魔界からここ、幻想郷へ出て来て、最初は右も左も分からなくて。
しばらくして、魔法の森に家を建てて、生活を始めた。
たまには、宴会に誘われる日もあって。
でも、やっぱりこの空気に馴染めない私がいる。
魔界を思い出す。
魔界のみんなは、神綺様は元気でいるかな。
笑って、いるかな。
魔界の空は、綺麗かな。
帰りたい、でも今のままじゃ帰れない。
幼い日々に、神綺様と一緒に見た星を思い出す。
今、その星を探そうとしても、この楽園と言われる幻想郷の空でも、あの時の星は見えない。
それは、思い出に浸るには、遠すぎて。
今の私には、手を伸ばしても伸ばしても、求めるものには届かない。
そもそも何を求めてここに来たのか。
今となっては、分からなくなってきて。
霊夢にも勝てなくて、魔理沙にも勝てなくて。
そんな、情けない自分が許せなくて。
自立人形もまだ完成していない。
私には時間がたくさんある。だから焦る必要は無いのだけれど。
魔理沙や霊夢の、人の輝き。刹那の時までも、真直ぐ強く生きている美しさ。
それに憧れてしまったから。
私も、輝きたいから。
星のように、美しく光りたいから。
今日も私なりの『精一杯』を、続ける。
強く、生きている。
でもやっぱり、たまには心細くなることもあるから。
弱い自分が、訴えてくる。
寂しいよ。辛いよ。あの人に会いたい。帰りたい。
こんな弱音を吐いてしまう自分は嫌いだから。
だから――願う。
流れ星に、願いをかける。
分かっている。流れ星に祈ったって、どうもなりはしないこと。
それでも、願わずにはいられない。弱い私だから。
どうか、こんな私を変えて下さい。
お母さんに会っても、恥ずかしくないような私に変えて下さい。
もっと頑張りますから。
二度と弱音を吐きませんから。
だから、お願いします。
アリスの様に故郷に待ってくれてる人がいるなら尚更ですね
一つ個人的に気になるのは萃夢想や緋想天で霊夢も魔理沙もただの日常的な感じに倒してしまってるので
あの勝てないの下りだけだとちょっとアリス像が判りにくいかなと思えました
何事も全部自分でしなければならないというのは経験でもない限り大変なので……。
それからしばらくしてこのアリスの心境になりましたが。
改めて思ったとき、当たり前のように周りにいた人がいないというのは少なからず寂しいものです。
頼れる人がすぐ近くにいないという点においても心細くなりますしね。
つまり何が言いたいのかというと、アリス頑張れ。超頑張れ。
そこは導入すべきか悩んだのですが、やはり違和感ありでしたか。すみません。しかし、読んで下さって有難う御座います。
>>謳魚様
それを目指していた作品ですので、そう言って下さると嬉しいです。
>>名前を表示しない程度の能力様
アリスは強い子! 頑張れる良い子!
全ての方に、読んで下さって感謝を!