※わーにん!※キャラ崩壊ってレベルじゃねーぞ!※
※オリキャラ出てます※読んだ人にダメージを与える仕様です※
※怒ったら負け※
永遠亭にある八意 永琳の診療所。
ここには、様々な症状の患者達が救いを求めて列をなす。
そんな、いつもの一日。
「次の方、どうぞ」
「……失礼します」
そう言って入ってきたのは二十歳そこそこの男性だった。
俯き加減でぼそぼそと喋る様は、確かに具合が悪いのかもしれない。
主に脳の。
こういう手合いには、さっさと適当なクスリを押しつけて帰らせるに限る。
「はい、こちらが処方箋です。あちらの受付で薬をうけとってください。お疲れ様でした」
「ちょ、まだ僕なにも言ってませんけど……」
ちっ、気づいたか。外見に似合わず自己主張の激しい奴。
仕方がない、できるだけ速やかに診察を終わらせる努力をしましょう。
「そうでしたね、それで今日はどういったご用件で?」
「ええと……あの……その…………」
ああもう、じれったい! こっちが営業スマイル決めてるうちにゲロれやゴラァ!
面倒だから自白剤でも打ってやろうかしら。
「先生。突然注射器を取り出さないでください。怖いです」
怖がってるわりに冷静ね。
「ごめんなさいね。つい、癖で」
「とてつもなく嫌な癖ですね」
無くて七癖、ってくらいだから、こんな癖があったっていいじゃないの。
捕虜の尋問とかに役立つし。
「きょ、今日は診察じゃなくてお願いがあって来たんです」
「お願い?」
私に個人的なお願いということかしら?
営業時間中の医者を別目的で尋ねてくれば、まぁそれは気まずいのかもしれないわね。
『女性の体の神秘を教えてください!』
とかだったら、被検体が増えるから結果オーライ。
主に脳の。
普通に生活していれば、まず入ることの出来ないえーりんラボにご招待することになるわね。
出られもしないけど。
『包○手術してください!』
超合金ドリルに交換してやるわね、確実に。
手術前に鼻で笑ってやろうかしら。「粗○ンが」の一言を付けてやれば完璧ね。
手術台の脇に『置き忘れた』メスが手首か頸動脈を切り裂く様は、ちょっと見てみたい気もする。
『マッチョボディーにしてください!』
そういうのは「筋肉革命」を書いてる人に頼みなさい。
その他、瞬時に65535通りの予測を立てて対応を算出。
随分と無駄なことに頭脳を使ってる気がしないでもないけど。
幸い時間だけは売るほどある身、こんな思考もたまには悪くないわ。
結果の7割が『被検体が増える』だったことには、おとなしく目をつむる。むしろ潰す。
「お願いがあります!」
知ってるわよ。
だから、さっさと言いなさいってば。
早くしないと、この『無性に自白剤が摂取したくなるクスリ』を叩き込むわよ?
