Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方で遊戯王23 『幽々子の勝手』

2008/11/20 23:43:14
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注意:前回の続きです。
   割と普通にデュエルします。ネタ成分低め。
   ルールが分かる方でないときついです。















永琳 「・・・・・・」

輝夜 「永琳。どうしたの? もうすぐカウントダウンよ」

永琳 「いえ・・・・・・雲が晴れないなと思いまして。東風谷さんの術法はすでに解いてあるのに」

永琳 「(それにあの幻月・・・・・・不吉ね)」

輝夜 「まだ少し残ってるけど、もうだいぶ晴れたじゃない。
    だいたい、もともと今夜は曇りだったんじゃないの? 
    そんなことより、時間よ」

永琳 「・・・・・・わかりました。
    57・・・・・・58・・・・・・59・・・・・・・・・・・・0時です」

輝夜 「よし、時は満ちたわ。これより決勝本選、準決勝戦を始めます!」

萃香 「いよっ、待ってました~」

神奈子「もう決勝でもなんでも始めちゃいなさいよ~。時は金なりよ~」

霊夢 「ちょっと、酔っ払うの早すぎよ。ねえあんた、こいつなんとかしてよ」

早苗 「ほっときゃいいんですよ、ほっときゃ。どうせ縄焼かれて自棄になってるだけなんですから。
    飲まなきゃやってられないんでしょうよ。
    あ、このめんたいもおいしいですね。残ったら持って帰っていいですか?
    蛙のエサにしたいんですけど」

霊夢 「あんたも自由な奴になったわね・・・・・・」

にとり「おら、魔理沙ぁ~! そんな奴ら、ぎったんぎたんにしちゃえ~!」

魔理沙「やれやれ。あいつら、もう完璧にギャラリーに徹する気だな。
    騒ぐのはいいが、マナーぐらい弁えてほしいもんだぜ」

アリス「あら、別にいいじゃない。観客が多くて困ることなんか無いわ。
   わたしたちの実力を、存分に見せつけてやるまでよ」

レミ 「見せつけられる、の間違いじゃなくて? 
   そのためにわざわざお膳立てまでして、あなたたちとの決勝の場を用意してあげたのよ」

パチェ「そうね。あれからどれだけ腕を上げたか、楽しみにしてるわ」

幽々子「もう、もう決勝の話なんて、気が早いわね。
    その前に巨大で絶対に越えられない壁が立ち塞がっていると知りながら」

妖夢 「そうですね。幽々子様はともかく、あの人は文字通り巨大になれますし」

萃香 「わたしのことかい? ウイスキー!」

藍  「お、お願いですからもう飲まない方が・・・・・・・・・・・・」

輝夜 「では、この8名で二次トーナメントを開始するわ。まずはチーム金髪と、チーム幽々白書。前に進み出なさい!」

アリス「未だにチーム名は気に食わないけど、まあいいわ」

魔理沙「準決勝の相手はお前らだったな。
    まさか亡霊とデュエルすることになるとは、思ってもみなかったぜ。
    カードの代わりに霊夢のお札でも持ってくりゃよかったか?」

妖夢 「・・・・・・っ! 霧雨魔理沙!」

幽々子「落ち着きなさい、妖夢」

妖夢 「! 幽々子様。しかし・・・・・・」

幽々子「虚栄は弱き心の裏返し。それを真に受ける必要は無くてよ。
    あなたは下がっていなさい」

妖夢 「・・・・・・幽々子様? 
    まさか、先にいかれるのですか? 御身自ら・・・・・・」

幽々子「あら、別に大将が後じゃなきゃいけないって決まりはないわ。
    お風呂はもう入ってきたしね。なら体がホカホカのうちに、やっておきたいじゃない」

妖夢 「そんな、卓球じゃないんですから・・・・・・」

幽々子「それに、何も知らない人間には教えてやりたくなるでしょ。
    真の恐怖の意味をね・・・・・・うふふふふ」

魔理沙「ご指名だな。わたしが行く」

アリス「魔理沙。・・・・・・大丈夫なの? 
   一回戦のあいつの試合見たでしょう。
   あの妖気、正面から相対したら最悪命すら落としかねないわ」

魔理沙「たかがカードゲームで死にたくはないもんだけどな。
    だいたい、先に挑発したのはわたしだ。
    それなのに、相手が向かってきてからおいそれと背中を向けるほど、
    わたしは腰抜けじゃないつもりだぜ?」

アリス「・・・・・・わかったわ。まあ、あんたに口出しすること自体徒労ね。
   存分にやってきなさい」

魔理沙「さあて、そういうわけだ。さっさと始めようぜ。
    前から思ってたが、死人はホイホイこっちの世界に来るべきじゃないな。
    今すぐ冥界に送り返してやる」

幽々子「うふふ、虚勢下手なのは相変わらずね」

魔理沙「・・・・・・なんだと?」

幽々子「あなたは心の底では、誰よりも死を恐れている。現実主義者な人間だからね。
    でも本当に恐ろしいのは、夭折などではない。
    死よりも恐怖すべき無為なる生があることを、教えてあげましょう」








 魔理沙【ドラゴン・アシンメトリー】LP8000

                  VS

                  幽々子【THE 君死にたもうことなかれ】LP8000





魔理沙「わたしの先攻だ! ドロー!」

魔理沙「モンスターを裏守備でセット。ターンを終了するぜ」

幽々子「召喚よ。おいでなさい、馬頭鬼」


《馬頭鬼(めずき)/Mezuki》 †
効果モンスター
星4/地属性/アンデット族/攻1700/守 800
墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
自分の墓地からアンデット族モンスター1体を特殊召喚する。


幽々子「馬頭鬼で裏守備に攻撃しましょう」

魔理沙「ドル・ドラだぜ。破壊され、墓地に置かれる」


《ドル・ドラ/Twin-Headed Behemoth》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/風属性/ドラゴン族/攻1500/守1200
このカードがフィールド上で破壊され墓地に送られた場合、
エンドフェイズにこのカードの攻撃力・守備力はそれぞれ
1000ポイントになって特殊召喚される。
この効果はデュエル中一度しか使用できない。


幽々子「あなたは伏せカードは無かったわよね。ならわたしもカードは伏せないわ。
    フィアーにいきましょう。うふふふふ・・・・・・」

魔理沙「それをいうならフェアーだぜ。エンドフェイズにドルドラの効果発動。攻守を1000にして、守備表示で特殊召喚する」



魔理沙 LP8000:手札5:ドルドラ(攻守1000)
幽々子 LP8000:手札5:馬頭鬼



輝夜 「・・・・・・ビキビキ。こいつら・・・・・・わたしの許可も無しに勝手に始めよってからに」

紫  「いいじゃないの、真剣勝負に第三者の合図など必要無いものよ。藍」

藍  「は」

紫  「幽々子が多少本気になるのであれば、結果に関わらず相手はただでは済まない。
   幽々子の能力の前では、人の本質が否応無しにさらけ出される。
   面白いものが見れるかもしれないわよ。括目しておきなさい」

藍  「(人の本質、か・・・・・・確かに)」

藍  「(しかし、紫様はそれでよろしいのだろうか。
   魔理沙が敗れるとしても、もし万一の事があれば、紫様の計画は・・・・・・)」

藍  「(いや、それすらも計略の内ということか。
   いずれにせよ、わたし如きにこの方の真意など・・・・・・)」

魔理沙「ドローだ! わたしは場のドルドラをリリース。来い、マテリアルドラゴン!」


《マテリアルドラゴン/Prime Material Dragon》 †
効果モンスター
星6/光属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
ライフポイントにダメージを与える効果は、ライフポイントを回復する効果になる。
また、「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つ
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、
手札を1枚墓地へ送る事でその発動を無効にし破壊する。


魔理沙「マテリアルドラゴンは、カード効果で破壊することはできないぜ。
    馬頭鬼に攻撃! マテリアル・マスタースパーク!」

幽々子「喜んで破壊されましょう」LP8000→7300

アリス「(馬頭鬼は墓地で効果が発動するカード・・・・・・こ
   の展開も、あいつにとっては望むところってわけか)」

アリス「(でも、その余裕こそがつけいる隙。
   うちの魔理沙をあんまり甘くみると、火傷じゃすまないんだから。ふふふ)」

魔理沙「カードを1枚伏せて、ターンエンドだぜ」



魔理沙 LP8000:手札4:マテドラ、伏せ1
幽々子 LP7300:手札5:無し



幽々子「ドローしましょう」

幽々子「ふふふ、遊んであげようかしら。マンモス・ゾンビを召喚するわ。そして強制転移を発動」


《マンモス・ゾンビ》 †
効果モンスター
星4/地属性/アンデット族/攻1900/守 0
自分の墓地にアンデット族モンスターが存在しない場合、このカードを破壊する。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが破壊された場合、
その時のコントローラーにこのカードの元々の攻撃力分のダメージを与える。


《強制転移(きょうせいてんい)/Creature Swap》 †
通常魔法
お互いに自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、
そのモンスターのコントロールを入れ替える。
そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。


霊夢 「あれは・・・・・・どういうこと?」

パチェ「マンモスゾンビはコントローラーの墓地にアンデット族がいなければ自壊する。すなわち強制転移でコントロールを入れ替えられれば、魔理沙はモンスターを相手に一方的に奪われる上に効果でダメージまで受けてしまうのよ。ついでに奪われたモンスターでダイレクトアタックまでされるわね」

咲夜 「それって・・・・・・かなり凶悪なんじゃ」

魔理沙「ふん、わたしをその辺の毛玉と一緒にするなよ。
    アンデットデッキの転移ぐらい読めているぜ。
    チェーンして速攻魔法発動。スケープ・ゴートだ」


《スケープ・ゴート/Scapegoat》 †
速攻魔法(制限カード)
このカードを発動する場合、自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分フィールド上に「羊トークン」(獣族・地・星1・攻/守0)を
4体守備表示で特殊召喚する。(生け贄召喚のための生け贄にはできない)


魔理沙「羊トークン4体を特殊召喚。強制転移でコントロールを相手に渡す対象は、そのコントローラーが選ぶ事ができる。羊トークンを一匹くれてやるぜ」

幽々子「マンモスゾンビとトークンを交換ね。
    マンモスゾンビはあなたのフィールドに移った瞬間、自身の効果で破壊されるわ。
    そして破壊された時、誘発効果発動。その攻撃力分ダメージを受けてもらうわよ」

魔理沙「・・・・・・だが! わたしの場にはマテリアルドラゴンがいる。
    こいつの永続効果で、ダメージを受ける効果はそのままライフが回復する効果になるぜ」
    LP8000→9900

