2次ネタ使用しています。 永遠亭好きな方ごめんなさい。
また、他のネタが分かる方はかなり限定されますので、注意してください。
(30歳以上限定ネタ)
※ ※ ※
「ちょっと永琳!! 貴女天才なんでしょ!!」
「姫! 私にだって出来る事と出来ない事はあるんですよ!!」
怒号が飛び交う永遠亭の姫様の部屋。
こんな状態になって、もう2日。
偶に師匠や姫様から「お茶!」とか「お腹空いた!」と言われ、それを持って部屋に入ると、
そこはさらに地獄絵図が広がるの。
姫様が愛用している「ぱそこん」なるものの前で姫様と師匠が口論を繰り返し、
その脇では、てゐがぶっ倒れてギブアップ状態。
そして、部屋の中にはてゐと同じく死屍累々な兎達の姿が……
ああ、こんな物を厄神様から貰わなければ……
※ 厄 ※
いつものように厄を集め終わり樹海の中へ帰っていく途中だったわ。
暗い樹海の中の小道に何かが落ちていたの。
それはちょっと白い本位の大きさの箱。
でも、手触りは何かツルツルしているし、どうみても紙じゃないわよね?
それに、何か絵が描いてあるの。
人間? それとも?
それに細かい文字がたくさん羅列してあって、時々読めない文字もあったわ。
「一体これは何かしら?」
ちょっと振ってみる。
大きさの割りにはとても軽いその箱の中からは、カタカタと何か小さい物がある音がしてきたわ。
「本じゃない?」
じゃあ一体?
もしかしたら、何かとんでもない物を封印している魔道書とか?
と、とりあえず一応正体が分からない危険な物として私が預かるわ。
最悪の場合、里の人間に被害が行ってしまうかもしれないし……
私はその箱を持って家に帰ったの。
そして、すぐに私の家から奥にあるにとりのいる所へ向かったの。
こういう時は一人で悩むよりも気心しれた友人と考えた方がいいわ。
その後、その箱は私が考えていた様な悪い物ではないという事が分かったわ。
さすがにとりね!
一発でその正体が分かったのよ。
でも、正体が分かっても、それを使える場所がないの。
しばらく2人で考えたわ。
そして思い出したの!
そうよ!
にとりが言うには、永遠亭にいけば、これが使える機械があるそうよ。
そして、何とか読める文字だけで判読した結果……
どうやら、これが「げーむ」というものらしいわ。
里の子供達が遊んでいる「すごろく」とか「お手玉」の様に、何か遊ぶための物みたいね。
じゃあ、永遠亭の輝夜さんにはちょうどいいんじゃないかしら?
私はにとりに礼を言って、後日その箱を里に薬を売りに来ていた優曇華院さんへ渡したの。
楽しんでくれるとうれしいわ。
※ 優 ※
「ん? これは何かしら?」
私が姫様に厄神様から貰った物を渡したの。
「これは、姫様のぱそこんで動かせる『げーむ』という遊びのものらしいですわ」
と、一目見ただけでその箱の書いてある内容を理解した師匠。
流石です!
「じゃあ、これをぱそこんに入れればいいのね」
姫様がその白い箱から取り出したのは、一枚の黒い大きな四角形な物。
とてもペラペラで、団扇にもならないような薄さなの。
「これをぱそこんに入れればいいのね? でもどこに入れたらいいのよ?」
「姫様、これはかなり古い物ですわ。 多分こちらかと……」
そういって師匠が持ってきたのは、「5inch」と書かれた無骨な箱。
その側面に隙間があって、どうやらそこにそのペラペラの物を入れればいいらしいわ。
「んしょ! さあこれでどう!」
ガチャン! ガガガッ、ガッガッガッ!
なにかしら?
