ある日、メイド長である十六夜咲夜が
吸血鬼の姉妹が喧嘩をした後の片付けをしている時
背後から声をかけられた
「咲夜さ~ん!そのボロボロになった布団もらってもいいですか?」
「別にいいけど、半分焦げているから使い物にはならないわよ?」
多少布団に穴が開いた程度なら、咲夜も修繕したりするのだが
今回はレミリアとフランが喧嘩した余波で
使う事ができないぐらいにボロボロになってしまっていた
「それじゃあ、壊れた物を捨てに行ってくれたらあげるわ」
「分かりました」
咲夜の言葉に美鈴が頷くと、捨てるゴミを持って歩いていった
自分の仕事を肩代わりしてもらった咲夜は
「さ、お嬢様と妹様に説教をしないと…」
喧嘩をした姉妹を怒る為に笑顔で屋敷の奥に戻っていった
そして、美鈴が持って行った布団の事などすぐに忘れてしまった
「ただいま~」
ゴミを捨てに行った美鈴がボロボロになった布団を持って
自分の部屋の中に戻ってきた
「…これだけあれば、あれの完成ももうすぐです」
美鈴が笑いながらボロボロになった布団の中を取り出す
「うわ~…やっぱり羽毛布団は良いですね~」
美鈴が羨ましそうにそれを見つめる
ボロボロになっているとはいえ、屋敷の主とその妹が使っていた代物
美鈴が使っている毛布や煎餅布団とは訳が違う
少し羨ましそうにしながらも、美鈴は布団の中身を取り出す
(でも、流石に一つだけでは少ないですね)
いかに大きな布団とはいえ、半分ほど焦げてしまうと中身は少なくなる
「これと、この前妹様に手助けして、お礼としてもらった分を足して…」
美鈴がそう言うと、押入れの中から同じような素材を取り出す
殆ど同じ素材の羽毛…それだけでも美鈴の給料では買えない代物だ
「十分過ぎる程ですね」
美鈴がそう言って微笑むと、布団の中身をあわせてから
(今夜の内に完成させようっと)
頭の中で思い描いている壮大な計画を実行に移すことを決めたのだ
「で、できた~」
美鈴が壮大な計画を実行に移した次の日の朝
考えていた代物が目の前に完成した
(これさえあれば…もうあの苦しみを受けなくていい)
美鈴が目に涙を浮かべてその完成品を見つめる
「…では早速…」
でも、見ているだけでは意味が無いので
美鈴は、すぐに完成したそれを身体に装着する
(うわ~…やっぱり暖かい)
完成品の威力の凄さに美鈴の顔が緩む
(あと少ししたら、表にも出て見ましょう)
美鈴がそう思っていた時
(ガチャ!)
「め~りん~!遊ぼう♪」
フランが無邪気に、部屋の中に入ってきた
ノックもされないで部屋に入ってこられて、美鈴が少し驚くが
まあ、何時もの事なので声を返そうと思っていたら
「…めーりん、それなに?」
目の前に美鈴が装着した完成品を見て、
凄く目を輝かせているフランの姿があった
「これですか?寝袋です」
「寝袋?…でも、この前見たのと違うよ?」
前にフランが見たのは、門番隊の者が使っている代物であり
「はい『立って歩く事が出来るフカフカの寝袋』の完成品です!」
今、美鈴がつけているものには、手足が出せる所がついており
挙句にその他にも、色々と細工がしてあった
「暖かいですし、きちんとフードもつけたんですよ」
美鈴がフランにそう言ってからフードを頭にかぶる
「めーりんが怪獣に飲み込まれているみたい」
「そうですか?まあ、外見は『ドラゴン』をモチーフにしましたけど」
デフォルメされたドラゴンの口から美鈴の顔が見える
まるっきりそんな感じだった
「でも、暖かいですよ~これ」
「本当?」
フランが美鈴の来ている寝袋の傍まで来る
そして、うずうずしているフランを見た美鈴が声をかけた
「…入ってみますか?」
「うん!」
その言葉に、フランが嬉しそうに首を振った
「では、一旦脱ぎますね」
美鈴がそう言って寝袋から出てくる
「うぅ…中が暖かいから脱ぐと寒いですね…では妹様もどうぞ」
「わ~い♪」
フランが美鈴の来ていた寝袋のなかに入る
「本当だ、あったかーい♪」
フランが嬉しそうに寝袋のなかに入る
円満な笑みを浮かべてフランが楽しんでいたが
「…でも前が見えない」
「まあ、私を基準に作りましたから妹様には大きすぎるんですよ」