依存性とか副作用とか度外視で作ったから、効果はバッチリだし。
「鈴仙さんと……」
優曇華? 算出した結果を20まで絞り込む。
この時点で接続詞が『と』である以上『鈴仙さんの耳をもふもふさせてください!』や『鈴仙さんが穿いたパンツを被らせてください!』は除外される。
もしも、そんなお願いだったとしても、両方とも私のライフワークなので譲れない。同好の士として語り合える可能性は否定しないけれど。
そもそも、あの子の耳があんなにへたれている理由を考えたことがあるのかしらね。
「鈴仙さんと、お付き合いさせてください!!」
……照合結果…………0件デス。
そ、それは予想していなかったわね。
あの子には里で薬の販売を任せているから浮いた話のひとつやふたつ、あってもおかしくはない。
ある意味『娘さんを僕にください』な状況なのかしら、これって。
とりあえず、脳裏に浮かんだ疑問を口にしてみる。
「何故私に? そういう話なら振られるにせよ断られるにせよ、まずは当人に直截当たるべきじゃないかしら?」
「どっちにしてもフラれる運命なんですか……」
当たり前でしょ。優曇華があなたみたいな陰気な粗チ○に靡くはずないでしょうに。
万が一ってこともあるから、この『優曇華に死ぬほど嫌われるクスリ』でも打っておこうかしら。
依存性とか副作用とか度外視で作ったから、効果はバッチリだし。
「本当は本人に告白しようと思ってたんですが、竹林で賽銭箱を担いだ兎に出会いまして。その兎が言うには『えーりんがれーせんの保護者なんだから許可とりなさいよ』とのことで」
てゐの奴、間違ってはいないけれど面倒な真似を……。
どうでもいいけど、こいつモノマネ上手いわね。人間ひとつくらい取り柄があるものよね。○チンだけど。
さて、それにしても本格的に困ったわ。
ここで適当なことを言って追い返しても、めげずに本人にアタックする危険性が68.27%。
0%にする方法もなくはないけど、死体の処理って手間がかかるのよね。
あまり派手にやらかすと霊夢あたりが飛んできそうだし。
この男が優曇華に思慕の念を抱かないようにする最善の方法は……と。
「お願いします、本気なんです! 里で一目見たときから気になって、彼女と付き合えるなら死んでもいいです!」
先払いで死んで頂戴。墓参りには行かせてあげるから。
自殺だろうが他殺だろうが、ここで死なれると困るので口にはしない。
その時『月の頭脳』と評された私の天才回路が、ひとつの策を出力した。
ふむ、後の展開は少しばかり読みにくくなるけれど、突然の事だったし仕方が無いわね。
今回は、この手でいきましょう。
私は、おもむろに口を開いた。
この死刑宣告にも似た発言で、男がどういう反応を示すのか密かに楽しむとしましょう。
「───────────────」
※
※
※
「はぁ。私が留守にしている間に、そんなことがあったんですか」
「あったのよ」
「びっくりしましたよ。いきなり診療所から男の人が飛び出してきて『次の新刊のネタにしてやるー!』って叫びながら、走り去って行くんですもん」
あの男と入れ違いに戻ってきた鈴仙が、私の話を聞いて嘆息する。
私も正直、これほどまで効果があるとは思ってなかったのだけれどね。
「それで、鈴仙。間接的にとはいえ殿方に交際を申し込まれた感想は?」
一拍の間を置いて、優曇華の顔が真っ赤に染まる。
「え、え、え? いや、その……。今は修行や勉強で余裕なんてありませんし、う、嬉しくない訳じゃないんですけど、えーっと」
ああ、必死に言葉を探す優曇華は可愛いわねぇ。
両手を胸の前で絡ませモジモジする仕草は、誘ってるんじゃないかと勘違いしてしまうくらい。
勘違い? あり得ないわね。
『月の頭脳』がはじき出した回答は『誘っている』でファイナルアンサー。
ならばその誘い、全身全霊をもって受けてあげるのが優しさってものよね。
私は、いまだあうあう言っている優曇華の腰に手を回し優しく抱き寄せる。
「し、師匠……?」
突然の事に目をぱちくりさせている優曇華の耳元にそっと息を吹きかける。
