勝で闘う相手は違う組だったみたいね」

レミ 「あら、パチェ。それはどういった視点からの意見かしら?」

パチェ「視点も何も、状況的にみて明らかだわ。勝負は決した」

レミ 「そうね。わたしもそう思う。でも・・・・・・あれを見なさい」

パチェ「あれですって?」

アリス「・・・・・・」

魔理沙「・・・・・・」

パチェ「(・・・・・・・・・・・・二人のあの目。あれは勝負を捨てた目なんかじゃない。
   どうして、あいつらにあんな目ができるの・・・・・・?)」

パチェ「(・・・・・・! アリスの場のリバースカード。まさか・・・・・・)」

アリス「言わせてもらうわ。このデュエル、わたしの勝ちよ」

幽々子「!?」

妖夢 「っ! なんだって!?」

アリス「チェーン4で速攻魔法発動! イージーチューニング!!」


《イージーチューニング/Battle Tuned》 †
速攻魔法
自分の墓地に存在するチューナー1体をゲームから除外して発動する。
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体の攻撃力は、
発動時にゲームから除外したチューナーの攻撃力分アップする


輝夜 「・・・・・・あのカードは!?」

永琳 「なんと・・・・・・さらに攻撃力を上げる気ですか」

アリス「墓地のチューナー一体を除外して、
   そのモンスターの攻撃力分ブラックパラディンはパワーアップするわ」

鈴仙 「墓地のチューナーは、未来融合で落とした炎龍がいる・・・・・・・・・・・・
   その攻撃力分、1400ポイントアップします!」

幽々子「・・・・・・・・・・・・ふふふふふ。くすくすくす」

アリス「えらくご機嫌じゃない。何がそんなにおかしいのかしら?」

幽々子「他人の勘違いほど見てて滑稽なものはないと思ってね。
   わたしの戦略のさらに上をいった。あなたはそう思っているんでしょう?
   ねえ、そうなんでしょう?」

魔理沙「・・・・・・」

咲夜 「どういう意味でしょう?」

パチェ「馬鹿ね。あなたは計算できないの? 
   1400アップといっても、ドレッドルートの永続効果適用は
   攻撃力変動の最後に行われる。
   すなわち、実際は700ポイントしか上昇しない」

レミ 「しかも、除外したチューナーはドラゴン族。
   墓地のドラゴンが減った分攻撃力は下がる。
   そうなると、チェーン処理後のお互いの攻撃力は・・・・・・」


    超魔導剣士-ブラック・パラディン   攻撃力3475

    邪神ドレッド・ルート   攻撃力4000


霊夢 「そんな・・・・・・・・・・・・これだけやったのに、邪神の攻撃力には及ばないなんて」

文  「終わりましたね。やはり、本気のあの方に手を出すべきではなかった。
   素直にサレなりなんなりしとけばよかったんです。
   まあ、そこそこの美談にはなりましたけどね」

レミ 「・・・・・・いい話、か。パチェ、わたしはそうは思わないわ」

パチェ「確かに。死んだら話も何も無い。本人にとっては、何も残らないわ」

レミ 「いいえ、そうじゃないの。本当にいい話になるのは、ここからだという事」

パチェ「・・・・・・まだ言うの、レミィ」

レミ 「あいつはね、実はガッチガチの理詰めでデュエルしてるんじゃないの。
   感性のデュエリストなのよ」

パチェ「(確かに・・・・・・
   今のアリスは、以前よりはるかに研ぎ澄まされている・・・・・・でも)」

パチェ「それでも幽々子には一歩及ばなかった。その事実だけが残った。
   アリス達はもう負けたのよ」

レミ 「いいえ、負けてはいないわ。なぜなら・・・・・・」

パチェ「なぜなら?」

レミ 「当然。運命がそう告げているから、よ」

アリス「・・・・・・今、わたし達の意志は幽遠の彼方を突き抜ける!」

魔理沙「これで最後だぜ! いけえっ、アリス!!」

妖夢 「(奴らの最後に残ったリバースカード・・・・・・・・・・・・あれは、まさか!)」

アリス「チェーン5でトラップ発動!! バベル・タワー!!!」


《バベル・タワー/Tower of Babel》 †
永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分または相手が魔法カードを発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1つ置く。
このカードに4つ目の魔力カウンターが乗った時に
このカードを破壊し、その時に魔法カードを発動した
プレイヤーは3000ポイントダメージを受ける。


