Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

合法的に手を出したい!

2008/12/04 19:42:44
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                      百合です



「あー。サニーとキスしたいな」

「ルナ、思ってる事をすぐ口に出すのやめなさいよ」

スターが呆れた顔で見てる。
いつもの事だ。
でも聞かれたんだし相談してみようかな。

「どうすればキス出来ると思う?」

「いつも能力使って寝顔にしてるでしょう」

「分かってないなぁ。音を消したりとか一方的にじゃなくサニーの方からもしてもらいたいの」

「じゃあ結婚式をしてみたら?」

結婚式?
妖精が結婚出来るんだろうか。
そもそも何で結婚式なんだろう。

「その顔は理解してないわね。結婚式の時は必ずキスするのよ」

「神社って妖精の結婚式もやってくれるの?」

スターが指を横に振りながら答える。

「私たちは食事するけど何で?」

勿論決まってる。

「人間の真似」

「そう。別に本当に結婚式をやる必要は無いのよ。人間の真似で適当にやれば妖精には十分」

「ごっこ遊びでも構わないの?」

「むしろその方がサニーも警戒しないでしょ。外の世界のやり方が最近里で流行ってるから、そっちを真似しましょう。」

「なるほど…分かった。やってみる」

流石スター。
私のサニーへの行為をノートに書き留めて紅魔館に送ってるだけあって知識豊富ね。
…あれ何に使ってんだろ。

「じゃあ警戒されないように他の妖精も呼ぼうか。誰か乗ってくれそうな子いないかな」

「居るわよ。ほらこの間知り合った氷精と…」

そういや居たわね。
チルノのお尻を嘗め回すように眺めてた大妖精。
スターから結婚式ごっこの内容を聞いた後、家から飛び出し湖の方へ向かう。
案の定、チルノを後ろの妙に下の位置から覗こうとしている大妖精が居た。
良い話があると大妖精だけを呼び出す。
結婚式ごっこで遊ぼうと伝えると私の両手を握り締めながら大喜びする。
これでチルノちゃんのパンツの色を私が毎日決められると興奮状態だ。
とりあえず落ち着かせてスターから聞いたやり方と用意するもの、日取りを伝える。
これだけ教えれば大丈夫だろう。
そして当日。



「何でこんなにウルサイの?」

サニーが嫌そうな顔をしている。

「あの大妖精って子が持って来た桶からしてるわね」

スターから聞いた話では愛を誓い合った後にお互いに大事な物を交換するらしい。
あの桶が大妖精の大事な物か。
何が入ってるか予想が付くけど。
私の宝物はサニーの使用済み歯ブラシと洗ってないパンツだが、流石にもともと自分の物だったのに貰っても嬉しくないだろう。
仕方ないので私の同じ物を用意しようとしたらスターから殴られた。
結局スターが紅魔館から借りてきたポロライドとか言う道具で撮影した珍しい風景と私の写真になった。
十六夜の夜には変な物も拾えるし不思議な光景も見られる。
撮った写真のうち変なポーズの物はスターがレンタル料と言う事で紅魔館に渡す。
裸を撮られた訳じゃないから別に良いけど。

「ルナ?ボンヤリしてどうしたの?」

我に返るとサニーの可愛らしい顔が間近にあった。
早くキスしたいなぁ。
スターが神父役だか何だかで進行役を務めている。
いつの間にかチルノと大妖精の方から先にやってるようだ。