文  「ほほう、うまくかわしましたね。しかも相手の効果を逆用するとは」

神奈子「準決勝だしねぇ。これぐらいやってもらわなきゃ、あそこに立つ資格なんて無いわ」

輝夜 「あ~また喉渇いてきた。神奈子。お茶」

神奈子「あ、はい~。ただいま~(・・・・・・やっぱりおとなしく家でテレビから見てればよかったわ)」

妖夢 「くっ。スケゴを伏せてたなんて、勘のいいやつめ」

幽々子「あら妖夢、違うわ。偶然ではなく、蓋然、よ。ターンエンド」



魔理沙 LP9900:手札4:マテドラ、羊トークン3
幽々子 LP7300:手札4:羊トークン



魔理沙「(アンデットは一瞬で形勢を逆転する展開力を持っている・・・・・・・・・・・・
    大量展開される前に、このまま速攻で押し切るぜ!)」

魔理沙「ドロー! 仮面竜を召喚。仮面竜で、羊トークンを攻撃だ!」


《仮面竜(マスクド・ドラゴン)/Masked Dragon》 †
効果モンスター
星3/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地に送られた時、
デッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
その後デッキをシャッフルする。


幽々子「破壊よ」

魔理沙「ならマテリアルドラゴンでダイレクトアタックだぜ」

幽々子「やん。痛い痛い。痛くて死んじゃうわ」LP7300→4900

魔理沙「死ねるもんなら死んでほしいぜ。ターンエンドだ」



魔理沙 LP9900:手札4:マテドラ、仮面竜、羊トークン3
幽々子 LP4900:手札4:無し



霊夢 「なんだ。魔理沙、結構余裕そうじゃない。
    相手が幽々子だから、かなり不安だったけど・・・・・・」

紫  「あら。その割にはあんまり余裕が無さそうよ、あなたのお友達。
    これはどういうことかしらねぇ、くすくす」

幽々子「・・・・・・恐怖が、怯えた心がより強い影を映し出す。
    そんなに怖い? このわたしが・・・・・・」

魔理沙「ああん? 何で今さら、お前みたいなのほほんを怖がんなきゃならないんだよ」

幽々子「手が震えていてよ。自分で気づいてないはずはないと思うけど」

魔理沙「くっ・・・・・・。だ、だってそりゃお前。そんなに背中に妖気出しまくってたらびびるぜ」

アリス「確かに。目に見えるくらいの妖気が幽々子から迸っている・・・・・・
   寒気がするほどだわ。てか審判、あれは反則じゃないの?」

輝夜 「別にいいんじゃない? なにも今とって食おうってわけじゃないんだろうし」

咲夜 「だからといってあの禍々しさは・・・・・・・・・・・・普通の人間だったら浴びただけで死んでますよ」

萃香 「ん~、心地よい妖気だねぇ。酒が進みそうだよ。ねえ、あんたもそう思わない?」

早苗 「え? ええ。そうですね・・・・・・(それよりこの人酒臭いのよ・・・・・・)」

幽々子「まあいいわ。この妖気は引っ込めてあげましょう。
    わたしは、手札からおろかな埋葬を発動」


《おろかな埋葬(まいそう)/Foolish Burial》 †
通常魔法(準制限カード)
自分のデッキからモンスター1体を選択して墓地へ送る。
その後デッキをシャッフルする。


幽々子「ゴブリンゾンビを墓地に送るわ。さらに手札から、ゾンビ・マスターを召喚」


《ゾンビ・マスター/Zombie Master》 †
効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1800/守 0
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
手札のモンスターカード1枚を墓地に送る事で、
自分または相手の墓地に存在するレベル4以下のアンデット族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


魔理沙「(・・・・・・くっ、きたな。ゾンマスが)」

幽々子「ゾンビマスターの起動効果発動。
    手札の絶望を墓地に捨てることで、墓地のゴブリンゾンビを蘇生。
    さらに手札から、火車を特殊召喚」


《火車(かしゃ)》 †
効果モンスター
星8/地属性/アンデット族/攻 ?/守1000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上にアンデット族モンスターが
表側表示で2体以上存在する場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚に成功した時、
フィールド上に存在するこのカード以外のモンスターを全てデッキに戻す。
このカードの攻撃力は、この効果でデッキに戻した
アンデット族モンスターの数×1000ポイントになる。


魔理沙「(何!?)」

霊夢 「い、いきなり最上級ですって!?」

パチェ「アンデットの利点は際限無い墓地からの蘇生と、上級モンスターの特殊召喚の簡易さ。
   最上級でもあんなにポンと出てくるのは、あのデッキくらいのものね」

咲夜 「でも火には弱い・・・・・・んですよね?」

パチェ「まあ、ありていには」

鈴仙 「(あのモンスターがすでに燃えてるじゃない・・・・・・)」

幽々子「火車の誘発効果発動よ。
    特殊召喚した時、フィールドのこれ以外のカードを全てデッキに戻す。・・・・・・冥界入口」

魔理沙「・・・・・・とんでもない効果だな。
    マテリアルドラゴンと仮面竜はデッキに戻し、トークンは破壊される」

幽々子「火車はデッキに戻したアンデット族の数だけ攻撃力を上げるわ。
    よって攻撃力は2000よ。魔理沙にダイレクトアタックしましょう」

魔理沙 LP9900→7900

幽々子「ふふふ。天狗の鼻は、重くなりすぎないうちに折ってやらないとね。
    カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」


魔理沙 LP7900:手札4:無し
幽々子 LP4900:手札1:火車(攻1000)、伏せ1



アリス「(フィールドは逆転されたけど・・・・・・今あいつの手札は少ない。
   ここで切り返せばこのまま押し切れるわ!)
   魔理沙!」

魔理沙「わかってるぜ。このターンであのモンスターを倒す! ドロー!」

魔理沙「手札から、バイス・ドラゴンを特殊召喚!」


《バイス・ドラゴン》 †
効果モンスター
星5/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守2400
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したこのカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。


鈴仙 「特殊召喚ですって!?」

永琳 「あのカードは相手の場にだけモンスターがいる場合、特殊召喚にできるのよ」

輝夜 「攻守は半分になるけど、リリースして上級モンスターを召喚すれば問題ないってことね」

魔理沙「Exactryだぜ。わたしは、場のバイス・ドラゴンをリリースし・・・・・・」

幽々子「おっと、待ってもらおうかしら。
    バイス・ドラゴンの特殊召喚に対して、わたしのリバースカードが発動しているわ」

魔理沙「何?」

にとり「何でしょう・・・・・・攻撃力は半分になっているから、奈落の落とし穴は発動できないはず」

幽々子「正解はこれよ。終焉の地」


《終焉(しゅうえん)の地(ち)/Demise of the Land》 †
速攻魔法
相手がモンスターの特殊召喚に成功した時に発動する事ができる。
自分のデッキからフィールド魔法カードを1枚選択して発動する。


咲夜 「終焉の地ですって!?」

レミ 「相変わらずあの亡霊の行動は予測不能ね」

パチェ「でも、ここで終焉の地ということは、デッキから発動するカードは・・・・・・」

幽々子「一足早く、わたしの故郷を観光させてあげるわ。
    フィールド魔法発動、アンデットワールド!!」


《アンデットワールド》 †
フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上及び墓地に存在する全てのモンスターをアンデット族として扱う。
また、このカードがフィールド上に存在する限り
アンデット族以外のモンスターのアドバンス召喚をする事はできない。


魔理沙「(・・・・・・こ、このカードは!)」

霊夢 「な、何!? まわりの風景が変わっていく・・・・・・」

幽々子「特別サービスで、演出も加えてあげたわ。
    ここはわたしが真の力を発揮せし場所、冥界。
    あなたの魂を残らず喰い尽してさしあげましょう」

鈴仙 「ここが冥界。アンデットの住処か・・・・・・・・・・・・気持ち悪いなぁ。
    やっぱり死んだらここに来なきゃならないんですかね?」

永琳 「まあ、あなたは今のとこ地獄行き確定らしいしね。
    たしか花の異変で閻魔様がそう仰ってたじゃない」

鈴仙 「えええええええ。やっぱりそうなんですか。
    嫌ですよぁ、わたし。死ぬのはいいけど地獄には行きたくないです」

永琳 「ならあなたも不老不死になる? いろいろ不便よ、この体は」

鈴仙 「う、う~ん。使うなら、もう少し背が伸びてからがいいかな・・・・・・(あと胸も・・・・・・)」

輝夜 「そんなことはどうでもいいとして、肝心のあのカードの効果の方はどうなの? 永琳」

鈴仙 「(そんなこと・・・・・・)」

永琳 「悪質の一語に尽きます。
    まずあのフィールドがある限り、アンデット以外のアドバンス召喚はできない。
    つまりドラゴン族主体の魔理沙は、上級モンスターの召喚が封じられるとして間違いないです」

輝夜 「てことは・・・・・・あの亡霊は、魔理沙のバイスドラゴンでアドバンス召喚してくると見越して、
    あのカードを発動させたわけか。やるわね」

永琳 「はい。しかしそれよりも厄介な効果が、場・墓地のモンスターカードは
    全てアンデット族になってしまうということ・・・・・・」

アリス「(まずいわね・・・・・・・・・・・・魔理沙のドラゴン族は墓地依存の高いデッキ。
   墓地のカードにまで効果が及ぶということは、
   魔理沙のスタクラや龍の鏡からのF・G・Dは無力化されたも同然。
   主力であるダメドは、特殊召喚すらできない。
   さらにアドバンス召喚まで封じられたとあっては・・・・・・)」

魔理沙「心配は無用だぜ、アリス」

アリス「お?」

魔理沙「アンデットワールドを出されたくらいで、参ったを言うわたしじゃない。
    なぜならこの新しいデッキは、更なる未来を目指すためのデッキだからな」

幽々子「うふふ・・・・・・未来、ときましたか。今のあなたには最も無縁な言葉ね。
    命尽きれば未来も尽きる。冥界に誘われた今、あなたは涅槃を抱いて眠るだけよ」

魔理沙「そいつはどうかな? わたしの光で、死の運命すらも切り拓く! 
    まずは装備魔法だ。シンクロ・ヒーロー!」


《シンクロ・ヒーロー/Synchro Boost》 †
装備魔法
装備モンスターのレベルを1つ上げ、攻撃力は500ポイントアップする。


霊夢 「レベルを・・・・・・上げたですって?」

魔理沙「バイス・ドラゴンに装備し、攻撃力とレベルを上昇させる。これでお膳立ては整ったな」

魔理沙「いくぜ! わたしは手札から、炎龍を召喚!」


《炎龍(マグナ・ドラゴ)/Magna Drago》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守 600
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与える度に、
このカードの攻撃力は200ポイントアップする。


幽々子「!」

咲夜 「・・・・・・チューナーモンスター! ということは・・・・・・」

魔理沙「レベル6、バイス・ドラゴンに、レベル2、炎龍をチューニング! 
    集いし星が、新たなる力を呼び起こすぜ!」

魔理沙「光差す道となれ! シンクロ召喚! 出でよ、スターダスト・ドラゴン!!」


《スターダスト・ドラゴン/Stardust Dragon》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「フィールド上のカードを破壊する効果」を持つ
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、
このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。
この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、この効果を発動するためにリリースされ
墓地に存在するこのカードを、自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


