Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

あなたを追いかけていた私の切なさは恋の色

2009/01/07 17:08:41
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<注意>
 この作品には、百合設定とアリス×魔理沙のカップリングの要素が含まれます。
 そのような内容が苦手な方や、嫌悪感を示される方はどうかブラウザバックして下さい。
 大丈夫な方は、どうぞそのまま下へお進み下さい。




























 アリス・マーガトロイドは悩んでいた。

 新しく作ろうとした人形も上手く作れない。
 お気に入りの紅茶を飲みながら魔法の本を読んで気を紛らわせようとしても、どうしても『あること』が頭から離れず、思い悩んでいた。
 朝起きてから夜ベッドに入って眠りに着くまでずっと消えることのない『あること』は、ここ数日のアリスの悩みの種であった。

「はぁ……」

 アリスは自室のリビングにある椅子に座りながら、深く嘆息した。
 そしてテーブルの上にある、淹れ立ての紅茶の入ったティーカップに、シュガーと少量のミルクを注ぎ、ティースプーンでそれをぐるぐるとかき混ぜた。ミルクによって作られた白い模様が渦を描き、紅茶の中に溶けていく。まるでその模様は、いろんな感情が渦巻いているアリスの心の中を象徴しているようであった。
 やがてミルクが紅茶と溶け合ったのを確認すると、アリスはスプーンを紅茶から取り出し、テーブルの上に置いた。
 そして湯気の立つミルクティーを一口啜る。甘ったるい味が口いっぱいに広がる。普段はあまりミルクティーを飲まないアリスであったが、なぜか今日に限ってミルクティーを飲みたい気分であったのだ。
 アリスは口の中のそれをコクンと飲み込むと、また嘆息した。
 自分の心の中を占拠し続けている、白黒の魔法使いのことを想いながら。

「魔理沙……」
 
 アリスの心を悩ます『あること』とは、誰もが持つ普遍的な感情のひとつ、『恋』であった。

 切っ掛けは一体なんだったのだろうか。一緒に話をして、戦って。傍にいて一緒にお酒を呑んだりしているうちに……気が付いたら、アリスは魔理沙に惚れていたのだった。

 嬉しそうに研究の成果の一部を見せてくれる魔理沙の横顔。
 魔法のことについて聞いてくる魔理沙の真剣な表情。
 霊夢に弾幕ごっこで負けた後の魔理沙がちらりと一瞬見せた悔しそうな顔。
 その全てが、アリスの心を奪ったのかもしれない。アリス自身も、自分が魔理沙に恋をした理由は分からなかった。

 ふとアリスは、この恋は憧憬の感情の発展かもしれない、と思った。
クルクルと表情を変え、場を明るくするムードメーカーな魔理沙の気質に、アリスは内心憧れていた。それは、お世辞にも明るい方とは言えないアリスが持ち得ないものであったからだ。
 最初はアリスはあまり魔理沙の明るい態度が苦手であった。
 しかし幾度か会話をする内に、どんどん彼女の魅力に引きずり込まれていったのだった。

「ふぅ……」

 今日幾度目か分からない溜息を、アリスは吐いた。
 想いを、胸に抱きながら。







 悶々とした想いを抱えたまま、夜になった。
 夕食を済ませたアリスは、食器類を洗い終えると、リビングにあるソファに腰を下ろした。
 ふぅ、と一息ついて正面の窓の方を見ると、アリスはなにやら外が明るいことに気付いた。
 立ち上がって窓の前まで行き、カーテンを開け放つと、月がまばゆいほどに輝いていた。
 窓から差し込む月光に誘われ、アリスは窓を開いた。

「綺麗……」

 窓から身を乗り出して空を見上げると、空一面には星が瞬いていた。
 星、というものを見てすぐに、魔理沙のことをアリスは想起してしまった。

「っ……」

 夕食を済ませ、紛れかけていた魔理沙への想いが、またアリスの頭の中を支配しようとしていた。
 彼女はそれに逆らえる訳も無く、星を見上げながら、魔理沙のことに想いを巡らせた。
 いつもこんなのばっかり、とアリスは自分自身に苦笑した。
 毎日魔理沙に会えるわけでもないので、会えない日は必然的に彼女のことでアリスの頭は一杯になってしまっていたのだ。
 魔理沙と会う日は会う日で、いつもどきどきしているのではあるが。


 ――頭を、巡らせる。


 あなたにとって私はどういう存在なの?
 あなたは私のことをどう思っているの?
 あなたに好きな人はいるの?
 あなたの好きな人は誰なの?