早苗 「・・・・・・あれは!」

鈴仙 「なっ、何です? あのカードは・・・・・・!」

パチェ「魔法が発動するたびに、魔力カウンターが乗る永続トラップ・・・・・・
   そして四つ目のカウンターが乗った時にバベルの塔は崩れ落ち、
   カウンターを乗せた者に3000ポイントのダメージを与える・・・・・・」

咲夜 「ということは、まさか・・・・・・」

紫  「(このチェーンで発動された速攻魔法は、合わせてちょうど4枚。
   そしてチェーン処理の順番により、最後に発動したことになるのは、
   一番最初に発動したサイクロン。すなわち・・・・・・)」

幽々子「(塔を倒したのはわたし・・・・・・ということね)」

妖夢 「そんな・・・・・・! 
   でも、その前に戦闘でパラディンが破壊されれば、そのダメージで・・・・・・」

魔理沙「違うな。バベルタワーは、カウンターが四つ溜まった直後に破壊される。
   つまり、このチェーン処理の次。ダメージステップの前ってことさ」

パチェ「(なんてこと・・・・・・・・・・・・
   アリス達は最終的に、この結末に向かってシナリオを描いていたというの。
   幽で々子に速攻魔法を使わせ、カウンターを一気に溜めるために。
   魔理沙の手錠龍も、サイクロンを誘うため・・・・・・)」

アリス「人を呪わば穴二つ・・・・・・覚えておくことね」

幽々子「うふふ・・・・・・あなたにその台詞を言われるなんてね。ぬかったわ」

アリス「あら、知らなかったの? わたしの特技」

鈴仙 「特技?」

アリス「丑の刻参りよ。呪術は少々得意なの」

鈴仙 「・・・・・・」

幽々子「残念ね。あなた達と冥界で、またデュエルしたかったのに」

魔理沙「わざわざそんな辛気臭い場所じゃなくても、
   わたしたちはいつでも受けつけてるぜ。お前達がこっちに来ればな」

幽々子「そう・・・・・・ね。楽しみにしてるわ」

アリス「じゃあとりあえず、決着といきましょうか。
   チェーン処理後に、バベルタワーの効果発動! 
   幽々子に3000ポイントのダメージを与えるわ!!」

幽々子 LP550→0



    *



輝夜 「・・・・・・・・・・・・瘴気がひいていく。今度こそ、終わったわね」

永琳 「ええ。勝者の名を宣言します。決勝進出は、アリス・魔理沙組!」

霊夢 「ぃやったあっ! ほんとに勝っちゃったわ!」

魔理沙「(・・・・・・・・・・・・ふう。勝ったんだな、わたしたちは。
   まだ足の震えが止まらない。
   あの戦術が本当に嵌るとは・・・・・・アリスに感謝しなきゃな)」

魔理沙「今わたしが息をしてられるのも、お前のおかげだな」

アリス「ふ、ふん。水臭いわね。
   礼には及ばないわ。タッグの勝利よ」

魔理沙「・・・・・・そうだな。
   でもまあ、しょっぱなで魔デッキくらった時はどうしようかと思ったぜ。
   やっぱ霊夢あたりと組んだ方がまだマシだったかと云々」

アリス「何よ」

魔理沙「何だよ」

霊夢 「それ前回もやったでしょ・・・・・・」

妖夢 「まさかこんな結末に・・・・・・申し訳ありません、幽々子様。
   わたしの力及ばず・・・・・・」

幽々子「・・・・・・妖夢。あなたももうわかってるはずよ」

妖夢 「・・・・・・え? 何がです?」

幽々子「デュエルは勝ち負けだけじゃないの。
   ましてや、他の誰かからやらされて闘うわけじゃない。
   命に換えてまで主を護ろうとするあなたの強固な信念は、誇っていいものよ。
   でもね、デュエルとは本来自分のためにやるものなの。
   わたしの命令で無理やり覚えさせられたのが始まりだった
   デュエルモンスターズだけど・・・・・・・・・・・・今ならあなたもわかっているはずよ。
   デュエルが楽しいと、はっきりそう言える自分がいることを」