鈴仙 「な・・・・・・シンクロ召喚ですって!?」

妖夢 「・・・・・・スターダスト・ドラゴンか!」

霊夢 「な、何!? あの白いカード・・・・・・」

パチェ「シンクロモンスターよ。
   コストとして、チューナーを含む場のモンスターのレベルの合計が同じ時、
   それらを墓地に送ることでエクストラデッキからシンクロ召喚ができるわ。
   遅ればせながら、ようやくこのSSにも登場してくれたわね」

咲夜 「もちろんシンクロ召喚はアドバンス召喚とは違うから、
    アンデットワールドがあってもモンスターを出す事が可能。魔理沙のくせに見事ですわ」

魔理沙「くせにってのは余計だぜ。
    スターダスト・ドラゴンは、さっきのマテリアルドラゴン以上の攻撃力、破壊耐性を持っている。
    わたしのフェイバリットカードだ。倒せるもんなら倒してみな。
    火車に攻撃! スターダスト・レヴァリエ!!」

幽々子「ふふふ、暴れてくれるわねぇ。いつか来た時に、仲間たちに歓迎されなくてよ」
    LP4900→4400

魔理沙「生まれてこの方善人で通ってるわたしが、地獄なんかに行くはずがないぜ。
    生還の宝札を発動し、ターン終了だ」


《生還(せいかん)の宝札(ほうさつ)/Card of Safe Return》 †
永続魔法(準制限カード)
自分の墓地に存在するモンスターが特殊召喚に成功した時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。



魔理沙 LP7900:手札1:星屑
幽々子 LP4400:手札1:アンワ



幽々子「知らないの? 嘘をつくと問答無用で地獄行きなのよ。ドロー」

幽々子「モンスターを裏守備でセット。ターン終了よ」

魔理沙「ようやく防御にまわってくれたな。ドローする」

幽々子「防御? それは違うわね。攻撃は最大の防御って言葉、知ってる?」

魔理沙「そりゃ知ってるが、この場合は当てはまらないだろ」

幽々子「いいえ。わたしが言いたいのは、その言葉は間違いだということ。
    万事において究極の状態とは、自然体なのよ。
    今のわたしの手だって、流水が下に流るるが如く、万物の事象に沿って浮動したまでのこと。
    最善の道は自らの意思ではなく、目前の標に依るべきものなのよ。
    まあ、単細胞で直進しかできないあなたには、到底無理な芸当でしょうけど」

魔理沙「道理的って言ってほしいもんだな。スターダストドラゴンで、その裏守備に攻撃だ!」

幽々子「その道理というものこそ最も危ない地点だと、どうしていつまでたっても気づかないのかしら。
    これはピラミッドタートルよ。破壊され墓地に送られたことで、誘発効果発動。
    デッキから、ゴブリンゾンビを守備表示で特殊召喚」


《ピラミッド・タートル/Pyramid Turtle》 †
効果モンスター
星4/地属性/アンデット族/攻1200/守1400
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから守備力2000以下のアンデット族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


魔理沙「ピラタだったか。だが、呼び出したのがゴブゾンじゃびびる必要はないぜ。
    モンスターを裏守備でセット。カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」



魔理沙 LP7900:手札0:星屑、裏守備、宝札、伏せ1
幽々子 LP4400:手札1:ゴブゾン、アンワ



幽々子「ふふふ。ドロー」

幽々子「引いたわね。抹殺の使途よ。その裏守備を破壊し、除外するわ」


《抹殺(まっさつ)の使徒(しと)/Nobleman of Crossout》 †
通常魔法(準制限カード)
裏側表示のモンスター1体を破壊しゲームから除外する。
もしそれがリバース効果モンスターだった場合お互いのデッキを確認し、
破壊したモンスターと同名カードを全てゲームから除外する。
その後デッキをシャッフルする。


魔理沙「はん、効くわけがないぜ。スターダストドラゴンの誘発即時効果発動! 
    このカードをリリースすることで、そのカードの効果を無効にする。
    そしてスターダストは、エンドフェイズに墓地から特殊召喚されるぜ」

早苗 「そして復活時に生還の宝札でドローもできる。
    みすみす相手にアドを与えるとは・・・・・・・・・・・・
    あの幽霊の方は本当に準決勝に上がるほどの実力を持っているのですか?」

紫  「幽々子の事? まああいつは、右を見ながら左を見てるような奴だからねぇ」

霊夢 「どういう意味よ」

紫  「悩ましいわね、こんな簡単な謎かけもわからないなんて。
   死角が無い、という意味よ」

幽々子「もう。紫にそんなこと言われると、逆にけなされてる気分だわ。
    わたしは手札から、ゾンビキャリアを召喚」


《ゾンビキャリア》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/アンデット族/攻 400/守 200
手札を1枚デッキの一番上に戻して発動する。
墓地に存在するこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。


魔理沙「(・・・・・・あいつもチューナーだと!?)」

幽々子「あら、自分だけの特権だとでも思った? 
    シンクロ召喚は、何もあなた達主人公組に許された行為じゃなくてよ・・・・・・」

幽々子「場のゴブリンゾンビにゾンビキャリアをチューニングしましょう。
    シンクロ召喚・・・・・・現れなさい、デスカイザー・ドラゴン」


《デスカイザー・ドラゴン》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/炎属性/アンデット族/攻2400/守1500
「ゾンビキャリア」+チューナー以外のアンデット族モンスター1体以上
このカードが特殊召喚に成功した時、
相手の墓地に存在するアンデット族モンスター1体を選択し、
攻撃表示で自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時そのモンスターを破壊する。


霊夢 「っ! 幽々子もシンクロ召喚!?」

神奈子「ふぅん、なるほどね。あいつの狙いは・・・・・・」

幽々子「優先権を行使よ。
    ゴブリンゾンビの効果にチェーンし、デスカイザー・ドラゴンの誘発効果発動。
    相手の墓地のアンデット族を、わたしの場に特殊召喚できる・・・・・・」

咲夜 「? 相手の墓地といっても、魔理沙はドラゴン族しか・・・・・・」

パチェ「いいえ。アンデットワールドの効果で、魔理沙の墓地のモンスターも、
   全てアンデット族になっているのよ」

咲夜 「!? ということは、幽々子の狙いはスターダストドラゴンの蘇生!」

レミ 「スターダストドラゴンが自身の効果で復活するには、タイムラグがある。
   そこをついてきたわけか。ふふふ、面白いじゃない」

幽々子「大蠍の赤い心臓、アンタレスが燃えているわ・・・・・・。
    天に燃ゆるスコーピオンの火の心臓よ、わが従僕にかりそめの命を与えるべし・・・・・・。
    亡者となって復活しなさい、スターダスト・ドラゴン」

魔理沙「(く・・・・・・わたしのスターダストが)」

幽々子「さらにゴブゾンの効果で、デッキから馬頭鬼を手札に。
    タイミングを逃しているから、生還の宝札の効果は使えないわよ。お生憎ね」

にとり「ぬぬぬ、なんて方ですか。相手の宝札にまで対応するなんて」

文  「何を今さら。あなたも今のうちに、あの人にゴマすっときなさい。
   地獄に行ってから優遇されるかもしれないわよ」

にとり「いや地獄なんか行きたくないですし・・・・・・」

幽々子「魂だけなら、いつでも歓迎するわよ。
    バトルフェイズ。デスカイザードラゴンで、その裏守備に攻撃」

魔理沙「メタポだぜ。リバース効果発動。お互い5枚ドローだ」


《メタモルポット/Morphing Jar》 †
効果モンスター(制限カード)
星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600
リバース:自分と相手の手札を全て捨てる。
その後、お互いはそれぞれ自分のデッキからカードを5枚ドローする。


幽々子「でもこれでモンスターはいない。亡者となったスターダストでダイレクトアタックよ」

魔理沙「うう・・・・・・」LP7900→5400

幽々子「わたしの手札も、おかげさまで整ったわ。カードを1枚伏せて、ターン終了」



魔理沙 LP5400:手札5:宝札、伏せ1
幽々子 LP4400:手札4:デスカイザー、星屑、アンワ、伏せ1



咲夜 「メタポの効果で、状況はイーブンに戻りましたね。
    それに、ライフでは魔理沙の方が上・・・・・・」

レミ 「イーブン? 本当にそう思う? だったらあなたはやっぱりまだまだね」

咲夜 「いやまあ、別にまだまだでも構いませんけど」

パチェ「まず立ちはだかっているのが、あの上級2体。でも何より大きいのは、墓地リソースの差よ。
   アンデットワールドがある以上、魔理沙の墓地の資源は圧倒的に弱化している。
   加えてアドバンス召喚まで封じられているとあっては、現状の打開すらままならず潰れてしまう。
   そんな可能性すらあるわ」

霊夢 「そんな・・・・・・・・・・・・魔理沙」

魔理沙「・・・・・・わたしのターンだ。ドロー」

魔理沙「(シンクロ召喚はもう使った・・・・・・・・・・・・墓地のドラゴンもアドバンス召喚も
    使えないんじゃ、別の方法で特殊召喚を狙うしかないぜ!)
    手札から、未来融合を発動!」


《未来融合(みらいゆうごう)-フューチャー・フュージョン/Future Fusion》 †
永続魔法(制限カード)
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター1体を選択する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。


魔理沙「ファイブ・ゴッド・ドラゴンを指定し、デッキから真紅眼の黒竜、エメラルド・ドラゴン、
    レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン、真紅眼の飛竜、ドラゴン・アイスを墓地に送るぜ。
    さらに封印の黄金櫃を発動。デッキから黒炎弾を選択して除外する!」


《封印(ふういん)の黄金櫃(おうごんひつ)/Gold Sarcophagus》 †
通常魔法(制限カード)
自分のデッキからカードを1枚選択し、ゲームから除外する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時にそのカードを手札に加える。


レミ 「ふふふ、あいつには諦めるには到底早すぎたようね」

パチェ「・・・・・・そうね。あいつが霧雨魔理沙だということ、忘れていたわ」

魔理沙「カードを2枚伏せて、ターンエンド。
    そしてこのエンドフェイズ、墓地の真紅眼の飛竜の効果が発動する。
    このカードを除外することで、墓地のレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを
    攻撃表示で特殊召喚だ!」


《真紅眼の飛竜(レッドアイズ・ワイバーン)》 †
効果モンスター
星4/風属性/ドラゴン族/攻1800/守1600
通常召喚を行っていないターンのエンドフェイズ時に、
自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
自分の墓地に存在する「レッドアイズ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。


《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》 †
効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは自分フィールド上に存在するドラゴン族モンスター1体を
ゲームから除外する事で特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度だけ、自分のメインフェイズ時に手札または自分の墓地から
「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」以外のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。



