Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

日向ぼっこ

2008/12/28 23:59:51
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「こんにちは霊夢さん」
「あら?こんにちは早苗」
 縁側でお茶を飲んでいた霊夢の前に現われたのは
 緑の巫女さんこと、早苗であった
「隣座ってもいいですか?」
「どうぞ、お茶ぐらいしかないけど」
 
 霊夢と早苗はよく話をする
 お互い、巫女と言う関係上苦労する事も多い 

「あ~大掃除面倒」
「そうですよねぇ」
 霊夢も早苗もこの場に二人だけの時は普段と違って
 お茶を飲みながら縁側でだら~っと倒れこみながら愚痴をこぼしあうのだ
  
「早苗は~?掃除どうするの~」
「ん~…そうですね…『奇跡的に』誰か手伝ってくれるのを待ちますね」
「だったら私は『強制的に』誰かに手伝わせる」

 二人とも寝そべりながらそう伝えて、笑いあう
「早苗~手伝ってくれない?」
「霊夢さんが手伝ってくれるのなら良いですよ?」
「う~ん…面倒くさそうね」
「でしょ?」
「でも、早苗と一緒なら考えてもいいかな?」
「私も、霊夢さんと一緒なら此処の掃除のお手伝い考えますよ~」
 二人とも、そう言ってから半身を起す
「早苗がハダエプしてくれるなら良いわよ?」
「じゃあ、霊夢さんはハダワイですね」
 早苗がそばにあったお茶請けを目の前に持ってきて
 その間に、霊夢が急須にお茶を入れる
 見事なタイミングで二人分のお茶とお茶請けが用意される

「残念ね、博麗神社ではハダワイは一応禁止なの」
「そうですか、奇しくも守矢神社でも
 ハダエプは門外不出一子相伝って先祖が仰っていたそうです」
「…本当に先祖がそんな事言ったの?」
「諏訪子様がそう言ったらしいので、間違いないですよ?」

 先祖自身が直に言ったんだから仕方が無い
 お茶をお茶請けを食べて、霊夢と早苗が再び寝そべる
 
「とりあえず、早苗がおせちくれるのなら手伝うわよ」
「良いですよ?持っていく予定でしたし」
「ついでにこっちの掃除も手伝って~」
「一緒に初詣に行ってくれるのなら手伝いますよ?」
「二人っきりで?」
「二人っきりで…です」

 寝そべりながら霊夢が「ん~」と考える言葉を口から漏らす
 その様子を早苗が寝そべりながら見つめる

「わかった、他の奴らよりも早苗の方が楽だしね」
「では、お互い神社の掃除を手伝うという事で」
 寝そべりながら、早苗と霊夢が握手する

「これで神社の掃除の人手は何とかなりました」
「まだ問題があるの?」
 握手しながら早苗が次の問題を提起する
「諏訪子様と神奈子様の御二人が『お年玉』って言って来るのと」
「…あんたの所に居るの、本当に神?」
「一応神様みたいです…霊夢さんのところは?」
「知らない、むしろ神など居ない」
 
(あたしは此処に居るって言ってるだろう!このダラズー!)

「居ないんですか…」
「ええ、居ないの…」
 何か聞こえたかもしれないけど、きっと幻聴
 二人ともそう思って聞き流す
「それで?次の問題は?」
「髪の毛長くなってきたから切らないとって事です」
「もったいないわね…綺麗なのに」
「そうですか?でも、霊夢さんの髪も綺麗ですよ」
 二人とも、そう言ってお互いの髪に手で触れる
「早苗の髪はさらさら~」
「霊夢さんのはつやつや」
 しばらくの間、二人とも相手の髪を触りあっていた
「あ、そうだ…」
「どうしたんですか?霊夢さん」
 そんな時、霊夢が何かいい考えが浮かんだのかぽんと手を叩いた

「早苗、良い床屋知ってるからそれ教えてあげる」
「本当ですか?」
「あと、あんたの所の神に髪を切ってからこう言いなさい」
 霊夢が起き上がると、早苗の耳に耳打ちした

「…本当にそれで何とかなるんですか?」
「ええ、多分これ以上無いほど効果があるわ」
 少々不安だが、試してみる価値はあるだろうと早苗は思うと 
「それじゃあ霊夢さん」
「ええ、わかってるわ」
 早苗の言葉に霊夢が頷く
「ふぁ~…もう少しだけ」
「うん…寝そべって居ましょう」

 二人がそう言って、縁側で寝そべったまま
 まるで猫のようにぐ~っと伸びをする
 
 お正月になれば、二人とも忙しくなる
 ならば、今この瞬間の一時の平和を壊すなど馬鹿らしい
 
 この場に居るのは赤い猫と緑の猫
 お互いにじゃれ合える相手の傍
「お休み…早苗」
「ふぁい…お休みなさい…霊夢さん」

 ただただ陽気に日向ぼっこをするのが吉である
「おや?早苗…」
「髪の毛切ったの?」
 神社に戻った早苗に対して、二人の神が声をかけてきた
(では、早速霊夢さんが言っていた通りに…)
 
「はい…御二人のお年玉を何とかする為に…」

 この年以来、二人が早苗にお年玉の事を言わなくなった
 


 脇役です…多分、これが今年最後のSSかな?
 のんびりと…良いお年を…ノシ
脇役
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
タイトル「巫女の贈り物」
原作に忠実にすると、かなこはオンバシラを、ケロちゃんは帽子を売ってしまうのですね。
2.名前が無い程度の能力削除
> この場に居るのは赤い猫と緑の猫
「赤いき○ねと緑のた○き」と脳内変換したのは
俺だけでないはず…
と信じたい
3.名前が無い程度の能力削除
>>2
ナカマー。
4.名前が無い程度の能力削除
魅魔様ァァァァー!!!!
5.名前が無い程度の能力削除
オチが秀逸。