今日も取材協力をお願いして霊夢さんとデートです。
私は仕事もデートに出来るのが強みですね。
今のうちにライバルと差を付けないと。
私ならではのお土産もありますし。
「あら、文じゃない。今日はどうしたの?」
「霊夢さんこんにちは。お願いがあって来ました」
「取材の手伝いかしら?良いわよ。その代わりいつものアレね」
「どうぞ。いつもの卵です」
「ありがとう。文が持ってくる卵って濃厚で美味しいのよね」
喜んで貰えて光栄です。
頑張って産んだ甲斐があります。
あぁ…霊夢さんが私の卵を…
文字通り私の一部が霊夢さんの血肉になるわけですね。
うふふ。
一心同体とはいきませんがその日も近いですね。
将来は霊夢さんに丈夫な卵を産んでもらいたいものです。
私たちの卵ですからきっと立派な子が孵ると思います。
さらに今日は他のプレゼントも持ってきたんですよ。
「いつも霊夢さんにはネタ提供でお世話になってますからね。今日は贈り物を」
「いや、それは要らない。あんたの贈り物って光り物ばっかだし。何で天狗なのに烏の習性に引っ張られてんのよ」
光り物が好きなのは女の子の習性だと思うのですが。
ま、この贈り物を見たら感激するはずです。
「そう言わずに。どうぞ」
「うわー」
何か反応が悪いですね。
今日は舶来品なのですが。
外の世界のステンレスやアルミニウムの製品を持ってきました。
これ全然錆びないんですよ?
永遠の輝きってヤツです。
「あら、これ…」
む?
霊夢さんが手にとって眺めてる物は…
「すみません。間違って変な物が混じってたみたいで」
「何言ってるのよ。これ銀製の匙じゃない。ちゃんとした物も持ってたのね」
えー。
銀ですか。
それすぐ黒ずむんですよ?
この間、椛が作ってくれたスープ入れたら器も匙も真っ黒になっちゃいましたし。
でも人の価値はそれぞれですしね。
「そんな物でよろしければ沢山差し上げますよ?」
「文って気前良いわよね」
本当に要らない物なんですが、喜んでるから良しとしましょう。
「で、今日もネタ探しを手伝えば良いのね?」
「はい。霊夢さんの勘はもはや予知能力じみてますし」
「おだてても羊羹しか出さないわよ」
「取材終わったら一緒に食べましょうか。で、今日は何か面白そうな予感しますか?」
「そうね。天界の辺りとかどうかしら」
「じゃあ私の背中に乗ってください。あっという間に着きますから」
本当はお姫様抱っこが理想的ですが胸が当たるこの体勢も中々捨てがたいです。
「流石速いわね。もう着いたの」
ありがとうございます。
こっちも胸の感触が最高でした。
いつの日か『文の方がはやーい』って言われたいですね。
「では早速天界を見て回りましょうか」
「天人くずれでも突撃取材してみる?あいつプライド高いからいきなり行かないと素の状態見られないだろうし」
ふむ。
先日の地震の件もありますし。
取材対象としては良さそうですね。
では探してみましょう。
探す事半刻、やっと見つけました。
岩陰などが多い視界の悪い場所に居ました。
ですが、これは最悪です。
「総領娘様とお呼び!」
天人が鞭を鳴らして半裸の竜宮の使いを叩いています。
これは非道い動物虐待の現行犯です!
すぐに止めさせなければ!
「待ちなさい、文」
何故止めるのです!
あれは八雲紫と同じ動物虐待です!
「何か様子がおかしくない?」
そりゃ虐待ですから。
そう思いながら見てみると確かに変です。
竜宮の使いは叩かれる度に甘い声出してます。
あれ?
しかも叩いてる部分は怪我どころか、ほとんど赤くなってすらいません。
あの鞭は派手に音が鳴るだけ?
見ると平べったいヒラヒラしたものが複数付いてる変な形ですし。
しばらくしてぐんにゃり力尽きた竜宮の使いを天人が優しく抱き起こしています。
霊夢さんと目配せし、こっそり近づきます。
会話が聞こえてきました。
「やっぱり衣玖だけよ。私の加虐心も被虐心も満足させてくれるのは。地上の奴らは全然駄目。ちっとも愛が感じられない」
「もう、天子ったら。私の前で他の女の事なんて考えないで下さいよ。意地悪なんですから」
「あら。ごめんなさい」
何なんですか、この二人。
でも面白い記事書けそうですね。
熱愛発覚の記事は人気あるんですよ。
あれ。
気付いたら霊夢さんが居ません。
「ちょっとあんた達。聞きたい事があるんだけど」
何で貴女はいきなり二人の前に出てるんですか!?