魔理沙 LP5400:手札3:ダメド、宝札、未来融合、伏せ3
幽々子 LP4400:手札4:デスカイザー、星屑、アンワ、伏せ1



霊夢 「凄いわ、魔理沙! アンワがある中で、これだけの戦術を展開するなんて」

魔理沙「なははは。よせやい、照れるぜ照れるぜ」

アリス「な~にが照れるぜアハハよ。バッカじゃないの」

魔理沙「いやアハハなんて言ってないが・・・・・・・・・・・・相変わらずジェラしい奴だぜ」

アリス「なんか言った?」

魔理沙「ああ~、そうだそうだ。言い忘れたが、生還の宝札の効果でドローはきっちりしてるからな」

幽々子「くすくす、構わなくてよ。ドロー」

幽々子「せっかくそのドラゴンを出せたのに悪いけど、退場してもらおうかしらね。
    デスカイザードラゴンとスターダストドラゴンをリリース。赤鬼をアドバンス召喚」


《赤鬼(あかおに)》 †
効果モンスター
星7/地属性/アンデット族/攻2800/守2100
このカードが召喚に成功した時、自分の手札を任意の枚数墓地に送る事で、
その枚数分だけフィールド上のカードを持ち主の手札に戻す。


鈴仙 「赤鬼・・・・・・最上級ですか」

にとり「あ~わわ。鬼さんじゃないですか。カードにまでなってたとは」

文  「それにしても・・・・・・この方とは似ても似つかないですねぇ」

萃香 「っかぁ~! ほんと絶品だね、このマンゴーカクテル! 
    今度から瓢箪からこれ出るようにしようかね~」

神奈子「でしょでしょ~? うちには諏訪子って蛙がいてねぇ。
     こいつがまたマンゴーに目が無いんだわ~。ご飯にまでマンゴーかけて食べるのよ? 
     もうマンゴーと結婚しちゃえって感じよ。きゃははははは」

咲夜 「(・・・・・・この方、酔っ払うの早すぎですわ)」

幽々子「ん~、いいわねぇ。この戦いの祝杯はあれで決まりね。
    赤鬼の誘発効果発動。手札のゾンビマスターを墓地に送り、ダメドを手札に戻すわよ」

魔理沙「させないぜ! チェーンしてリバースカードを2枚オープン。
    激流葬と、亜空間物質転送装置だ!」


《激流葬(げきりゅうそう)/Torrential Tribute》 †
通常罠(制限カード)
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動可能。
フィールド上のモンスターを全て破壊する。


《亜空間物質転送装置(あくうかんぶっしつてんそうそうち)/Interdimensional Matter Transporter》 †
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、
発動ターンのエンドフェイズ時までゲームから除外する。


藍  「(ほう・・・・・・ダメドを守ったか。
   確かにアンワがある以上、手札に戻されたら再召喚は絶望的だからな)」

魔理沙「亜空間でダメドを除外。その後で激流葬の効果が処理される。
    赤鬼を破壊するぜ」

幽々子「あらら。仕様の無い事ね。ならわたしも、手札から生還の宝札を発動。
    墓地の馬頭鬼を除外し、ゾンビマスターを特殊召喚よ。1枚ドロー」

幽々子「さらにゾンビマスターの起動効果発動。
    手札のダーククリエイターを墓地に送り、墓地のピラミッドタートルを守備表示で特殊召喚。
    さらに1枚ドローするわ」

魔理沙「(く・・・・・・まずい。調子に乗られる前に・・・・・・!)
    生還の宝札にチェーンして、墓地のドラゴン・アイスの効果発動だ! 
    手札のデコイドラゴンを墓地に捨て、守備表示で特殊召喚する!」


《ドラゴン・アイス/Dragon Ice》 †
効果モンスター
星5/水属性/ドラゴン族/攻1800/守2200
相手がモンスターの特殊召喚に成功した時、
自分の手札を1枚捨てる事で、このカードを手札または墓地から特殊召喚する。
「ドラゴン・アイス」はフィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。


魔理沙「さらに生還の宝札で1枚ドローするぜ」

鈴仙 「うは、蘇生合戦ですか。これはこれで面白いですけど・・・・・・」

永琳 「どちらに分配があがるかは明白ね。
    アンワがある状態で、アンデット族に勝てるわけが無いわ」

幽々子「わたしの墓地にはもう一体馬頭鬼がいるわ。
    これを除外し、赤鬼を特殊召喚。1枚ドロー」

魔理沙「(く・・・・・・そういやまだあったのか)」

幽々子「くすくす。バトルよ。赤鬼でドラゴン・アイスに攻撃。鬼太鼓!」

魔理沙「・・・・・・破壊されるぜ」

幽々子「あら、いいのかしらねぇ。場が開いたらダイレクトアタックせざるを得ないわ。
    行きなさい、ゾンビマスター」

魔理沙「開けたら閉める。常識だぜ。リバースカードオープン、正統なる血統!」


《正統(せいとう)なる血統(けっとう)/Birthright》 †
永続罠
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上に存在しなくなった時、このカードを破壊する。


魔理沙「墓地のレッドアイズを攻撃表示で特殊召喚する。来い、レッドアイズ!」


《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)/Red-Eyes B.Dragon》 †
通常モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
真紅の眼を持つ黒竜。怒りの黒き炎はその眼に映る者全てを焼き尽くす。


幽々子「(あらあら・・・・・・ふうん)」

霊夢 「レッドアイズで攻撃を防いだ・・・・・・・・・・・・魔理沙も隙が無いわ!」

早苗 「アンデットワールドで明らかに苦しい立場に置かれているのに・・・・・・・・・・・・
    えらい生命力ですね。とても人間とは思えないわ」

魔理沙「お前に言われたかないぜ。宝札の効果で1枚ドローだ」

幽々子「くすくす。なんだか、思ったより骨があったらしいわね。小骨が多いと、食べにくいったらないわ。カードを1枚伏せて、ターン終了」

魔理沙「褒められてるのかどうなのかわからんぜ。エンドフェイズに、ダメドは場に戻る」



魔理沙 LP5400:手札4:ダメド、真紅眼、宝札、未来融合、血統
幽々子 LP4400:手札5:赤鬼、ゾンマス、ピラタ、アンワ、宝札、伏せ2



レミ 「お互い手札も場のモンスターも尽きない・・・・・・・・・・・・派手な戦いね」

パチェ「でも、相変わらず状況は変わらないわ。
   アンデットの高速展開に、どれだけ魔理沙がついていけるか、ね」

魔理沙「わたしのターン、ドローだぜ」

魔理沙「(アンデットは倒しても倒してもすぐに復活してしまう。
    伏せ2枚はきついが・・・・・・ここで攻め手を緩めるわけにはいかないぜ)」

魔理沙「ダークネスメタルドラゴンの起動効果を発動する。
    手札から、ドラゴン族を特殊召喚。来い、ホワイト・ホーンズ・ドラゴン!」


《ホワイト・ホーンズ・ドラゴン/White-Horned Dragon》 †
効果モンスター
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2200/守1400
このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、
相手の墓地から魔法カードを5枚まで選択しゲームから除外する。
この効果で除外したカード1枚につき、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。


魔理沙「誘発効果発動だ。お前の墓地の強制転移、おろかな埋葬、終焉の地、
    抹殺の使徒を除外し、攻撃力を3400に上昇させる!」

アリス「(アンデットワールドの効果は場と墓地のみ。手札のドラゴン族までは干渉できない。
   いいところついたわね)」

魔理沙「バトルフェイズだ。ホワイトホーンズで、赤鬼に攻撃!」

幽々子「うふふふ、これは発動するしかないわよね。
    トラップよ。聖なるバリア、ミラーフォース」


《聖(せい)なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》 †
通常罠(制限カード)
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。


魔理沙「そうはいかないぜ! 手札から速攻魔法だ。
    我が身を盾に!」LP5400→3900


《我(わ)が身(み)を盾(たて)に/My Body as a Shield》 †
速攻魔法
相手が「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つカードを発動した時、
1500ライフポイントを払う事でその発動を無効にし破壊する。


幽々子「あら小賢しい。でも残・念。チェーンしてトラップ発動。
    デッドフォールよ。つり天井」


《つり天井(てんじょう)/Needle Ceiling》 †
通常罠
全フィールド上にモンスターが4体以上存在する場合に発動する事ができる。
表側表示のモンスターを全て破壊する。


幽々子「フィールドのモンスターを全て破壊。死なばもろともね」

魔理沙「(く・・・・・・なら)月の書だ! レッドアイズを裏守備にする!」


《月(つき)の書(しょ)/Book of Moon》 †
速攻魔法(準制限カード)
表側表示でフィールド上に存在するモンスター1体を裏側守備表示にする。


幽々子「(あら・・・・・・)」

咲夜 「つり天井の効果で、レッドアイズ以外のカードは全て破壊・・・・・・」

鈴仙 「うう・・・・・・なんて戦いなの。チェーンの応酬で、結果はほぼ互角・・・・・・」

妖夢 「(ふん。互角だって? あの方を誰だと思っているのか。
    幽々子様の御力は、従者であるわたしすら測り切れないというのに・・・・・・・・・・・・ん?)」

幽々子「・・・・・・」

妖夢 「(・・・・・・あの幽々子様が、呆けてらっしゃる? どういうことだ、これは・・・・・・)
    あの、幽々子様・・・・・・」

幽々子「・・・・・・っ。何、呼んだ? 妖夢」

妖夢 「いえ・・・・・・失念されていたようなので」

幽々子「ふふ・・・・・・そうね。少しばかり意表を衝かれたものだから」

妖夢 「(意表を衝かれた? 
    ということは・・・・・・・・・・・・幽々子様は今の攻防、
    つり天井の発動までは想定の範囲内だったということか。
    だが実際は月の書でかわされた・・・・・・一瞬とはいえ、幽々子様の上を行った?)」

妖夢 「(いや、それよりも、幽々子様がこんなことを口にするなんて・・・・・・・・・・・・
    本当にそれほどの相手だというのか、あいつは・・・・・・)」

魔理沙「(・・・・・・ふう。ぎりぎりだぜ。
    レッドアイズは次のターンまでなんとしても残さなきゃならないからな)」

魔理沙「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」



魔理沙 LP3900:手札1:裏守備、宝札、未来融合、血統、伏せ1
幽々子 LP4400:手札5:アンワ、宝札



幽々子「わたしのターンです。ドロー」

幽々子「(なるほど・・・・・・さすがは紫の見込んだデュエリストの一人。
    四人目の片鱗ぐらいは持ち合わせているということかしら・・・・・・・・・・・・
    ふふふ、面白くなってきたわ)」

幽々子「(紫には悪いけど・・・・・・
    こんなにおいしそうな獲物を前にして、みすみす逃せないわよねぇ。くすくす)」

幽々子「手札から、サイクロンを発動するわ。未来融合を破壊するわよ」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。