そのペラペラの物を飲み込んだ白い箱が微かに唸りを上げながら動き出したの。
その途端、その箱の中から何か引掻く様なあまりいいとは言えない音が聞こえてきたわ。
そんな音が少し続いた後で、姫様のぱそこんの画面に何か文字が浮かび上がったの。
なんて書いてあるか分からないけど、どうやら上手く出来たみたいですね。
「さて、説明書説明書!」
笑顔で姫様が厄神様から貰った白い箱の中に入っていた小さい本に目を通し始めたわ。
横から師匠も覗き込み、ルールを理解しようとしていたの。
「へぇ~、外の言葉を使うんだ」
「そうですね、これは『英語』と呼ばれる外の言葉ですね」
「私はその『英語』ってのは分からないわ」
「大丈夫ですよ、姫様。 私がなんとか分かりますので」
「さすが永琳ね」
そして、2人が画面に向かう。
そして惨劇が始まったの。
※
最初はよかったんです。
物珍しい事もあって、色々言葉を師匠から聞いて打ち込んだりして、
その打ち込んだ文に反応して出てきた言葉を永琳が訳したりして、
楽しんでいたんですよ。
でも、それも物の数分。
「ちょっと! これどうやったらここから画面が変わるのよ!」
ああ、姫様がキレ始めたわ。
「姫様、こういう時はまず周りをよく観察してから、そこから糸口を……」
「でも、なんでこんな簡単な事を受け付けてくれないのよ!!」
「きっと何かがまだ足りないのですよ! 姫様もう少し頑張りましょう!」
……数時間後……
「てゐ! てゐは居る!! ちょっと来て!!」
「はいは~い」
呼び出されたてゐは、不思議そうな顔で姫様の部屋へと入ってきたわ。
「ねぇ、てゐ! 貴女ならここをどうやって脱出するかしら?」
「へ?」
と、姫様が指をさしたぱそこんの画面に視線を送るてゐ。
そして、その横には天才の名を賭けて果敢にもその大いなる難題に挑んでいる師匠の姿があったわ。
その姿はいつもみる冷静で何事にも動じない姿ではなく、頭を掻き毟り、目を血走らせ、
指がトントンとものすごいリズムでビートを刻む、今まで見たこともない師匠の姿。
「こ、この月の頭脳とまで言われた私が……私が……」
ぱそこんのキーボードという物をカチャカチャと叩き、ひときわ大きいボタンを押す度に師匠の姿が崩れ落ちる。
「うそよ……こんなのうそよ……」
呆然とする師匠を強引にどかして、今度は姫様がぱそこんの前に座る。
「ダメね永琳! こういうのは周りにヒントがあるかもしれないって言ったのは貴女でしょ?」
そう言いながら、姫様は慣れた手つきでキーボードを叩く。
画面に映る原色をした壁や机などの単語を先に師匠から聞いておいた姫様は、
師匠が持ってきた辞書という物を使いながら、それらを調べていったの。
でも、辞書を片手に頑張った姫様も、時間が経つに連れてさっきの師匠と同じ状況に陥っていたわ。
そして、なんとかしてその部屋を出る為には画面の横にあるドアを開けないといけない事が段々と分かってきたみたいなの。
「そうよ、ドアよ! このドアさえ開ければいいのよ!!」
師匠は己が知っている「開ける」という英語の単語をすべて打ち込んでみる。
が、どれも無情にも受け付けてくれない……つまりドアは開かなかったの。
「ねぇ! じゃあ『壊す』ってのもあるんじゃないかしら?」
「ああ、そういう手もありますね、じゃあやってみますか」
姫様の提案で、今度は「壊す」の単語をすべて打ち込んでみる。
「なにかもっとダメになった様な気がしますが……」
どの単語も受け付けず、さらには画面に無情に「?」と返答され、ガックリと肩を落とし落胆の色を隠せない師匠。
「じゃあ、『押す』とか『引く』とかどうかしら?」
「ああ、なるほど! 押してダメなら引いてみなの考えですね!」
そして、また師匠が……(繰り返し)
※
「はい、お茶をお持ちしました」
「ありがと」
師匠がこんなに頑張っても無理な物は、私みたいな未熟者が手伝っても代えって足手まといになるわ。
だから、こうやってお茶やお菓子を持ってきて、少しでもこの2人がこの画面を変えれる様に手伝うしかないわ。
もうこれをはじめてどの位の時間が経ったのかしら?