ぶるりと震えるこの子を今すぐ貪りたい衝動をグッと堪えて。
「あの男に、私はこう言ったの『あの子は私と姫様のペットですから、お譲りするわけにはいきません』ってね」
永琳は怪しく微笑みながら、もう片方の手で鈴仙の顎を持ち上げながら囁く。
「さあ、優曇華。仕事に疲れた私は、そんな貴女の癒しが欲しいのよ?」
「ししょ……わかりました、ご主人様…………」
※
※
※
「やってらんないわ~」
診療所の入り口に『本日休診』の札を下げながら、因幡 てゐは空を見上げてぼやく。
営業そっちのけで盛り始めた師弟のアフターケアなんぞ、本来自分の役目では無い。
と言いたいところだったのだが、れーせんに惚れた男の始末をえーりんに丸投げした手前、これも自分の責任と割り切った。
見ず知らずの男にれーせんを取られるより、ずっと良い未来だと思ったから。
「さて、明日が楽しみね。なんて言ってからかってやろうかしら」
永遠亭の詐欺兎は、くるくると踊りながら竹林の奥へと消えていった。
そんな、いつもの一日。
~~~~~おまけ~~~~~
翌日、永遠亭主要メンバー揃っての朝食。
輝夜「…………(もぐもぐ」
永琳「…………(もぐもぐ」
鈴仙「…………(もぐもぐ」
てゐ「…………ゆうべはおたのしみでしたね(ぼそっ」
永琳「!!」
鈴仙「!!!」
輝夜「??」
なんて……平和。
※オリキャラ出てます※読んだ人にダメージを与える仕様です※
※怒ったら負け※
永遠亭にある八意 永琳の診療所。
ここには、様々な症状の患者達が救いを求めて列をなす。
そんな、いつもの一日。
「次の方、どうぞ」
「……失礼します」
そう言って入ってきたのは二十歳そこそこの男性だった。
俯き加減でぼそぼそと喋る様は、確かに具合が悪いのかもしれない。
主に脳の。
こういう手合いには、さっさと適当なクスリを押しつけて帰らせるに限る。
「はい、こちらが処方箋です。あちらの受付で薬をうけとってください。お疲れ様でした」
「ちょ、まだ僕なにも言ってませんけど……」
ちっ、気づいたか。外見に似合わず自己主張の激しい奴。
仕方がない、できるだけ速やかに診察を終わらせる努力をしましょう。
「そうでしたね、それで今日はどういったご用件で?」
「ええと……あの……その…………」
ああもう、じれったい! こっちが営業スマイル決めてるうちにゲロれやゴラァ!
面倒だから自白剤でも打ってやろうかしら。
「先生。突然注射器を取り出さないでください。怖いです」
怖がってるわりに冷静ね。
「ごめんなさいね。つい、癖で」
「とてつもなく嫌な癖ですね」
無くて七癖、ってくらいだから、こんな癖があったっていいじゃないの。
捕虜の尋問とかに役立つし。
「きょ、今日は診察じゃなくてお願いがあって来たんです」
「お願い?」
私に個人的なお願いということかしら?
営業時間中の医者を別目的で尋ねてくれば、まぁそれは気まずいのかもしれないわね。
『女性の体の神秘を教えてください!』
とかだったら、被検体が増えるから結果オーライ。
主に脳の。
普通に生活していれば、まず入ることの出来ないえーりんラボにご招待することになるわね。
出られもしないけど。
『包○手術してください!』
超合金ドリルに交換してやるわね、確実に。
手術前に鼻で笑ってやろうかしら。「粗○ンが」の一言を付けてやれば完璧ね。
手術台の脇に『置き忘れた』メスが手首か頸動脈を切り裂く様は、ちょっと見てみたい気もする。
『マッチョボディーにしてください!』
そういうのは「筋肉革命」を書いてる人に頼みなさい。
その他、瞬時に65535通りの予測を立てて対応を算出。
随分と無駄なことに頭脳を使ってる気がしないでもないけど。
幸い時間だけは売るほどある身、こんな思考もたまには悪くないわ。
結果の7割が『被検体が増える』だったことには、おとなしく目をつむる。むしろ潰す。
「お願いがあります!」
知ってるわよ。
だから、さっさと言いなさいってば。
早くしないと、この『無性に自白剤が摂取したくなるクスリ』を叩き込むわよ?