にとり「あらら・・・・・・未来融合が。あと1ターンだったのに」

文  「まあそれだけ警戒されるからねぇ。ここでF・G・Dが出ればだいぶ違ったかもしれないけど」

妖夢 「(これでとりあえずは安心・・・・・・・・・・・・問題は次のターンだが、
    十中八九魔理沙はレッドアイズを反転召喚させ、
    黄金櫃で除外した黒炎弾を使いダメージを狙ってくる。
    ということはつまり、あの伏せカードは100%レッドアイズを守るためのトラップだろう)」

妖夢 「(まあそこまでは、当然幽々子様も読んでいるはず。
    わかったうえで、幽々子様がとる行動は・・・・・・)」

幽々子「手札から、魔法カードを発動。簡易融合よ」


《簡易融合(インスタントフュージョン)/Instant Fusion》 †
通常魔法
1000ライフポイントを払う。
融合デッキからレベル5以下の融合モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚した融合モンスターは攻撃する事ができず、
エンドフェイズ時に破壊する。
「簡易融合」は1ターンにつき1枚しか発動できない。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


魔理沙「(簡易融合だと・・・・・・?)」

幽々子「ライフを払い、エクストラデッキから融合モンスターを特殊召喚。
    このモンスターは攻撃できないけどね。
    おいでなさい、ナイトメアを駆る死霊。
    そしてこのカードをリリースし、地獄の門番イル・ブラッドをアドバンス召喚」LP4400→3400


《ナイトメアを駆(か)る死霊(しりょう)/Reaper on the Nightmare》 †
融合・効果モンスター
星5/闇属性/アンデット族/攻 800/守 600
「魂を削る死霊」+「ナイトメア・ホース」
このカードは戦闘によっては破壊されない。
魔法・罠・効果モンスターの効果の対象になった時、このカードを破壊する。
このカードは相手フィールド上にモンスターが存在しても、
相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
直接攻撃に成功した場合、相手はランダムに手札を1枚捨てる。


《地獄(じごく)の門番(もんばん)イル・ブラッド/Il Blud》 †
デュアルモンスター
星6/闇属性/アンデット族/攻2100/守 800
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●1ターンに1度、手札・自分または相手の墓地に存在する
アンデット族モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードがフィールド上から離れた時、
この効果で特殊召喚したアンデット族モンスターを破壊する。


咲夜 「簡易融合で呼び出したモンスターはリリース要員だったのか。
    でも、1000もライフを払うのはもったいなくないですか?」

パチェ「ただ生け贄にするだけだったらね。でもあいつの狙いはおそらくまだあるわ」

幽々子「うふふふ。わたしのかわいいしもべ達は亡者の群れ。
    あなたの命を吸い尽くすまで、何度でも蘇ってくるわよ。
    手札から、生者の書を発動。
    あなたの墓地のダメドを除外し、墓地のゾンビマスターを特殊召喚するわ」


《生者(せいじゃ)の書(しょ)-禁断(きんだん)の呪術(じゅじゅつ)/Book of Life》 †
通常魔法
自分の墓地に存在するアンデット族モンスター1体を特殊召喚し、
相手の墓地に存在するモンスター1体をゲームから除外する。


幽々子「1枚ドロー。さらにゾンビマスターの起動効果発動。
    馬頭鬼を捨て、もう1枚ゾンビマスターを特殊召喚しドロー。
    さらに今特殊召喚したゾンマスの効果。
    手札の闇竜の黒騎士を捨て、このカードを攻撃表示で特殊召喚。またまたドローするわよ」


《闇竜の黒騎士(ブラックナイト・オブ・ダークドラゴン)》 †
効果モンスター
星4/光属性/アンデット族/攻1900/守1200
1ターンに1度、相手の墓地から戦闘によって破壊された
レベル4以下のアンデット族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


魔理沙「(ゾンマスUZEEEEEEE! ・・・・・・・・・・・・だが、ここだぜ!)
    墓地のドラゴン・アイスの効果発動! 
    手札のスタンピング・クラッシュを捨て、守備表示で特殊召喚! 1枚ドローする」

幽々子「あら、邪魔臭いハエだこと。先にそっちを除外しておけばよかったわね。
    でも、ならこちらにも考えがあるわよ。
    2枚目の生者の書を発動。スターダスト・ドラゴンを除外し、ナイトメアを駆る死霊を特殊召喚」

アリス「(そうか・・・・・・簡易融合で呼び出したモンスターは攻撃できないけど、
   一度墓地に送ってしまえば制約の外・・・・・・)」


    地獄の門番イル・ブラッド   攻撃力2100

    ナイトメアを駆る死霊   攻撃力800

    闇竜の黒騎士   攻撃力1900

    ゾンビ・マスター   攻撃力1800

    ゾンビ・マスター   攻撃力1800


霊夢 「ま、まずいわ! 幽々子の場のモンスターが埋まった!」

早苗 「まさか場に何もいない状態から5体並べるなんて・・・・・・・・・・・・恐ろしい人ですね」

幽々子「バトルフェイズに入るわ。イルブラッドで、裏守備に攻撃!」

魔理沙「トラップ発動だ! 重力解除!」


《重力解除(じゅうりょくかいじょ)/Zero Gravity》 †
通常罠
自分と相手フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの表示形式を変更する。


魔理沙「これで、お前のモンスターは全て守備表示になるぜ!」

幽々子「うふふ。凌いでくれたわね。そうこなくては。カードを1枚伏せ、ターンエンド」



魔理沙 LP3900:手札1:アイス、裏守備、宝札、血統
幽々子 LP3400:手札5:イルブラ、ナイトメア、黒騎士、ゾンマス2、アンワ、宝札、伏せ1



にとり「うは、なんちゅうアド差・・・・・・・・・・・・これはもう決まったでしょ。
   場アドも圧倒的だし、もうサレンダーものですよ」

文  「あら、にとり。あなただったらサレンダーする?」

にとり「わたしですか? 
   わたしだったら、むしろ相手があの亡霊って決まった時点で降参しますけど」

文  「まあ、普通誰だって命は惜しいしねぇ。
   となるとやっぱり、もし見込みがあるとしたらそれでも向かっていく命知らずだけってことになるのかしら」

にとり「ただの馬鹿ですよ。命を賭けることと、捨てることは違いますから。
   しかもカードゲームで」

文  「合理的で実にあなたらしい答えだけど、残念ね。ちょっとばかし面白くないわ。
   やっぱり記事になるのは、馬鹿で向こう見ずな奴じゃないと。
   そうやって進む先に、案外あるのかもしれないわよ。希望の光ってやつがね」

にとり「光・・・・・・」

文  「ん? 何?」

にとり「光といえば、文さんのカメラ、フラッシュ出なくなってますよ」

文  「え? ああああああああああああ! 
   さっきの雨で・・・・・・・・・・・・どうしてくれるんですかぁ!」

神奈子「マンゴーカクテルでも飲めば~? エヘヘヘヘヘ」

文  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・決まりね、にとり。
   この大会の記事が終わったら、今度は守矢神社のスキャンダルを暴きにいくわよ。
   このクソ神様、社会的に抹殺してやるわ」

にとり「(いや、何でわたしまで・・・・・・)」

レミ 「咲夜、後ろがうるさいわ。多少強引でもいいから黙らせて」

咲夜 「いやまあ、我慢してください。せっかくの大会で血生臭いことはしない方がいいかと」

パチェ「こっちはもうなりそうだけどね、血生臭いことに。
   幽々子の殺気がどんどん増してってるわ」

レミ 「きっと興奮しているのね・・・・・・・・・・・・ククク、わたしにはわかるわ。その気持ちが」

咲夜 「・・・・・・・・・・・・魔理沙はまだ諦めていない、と。そういうことですか? 
    でも、あの状況でどうやって・・・・・・」

パチェ「手札も場アドも圧倒的に負けてるとしたら、あとはライフアドを狙うしかない。
   このターンで魔理沙の手札には黒炎弾が入ってくる。
   でもダメージは与えられても、レッドアイズは攻撃できないから状況はなんら変わらない。
   ここで何かしら一癖加えなければ、勝負は決まるわね」

魔理沙「わたしのターン、ドローだ!」

魔理沙「スタンバイフェイズに、封印の黄金櫃で除外されていた黒炎弾を手札に加える。
    メインフェイズで、レッドアイズを反転召喚! 黒炎弾をくらえ!」


《黒炎弾(こくえんだん)/Inferno Fire Blast》 †
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する「真紅眼の黒竜」1体を選択して発動する。
選択した「真紅眼の黒竜」の元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
このカードを発動するターン「真紅眼の黒竜」は攻撃する事ができない。


幽々子「あらら。でもまあ、そこまでかしら。このターンそのドラゴンが攻撃できない以上・・・・・・」
    LP3400→1000

魔理沙「焦るなよ。わたしの攻撃はこれからだぜ?」

幽々子「・・・・・・?」

魔理沙「わたしは手札から、ガード・オブ・フレムベルを召喚!」


《ガード・オブ・フレムベル》 †
チューナー(通常モンスター)
星1/炎属性/ドラゴン族/攻 100/守2000
炎を自在に操る事ができる、フレムベルの護衛戦士。
灼熱のバリアを作り出して敵の攻撃を跳ね返す。


幽々子「(! ・・・・・・チューナー!)」

咲夜 「またシンクロ召喚ですか!?」

パチェ「・・・・・・なるほど。くるわね」

魔理沙「レッドアイズとフレムベルをチューニング。集いし願いが、新たに輝く星となる! 
    シンクロ召喚! 出でよ、レッド・デーモンズ・ドラゴン!!」


《レッド・デーモンズ・ドラゴン/Red Dragon Archfiend》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが相手フィールド上に存在する守備表示モンスターを攻撃した場合、
ダメージ計算後相手フィールド上に存在する守備表示モンスターを全て破壊する。
このカードが自分のエンドフェイズ時に表側表示で存在する場合、
このターン攻撃宣言をしていない自分フィールド上の
このカード以外のモンスターを全て破壊する。


霊夢 「出たわ! 新しいシンクロモンスター!」

鈴仙 「なっ! 攻撃力3000ですって!?」

妖夢 「(あれは・・・・・・・・・・・・まずい!)」

魔理沙「いくぜバトルフェイズ! レッド・デーモンズ・ドラゴンで、ナイトメアを狩る死霊を攻撃! 
    灼熱のクリムゾン・マスタースパーク!!」

幽々子「・・・・・・このカードは戦闘では破壊されないわ」

魔理沙「わかっているぜ。レッドデーモンズの誘発効果発動! 
    このカードの攻撃後、相手フィールドの守備モンスターを全て破壊する!」

幽々子「・・・・・・」

咲夜 「なっ・・・・・・全てですって!? なんと強力な・・・・・・」

パチェ「これで5体いた幽々子のモンスターは一掃。次の攻撃が通れば・・・・・・」

魔理沙「すっきりしたな。これでトドメだ! ドラゴン・アイスで、幽々子にダイレクトアタック! 
    とっとと悪霊退散!」

幽々子「・・・・・・速攻魔法発動。終焉の焔」


《終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)/Fires of Doomsday》 †
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を2体守備表示で特殊召喚する。
(このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない)


