Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

魂魄妖夢は思春期である

2008/12/01 17:24:20
最終更新
サイズ
3.57KB
ページ数
1

魂魄妖夢は困っていた。
今日はお使いを頼まれ里に来ていたのだが、生憎欲しいものが見つからない。
しかし、店員に聞こうにも、聞けない事情があった。

(どどどどどうしよう)

「お客さーん、何か困りものですか?」
「へ!?は、はい!」

そこにいたのはちょっと若くてメガネをかけた見た目20歳ぐらいの男性だった。エプロンを付けているので店員に違いない。

「あ、あの・・・・・・」
「どうしました?」
「ここの、店長さんは」
「あー店長は今隣の里に出張中です」
「そうですか・・・・・・」
「店長に何か御用ですか?」
「い、いえそういう訳では」
「?では何か探し物でも?」

店員に聞かれ、黙ってしまう妖夢。

「どうしました?」
「い、いやあの」
「探しものでしたらご一緒に」
「だだだだだ駄目です!」
「え、そ、そうですか」
「駄目なんです!」
「は、はいわかりました」
「絶対駄目です!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「お客さん」
「は、はい」
「一応お伺い致しますが」
「いいいいいいえけっこうです!」
「あの、探し物のことではなく」
「いやいやいやいやいいです!いいですってば!」
「そうじゃなくて」
「でででででできますよ自分でこれぐらい!はじめてのおつかいじゃないですから!」
「・・・・・・・」
「ばばばばばばかにしないで下さいよ!見た目は子供、頭脳は大人なんですから!実は500歳行っているんですからね私は!」
「店長帰ってきてからもう一度来たらどうっすか」
「わわわわわわわなんて事を!そんなこと言ったら捕まりますよ!!」
「店長帰ってきてからもう一度来たらどうっすか」
「公的わいせ・・・・・・え?」
「店長帰ってきてからもう一度来たらどうっすか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「すみません」
「いえこちらこそ」

お互い謝り、その場は解決した。






数時間後

「店長、お客さんが探し物があるって」
「霖ちゃんご苦労様―」
「どうもっす」

店長が帰って来る。店長はいつでもゴスロリじみた服を着ていて怪しいのだが、そんな事はこの際どうでもいい。

「ててて店長!」
「あら妖夢~」
「へ?」
「?」
「なんで私の名前を・・・・・・?」

盛大にずっこける店長だった。

「き、気付かないのね」
「?」
「それで、探し物って何よ~?」

てんちょ・・・・・・もとい八雲紫はパタパタと扇を仰いでいる。

「えっと、な、なんというか」
「まあ大体想像はつくけど」
「いいいいいえ想像しないで下さいよ!!」
「で、何?何を探しているのよ」
「えと・・・・・・・」
「なあに?」
「えっと・・・・・」
「・・・・・・」

顔を赤くして下に俯く妖夢。紫はあらあら可愛いわねえ思春期で、なんて事を思っていた。
妖夢が何を探しにここまで来たのか、大体想像はついていた。しかし、ここで手助けをすれば本人のためにはならないと、半ば言い訳をしてやり過ごすことにした。

ぶっちゃけ、からかっているだけである。

「なあに?」
「ぎょ」

しかしつぎに発せられた単語は全く違うものだった。
ぎょ?ぎょって何よ。
ぎょのつく単語なんて八雲洋裁店には置いていないわよ。

「ぎょぎょぎょぎょ」

ぎょぎょぎょぎょって何!?なんのモンスターよそれ!
ここはポケモンセンターじゃないわよ!

「す、すいません噛んでしまって。その、つい」
「い、いいけど別に」

ごくりとつばを飲み、妖夢は単語を大声で発した。






「業務用女性用下着の下半身下さい!!」




「・・・・・・」





あれ?今この子何て言った?




「業務用?」
「そそそそうです業務用なんです。だって空飛ぶじゃないですか!」
「それってドロ」
「わああああああ!!い、言わないで下さいよそんな直球で!!」
「いいじゃない女性同士なんだし」
「よよよ良くないです!!良くないですって!!」
「思春期ねえ。可愛いわあ」
「ししししし思春期じゃないですっ!頭脳は大人なんです!!」
「なら言えばいいのにドロ」
「うわあああああああ!!」
「・・・・・・」
「それでっ!!どこにあるんですか!それ!」
「隣の店?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」




「冗談よ・・・・・・って妖夢!?妖夢!?ちょっと隣の店は麻雀神奈子よ!!そんなところに業務用女性用下着の下半身は売ってないわよ!!戻ってきなさい!妖夢!!」





おわり
ふとネタが沸いたので投稿しました。
たったこれだけで1時間半かかった・・・・・・。
sirokuma
コメント



1.発泡酒削除
あれ今プチに何が起こってるんですか? どういうことなの…?
それはともかく、はじめてのおつかいバリに、慌てふためく妖夢が可愛すぎてもうね。ニヤニヤしながら読ませて頂きました。
ただ、ちょっと舞台の説明が足りなくて、妖夢以外の要素に対する引き込みが弱いように感じました。
生意気言ってすみません。
2.名前を表示しない程度の能力削除
神奈子様何やってんすかww
しかし妖夢のあわてっぷりが普通に想像できたが、それ以上に慌てふためく紫を幻視したw
3.名前が無い程度の能力削除
店長に恋してるのかと思ったらwww
麻雀神奈子を想像しようとしたら、なぜか賭場で片肌脱いで丁半サイコロとか仕切ってる画が浮かんだ。
4.名前が無い程度の能力削除
妖夢可愛いですねぇ
これを紫は幽々子に教えて幽々子が妖夢をからかって
「なななな、なんで知ってるんですか!?」
ってなるんですよね
5.sirokuma削除
レス返しー。
>発泡酒様 わわわわわちょ、ほ、本家の方じゃないっすか!ありがとうございますー!地の文の少なさは今後の課題ですね。精進します。

>2様 麻雀神奈子は今年の春にリニューアルオープン致しました。

>3様 現在会員になるともれなくケロちゃんストラップがついてきます。

>4様 そそそそそんなことないですよ!え?紫様が言っていたって?わわわわそれ嘘です嘘ですってば!
     え?何?だったら今言ってみろって?いやいやいやいやそそそそんなこと口にだだだだ出せませんよ!
     え?ちょっと耳貸せって・・・・・・うわうわななななななんてことを言うんですか幽々子様!
     ここここ公的わいせつ罪でででですよ!え?もっかい?いやです、いいいやですってばアーッ!

     ってなります