霊夢の正月

レ「えー、皆さんあけましておめでとうございます」
フ「お兄ちゃん、お年玉頂戴??」

小(バッチリです妹様)←カンペ持ち

レ「正月が予想以上に忙しくなった為、非常にグダグダです」
フ「それでもいいや♪って人は見てください」
レ「まあ、正月なんてそんなもんでしょ」

















「……………暇ね」

萃香も紫も居ないし。
っていうかさぁ、正月に巫女が暇って言うのもおかしくない??
守矢は今頃参拝客で一杯なんだろうけど、こっちはゼロ。
歴史的には大分とある筈なんだけどねぇ。
あれか、出雲に対抗しようとする地域の小さい神社なのか私は??
………虚しい、非常に虚しい。

「あーあ、参拝客でも降って来ないかなぁ」

できれば御節作ってくれるような人希望。
いや、作れないんじゃなくて、作れないだけよ??
私は其処までダメじゃないわ。
ま、材料も買えない貧乏巫女なんだけどねぇ。

「早苗にたかろうかしら??」
「はぁーい、会いに来たわよー」
「ナイスよ紫、さっそく守矢神社に行くわよ」
「えー、私さっきお参りしてきたのにー」
「ちょっとまて」

紫は私よりも早苗の方がよかったと言うのか??(信仰的な意味で)
そんなに２Ｐカラーの巫女、いや、風祝だなんて巫女もどきがいいのか??
いや、まあ、私のも巫女服って言われたら些か首を捻らざるを得ないんだけどね。

「見て見て霊夢ー、これ買ってきたお守り」
「家内安全ねぇ」
「最近橙が見てて危なっかしくて……」
「…………」

悲しいけど、凄くご利益を感じる。
こう、電波みたいに有り難いオーラをビビビッと。

「…あーもういいや、メンドイからカチコミはやめるわ」
「え、え、カチコミ??」
「気にしないでいいわよ、それより御節作って」
「わ、解ったわ、毎年恒例だから材料も買ってきたし」
「さすが私の嫁」
「よ、嫁だなんて……で、でも霊夢がそういうなら」
「んじゃよろしくー」

まったく愛いヤツめ。
しかしだ、御節と来ると次はお年玉が欲しくなるな。
お年玉、つまり現ナマか。

「紫、出来上がる頃には帰る」
「いってらっしゃーい」

幻想郷で一番の金持ちに貰うとしよう。
いざ、寒風の吹く寒空へ。




「さむいわねー、でもそんな中あえて腋だしの巫女服を着るなんてさすがね私」

きっとレミリアのヤツも恐れなすに違いないわ。
ふっはっはっ。
………虚し過ぎるわね。

「えーと、霊夢さん本日は絶対通すなとお嬢様からのお達しで」
「退きなさい美鈴(ちぃ、毎度の事だから読まれていたか)」
「そ、そういう訳にもいきませんよぅ」
「新年早々入院は嫌でしょう??」
「そりゃあ嫌ですけど、通したらお嬢様から厳しいペナルティが。具体的には一週間トイレのみの清掃班」

そりゃ悲惨な部署ね。
罰の為だけに存在してそうだわ。
でもね美鈴。

「悲しいけど、私、巫女なのよね」
「あんまりだぁぁぁぁ」

問答無用でむそーふーいん。
私ってば最強ね。
………やめよう、馬鹿が移る。

「レミリアー、お年玉貰いにきたわよぉーーーー」
「はい、霊夢」

あ、あれ??
普段ならこう、入り口を開けた瞬間にグングニルが飛んできて「美鈴め、しくじったわね」っていうセリフなんだけど。
それなのに笑顔でぶっとい封筒を渡すなんて……。
っていうか普通の茶色い封筒に入れるか??