アリス「く、ここで終焉の焔・・・・・・」

幽々子「黒焔トークンを2体特殊召喚よ・・・・・・・・・・・・うふふふふふふふふふふふふふ」

妖夢 「(や、やばい。あの笑いは・・・・・・)」

妖夢 「ねえ、ちょっと・・・・・・」

アリス「わたし? 何かしら」

妖夢 「悪い事は言わない。今のうちに、相方に早くサレンダーさせた方がいい」

アリス「あなたはアホなの? 
   ようやっと盛り返したところで、なんで降参しなきゃならないのよ」

妖夢 「・・・・・・・・・・・・魔理沙の為に言っているんですよ。
    幽々子様が本気になられたら、本当に命を落とすかもしれない」

アリス「命って、たかがカードゲームで・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   って、そうも安易に否定できそうもないわね。この妖気を見る限り」

魔理沙「(く・・・・・・なんて禍々しさだ。あまりの濃度にあいつの周りの空気が歪んで見えるぜ。
    だが・・・・・・)」

魔理沙「そんな脅しに屈してたまるか! 
    ドラゴンアイスで黒焔トークンに攻撃。破壊するぜ。
    カードを1枚伏せて、ターン終了」



魔理沙 LP3900:手札0:レモン、アイス、宝札、血統、伏せ1
幽々子 LP1000:手札5:黒焔トークン、アンワ、宝札



幽々子「うふふふふふふふ・・・・・・はっはははははははは。
    脅しだなんて、そんなつもりはないんだけどね。
    でも相対するあなたの精神力が尽きたとき、この瘴気の奔流は弱りきった魂を
    貪欲に喰らい尽くすでしょう。
    精神力が尽きた時・・・・・・すなわち敗北した時にね」

アリス「!?」

霊夢 「えっ! そ、それって・・・・・・」

鈴仙 「負けたら本当に死んじゃうってこと!?」

にとり「シャ、シャレになっとらんじゃないですか・・・・・・」

魔理沙「ハ、ハハハハ。じょ、冗談きついぜ。
    お前、ちょっと頭に血が昇ったからって・・・・・・その、
    すぐ人を殺したりとか・・・・・・そういうのはよくないと思うし・・・・・・。
    ほら、アリスもなんか言ってやってくれよ」

アリス「う、いや、まあ・・・・・・さすがに殺しゃしないでしょう。
   普段の弾幕だって、いっつも死ぬ手前でやめてるわけだし・・・・・・」

幽々子「あら、わたしは本気よ。本気で、I'll・kill~・you~♪」

妖夢 「(なんつーマイナーな曲を・・・・・・)」

霊夢 「・・・・・・そんな、待ちなさいよ! 
    審判、あんな勝手許していいの!?」

輝夜 「デュエルの進行にゃ支障ないしねぇ。別にいいんじゃない~?」

アリス「役に立たないわね・・・・・・」

文  「う~ん、盛り上がってきましたねぇ。
   死人が出れば、当然記事も厚みが増すわ~。乞うご期待!」

霊夢 「馬鹿言ってんじゃないわよ! こんなのもうゲームでもなんでもないわ。
    魔理沙、サレンダーでも何でもして、すぐこの試合を止めて!」

魔理沙「・・・・・・・・・・・・そうはいくか。あんだけ挑発されて、受けないわけにはいかないぜ。
    この程度で降参なんてしたら、デュエリストの名折れだ。
    それに、現状有利なのはわたしの方だ。あと一歩ってところで退く理由なんてないぜ」

幽々子「そうそう、勝利は目の前だもんねぇ。
    こんなとこで逃げるわけないわよねぇ。ドロー」

幽々子「墓地のゾンビキャリアの起動効果発動。
    手札を1枚戻し、このカードを特殊召喚するわ」

魔理沙「くっ、チェーンしてサイクロンだぜ。お前の場の生還の宝札を破壊する」

幽々子「守備表示で特殊召喚。
    さらに生者の書を発動し、あなたの墓地のレッドアイズを除外、ソンビ・マスターを特殊召喚。
    この子の起動効果を発動し、手札から魂を削る死霊を捨て、これを攻撃表示で特殊召喚」


《魂(たましい)を削(けず)る死霊(しりょう)/Spirit Reaper》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
このカードは戦闘によっては破壊されない。
魔法・罠・効果モンスターの効果の対象になった時、
このカードを破壊する。
このカードが相手プレイヤーへの直接攻撃に成功した場合、
相手はランダムに手札を1枚捨てる。


アリス「(・・・・・・またモンスターが4体も。やはり、倒しても倒しても蘇ってくる・・・・・・)」

幽々子「そしてゾンビマスターを墓地に送り、ゾンビキャリアを除外・・・・・・ふふふ。
    ここに永遠の暗黒より偉大なる魔界の主を召喚す・・・・・・」

幽々子「古き世の支配者、猛々しき魔界の王よ。永遠の闇より来たれ。
    シンクロ召喚。蘇りなさい、ハ・デス」


《蘇(よみがえ)りし魔王(まおう) ハ・デス》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/アンデット族/攻2450/守 0
「ゾンビキャリア」+チューナー以外のアンデット族モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上に存在するアンデット族モンスターが
戦闘で破壊したモンスターの効果は無効化される。


咲夜 「あれは・・・・・・お嬢様のハデスでは?」

パチェ「いいえ、よく見なさい。肉体がすでに腐ってるわ」

レミ 「アンデット化して強引に再生させる禁術・・・・・・ふふふ、神をも恐れぬ行為ね」

幽々子「まだよ。さらにわたしは場の黒焔トークンをリリースし・・・・・・・・・・・・」

幽々子「天に燃ゆるスコーピオンの火の心臓よ、わが従僕にかりそめの命を与えるべし・・・・・・・・・・・・
    亡者となって蘇りなさい。レッドアイズ・ブラックドラゴン」


《真紅眼の不死竜(レッドアイズ・アンデットドラゴン)》 †
効果モンスター
星7/闇属性/アンデット族/攻2400/守2000
このカードはアンデット族モンスター1体をリリースして
表側攻撃表示でアドバンス召喚する事ができる。
このカードが戦闘によってアンデット族モンスターを破壊し墓地へ送った時、
そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


鈴仙 「・・・・・・レッドアイズ! あれまでアンデットに・・・・・・」

紫  「くすくす。幽々子は冥界の盟主たる亡霊の姫。
   亡者たるものは全てあいつの支配化にあるのよ」

魔理沙「うう・・・・・・」

幽々子「感じるわ。あなたの心が恐怖で凍り付いていくのを。
    そしてひとたび恐怖に侵食されれば、人は身動きがとれなくなる。
    あとは深い闇に沈んでいくだけ・・・・・・」

幽々子「バトルフェイズよ。アンデットドラゴンで、レッド・デーモンズドラゴンに攻撃! 
    魔境、生者必滅の理!!」

魔理沙「(攻撃力はこちらが上だが、これは・・・・・・)」

幽々子「ダメステで収縮。これでレモンの攻撃力を半減しましょう」


《収縮(しゅうしゅく)/Shrink》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。
そのモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズ時まで半分になる。


魔理沙「やっぱな・・・・・・破壊されるぜ」LP3900→3000

幽々子「そしてこの瞬間、アンデットドラゴンの誘発効果発動。
    戦闘で破壊したアンデット族をわたしの場に特殊召喚する。
    亡者となって蘇りなさい、レッド・デーモンズ・ドラゴン」


    レッド・デーモンズ・ドラゴン   攻撃力3000


咲夜 「なんてこと・・・・・・倒されたら相手に奪われる。これが死者を操る能力・・・・・・」

パチェ「それもバトルフェイズ中の特殊召喚だから、そのまま追撃もできるわね。
   まさに絶望、か」

幽々子「うふふふふ。亡者の嘆きをその身に受けるのよ。
    レッド・デーモンズ・ドラゴンで、ドラゴン・アイスに攻撃」

魔理沙「っ・・・・・・ドラゴン・アイスが」LP3000→1800

幽々子「これであなたの場には、伏せカードが1枚のみ。
    わたしの場には、まだ攻撃できるハデスが残っている。
    この攻撃が通れば・・・・・・・・・・・・なんてことは、今さら言うまでもないわね。
    若干余裕があるところを見ると、その伏せは壁ぐらいにはなりそうかしら?」

魔理沙「余計なお世話だ! くるならとっとときたらどうだよ」

幽々子「ふっふふふふ♪ 
    ハ・デスで魔理沙にダイレクトアタック・・・・・・死・蝶・浮・月!!」

魔理沙「・・・・・・トラップ発動だ! 異次元からの帰還!」


《異次元(いじげん)からの帰還(きかん)/Return from the Different Dimension》 †
通常罠(制限カード)
ライフポイントを半分払う。
ゲームから除外されている自分のモンスターを
可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。
エンドフェイズ時、この効果によって特殊召喚されたモンスターを
全てゲームから除外する。


魔理沙「除外されているモンスターを特殊召喚する。
     レッドアイズ、ダメド、飛竜、スターダストドラゴンを守備表示で特殊召喚!」
     LP1800→900

パチェ「しかしそのトラップで特殊召喚したモンスターは、エンドフェイズに除外される。
   急場を凌いだだけね」

咲夜 「じゃあ、あの娘はもう・・・・・・」

幽々子「うふふふふふ・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・十月(とつき)も添(そ)はで別れたる♪ 少女(をとめ)ごころを思ひみよ♪ 
    この世ひとりの君ならで♪ ああまた誰(たれ)をたのむべき、君死にたまふことなかれ。
    ああ、君死にたまふことなかれ・・・・・・」

鈴仙 「これは・・・・・・歌?」

早苗 「きれい・・・・・・・・・・・・まるで、この世のものじゃないみたい」

妖夢 「(幽々子様がお歌を・・・・・・・・・・・・なんと美しい)」

紫  「いや、禍々しいのよ」

妖夢 「! 紫様・・・・・・」

紫  「歌がこの世のものではないほど優美に聞こえるのは、命の儚さの裏返し。
   生命とは散りゆくその瞬間こそが、最も美しく輝くもの。あなたもよく知る、幽玄。よ」

アリス「(幽玄・・・・・・・・・・・・。
   魔理沙の命が、今まさに尽きようとしているっていうの・・・・・・)」

アリス「(・・・・・・・・・・・・そんな、考えたくない。そんなこと。
   でも、このままじゃ本当に・・・・・・・・・・・・。
   わたしはどうすればいいの・・・・・・? 魔理沙は、一体どうするつもりなの・・・・・・?)」