「では互いに大事な物の交換を」

チルノが袋から巨大な水晶の塊を取り出す。
何よ、それ。
めちゃくちゃ高価いんじゃ。

「大ちゃん。これが溶けない氷だよ。あたいが夏場に出稼ぎに行ってる間、これをあたいだと思って大事にしてね」

「チルノちゃん…」

感極まった様子の大妖精が水晶の塊を受け取り、さっきからうるさい桶の蓋を取る。

「これ私がおたまじゃくしの頃から養殖した牛蛙。大きいから凍らせ甲斐があるよ。まだまだ沢山養殖してるからどんどん凍らせて遊んでね」

やっぱ牛蛙か。
夜にうるさい嫌いな声だからすぐに分かった。

「大ちゃん…」

チルノが大妖精を抱きしめる。
そんなグロい生き物が贈り物で良いんだ。
スターが辺りを見回しながら真似っこを続ける。

「二人の結婚に異議がある者はこの場で申し出なさい。そうでなければ…」

「異議あり!」
「異議あり!」
「異議あり!」

異口同音に声が聞こえ二人の前に三人の人影が現れた。

「チルノさん!私はもう迷いません!妖怪の山の掟なんて知った事じゃありません!一緒に暮らしましょう!」

黒い一陣の風の如く現れたのは新聞記者の文だ。

「チルノちゃん!虫の知らせがしたんで来てみれば…騙されちゃ駄目だよ!私の側に居て!」

蟲の王のリグルが周囲にスズメバチを飛ばして威嚇する。

「人が山篭りの修行している間に…よくもチルノを誑かしたわね!」

雪女のレティだ。
何で片方の眉が無いんだろ。
大妖精を交えた4人が睨み合う。

「妖怪の山が掟破りを放っておきますかね?チルノちゃんを守れるんですか?」

「この私を誰だと思っての発言です?それよりも冷気に弱い蟲の貴女がチルノさんと結ばれるとは思えませんが」

「冬の間以外、修行とか言ってチルノちゃん放っておいた人が今更奥さんヅラするの止めてもらえません?」

「チルノもあんたみたいに四六時中ストーカーみたいに付きまとってくるヤツは大層迷惑だろうねぇ」

凄まじく険悪な雰囲気だ。
チルノは何が起きてるのか分からずオロオロしている。

「皆どうしたの?これ真似っこの遊びだよ?」

「遊びでやってるんじゃないんだよ!」

4人が同時に喋る。
チルノ大好きっぷりと言い妙に行動が似てるわね。
また4人全員で同じ発言をする。

「一体誰が一番好きなの!?」

「あたいが好きなのは幽香だよ?」

場の空気が一瞬で凍り付く。
よりによってあの凶悪妖怪かぁ。
今度は4人がオロオロしだした。

「ちょ、チルノさん?何であの人を?」

「カッコ良くて素敵だから」

「ど、何処で会ったの?」

「太陽の丘。あたいは幽香みたいになりたいから最強目指してんだよ」

「ちょっと大妖精!あんたチルノをちゃんと見てなかったの!?」

「パンツの色は毎日確認してましたけど…」

「パンツの色なんてどうでも良い!大事なのはパンツの中身!」

4人が顔を突き合わせて相談し始める。
しばらくして顔を上げた4人には悲壮感が漂っていた。

「チルノさん、私達ちょっと幽香さんとお話してきます」

「私の事忘れないで」

「牛蛙の養殖場所、この紙に書いておいたから」

「冬になったら私を思い出してね」

絶望的な表情を浮かべながら4人が太陽の丘の方角へ向かう。
…二度と姿を見られない気がしてきた。
チルノは状況が飲み込めていないのか不思議そうな顔だ。
大妖精が残した紙を見て呟く。