 私はあなたのことがこんなに好きなのに……!
 好きで好きでたまらないのに……!
 あなたのことしか考えられなくなっちゃったのに……。

 苦しい……。
 苦しいよ……。

 切ないよぉ……。



 私の心の中に、なんの断りも無くずかずか入り込んできて……。
 その一番深いところに何の遠慮も無く居座って……。
 私の心を独り占めにして……。



 私の心を、返してよぉ……。



 アリスの心の呟きは、誰にも聞こえることは無く、夜の星空の中に消えていった。
 ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
 今回の話は、pixivでアリスが1人で寂しいクリスマスを過ごす漫画を見て思いついたものです。
 恋するアリスは切なくて魔理沙を思うと(ry
 この話を読んで、アリスと一緒に悶々した気分になったら計画通り(何)。
 門門しましょ!(それはCOOL&CREATEだ)

 感想等、頂ければ幸いです。
 サイトへはお気軽にどうぞ!
Taku
http://1st.geocities.jp/supremacy711/
コメント



1.削除
乙女だ!乙女過ぎる!
アリスの気持ちが魔理沙に届くと良いですね。
悶々してきたw
2.名前が無い程度の能力削除
良かったな プチに点数が付かなくて
3.名前が無い程度の能力削除
叩かれそうな感じだけど
文章自体は中々綺麗なところが見受けられて素敵。
4.名前が無い程度の能力削除
>この話を読んで、アリスと一緒に悶々した気分になったら計画通り
計画倒れでよかったですね。
5.名前が無い程度の能力削除
アリスってこんなガチレズで気持ち悪いだけのキャラでしたっけ・・・
6.名前が無い程度の能力削除
これは…ただ恋する乙女とか言うよりは気持ち悪い。
>>4わろたwwwww
7.名前が無い程度の能力削除
ニコ動とpixivの中だけでやってて下さい。出てこないで下さい。お願いします
8.名前が無い程度の能力削除
んー、びみょん。
みょんみょみょん。
9.Taku削除
 皆様感想・批評等ありがとうございます。
 創想話でどこまでやっていいのか線引きが出来てませんでした。
 不快な思いをされた方々にはこの場を借りて謝罪を。
 申し訳ありませんでした。空気読めてない作品ですいません。
10.謳魚削除
とてつもなく気持ち悪いと感じたのに、何故だか嫌いになれません。
悔しいっ!でもっ!b(MASTERスパークだ!
11.名前が無い程度の能力削除
あなたのサイトに行ってみたりもしましたが、
あなたが「二次創作」をする上でいったい何を元にしているのかが、
とても疑わしく思いました。

百合否定、原作との相違云々の不毛な話ではなく、
どうにもあなたの書く「東方二次」は原作からではなく、
ニコ動やpixiv…などの「誰かの二次創作」から構築されているように思えました。
二次をやるには人の作品を見て視野を広げるのも大事ですが、
まずは自分で創意工夫しなきゃ駄目ですよ。
あと、前作の不法投棄っぷりも如何かと思います。

そして空気嫁。
ニコ動で流行っているようなキャラ付けは、
いい加減あそこでもうんざりされてるぞ。
12.Taku削除
 ご指摘ありがとうございます。


>どうにもあなたの書く「東方二次」は原作からではなく、
ニコ動やpixiv…などの「誰かの二次創作」から構築されているように思えました。

 原作に固執してキャラクターを描くことを怠っていました。
 仰る通り、他人の受け売りでは二次創作とはいえませんでした。
 私が思いつくような作品は全てやり尽くされているような内容ばかりですね。


>あと、前作の不法投棄っぷりも如何かと思います。

 申し訳ありませんでした。これ以上あの話を続けても皆様が不快になるだけだろうと思うので削除させていただきます。お目汚し失礼致しました。


>そして空気嫁。
>ニコ動で流行っているようなキャラ付けは、
>いい加減あそこでもうんざりされてるぞ。

 空気読まずにすいませんでした。えーと、私が書いたアリスはニコニコ動画ですでに飽きられるほど描かれてきた様なキャラクター性であるということで宜しいでしょうか。
 先人の方々が既にやり尽くした作品のような内容の作品しか書けずに申し訳ありません。