アリス「(・・・・・・駄目。わたしには、どうすることも・・・・・・。
   ただ祈ることしかできない)」

アリス「(お願い、魔理沙・・・・・・サレンダーをして! 
   ここでいくら意地を張っても、命には代えられない!)」

幽々子「カードを1枚伏せましょう。ターンエンド」



魔理沙 LP 900:手札0:宝札、血統
幽々子 LP1000:手札0:不死竜、レモン、ハデス、死霊、アンワ、伏せ1



永琳 「・・・・・・姫様。いかが致しましょう?」

輝夜 「当然、いざとなったら止めるわ。
    でも・・・・・・それはまだ早いかもね」

永琳 「というと?」

輝夜 「当の本人ということよ。
    魔理沙にまだ戦う意志があるなら、わたし達が手を出すわけにはいかない。
    あいつらの意志に反してわたし達が試合を中断させるのは、
    これまで営々と積み重ねてきたこのデュエルを破壊するということ。
    同じデュエリストとして、そしてあいつらの為にも、デュエルを冒涜する行為を
    是とするわけにはいかないわ」

永琳 「ご立派です。
    しかしそれがどれほどの矜持だとしても、命には代えられません。
    魔理沙の精神力がもたないと判断した場合、すぐにでもこの試合は中断させます」

輝夜 「・・・・・・好きになさい」

魔理沙「(くっ、駄目だ。強すぎる・・・・・・)」

魔理沙「(今、わたしの手札はゼロ・・・・・・手は無い。
    あとは、次のわたしのドローに賭けるしか・・・・・・!)」

魔理沙「(だが・・・・・・・・・・・・本当にそれでいいのか。
    もし引けなかったら、引けなかったら・・・・・・・・・・・・・・・・・・死ぬ、のか? 
    わたしが、本当に・・・・・・)」

魔理沙「(っ! 冗談じゃない。
    たかがカードゲームで命張るなんて、馬鹿げてるにもほどがある。
    やってられないぜ。こんなの、とっとと投了して・・・・・・・・・・・・)」

紫  「・・・・・・」

魔理沙「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、駄目だっ! 
    それだけは・・・・・・わたしの心の中にある何かが許さない。
    デュエリストとして、最後まで諦めるわけにはいかない!)」

魔理沙「(そうだ・・・・・・・・・・・・たとえこのドローで負けたとしても、魂は屈しない。
    なら、その時はそれでいいじゃないか。大切なのは命よりも心だ。
    どんなときでも真っ直ぐ、倒れる時ですら前へ進む。それがわたしの信条だったはずだ!)」

魔理沙「・・・・・・ふぅ」

アリス「魔理沙・・・・・・?」

魔理沙「悪いな、アリス。一応、いまのうちに謝っておくぜ」

アリス「魔理沙・・・・・・・・・・・・よかった。いいのよ。もう十分やったわ。
   今だけは、サレンダーしてくれても・・・・・・」

魔理沙「違うんだ。そういう意味じゃない」

アリス「・・・・・・え?」

魔理沙「悪いな、こんな馬鹿で・・・・・・・・・・・・・・・・・・ドロー!!」

アリス「!?」

霊夢 「ま、魔理沙!?」

妖夢 「馬鹿なことを! サレンダーしないのか。この状況をわかって・・・・・・」

魔理沙「わかってるさ、頭ではな。
    でも、あいにく心の方は、それを許しちゃくれないみたいだ」

アリス「っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・このバカ。
   勝たなきゃ承知しないからね。これは命令なんだから」

魔理沙「それもわかってる。だからわたしのデッキは・・・・・・ちゃんと答えてくれたぜ」

幽々子「ああら、気になるわねぇ。一体何を引いたのかしら。
    ちょっと見せてくれないかしらねぇ。リバースカードオープン、死のデッキ破壊ウイルス」


《死(し)のデッキ破壊(はかい)ウイルス/Crush Card Virus》 †
通常罠(制限カード)
自分フィールド上の攻撃力1000以下の闇属性モンスター1体を生け贄に捧げる。
相手のフィールド上モンスターと手札、発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間に
相手がドローしたカードを全て確認し、攻撃力1500以上のモンスターを破壊する。


咲夜 「こ、ここで死デッキですって!?」

パチェ「なんて奴・・・・・・魔理沙が向かってくるとわかって、とことんまで可能性を潰す気ね」

幽々子「魂を削る死霊をリリース。さぁて、どんな感じかしら?」


    つ  思い出のブランコ


鈴仙 「破壊されるカードは・・・・・・・・・・・・無いわ!」

霊夢 「・・・・・・しかもここで蘇生カードを引いたのね! さすが魔理沙!」

咲夜 「たしかに墓地のモンスターを蘇生させれば、
    生還の宝札の効果でもう1枚ドローできるけど・・・・・・」

魔理沙「(だが、死デッキの効果で、上級モンスターを引いたら破壊される・・・・・・。
    今のわたしに、その隙間かいくぐる運量があるのか・・・・・・)」

魔理沙「(・・・・・・いや、愚問だったな。
    今のわたしにできること・・・・・・それは殉ずることではなく、信じること。
    わたしが選んだこのデッキが、答えてくれないはずがない・・・・・・)」

魔理沙「・・・・・・思い出のブランコを発動するぜ!
    墓地の通常モンスターを特殊召喚。
    来い! エメラルド・ドラゴン!」


《思(おも)い出(で)のブランコ/Swing of Memories》 †
通常魔法
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に破壊される。


《エメラルド・ドラゴン/Luster Dragon #2》 †
通常モンスター
星6/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1400
エメラルドを喰らうドラゴン。
その美しい姿にひかれて命を落とす者は後を絶たない。


魔理沙「そして、生還の宝札の効果で1枚ドローする・・・・・・」

幽々子「うっふふふふふふふ。本当にいいの? 
    今サレンダーするというなら、命は許してあげてもよくてよ。
    そのカードを引くということは、尚もわたしに剣を向けると同義。
    続けるというならば、あなたの魂は飛沫と散ると思いなさい」

魔理沙「無駄だぜ。もうお前なんか、ち~っとも怖くない」

藍  「(! 一見ただの強がりともとれるが・・・・・・・・・・・・あの顔は・・・・・・)」

藍  「(・・・・・・乗り越えた。克服したのか。死の恐怖を)」

魔理沙「・・・・・・いくぜ、生還の宝札の効果発動! ドロー!!」


    つ  黙する死者


妖夢 「なっ・・・・・・!」

鈴仙 「二連続・・・・・・蘇生カード!?」

魔理沙「デッキもわたしの声に答えてくれたようだな。
    手札から、黙する死者を発動! 墓地のガードオブフレムベルを特殊召喚する!」


《黙(もく)する死者(ししゃ)/Silent Doom》 †
通常魔法
自分の墓地から通常モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する。
そのモンスターはフィールド上に存在する限り攻撃をする事ができない。


咲夜 「なっ、あれは・・・・・・」

霊夢 「さっきのチューナーモンスターね!」

魔理沙「2枚目のガード・オブ・フレムベルを、攻撃表示で召喚! 
    そして、場の2体のモンスターをチューニング!!」

パチェ「なっ・・・・・・! ここでシンクロ召喚ですって!?」

魔理沙「漆黒の華よ、開くがいいぜ! シンクロ召喚! ブラック・ローズ・ドラゴン!!」


《ブラック・ローズ・ドラゴン》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/炎属性/ドラゴン族/攻2400/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
フィールド上に存在するカードを全て破壊する事ができる。
1ターンに1度、自分の墓地に存在する植物族モンスター1体をゲームから除外する事で、
相手フィールド上に存在する守備表示モンスター1体を攻撃表示にし、
このターンのエンドフェイズ時までその攻撃力を0にする。


咲夜 「・・・・・・また新しいドラゴンが!」

妖夢 「・・・・・・ブラック・ローズ・ドラゴンだと!?」

魔理沙「ブラック・ローズ・ドラゴンがシンクロ召喚した時、フィールド上の全てのカードを破壊する!
    消えうせろ、亡者ども!!」

幽々子「(っ・・・・・・!)」

鈴仙 「アンデット達が全滅したわ!」

咲夜 「でも、せっかく召喚したブラックローズも、自身の効果で消滅した。
    これではやはり魔理沙に打つ手は・・・・・・」

レミ 「いいえ。違うわ」

咲夜 「えっ、でも・・・・・・」

魔理沙「黙する死者によって特殊召喚が成功した時、生還の宝札の効果が発動してるぜ。
    これにより、デッキからさらに1枚ドローできる。わたしが引いたのは・・・・・・」


《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)/Dragon's Mirror》 †
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、
ドラゴン族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


幽々子「! ・・・・・・」

アリス「やったわ! 魔理沙!」

魔理沙「ああ。やっぱりわたしのデッキは最高だぜ。わたしの勝ちだ!」

咲夜 「龍の鏡・・・・・・!? 
    しかし、あのカードは使えないんじゃ・・・・・・」    

レミ 「わからない? 龍の鏡が封じられていたのは、アンデットワールドがあったから。
   ブラックローズドラゴンの効果で吹き飛ばされた今、
   墓地のモンスターはアンデットでは無くなったのよ」

霊夢 「と、いうことは・・・・・・・・・・・・魔理沙!」

魔理沙「ああ。いくぜ。わたしは手札から、龍の鏡を発動! 
    墓地のバイスドラゴン、ドルドラ、炎龍、ドラゴンアイス、ブラックローズドラゴンを除外し・・・・・・」

魔理沙「今こそ現れろ! ファイブ・ゴッド・ドラゴーン!!」


《F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)/Five-Headed Dragon》 †
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
ドラゴン族モンスター5体を融合素材として融合召喚する。
このカードは地・水・炎・風・闇属性のモンスターとの戦闘によっては破壊されない。
(ダメージ計算は適用する)


妖夢 「・・・・・・ファ、ファイブゴッドだって!?」

にとり「うわ・・・・・・でちゃった。攻撃力5000の馬鹿モンスター」

文  「ここでF・G・Dを出すなんて・・・・・・とんでもないわね。
   あの方は本当に人間なんでしょうか・・・・・・」

魔理沙「これでも普通の魔法使いだぜ。
    さて・・・・・・なんだかんだいって、振り返ってみればけっこう楽しかったな。
    ガッチャだぜ。大会終わったら、一杯したいもんだな」