美鈴基準で作った代物だから
フランでは大きすぎるのだ
「……せっかく気に入ったのに」
フランが悲しそうにしているのを見て、美鈴が少し考え込むと
「ではこうしましょう」
フランを寝袋から出して、再び美鈴が中に入る
それをみたフランが頬を膨らませる
「めーりんばっかりずるい!」
「ですから…」
だが、そんなフランを美鈴が持ち上げると
(すぽっ)
「あっ?」
美鈴が着ている寝袋の中にフランを入れる
「ちょっと窮屈ですけど、これなら外も見れますよ」
ドラゴンの口元から美鈴の顔が
そして、ドラゴンの胸元の辺りのちょっと上にフランの顔が出ている
「少しジッパー下げておきますからこれで顔が出せますよ…羽窮屈じゃありませんか?」
「うん!平気だよ」
フランが嬉しそうにそう言うと、嬉しそうにしていた
「えへへっ…めーりん暖かい」
「寝袋が暖かいんですって…そろそろ朝ご飯の時間ですし行きましょうか?」
気がつけば、もうすでに朝ご飯の時間だった
美鈴もフランもお腹が減ってきている
「うん!」
「それじゃあ、寝袋から出て…」
美鈴が寝袋から出ようとしたら、フランが止める
「どうしました?妹様」
「このままじゃ駄目?」
しばらくの間、美鈴とフランが言い合った末に
「仕方ありません…このまま食堂まで行きます」
「わ~い♪」
結局、美鈴の方が折れて寝袋のまま食堂に向かう事になった
この後、食堂でその姿を見たレミリアが美鈴とフランが
モンケベレンベに食べられそうになっていると誤解して大変な事になったり
『フラン!私と変わりなさい』発言で、再び姉妹喧嘩が起こりそうになったり
どさくさまぎれて、咲夜もドラゴン寝袋を着てみたりすることになるのは
また別の物語である
吸血鬼の姉妹が喧嘩をした後の片付けをしている時
背後から声をかけられた
「咲夜さ~ん!そのボロボロになった布団もらってもいいですか?」
「別にいいけど、半分焦げているから使い物にはならないわよ?」
多少布団に穴が開いた程度なら、咲夜も修繕したりするのだが
今回はレミリアとフランが喧嘩した余波で
使う事ができないぐらいにボロボロになってしまっていた
「それじゃあ、壊れた物を捨てに行ってくれたらあげるわ」
「分かりました」
咲夜の言葉に美鈴が頷くと、捨てるゴミを持って歩いていった
自分の仕事を肩代わりしてもらった咲夜は
「さ、お嬢様と妹様に説教をしないと…」
喧嘩をした姉妹を怒る為に笑顔で屋敷の奥に戻っていった
そして、美鈴が持って行った布団の事などすぐに忘れてしまった
「ただいま~」
ゴミを捨てに行った美鈴がボロボロになった布団を持って
自分の部屋の中に戻ってきた
「…これだけあれば、あれの完成ももうすぐです」
美鈴が笑いながらボロボロになった布団の中を取り出す
「うわ~…やっぱり羽毛布団は良いですね~」
美鈴が羨ましそうにそれを見つめる
ボロボロになっているとはいえ、屋敷の主とその妹が使っていた代物
美鈴が使っている毛布や煎餅布団とは訳が違う
少し羨ましそうにしながらも、美鈴は布団の中身を取り出す
(でも、流石に一つだけでは少ないですね)
いかに大きな布団とはいえ、半分ほど焦げてしまうと中身は少なくなる
「これと、この前妹様に手助けして、お礼としてもらった分を足して…」
美鈴がそう言うと、押入れの中から同じような素材を取り出す
殆ど同じ素材の羽毛…それだけでも美鈴の給料では買えない代物だ
「十分過ぎる程ですね」
美鈴がそう言って微笑むと、布団の中身をあわせてから
(今夜の内に完成させようっと)
頭の中で思い描いている壮大な計画を実行に移すことを決めたのだ
「で、できた~」
美鈴が壮大な計画を実行に移した次の日の朝
考えていた代物が目の前に完成した
(これさえあれば…もうあの苦しみを受けなくていい)
美鈴が目に涙を浮かべてその完成品を見つめる
「…では早速…」
でも、見ているだけでは意味が無いので
美鈴は、すぐに完成したそれを身体に装着する
(うわ~…やっぱり暖かい)
完成品の威力の凄さに美鈴の顔が緩む
(あと少ししたら、表にも出て見ましょう)
美鈴がそう思っていた時
(ガチャ!)