「明日、幽香に見せてあげようっと」

何だか色々とチルノに持って行かれた感が拭えないが、私とサニーの番だ。
スターが何事も無かったかのように続ける。

「汝、病める時も健やかなる時も…」

誓う誓う。
サニーとキス出来るなら何でも誓う。

「では互いに大事な物の交換を」

私が撮った写真を渡す。
サニーは喜んでくれた。
今度は一緒に行こうねって言葉を聞いただけで頭の中がグラグラする。

「私がルナにあげるのはこれ」

サニーの人形だ。
ところどころバランスがおかしくて縫い目も下手だけど一生懸命作ったのが分かる。

「魔法の森のアリスさんから教わったの。ずっと一緒に居られるようにって思いながら作ったんだけど、どうかな」

可愛すぎてたまりません。
今日から一緒に寝ます。

「二人の結婚に異議…」

異議がある者なんて居ないよ。
さっきの4人が暴れたせいでギャラリーの妖精皆逃げちゃったし。

「では誓いのキスを」

すぐにサニーに飛びつこうとしたがやんわりと制止される。

「そんなに勢いつけたら歯がぶつかるよ」

サニーが任せて、と言いながら私の腰を片腕で抱き寄せる。
何でサニーはこんなに素敵なんだろう。
サニーが顔を傾けながら私の顎に手を添えゆっくり近づく。





びっくりした。
あんな凄いなんて。
これもサニーの私への愛が成せる技なのね。

「サニー。何処であんなの覚えたの?」

「魔法の森でアリスさんに教えてもらったの。アリスさんの地元じゃ好きな人にする挨拶だって。スターも教えてもらったら?」

「それ、ルナには言わないほうが良いわね」

何か二人の声がするけどあんまり聞こえない。
嬉しすぎて何か色々出そう。

「ルナ!出てる出てる!」

何が出てるんだろう?
見るとサニーとスターが小さくなってた。
いや違う。
私が大きくなってるんだ。
突然知識が私の頭に流れ込んでくる。
あぁそうか。
感情が昂ぶり過ぎて妖精から妖怪になったんだ。
昔、紫の服着てる人から言われたような記憶がある。
長いガラスの棒、蛍光灯だったかを拾った時だ。
私は一番妖怪に近い存在だって。
サニーが慌てて私の体を隠そうとしている。

「ルナ!お尻とか胸とかはみ出てる!隠して!」

私が妖怪になったのにサニーは気にする事無くいつものように行動している。
スターは妖怪になった私を危険だと思ったのか既に逃げ出したようだ。
気配を察知する能力は伊達じゃないわね。
紅魔館に色々売りつけていたのは不問にしよう。
スターの提案が無かったら妖怪に成れなかったのだし。
サニーが自分の服を私に着せようとするがサイズが合わない。
私はこんな良い子の使用済み歯ブラシを盗んだり、無理やり寝顔にキスしていたのか。
なんて子供じみた馬鹿な真似を。
今度は布を探し始めたサニーを抱きかかえる。
まるで羽根のように軽い。
腕力も極端に上がっているようだ。

「ルナ?」

妖怪としての本能が囁く。
この子を鳴かせろと。
うるさい。
この子を泣かせる奴は絶対に許さない。
例え自分自身でも。

「何処か行きたい場所ある?」

スターが自分の荷物をまとめる位の時間はあげよう。
その間は時間を潰さないとね。

「うん?ルナが連れて行ってくれるなら何処でも。その前に服どうにかしないと駄目だけど」

「サニーが姿を消してくれるから大丈夫よ」

まずは里で服でも頂戴してこようか。
サニーを抱えたまま里に向かう。
明日からはサニーと私の二人きりになるだろう。
サニーさえ居れば他には何も要らない。
サニーの望みは何でも叶えるから。
「教えてくれアリス!今までに私以外の誰とさっきの挨拶をしたんだ!」

「魔理沙以外だと霊夢に紫、あと妖精のサニー」

「ノオオオォォォッ!!」



「アリスちゃん早く里帰りしないかなぁ」

「神綺様、魔界以外であの挨拶は一般的ではないんですよね?」

「そうよ。新法案作る時、夢子ちゃんもこれでアリスちゃんとキス出来るって可決したじゃない」

「アリスちゃんに留学先ではあの挨拶しないように教えましたっけ…?」

「…」
ナクト
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
大ちゃんのプレゼントが「うるさい桶」っていうから、閉じ込めたキスメをチルノに
あげるのかと思ったw
2.名前が無い程度の能力削除
これはいい変態共w

>ルナ!お尻とか胸とかはみ出てる!隠して!
とりあえずこの部分を詳しく

>1
俺も何かキスメに関係してる物かと思った
3.名前が無い程度の能力削除
チルノすげえww

そしてサニーとルナはライスシャワー(非弾幕)を喰らえ!!(祝)
4.名前が無い程度の能力削除
大、文、リグル、レティと来てまさかの幽香。
良いぞもっとやれ!!