妖夢 「幽々子様・・・・・・」

妖夢 「(確かに、始めたのはいやいやだった。
   また変な気まぐれに付き合わされるのかと、思いっきり嘆息したものだ。
   でも、ルールを覚え、カードを扱ううちに、次第に楽しさを感じていた・・・・・・)」

妖夢 「(まさか。ひょっとして、幽々子様はわたしにデュエルの楽しさを
   教えるために、大会に出場させたのか・・・・・・。
   このわたしのために・・・・・・)」

妖夢 「(嬉しい・・・・・・・・・・・・でも、だからこそ悔しい。
   幽々子様はわたしのためにしてくれたのに、
   わたしは何もして差し上げることができなかった。
   勝たせてあげることができなかった・・・・・・。
   なんて無力なんだろう、わたしは・・・・・・)」

妖夢 「・・・・・・ううう、ごめんなさい。幽々子様ぁ・・・・・・」

幽々子「あらあら、何で泣くのかしら。仕方の無い娘ね」

妖夢 「勝ち負けじゃない勝負もある。そんなことはわかっています。
   でも、わたしは幽々子様のために・・・・・・あいつらに勝って、優勝させてあげたかった」

幽々子「・・・・・・いいのよ。今日という日は、わたしにとっても特別な日だったわ。
   そう、未来永劫、忘れることはないくらいに。
   だから、妖夢。顔を上げなさい。
   帰ったら、わたしとデュエルして遊びましょう」

妖夢 「・・・・・・・・・・・・は、はいっ。よろしくお願いします!」

霊夢 「なんだか、思わぬところで地が固まったようね」

魔理沙「ま、これもデュエルの効能ってやつだな。いいことじゃないか」

アリス「(そっか・・・・・・・・・・・・幽々子も元々、近しい人と楽しく
   デュエルがしたかっただけなのね。
   強すぎる力を持ってしまったばっかりに、
   冥界では誰も相手をしてくれる者はいなかった。
   結局、誰もかれもが離れていった・・・・・・)」

アリス「(デュエルを本気で楽しめる人に、悪い奴はいない。
   そう誰かが言ってた気がするけど・・・・・・・・・・・・
   少しは信じられる気持ちにもなったかな・・・・・・)」

紫  「お帰りなさい、幽々子」

幽々子「くすくす。ただいま、紫。
   あーあ、負けちゃったわぁ。癪ね、癪」

紫  「あら、そう? その割にはいい笑顔してるわね。
   それとも、ようやくわたしを応援する気になった?」

幽々子「まさか。死んでもごめんよ。死ねたらの話だけど」

紫  「そうね。でも、これで元の鞘に戻っただけのこと。
   あとは大人しく煎茶でも飲みながら、
   わたしと事の成り行きを眺めていればいいわ」

幽々子「癪だけどしょうがないわね、癪だけど。妖夢」

妖夢 「あ、はい。なんでしょう」

幽々子「も~うお腹すいちゃった。なにか作って。丼ものとか」

妖夢 「またそんなへヴィなものを・・・・・・」

藍  「(・・・・・・まさか本当にあの西行寺の嬢をやぶるとは。
   だがこれも紫様の予見通り。
   あとは決勝に昇り、わたしが奴らと戦うだけ。
   全ては我が主の思惑通りに進んでいる・・・・・・)」

藍  「(だが、本当にそれでいいのだろうか。そうなれば、紫様は・・・・・・。
   いや、紫様の言に間違いなど・・・・・・)」

パチェ「・・・・・・あそこから勝つなんて。つくづく計り難い存在ね、あいつらは」

レミ 「そう? わたしはうすうすわかってたけどね、くすくす」

パチェ「レミィには恐れ入るわ。
   さすが、運命を操る能力を持つだけはあるわね」

レミ 「あら、能力は使ってないわよ。操ったのではなく、見通しただけの話」

パチェ「なるほど。だったら、次のわたし達の未来も、当然ご存知でしょうね」

レミ 「ふふふ、当・然。
   わたしの目に浮かぶのは、行き倒れた鬼と狐の姿さ」

藍  「(向こう・・・・・・吸血鬼の方か。猛っているな。すばらしい殺気だ。
   さすがは紅魔館の主、レミリア・スカーレット)」

藍  「(だが・・・・・・ふふふ。些か精神の方は幼いらしい。
   我らを前に愚かしくも示威とつけあがるなど・・・・・・・・・・・・
   わたしも元は獣ゆえ、かつての血が騒ぎ出しかねない)」