「め~りん~!遊ぼう♪」
フランが無邪気に、部屋の中に入ってきた
ノックもされないで部屋に入ってこられて、美鈴が少し驚くが
まあ、何時もの事なので声を返そうと思っていたら
「…めーりん、それなに?」
目の前に美鈴が装着した完成品を見て、
凄く目を輝かせているフランの姿があった
「これですか?寝袋です」
「寝袋?…でも、この前見たのと違うよ?」
前にフランが見たのは、門番隊の者が使っている代物であり
「はい『立って歩く事が出来るフカフカの寝袋』の完成品です!」
今、美鈴がつけているものには、手足が出せる所がついており
挙句にその他にも、色々と細工がしてあった
「暖かいですし、きちんとフードもつけたんですよ」
美鈴がフランにそう言ってからフードを頭にかぶる
「めーりんが怪獣に飲み込まれているみたい」
「そうですか?まあ、外見は『ドラゴン』をモチーフにしましたけど」
デフォルメされたドラゴンの口から美鈴の顔が見える
まるっきりそんな感じだった
「でも、暖かいですよ~これ」
「本当?」
フランが美鈴の来ている寝袋の傍まで来る
そして、うずうずしているフランを見た美鈴が声をかけた
「…入ってみますか?」
「うん!」
その言葉に、フランが嬉しそうに首を振った
「では、一旦脱ぎますね」
美鈴がそう言って寝袋から出てくる
「うぅ…中が暖かいから脱ぐと寒いですね…では妹様もどうぞ」
「わ~い♪」
フランが美鈴の来ていた寝袋のなかに入る
「本当だ、あったかーい♪」
フランが嬉しそうに寝袋のなかに入る
円満な笑みを浮かべてフランが楽しんでいたが
「…でも前が見えない」
「まあ、私を基準に作りましたから妹様には大きすぎるんですよ」
美鈴基準で作った代物だから
フランでは大きすぎるのだ
「……せっかく気に入ったのに」
フランが悲しそうにしているのを見て、美鈴が少し考え込むと
「ではこうしましょう」
フランを寝袋から出して、再び美鈴が中に入る
それをみたフランが頬を膨らませる
「めーりんばっかりずるい!」
「ですから…」
だが、そんなフランを美鈴が持ち上げると
(すぽっ)
「あっ?」
美鈴が着ている寝袋の中にフランを入れる
「ちょっと窮屈ですけど、これなら外も見れますよ」
ドラゴンの口元から美鈴の顔が
そして、ドラゴンの胸元の辺りのちょっと上にフランの顔が出ている
「少しジッパー下げておきますからこれで顔が出せますよ…羽窮屈じゃありませんか?」
「うん!平気だよ」
フランが嬉しそうにそう言うと、嬉しそうにしていた
「えへへっ…めーりん暖かい」
「寝袋が暖かいんですって…そろそろ朝ご飯の時間ですし行きましょうか?」
気がつけば、もうすでに朝ご飯の時間だった
美鈴もフランもお腹が減ってきている
「うん!」
「それじゃあ、寝袋から出て…」
美鈴が寝袋から出ようとしたら、フランが止める
「どうしました?妹様」
「このままじゃ駄目?」
しばらくの間、美鈴とフランが言い合った末に
「仕方ありません…このまま食堂まで行きます」
「わ~い♪」
結局、美鈴の方が折れて寝袋のまま食堂に向かう事になった
この後、食堂でその姿を見たレミリアが美鈴とフランが
モンケベレンベに食べられそうになっていると誤解して大変な事になったり
『フラン!私と変わりなさい』発言で、再び姉妹喧嘩が起こりそうになったり
どさくさまぎれて、咲夜もドラゴン寝袋を着てみたりすることになるのは
また別の物語である
ほのぼのしていいSSだなと思った矢先に、
とても魅力的な回想シーンが後書きにあるじゃないか・・・!
しかもなんてハイレベルな趣向d(良心が筆を止めました。
後、妹様の布団の何処を使ったのかもっとkwskwww
しかしもうダメだこの紅魔館(褒め言葉
>そのうち幻想郷中で同じ光景が見られるようになると思う
美鈴寝袋の亜種を着た少女たちによる弾幕ごっこが行われるんですね、わかります。
いやマジで
しかし妹様も495歳にもなっておn( 『禁忌「レーヴァテイン」』