もう少し出歯亀してから取材しましょうよ!
二人が悲鳴上げてます。
天人が慌てて竜宮の使いを自分の後ろに隠しました。
「どっから現れたのよ!鬼巫女!」
何ですか、そのフレーズ。
メモして後で使いましょう。
「良いから答えなさい」
天人の後ろに隠れている竜宮の使いに話しかけているようです。
「あんた、さっき天子って呼んでたわよね?何で?」
天人が答えます。
竜宮の使いは必死で体を隠そうとしていて答えられる状況じゃないですね。
その羽衣じゃ隠すの無理だと思いますが。
「そんなの決まってるでしょ。私が衣玖と縒りを戻したからよ」
「へぇ…あんた達あの時は喧嘩してたの」
「そうよ。何か文句ある」
「もう一つ聞きたい事があるんだけど。さっき地上の奴らは全然駄目って言ってたけど、あんた達の今のプレイに関係してるの?」
「そうね。この間の件で、あんた達じゃ私の相手は務まらないってよく分かったわ。ま、感謝ぐらいしてあげる。衣玖と仲直り出来る切っ掛けにはなったし」
うお。
霊夢さんから空間が歪んで見える程の闘気が出ています。
正直、逃げたいです。
竜宮の使いが怯えて天人の脚にしがみ付いてます。
「つまりこんな流れかしら。あんたと竜宮の使いは元々恋人だけど喧嘩した。いじめられて、いじめてくれる相手を探すために地上で異変を起こした。いじめるまでは良かったけど、いじめられる方では皆が本気で殺りに来たから諦めた」
「そうよ。あんた達はソフトプレイの何たるかを全然分かってない。そんな下賎な奴らこっちから願い下げよ。天界には衣玖以外居ないって分かってたし」
「つまりあんたらの痴話喧嘩でウチの神社は潰されたのか」
闘気に殺気まで加わりました。
おウチに帰りたい。
「え?え?ひょっとして怒ってる?感謝はしてるのよ。天人が感謝するなんて名誉に思ぶべらっ!」
見事なアッパーで天人が空を舞いました。
隠れていた天人が居なくなったので半裸の竜宮の使いだけです。
「あ、愛の無い痛いのは嫌はべらっ!」
「あんたも同罪よ」
二人仲良く星になっちゃいました。
落ち着いたのか元の霊夢さんに戻ったようです。
本気で怒らせたら半端無いですね。
まだ体が震えています。
「文、帰るわよ」
「イエス!マイマスター!」
「今日は変な日だったわね…」
そうですね。
天人と竜宮の使いが日ごろからあんなプレイに興じているとは。
流石に記事には出来ません。
「ところで文、さっき『まいますたー』とか言ってたけど、どんな意味なの?」
「あれはご主人様とかそんな意味です」
早苗さんの所で見た活動写真がそんな事言ってました。
何か思わず口から出ちゃいました。
「ご主人様か…私としてはお嬢様とかの方が良いな…」
何の話でしょう?
「ちょっと待っててね。社務所に先代が使ってた道具があったはずだから」
「お嬢様」だとれみりあお嬢様と被ってしまいます。
この文は某所の有精卵並にヤバいwwwww
銀が黒ずむって砒素入りじゃないっすかww
当たるほど無いって霖之助が言ってた。
まじかwwwwwwそれはつまりあれか。
「文さまが振り向いてくれないのならいっそ…!!」ってやつかwwwwww
あかん、妄想が止まらねぇwwwwww
・・・でも烏天狗にヒ素は効くのか?
>>6
卵生少女特有のノーグロテスクカニバリズムプレイですねわかります
銀のスプーンが黒くなるって毒キノコの判別法の迷信(=幻想郷では真実)じゃ!?
椛さんさりげなく何してんのww
>1様
女王様とどちらか迷ったんですが作者の脳内ではレミリアの変な影響も受けてるって事でお嬢様にしました。
>2様
どの辺を進めましょうか?
>3様
有精卵ネタですか…ならば、このSSは「無精卵ネタ」って事で。
>4様
中世からメジャーですよね。
>5様
そういや霊夢の服は彼が作ってるんでしたね。
>6様
愛情表現です。多分。
>7様
私の中の椛は早苗さんとバター犬プレイしたがるような根性捻じ曲がったキャラです。
彼女の弾幕並に。
>8様
毒キノコ判別法(迷信)というのもあったのですね。知りませんでした。