「あ、ありがと」

中には………えーと。
5000000000ジンバブエドル??
す、凄い、それが山のように。

「霊夢、遠慮しないで受け取ってね(ハッハッ、レートを知らないから唖然としてるわね)」
「こ、こんなに貰ってもいいの??(怪しいわね)」
「いいのよ(幻想郷でも外でも紙くずみたいなもんだし)」
「で、でもなんか悪いわよ(これは、何か裏があるわね)」
「そんな遠慮しないで(ちぃ、相変わらず勘のするどいヤツめ)」



「ねえパチュリー、お姉様と霊夢何やってるの??」
「あれはね、妹様。狐と狸が化かし合ってるのよ」






実に数時間後

「貴重な正月の数時間を下らないことで過ごしたわ」
「そうね、最初からお年玉を渡せばいいのよ」
「ったく、普通逆だと思わない??」
「思わない、えーと、ひい、ふう、みい、占めて十五万ね」
「そんだけあれば一年過ごせるでしょ」
「どんだけ節約してんのよ、私は」

黄金の伝説が築けるわよ。
まあ、半年は持つわね。

「さぁー、紫の御節が待ってるわー」
「……ヒモね」
「レミリアなんか今言った??」
「いんや、とっとと帰りなさい、待ってるんでしょ」
「そうだったわ、んじゃ来年も来るから」
「……(来年はシリングでも渡すかな)」





ふぅ、もうお昼じゃない。
でも帰ったら御節とおこたが待ってるわ。

「帰ったわよー」
「おかえり霊夢」
「あら萃香、もう帰ってきたの??」
「んー、早苗からお酒を貰ったからね。霊夢にだって」

あのアマ、儲かってるからって余裕見せつけやがって。
何時か泣かしてやる。

「霊夢お帰りー、お雑煮も作ったんだけど食べる??」
「もち、いやー、紫が来てくれてようやくまともな正月を送れるわぁ」
「(霊夢、ホントにヒモだね)」
「はい、萃香の分」
「あんがとー」

美味しそうねー。
それにおこたの中心に有るのって御節でしょ。
どれどれ。

「おお、伊勢海老が」
「外から持ってきたの??」
「そうよー、朝一で仕入れたの」

素晴らしい。
匂いだけでご飯三杯はいけるが、実物まで食べれるなんて。

「でも藍と橙はいいわけ??」
「大丈夫よ、年末は一緒に過ごしたし、御節も作ってきてるから」
「藍も形無しね」
「年季が違うのよ、年季が」

それはつまりババアを認めたってことか。

「霊夢、何か私の悪口考えた??伊勢海老食べさせてあげないわよ??」
「萃香が考えた」
「いやいやいや、その理屈はおかしいでしょ」
「なんだ、萃香かぁ。萃香は御節抜きね♪」
「霊夢、表に出ようか。久しぶりにキレちゃったよ」
「ずるずる……んー、なんか言った??」

正直萃香に罪を擦り付けた後は雑煮を食うのに忙しくて聞いてなかった。
朝食抜いてたからもうお腹ペコペコで。

「もういい、食べて寝る」
「そうよー、それが正月の正しいありかたなのよー」
「正月だけに??」
「紫、何言ってんの??」
「ゴメン、引いた」
「え、えぇぇぇ!!」
「うん、直に忘れるわ」
「そうだね、うん、ミスは誰にだってあるからさ」
「イジメ??ねえ、これイジメ??」

………やばい、凄く楽しい。
堪んない、紫凄く可愛い。
顔真っ赤にしてオタオタしちゃって。
くくくっ、暫くこれネタにして弄ろうかしら。

「もういいっ、折角お年玉も用意したのに……」
「ゴメン紫、マリアリ海溝より深く反省してます」
「霊夢何言ってるの??」
「ああ、マリアナね、マリアナ」
「ホントに反省してる??」
「うん、霊夢凄く反省してるよ」

表向きはね。

「じゃあはい」
「いやっほう、長い一年この為だけに生きてるようなもんよねぇ」
「……霊夢、ホントに現金だね(伊勢海老ウマー)」
「やった、五万も入ってた。これでレミリアのと合わせて二十万。私は後十年は戦える」
「十年は無理でしょ。ムシャムシャ」

ムシャムシャ??

「って萃香ぁぁぁぁぁ、何一人で食ってるのよぉぉぉぉ」
「ゴメン、我慢できなくて食べちゃった」

あー、もう殆ど残ってないじゃない。
しょうがない、残っただけ全部食べるか。

「あーもう、酒飲むわよ酒」
「待ってました、直に開けるよ」
「紫、入れ物持ってきなさい」
「そう言うと思って出しておいたわ」
「さすがスキマ」

明日の事は考えずに飲むわよーーーーっ。

「んじゃ、かんぱぁぁい」
「「かんぱーい」」

どうも、紅魔です。
先ほど初詣に行ってきました。
お稲荷さんです。
そのせいで些か遅れましたが、投下します。

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年もギャグ一筋極めてまいりたいと思います。