幽々子「・・・・・・うふふ、どういたしまして。何杯でも構わないわよ」

魔理沙「そっか。まあ、酒好きのお前にゃ聞くだけ野暮だったな。
    じゃあ、そろそろいくぜ。バトルフェイズ!」

魔理沙「ファイブ・ゴッド・ドラゴンで、幽々子にダイレクトアタック!! 
    ファイブ・ゴッド・マスタースパァーーーーク!!!」

幽々子 LP1000→0



    *



アリス「・・・・・・・・・・・・魔理沙ぁっ!」

魔理沙「・・・・・・ふう。
    よ、アリス。ご機嫌麗しく・・・・・・はないみたいだな」

アリス「当たり前よ! 
   この馬鹿・・・・・・・・・・・・今度あんな無茶な真似したら、本当に許さないんだから」

魔理沙「あー、悪かったよ。って、何でわたしが謝らにゃならないんだ」

アリス「あんたが馬鹿だからよ。馬鹿、馬鹿。
   なんべんだって言ってやるわ」

魔理沙「う、でも、結果的に勝ったんだからいいじゃないか」

アリス「そういう問題じゃないから言ってるんじゃない!
   いい加減にしないと、五寸釘で磔刑に処すわよ!」

魔理沙「わ、わかった。わかったってば。二度とあんな無茶はしないよ。約束だ」

アリス「約束・・・・・・・・・・・・でも、あんた馬鹿だし、すぐ忘れそうで気が気でないわ」

魔理沙「どうすりゃいいってんだよ。忘れないっての。神様に誓ってもいいぜ。
    ほら、ちょうどそこにいるし」

神奈子「このアナゴの太巻き、うんまいわね~。ハフッ、ハフッ!」

にとり「って、ああ! わたしの今日のお弁当・・・・・・・・・・・・夜食にするつもりだったのに~・・・・・・」

早苗 「あ~申し訳ありません。このタコには、あとでちゃんと言ってきかせますので・・・・・・」

アリス「・・・・・・なんだか気が抜けるわ」

霊夢 「・・・・・・・・・・・・魔理沙ぁっ!」

魔理沙「やれやれ、今度はこっちか・・・・・・」

永琳 「・・・・・・終わりましたね。まさかあそこから逆転するとは」

輝夜 「違うわね、永琳。それをいうなら、まさかあそこで続行するとは、よ」

永琳 「なるほど。死と無縁な我々には、実感に乏しいですが・・・・・・仰るとおりかもしれませんね。
    というか姫様、魔理沙があそこで続けると、わかってらしたんですか?」

輝夜 「さあね、どうかしら。うふふふふ」

永琳 「あら、生意気ですこと。くすくすくす」

鈴仙 「あはははは」

輝夜 「なんであんたも笑うのよ」

鈴仙 「・・・・・・す、すいません。なんとなく」

妖夢 「・・・・・・・・・・・・ゆ、幽々子様・・・・・・?」

幽々子「ふう・・・・・・あら妖夢。お勤めご苦労様」

妖夢 「あ、いえ・・・・・・・・・・・・その、怒ってらっしゃらないのですね。
    むしろ、どちらかというと機嫌がよろしいような・・・・・・」

幽々子「ん~? 機嫌がよくて悪いのかしら?」

妖夢 「いえ、そういうわけじゃないんですけど・・・・・・負けたのにどうして?」

紫  「それほど楽しかったってことでしょう。そうよね、幽々子?」

幽々子「もう、紫は何でもわかっちゃうのね。ほんと、気持ち悪い」

妖夢 「(それでも機嫌がいいんだな・・・・・・珍しいこともあるものだ)」

紫  「幽々子が楽しんでくれたおかげで、こちらの目算も目処がたったわ。感謝しなくちゃね」

幽々子「感謝されたわ。ああ気持ち悪い。おお気持ち悪い。うふふふふ」

妖夢 「(うーん・・・・・・わからん)」

幽々子「でも・・・・・・そうねぇ。やっぱり、駄目ね」

藍  「駄目?」

幽々子「紫の思い通りにばっかり進むのは、やっぱり癪だわ。
    悪いけど、決勝戦に勝ち進むのはわたしの方よ」

紫  「あら、いいわね、それ。やれるものならだけど。くすくす」

幽々子「うふふふふ。そんなわけで、妖夢」

妖夢 「あっ、はい」

幽々子「聞いていたわね? 次のあなたの試合、敗北は許さないわよ」

妖夢 「はあ、それはわかりましたが・・・・・・・・・・・・事情はさっぱりわかりません」

紫  「それはあなたが未熟だからよ。それ以外に理由なんかないわね」

妖夢 「紫様にそう言われたら、返せる言葉がありませんよ・・・・・・」
二十三話です。前回コメント下さった方々、ありがとうございましたm(_ _)m
というか、お久しぶりですw
これだけ間が空いてしまったのもやっぱり理由がありまして、PCがメインとサブ両方逝ってしまうという椿事に見舞われました\(^o^)/
仕方なく、久々に一台組むことに。まだOfficeすら入れてないですが、東方系の執筆はいつもメモ帳でやってるので問題無しww
HDDは無事だったので、テキストデータが残ってたのが不幸中の幸いでした。

さて、そんなわけで準決勝です。
ようやっとシンクロモンスター登場ですね。シンクロは初めに出すなら主人公組と決めていたので、随分と登場まで時間がかかってしまいました。
決め手はF・G・Dでしたが、やっぱ魔理沙にスターダストドラゴンはぴったりですね。凄く合ってる気がします。

ゴルゴナ節全開のゆゆ様は、ついにアンデットワールド解禁!
・・・・・・なんですけど、いざ書いてみるとけっこう地味な感じですね(´∀、)
アンデットの大量展開の方が目立った試合でした。



<以下コメントへの返信>
>>1>>2
さっそくのご指摘、痛み入りますm(_ _)m
とりあえず後者の方だけ修正しました。
手札数の方はかなり改変が必要になりそうなので、明日まとまった時間をとって直させていただきます。

修正完了しました。なんかディスティニードローが余計に増えてしまいましたが、
>>3さんの仰るとおりこれもよくあることということでw

>>4
そういえばこの形式について言及したことが無かった気がするので、ここでご説明します。
このSSが台本形式なのは、言わずもがなデュエルシーンを円滑に運ぶためです。
一回一回行動のたびに、『魔理沙はドローした』や、『魔理沙はリバースカードを伏せた』などと書いていたら、余計にごちゃごちゃして見辛くなるかと思いまして。
なのでテンポと見やすさをとって、あえて描写部分を抜きにして、セリフのみで構成することにしたのです。
で、そうなると、「」の前に名前を入れないと、誰が誰のセリフかがわからなくなってしまう。ということになります。そうして、仕方なく今の形式に落ち着きました。
なので、違和感を感じられるのはごもっともだと思います。
ちなみにこれからの話で、デュエルシーン無しの回も予定しています。その時は台本形式ではなく、普通の小説形式で書く見込みです。

>>7
宝札→ぐわー。仰る通りですねorz
この処理だと本当ならば、魔理沙の宝札はタイミングを逃してドローできません。
良い子は真似しないでね!

ミラフォ→こちらも仰る通りですorz
どうもです。修正しました~。

>>8
裏守備にされたことで

>>9>>10
よくよく読んでみたら、明らかにこのターンの最終手札5枚は多いですね(´∀、)
今回は手札の数がころころ変動したので、この手のミスが多い・・・・・・
ちょっとこの辺は直せないかも・・・・・・すみません。

龍の鏡のくだりは修正しました~。

>>11
あ~、ここは一応わかっててこう書いたので、間違いではないです。
クラミ痔あ
コメント



1.ぐらたん削除
ダークネスメタルの特殊召喚後の手札の数がおかしくないですか?
メタポ(5)→ドロー(6)未来融合、黄金櫃(4)→2枚セット(2)→特殊召喚の宝札(3)
の三枚だと思いますが。
2.ぐらたん削除
もうひとつ、異次元からの帰還で戻ってくるのは
真紅眼の飛竜(効果使用で除外)、ダークネスメタル(一枚目の生者の書)
星屑(二枚目のry)、真紅眼の黒竜(3ry)
で四体では。
3.名前ガの兎削除
ディスティニードローすぎて噴いた。
が、本物のゲームでもこういうことは良くあること。
決闘を熱く書くのが上手いなぁ。
4.名前ガの兎削除
あ、後追加
1から読んでおいていまさらだけど発言の前に名前があるのがすっごい違和感。
小説ではなくリプレイなら当然のことなんだろうけど、なんか納得できないので一応……
このままでも面白いし、続きもこの形式で読みたいと思うので阿呆の戯言と読み流してください。
5.名前が無い程度の能力削除
熱いデュエルだぜ
6.名前が無い程度の能力削除
準決勝の初戦から熱いデュエル展開ですね~
次回も楽しみに待ってます。
7.名前が無い程度の能力削除
>魔理沙「生還の宝札にチェーンして、墓地のドラゴン・アイスの効果発動だ! 
     手札のデコイドラゴンを墓地に捨て、守備表示で特殊召喚する!」
>魔理沙「さらに生還の宝札で1枚ドローするぜ」

生還の宝札にチェーンしますと、特殊召喚の後にドローが来ますので、魔理沙の生還の宝札はタイミングを逃すと思います。

>妖夢 「(意表を衝かれた? 
    ということは・・・・・・・・・・・・幽々子様は今の攻防、ミラーフォースの発動までは
    想定の範囲内だったということか。
    だが実際は月の書でかわされた・・・・・・一瞬とはいえ、幽々子様の上を行った?)」

これは、ミラフォではなくつり天井ですよね。
8.名前が無い程度の能力削除
お待ちしてました!
ようやくシンクロ召喚がやってきましたね。一発逆転が魔理沙にはよく似合う。

ところで月の書でレッドアイズが正統なる血統の対象を外れたので、血統は墓地へいくと思うのですがブラックロローズで破壊されるまで残っていました。
これは間違っているんじゃあないでしょうか?
9.ぐらたん削除
修正お疲れ様ですが……黒竜が裏守備になった後のターンでの幽々子様の手札
ドロー(6)→サイクロン(5)→簡易融合(4)→イル・ブラッド(3)→生者の書(2)→宝札効果(3)→ゾンマス効果(2)→宝札(3)→ゾンマス効果(2)→宝札(3)→生者の書(2)→宝札(3)→一枚セット(2)
となって最後手札二枚じゃないでしょうか。
さすがに処理難しいのでこっちが間違えてるかもしれませんが。
10.ぐらたん削除
またすいません。ハデス召喚のターン
>幽々子「これであなたの場には、伏せカードが1枚のみ。」
とありそのあと帰還を使ってますが、その前には伏せカード一枚とあり、すでにサイクロンを使っていたので帰還のぶんが合わなくなります。
あと最後の龍の鏡の融合素材。マテリアルドラゴンは火車でデッキに戻ってますよ。その後に墓地に落とした記述もありませんが。
11.名前が無い程度の能力削除
幽々子「天に燃ゆるスコーピオンの火の心臓よ、わが従僕にかりそめの命を与えるべし・・・・・・・・・・・・
    亡者となって蘇りなさい。レッドアイズ・ブラックドラゴン」

ここはレッドアイズ・アンデットドラゴンですね