Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

素直になれないのも乙女ってモンですよ

2009/01/03 12:35:56
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 私らしくない

 それが近頃の私の口癖だ。
 それを呟くのは決まって彼女が紅魔館へ遊びに来たときだ。
 彼女を見ると普段の私が保てなくなる。
 頬が紅潮し、ありえないミスもしてしまう。
 
 全くどうかしている。

 宴会になると更に厄介だ。嫌でも彼女の顔を見ることになってしまう。
 私らしくない。
 黒い髪も紅白の服も、全てが私を私でいられなくする。
 締め付けるような胸の痛みも、彼女が誰かと一緒にいるときのモヤモヤも何もかも。

 私はこの感情を知っている。
 しかし素直には認めたくないもので、整理するまでには少し時間がかかりそうだ。
 
 なんとなく見た窓の外から彼女が見えた。
 
「咲夜、霊夢は貴女が案内しなさい」

 ふと、昨日の夜のうちにお嬢様が言っていた言葉を思い出した。
 ふぅ、とため息をつき玄関まで歩いていった。




 ため息が近頃の私の癖。
 掃除中にも、布団にもぐりこんでいる間にも。
 ぼんやりと宙を見ては頬を紅潮させる。
 自分が言うのもなんだが一目ぼれというやつかもしれない。
 
 綺麗な銀髪と仕事を色々とこなしているとは思えない細い指。
 霧の異変を解決した時は大して気にも留めていなかったけれど、時間がたつにつれ彼女の顔を思い出す。
 
 宴会の最中も彼女が来ると、内心嬉しかった。
 ただ、いつもレミリアと一緒だったけれど。

 紅魔館が見える。
 門番に軽く挨拶をすると扉に手をかけた。


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「おじゃまするわよ」

 扉を開くと咲夜が既に立っていた。
 驚いて霊夢は少し後ろに下がる。

「いらっしゃい。お嬢様は今お休み中よ」

 咲夜が二階を指差す。
 
「そ、そう。じゃ、じゃあ私は帰ろうかしら」
「あ、ちょ、ちょっと待って」
 
 帰ろうとする霊夢を咲夜は呼び止める。
 振り返った霊夢は驚いた表情をしていた。
 少し咲夜は悩んだ後、

「紅茶、私の部屋で飲まないかしら?」

 と言った。
 霊夢は頬を染めながら無言で頷いた。
懺悔室
さくれーさくれー
皇束篠秋
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
なんだこの寸止め
甘々な展開は読者の脳内任せってか?もちろんするさ!
作者は創想話に不足しがちなさくれーの続きを書くべきだ。期待するぞ?
2.名前が無い程度の能力削除
さあ、早く続きを書く作業に戻るんだ。楽しみにしてるぞ。
3.KCZ削除
自分、読み専の頃からあなたの作風が大好きです
また読めてよかった! そしてこの続きを非常に見たい…っ!