 自分なりに創意工夫を凝らした作品を投稿出来る様、これからも精進していく所存です。
13.すぱげってぃ削除
どうにも独りよがりですね。作者もこの作品のアリスも。
そして、口調が気持ち悪いwww
14.Taku削除
 申し訳ありません。
 次は人様に読んで頂くことをもっと意識した作品を投稿するようにします。
 気持ち悪くてすいません。
15.喉飴削除
確かにアリスの一人称心情、キャラ性格部分が色々と酔っている感じでしたが、最初の三人称部分の文体自体はそんな言われる程酷くは無いと思います。
次は、ストーリー性やキャラ性格、心情描写に気をつければ、良い物が書けると思いますよ。負けないで頑張って下さいね。
偉そうにすみませんでした。それでは。
16.Taku削除
 指摘ありがとうございます。
 以後良い作品を書くことで、評価してくださった方々へのお礼と出来るよう、精進していく所存です。
 
17.名前が無い程度の能力削除
タグ、もしくは注意書きをいれればいいと思います。
この場合だと『百合』などのタグを入れておくとか。

なんの注意文もなしに百合SSだと、戸惑う人もいると思いますし。
18.与吉削除
上で何人かが仰っているように、
文章での表現が上手い方だなあと思いました。
風景もすんなり頭に入ってきますし、
キャラクターが何を考えているのかも分かりやすいです。
過不足のない表現とはこのような事を言うのでしょう。
ただ、今回はその表現力故にあなたの書かれたキャラクターと
原作でのキャラクターとの溝が浮き彫りになってしまったのかも知れません。
読んで下さる方々に納得のいくようなキャラクターを描ききるのは難しいですよね。
恥ずかしながら、私も大好きなキャラクターを好き勝手に書いていて
読者の方に「あれ? このキャラってこういう性格じゃないよね」との
ご指摘を何度も受けてしまった者の一人でして、
今もそのキャラクター像を求めて
あっちにふらふらこっちにふらふらと迷走している状況です。
読者の方々の評価は辛口ですが、
それは東方とそのキャラクターが好きだからこそです。
ですから、辟易されるようなキャラクター設定を多用しなければ
あなたの作品はすぐにでも化けるように思えます。
しかし、その辟易されるキャラクターというのがまた掴みづらい。
余計なお世話なのかも知れませんが、
いくつかそういった嫌われやすい設定を挙げてみたいと思います。
説教好きな間抜けの戯れ言と聞き流して頂けると幸いです。
 
アリスが理由も無く魔理沙に対して
恋慕の情を抱いているような設定は嫌われやすいです。
神主様が魔理沙は好かれにくい性格だと仰っていますし、
冒頭からアリスと魔理沙の仲が良いと、気味悪がる方も必ずいらっしゃる。
地霊殿の時点ではまだあまり仲が良くないようですし、
そこらへんから徐々に仲良くなっていくエピソードを
不自然さを含まず描ききることが出来れば反応は違ってくるかも知れません。
カップリングという概念自体を嫌っている方も多く、ハードルは高いですが
あなたの文章力ならば卓越した作品を生み出せるように思えます。
また、特定のキャラクターを過度に蔑ろにする設定も叩かれやすいです。
中国中国と罵倒され、紅魔館の皆からいじめ抜かれる美鈴や、
PAD長などと揶揄される咲夜、
褌一丁で暴走したり、逆に異様に優しい霖之助や、
満月の夜の慧音を過度に暴力的に描く、等がそれに該当します。
一見すると笑いが取れそうにも思えるのですが、
読者の方は自分の好きなキャラクターを
まるで道化のように描かれて嬉しい筈がありません。
そういった設定を濫用した作品を送り出してしまうと、
ふざけんな、という怒号が響き渡ります。
問題が無さそうに見えるマリアリも、
それが行きすぎてしまうと批判の対象です。
なんであのアリスがこんなんなの? ピエロじゃん。
となってしまうわけです。
ですが、どこまでが許され、
どこからが所謂「行きすぎ」なのかというさじ加減がまた難しいものです。
あなたが考え無しであるというわけではありません。
東方という世界が非常にデリケートなのです。
調べても調べても、本編をすみからすみまで嘗めるように見て回っても、
どこかで粗が出てしまうことはあります。
そんな時に読者の方々の声をどう捉えるかが大切なのです。
読者の、キャラや東方への気持ちを考えずに、
逆ギレする作者もたくさんいらっしゃいましたが、
あなたの対応は一作者として本当に真摯でした。
その姿勢で作品を書き続ければ、
絶対にすぐに皆に受け入れられる作品が出来上がるはずです。
文章から、あなたが東方が好きだという気持ちがとても伝わってきました。
そうでなければここまで精緻な描写が出来るはずがありません。
あとはその素敵な表現力で、東方好きな読者の琴線を弾くだけです。
一度求聞史紀等でキャラクターや世界観を見直して確認してみると、
突破口が開けるかも知れません。
もしお持ちでないなら、
「イザヨイネット」という力強い味方もあることですし、
活用してみてはどうでしょうか。