紫  「さて、藍」

藍  「はい、紫様」

紫  「萃香は?」

藍  「え? ・・・・・・あれ? あれれ、いない・・・・・・」

輝夜 「もう次の試合始めるけど。パートナーがいないなら失格よ」

藍  「わああああああ。待ってください、今呼んできますから」

萃香 「はいは~い。わたしはここよ」

藍  「・・・・・・ああ、よかった。どこに行ってらしたんですか」

萃香 「幽々子の妖気が充満してたから気づかなかったみたいね。
   わたしはずっとここにいたのよ」

幽々子「また霧になってたってことね。くすくす」

萃香 「あれをやると、いい具合に酒気が落とせるのさぁ。
   でも広く見渡してるうちに、里に酒屋があったのが見えたから
   そこで一杯やってきたけどね」

妖夢 「本末転倒もいいとこじゃないですか・・・・・・」

藍  「でも、いらしてよかったです。
   次の試合ですが・・・・・・まだ酒が残っているのなら、わたしが先にでましょうか?」

萃香 「いーや。わたしがいくよ」

紫  「萃香は酔っ払ってるほうが強いからね」

輝夜 「あなた、大丈夫なの? 
   なんだかさっきよりさらに顔が赤くなってるけど・・・・・・
   デュエルの間、何飲んでたのよ」

神奈子「ああ、これよ。これ」

輝夜 「・・・・・・焼酎? にしてはやけに黄色いわね」

神奈子「守矢家特製の、純米中取り無濾過、究極の大吟醸。
   その名も“神奈子一発〟。
   さあ~、あなたもぐびっといってぐびっと」

輝夜 「うえぇ・・・・・・やめてよ。見てるだけで気分が・・・・・・」

アリス「とりあえず、日本酒の密造で逮捕されてればいいわ」

文  「おお、もう次戦いきますか。景気のいいことですねぇ」

鈴仙 「どんどんやってかないと朝になっちゃいますし・・・・・・。
   長引くだけだと酔っ払いが増えるだけですので」

妹紅 「うるさいよ、兎。あんたも飲みゃいいんだよ。ほれ、神奈子一発」

鈴仙 「いりませんよ・・・・・・こんな琥珀色の物体」

レミ 「・・・・・・と。相手はやっこさんに決まったようね。
   わたし達はどっちが行く?」

パチェ「わたしがいくわ。鬼の弱点は調査済みだからね」

咲夜 「パチュリー様・・・・・・またずいぶんと気合入ってますわね。
   貧血起こしますよ、あれ」

レミ 「この期に及んで、そんなお約束なことはしないわ。
   気合が入ってるのは、心境の変化じゃないかしら」

咲夜 「今のデュエルを見て、何か思うところがあったということですか。
   確かに・・・・・・」

永琳 「さて。準決勝二回戦ですね。
   お二人とも、デッキの用意はよろしいですか?」

パチェ「よろしいわよ」

萃香 「よろしいよ~。でも、相手があんたってのがよろしくないかもね。
   病弱な魔女なんて、鬼の一撃で砕け散っちゃうってのにさぁ」

パチェ「そう。致し方ないわね、わたし、暴力は嫌いなのだけれど。
   必要とされる行動をとる勇気は、モラルより優先する。それが信条だからね」
どうも。久々にエヴァを見たら、えらいハマってしまったクラミ痔あです。
第二十五話となります。前回コメント下さった方々、ありがとうございましたm(_ _)m


今回は、アリ→魔力カウンター、鞠→ドラゴン、湯→アンデ邪神、みょん→竹光
といった感じでした。
いろいろとむちゃくちゃな戦いでしたが、準決勝ともなればアリかなと思います(何

竹光デッキといえば普通はアトランティス入れた水属性デッキなんですが、妖夢のデッキはマジストを主体にした戦士竹光です。
まあ強さはお察し・・・・・・
惜しむらくは、アリスのデッキがいまいち活躍できなかったところ。
新しいカードをうまく書くのは難しいです・・・・・・
てか最後はブラパラかよっていうw