ところでアリスの挨拶がゆかりんにも及んでる件についてじっくり聞かせてもら(ry
5.名前が無い程度の能力削除
ダメすぎるタイトルを見て飛んできました。
ゆかりん並みのないすばでーになったルナを想像して、大変楽しい気分になれました。
あと、サニーはやっぱり純粋で可愛いですよね。
6.名前が無い程度の能力削除
これ良い文化摩擦…霊夢やゆかりんは絶対勘違いしてるよ!
でも…なるほど魔界の習慣か…文化の違いなら仕方ないよね、うん、
仕方ないから文化交流も兼ねてアリスにキスしにいk(ムソーフイーン
7.名前が無い程度の能力削除
こんなん毎日フリーハグごっこするに決まってるじゃないか!!!!
8.名前が無い程度の能力削除
夏場に出稼ぎって、チルノが地味にすげぇwww
最後のシリアス部分が意外と良かったです。
9.名前を表示しない程度の能力削除
チルノの周りには変態しかおらんのかw
10.名前が無い程度の能力削除
「遊びでやってるんじゃないんだよ!」で盛大に噴いたwww
まさに心の叫び。
11.名前が無い程度の能力削除
ドキッ!変態だらけの幻想郷!覗きもあるよ!
12.謳魚削除
ルナが駄目過ぎて世界一巡完了ですね、分かります。
紫さんとアリスさんの挨拶を詳しくお願いします。
あと幽香さんがメディ辺りに惚れてると爛れた愛憎関係が出来てオーイェー。
13.名前が無い程度の能力削除
スターは俺がもらってもいいな?
14.名前が無い程度の能力削除
このSSで言いたい事って要は幽香より最強になればチルノを嫁に出来るってことですよね?
15.ナクト削除
>>1様
きっとその様に深読みして下さる方が居ると思いました。当初は水槽だったんです。
>>2様
そりゃもうバインボインで。
>>3様
早苗さんのあれは一体どこから名前付けたんでしょう?
>>4様
地霊殿で紫が提供した通信機付き人形から思いつきました。
>>5様
タイトル考えるのが苦手で一時間くらいPCと睨めっこします。
>>6様
アリスがあまり外に出歩かない性格で良かったです。
>>7様
妖精って人間の色んな真似してるんでしょうね。
>>8様
一応シリアス部分の続きもあるのですが、サニーとルナが共依存のような関係になってしまいお蔵入りしています。
>>9様
一番変態なのがレティです。
>>10様
そこは何を喋らせるか苦労した箇所なので褒めてもらえると嬉しいです。
>>11様
妖怪のルナは露出しながら里に行ってます。サニーが勿論隠してますが変態ちっくですね。
>>謳魚様
フレンチキスです。濃厚な方の。
>>13様
スターは誰と組み合わせるか思いつきませんでした。三月精でもサニーやルナから一歩引いた感じですし。
>>14様
幻想郷最強になれば必ず。
16.かりも警部削除
キャラの個性が出てていい感じですね。
ライトな感じの百合ってことでリズムも良かった(^ ^)
個人的にはチルノがいい味だしてたなぁと思います。主役じゃないけど・・・
17.名無しの権兵衛削除
なぜチルノタグがついていないんだ…
文に大ちゃん、レティ、幽香は見かけるCPだがリグルとはss、同人でもあまり見かけんかったからうれしいが。
一番の変態は大ちゃんだろうに…