ああ、恥ずかしい。
これでも何度か推敲したのですが、
どうしても偉そうな文面になってしまいます。
既にあなたがご存じの事ばかり書いてしまったかも知れません。
それを思うと平身低頭するしかないのですが、
私と同じく「キャラクター性」が壁となっているようでしたので、
なんだか同志を見つけたような気がして、
つい長々といらん口を叩いてしまいました。
私自身がまだその壁を乗り越えていないのに、
ぐだぐだと口を出す無礼をどうかお許し下さい。
やれやれ傲慢な奴め、しょうがないな、と生暖かい目で読み飛ばしていただけると幸いです。
何度も繰り返すようですが、あなたの文章は非常に洗練されています。
キャラクターさえ掴んでしまえばとんとん拍子に良い評価が転がり込んでくるはずです。
ここはぐっと耐えて、理想の作品を模索していってください。
長文乱文大変失礼しました。
あなたの描いたどこか切ない空気、私は好きでした。
19.名前が無い程度の能力削除
文章自体はしっかりしてるので問題ないかと思います。

アリスが魔理沙に恋慕の情を抱いてるっていうのも、それ自体は
全く問題ないと思うんですよね。
実際、原作で明確に百合の描写があるわけでもないのに、創想話には
百合チックな作品なんていくらでもあるわけですし。
苦手な人もおられるでしょうけど、私みたいに好きな人もいるでしょうから。
(今はタグ付けができるので、それを使ったりして、前置きしておいた方が確実です)

百合に限ったことではないですが、恋愛物というジャンルで一番重要視
されるのは、私は「過程」だと思っています。
そこに至るまでの描写をしっかり行えば、格段に良くなるかと思います。

ま、いきなり甘々なんてのも、それはそれで良いものでありますが。
20.Taku削除
ご指摘、感想等本当にありがとうございます。
ご指摘に従い『百合』のタグと注意書きを追加しました。

今回は自分の勝手な設定を一方的に押し付けた作品を投稿してしまい、すみませんでした。
 原作に敬意を払うことを忘れ、キャラクター一人一人が持つ個性を蔑ろにしてしまっていました。
 今回は誠に申し訳ありませんでした。猛省します。
 加えて、界隈の雰囲気などをあまり調べずに、軽い気持ちで創想話に投稿してしまったことについて謝罪します。本当にすみませんでした。

 与吉様には、キャラクターの扱いについて私が見落としていた様々なことや、東方の二次創作についての傾向等のご教授を頂き、本当にありがとうございました。わざわざ貴重な時間を割いて、私の作品に対し長大かつ分かりやすいコメントをして頂いたことにつきましては、感謝してもし切れない位です。今回の件で、他人の作られたキャラクターを動かすことの難しさを痛感しました。原作のキャラクターの持つキャラクター性というものを、私自身が軽々しく、そして身勝手に扱ってしまったことを反省すると共に、今後の作品の糧としていけるように邁進していきたいと思います。とてもためになる話をして頂き、ありがとうございました。

 アリマリについてですが、百合やカップリングについて嫌悪感を持っておられる方々がいることを全く気にもせずに投稿してしまったことを反省、そして謝罪します。申し訳ありませんでした。
 話の内容に具体性が伴っておらず、突飛な設定を何の注意書きも無しに書いてしまい、読んで頂き疑念を持った方々もすみませんでした。皆様が納得できるようなストーリーの作品を、次は書くようにします。
 
 読む人を選ばない創想話には、なるべく不特定多数の方々に共感を頂けるような作品を投稿出来る様、今後努めていきたいと思います。
この話を読んで不快に思われた方々には、本当にすみませんでした。上の私の別コメントでも書きましたが、皆様に楽しんでもらえるような良い作品を投稿することで、評価して頂いた方々へのお礼とできるよう、精進していく所存です。
また、文章の体裁について評価して頂いた方々にもこの場を借りてお礼をさせて頂きます。次は、しっかりした内容の伴った作品を投稿し、より楽しんで頂けるよう努力します。
最後に、この作品の雰囲気を好きだと書いて頂いた方々へ。その様な身に余る評価を頂き、本当にありがとうございます。この作品の作者として、これ以上嬉しいことは無いです。いつになるかは分かりませんが、次に私が投稿する作品も楽しんで頂けたら幸いです。

 私の作品を読んで頂いた全ての人に感謝します。
 ありがとうございました。
21.糸目削除
俺はけっこうこの話好きだけどな。でも終わり方をもっとはっきりしてほしい。要は続編がほしい。
22.名前が無い程度の能力削除
別によくある片思い話じゃね。