年始は思いもかけずに暇が無くて、投稿が長引いてしまいました。
今後の目標はルールミスなどを無くすことに加えて、もっと短いペースで投稿することですね。
あと前回いただいたコメにありましたが、仰る通り最近は時間に余裕が無くてデッキ回してから書いてませんorz
一応wikiに載ってるようなデッキは大抵は組んだことはあるのですが、頭の中だけで回すとどっかで見落としがでてしまいます。う~ん、なんとかしたい。

ともあれ、次は準決勝二試合目。あと二つです。
次回はわりとガチなデッキ同士の戦いですので、今回とはまた違った感じになる予定です。二週間以内にはうpしたいなぁ。
クラミ痔あ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
ミス報告。
後編最初の辺りに《邪神ドレッド・ルート》が攻撃対象が《ホワイト・ホーンズ・ドラゴン》しかいないのに《魔法の操り人形》を攻撃すると妖夢が言ってます。
それと《黒魔術のカーテン》を発動したターンはモンスターを特殊召喚出来ません。
2.クラミ痔あ削除
>>1
早々にありです~。
速攻で修正しました。
3.名前が無い程度の能力削除
東方キャラ同士もいいけど VS遊戯もかいて欲しいな
4.名前が無い程度の能力削除
素人が疑問に思ったこと
エネミーコントローラーの二つ目の効果使えば冥界組普通に勝つんじゃ?
5.名前が無い程度の能力削除
魔理沙「そろそろいくぜ! まずはリバースカード、死者蘇生を発動!ボマードラゴンを特殊召喚する!」
↑この時はまだアバターの効果で魔法は発動できないのでは?間違ってたらすいません。

次回も楽しみに待ってます。
6.名前が無い程度の能力削除
ゆゆ様も相当熱くなってた様ですね。チェーン合戦に付き合わず
ダメステで収縮を撃っていれば勝てたものを……
それはそうと、よくネタ切れしないな~と感心しつつ読ませて頂きました。
蛇足ですが、個人的には急ぐよりも不備が無い事の方が大事だと思います。
7.ぐらたん削除
もうちょいエンディミオンに出番ほしかったなぁ好きだからw
というか魔理沙なぜにストロングウインド持ってるw発売まだだろww

手錠龍破壊されたあと、アリスたちの場は
魔法都市(魔10)、未来融合、手錠(ドレ邪装備)、伏せ3 なので
イレイザーは3000、アバターは3100だと思います。
8.クラミ痔あ削除
>>3
考えなくもないですが、コンセプトに反するのできついですねぇ。


>>4
言っちゃらめえええええええええ

ついでにF・G・Dを選択しても勝ってたというのも秘密。
このエネコンは、いわゆるライフ調整です。
なので別に挿入する必要は無いのですが、最終的にドラマ的にするために入れたんですよね。
まあ今回は、ゆゆ様が気づかなかったということにしておいてください。
無理やり鉄壁を作ろうとするとこういうことがあるから困る・・・・・・


>>5
こ れ は ひ ど い

仰るとおりです。吊ってきますorz


>>6
本当はあそこは収縮ではなく月の書の予定だったんですが、よりドラマ的な展開を(ry

まあ、確かに不備が無いようにする方が大事ですね。
最近本気で投稿前にチェックしてくださるモニターさんがいてほしいと思っています。
もう話も終盤なんでいまさらすぎますがorz


>>7
エンディミオンは回れば鬼畜すぎるので、わざとアリスに魔デッキくらわせたってのもあるんですよね。
タッグだと余計にカウンター貯まりますしw

ストロングウイングドラゴンが欲しかったら、香霖堂に行ってください。
9.名前が無い程度の能力削除
毎回お疲れさまです。
次回も楽しみにしています。
10.狂信者ギリメカラ削除
まさか最後にバベルタワーが出るとは予想だにしませんでした。
次回も予想出来ない事になりそうで楽しみです~
11.リペヤー削除
小学生の時にしかやったことないのですが、今の遊戯王はこんなにも奥深いんですね……
初読みさせていただきましたが、とても面白かったです!
12.名前が無い程度の能力削除
邪神トリオ顕現した際の妖夢がかわいいwww
さすが幽々子様、従者にすら予測つかなすぎですねw