いまだにこのぱそこんの画面は最初のまま。
後ろで見ている私も、そろそろこの画面に見飽きてきたわ。
頑張って師匠! 姫様!!
そして、この画面を変えてください!!
でも、画面は変わらなかったの。
ぱそこんに向かう2人の顔には、もう執念が宿っていたわ。
一人は、ゲームの分際で私を手こずらせて!!という表情。
一人は、天才と呼ばれた私がこんなゲームで躓いているなんて! という自分が天才であることへのプライドを賭けて。
「はぁ」と溜息を付き、外を見るとさっきまで明るかった外はもうすっかり夜の闇に覆われていたわ。
でも2人のテンションは変わらない。
師匠の指示で私とてゐの2人で交代でお茶やお菓子を持ってくる役になったの。
じゃあてゐ、私は先に休ませて貰うわね。
起きたら交代しましょう。
画面を見続けていた私は、少し疲れた目を労わる様にすぐに眠りに落ちて行ったわ。
※ 翌朝 ※
「ふわぁ~あ、よく寝たわ」
起きてすぐに思い出したわ。
あのゲームの画面は変わったのかしら?
それにてゐもきっと疲れているはずよ。
早く行って交代してあげないと。
軽く朝食を摂り、急いで姫様の部屋へと向かったわ。
「おはようござ……ちょっ!!」
挨拶をして、頭を上げた先に見えた姫様の部屋の中は……
間違いなく徹夜したとしか思えない2人の姿が……
ああ、てゐが白目を剥いて倒れている!!!
周りには、お菓子の袋が散乱していて、なにか「もにたー」っていう画面が映っている機械が少し傷だらけになっているような……
「……あ、うどんげ……おはよう……」
どうしたんですか! そんな人生に疲れた様な目の下にクマを作った師匠なんて見たことがないですよ!!
「負けないわ……私は負けないっ!!」
師匠に比べてまだテンションが幾分か高い姫様はその「もにたー」と呼ばれる物を両手で掴み、ガタガタと揺らしていたわ。
「姫様……それでは『もにたー』が壊れてしまいますよ」
「そうだったわ……ちょっと興奮してたわ」
姫様の手を離れた「もにたー」に映っている画面は……昨日と変わっていなかったわ。
無機質で直線を多用した部屋の様な物が映っている画面。
『……まだここなんだ……』
私も落胆したわ。
ああ、私もこの床で白目を剥いて倒れているてゐの様になりたいわ。
そうなればどんなに楽な事でしょう……
「さあ、もう一度チャレンジよ!!」
テンションの高い姫様がまたぱそこんに向かう。
「きっとこうよ! なにか暗号とかがあるのよ! 『シ=シ』とか打ち込むのよ!!」
「姫様、やはりここは『マツ』と8回やってみるのがいいのかと」
「いや、3D眼鏡を外して、道具箱の中のドライバーを使ってネジを外すのよ!!」
「いやいや、持っている下着を着て、目の前にいる暗殺者を笑い殺すんですよ!!」
「いや、バケツの中のりんごを象に食べさせて、中のスコップを取るのよ!」
「服を脱がせて痣をしらべるんですよ! それが犯人です!!」
い、一体何の話をしているのかしら?
2人は異常なテンションのままぱそこんへ向かい、色々な言葉を打ち込んで行ったわ。
でも、いつまで経っても画面が変わらない。
どの位経ったのかしら?
師匠の動きがピタリと止まったの。
「永琳?」
「師匠?」
私と姫様の問いかけにも師匠は、まったく動かない。
しばらくすると、何かブツブツとしゃべっているのが分かったの。
耳を澄ましてその言葉を聴いてみたの。
「ザッ……ザッ……ザッ……ザッ……ザッ……」
師匠の様子がおかしい!!
師匠!!! しっかりしてください!!
私が師匠の肩を掴もうとした時だったわ。
「ザカリテ!!!」
と大声で叫んだ師匠は、そのまま後ろに倒れたの。
てゐと同じく、白目を剥いて……
ああ、師匠!!!
「チッ、じゃあうどんげ! 貴女がいまから永琳の代わりに頑張るのよ!」
「ええっ~!!」
だ、誰かぁ!! 助けてくださ~い!!!
※ 厄 ※
先日、永遠亭の優曇華院さんに渡したゲームでみなさんは楽しんでいるかしら?
なにか良い事をした後は、やっぱり気分がいいわね。
そう思いながら、今日も厄を集め終わり家に帰ろうとしていた時よ。
妖怪の樹海の中に一枚の紙が落ちていたの。
何かのメモかしら?
ピラッとその紙を捲ってみると、何かの言葉が書かれていたの。
私には読めないけど、これは一体何かしら?
「unlock door」
何かの暗号かしら?
まあ、いいわ。
でもゴミのポイ捨てはいけないわ。
そう思い、私はその紙を捨てる為に家に持って帰ったの。
しかし、このネタに厄神サマを絡ませてくる苦有楽有さんに不変の愛を感じました。
永琳のアイデンティティが失われた瞬間ですかね、ザカリテww
「歳の差という越えられない壁(~ジェネレーション・ギャップ~)」が、知識を「妨害(ジャミング)」している。なんというザマだ。すっかり「WindowsXP(二次妄想加速装置)」や「PSP(携帯型現代視覚兵器)」に依存している。
・・・ネタがわからなかったが楽しかったというブザマな事を厨二病のようにまくし立ててみた。
古き時代の(それこそ3、40年前くらいか?)アドベンチャーゲームは
コマンド式ではなく、わざわざプレイヤーがとる行動を入力して
ゲームを進めるタイプだったんですね。確かに知らないと辛い。
しかしこれは英語版なのかな…unlock doorとは。日本語に
直すと『アケル カギ』または『カイジョウ ドア』かなぁ(入力の
しかたは大体こんな感じ)。
おっさんパワー全開w
>欠片の屑様
どんな話でも雛は絡む。 それが私のデフォルトw。
>Unknown様
すべてパソコンのゲームですよ~
でも約30年位前のですがw。
>3様
ネタが分かる人は本当に少ないかと……
「ベーマガ」と聞いて、ビクッと反応する人でしたら、よくネタ元が分かるかと……
>名前など無い…お前と同じだ様
ネタ元になったゲームは当初から英語入力のゲームでした。
でも台詞とかは日本語なのにw(でもすべてカタカナでしたが)
当時は、舞台が日本でも入力は英語というゲームが多かったですね。
おかげで英語の授業でそれが役に立った事が数回……
というか、ネタバレしておかないと、何がなんだか……なのでw
でも、「そーなのか」と気分になったww
でもまだギリギリ10代ですw
それだけはわかる
今逆にこういうゲーム出したらどんな反応来るかなー?
似たようなもので日本語はやったことがあるけど入力方式が英語だとなおさら苦労しそうだw
>時空や空間を翔る程度の能力 様
分からない人には、本当にチンプンカンプンなお話ですw。
>7様
10代でザカリテがお分かりに!!
あのBディスクのおまけゲームをご存知とはw。
>8様
開始早々に「脱げ」と打ち込んだ事がある人は多いはずですw。
出前で、とんでもないメニューを注文した人も多いはずですw。
>無名様
メモリの関係上、どうしても不条理になってしまう部分が多くありましたね。
当時は攻略本が数多く出ていたと記憶しています。
今販売したら、どうなるんでしょうか?? 興味がありますね。
>名前を表示しない程度の能力様
辞書を片手に、それらしい単語を片っ端から……
でも、「取る」にしても「Get」はOkで「Take」はダメという場合もあったりして、
文字を打ち込むのにも頭を使いましたね。
たまに昔のゲームをプレイすると、当時を思い出して懐かしくなります。