依存性とか副作用とか度外視で作ったから、効果はバッチリだし。
「鈴仙さんと……」
優曇華? 算出した結果を20まで絞り込む。
この時点で接続詞が『と』である以上『鈴仙さんの耳をもふもふさせてください!』や『鈴仙さんが穿いたパンツを被らせてください!』は除外される。
もしも、そんなお願いだったとしても、両方とも私のライフワークなので譲れない。同好の士として語り合える可能性は否定しないけれど。
そもそも、あの子の耳があんなにへたれている理由を考えたことがあるのかしらね。
「鈴仙さんと、お付き合いさせてください!!」
……照合結果…………0件デス。
そ、それは予想していなかったわね。
あの子には里で薬の販売を任せているから浮いた話のひとつやふたつ、あってもおかしくはない。
ある意味『娘さんを僕にください』な状況なのかしら、これって。
とりあえず、脳裏に浮かんだ疑問を口にしてみる。
「何故私に? そういう話なら振られるにせよ断られるにせよ、まずは当人に直截当たるべきじゃないかしら?」
「どっちにしてもフラれる運命なんですか……」
当たり前でしょ。優曇華があなたみたいな陰気な粗チ○に靡くはずないでしょうに。
万が一ってこともあるから、この『優曇華に死ぬほど嫌われるクスリ』でも打っておこうかしら。
依存性とか副作用とか度外視で作ったから、効果はバッチリだし。
「本当は本人に告白しようと思ってたんですが、竹林で賽銭箱を担いだ兎に出会いまして。その兎が言うには『えーりんがれーせんの保護者なんだから許可とりなさいよ』とのことで」
てゐの奴、間違ってはいないけれど面倒な真似を……。
どうでもいいけど、こいつモノマネ上手いわね。人間ひとつくらい取り柄があるものよね。○チンだけど。
さて、それにしても本格的に困ったわ。
ここで適当なことを言って追い返しても、めげずに本人にアタックする危険性が68.27%。
0%にする方法もなくはないけど、死体の処理って手間がかかるのよね。
あまり派手にやらかすと霊夢あたりが飛んできそうだし。
この男が優曇華に思慕の念を抱かないようにする最善の方法は……と。
「お願いします、本気なんです! 里で一目見たときから気になって、彼女と付き合えるなら死んでもいいです!」
先払いで死んで頂戴。墓参りには行かせてあげるから。
自殺だろうが他殺だろうが、ここで死なれると困るので口にはしない。
その時『月の頭脳』と評された私の天才回路が、ひとつの策を出力した。
ふむ、後の展開は少しばかり読みにくくなるけれど、突然の事だったし仕方が無いわね。
今回は、この手でいきましょう。
私は、おもむろに口を開いた。
この死刑宣告にも似た発言で、男がどういう反応を示すのか密かに楽しむとしましょう。
「───────────────」
※
※
※
「はぁ。私が留守にしている間に、そんなことがあったんですか」
「あったのよ」
「びっくりしましたよ。いきなり診療所から男の人が飛び出してきて『次の新刊のネタにしてやるー!』って叫びながら、走り去って行くんですもん」
あの男と入れ違いに戻ってきた鈴仙が、私の話を聞いて嘆息する。
私も正直、これほどまで効果があるとは思ってなかったのだけれどね。
「それで、鈴仙。間接的にとはいえ殿方に交際を申し込まれた感想は?」
一拍の間を置いて、優曇華の顔が真っ赤に染まる。
「え、え、え? いや、その……。今は修行や勉強で余裕なんてありませんし、う、嬉しくない訳じゃないんですけど、えーっと」
ああ、必死に言葉を探す優曇華は可愛いわねぇ。
両手を胸の前で絡ませモジモジする仕草は、誘ってるんじゃないかと勘違いしてしまうくらい。
勘違い? あり得ないわね。
『月の頭脳』がはじき出した回答は『誘っている』でファイナルアンサー。
ならばその誘い、全身全霊をもって受けてあげるのが優しさってものよね。
私は、いまだあうあう言っている優曇華の腰に手を回し優しく抱き寄せる。
「し、師匠……?」
突然の事に目をぱちくりさせている優曇華の耳元にそっと息を吹きかける。
ぶるりと震えるこの子を今すぐ貪りたい衝動をグッと堪えて。
「あの男に、私はこう言ったの『あの子は私と姫様のペットですから、お譲りするわけにはいきません』ってね」
永琳は怪しく微笑みながら、もう片方の手で鈴仙の顎を持ち上げながら囁く。
「さあ、優曇華。仕事に疲れた私は、そんな貴女の癒しが欲しいのよ?」
「ししょ……わかりました、ご主人様…………」
※
※
※
「やってらんないわ~」
診療所の入り口に『本日休診』の札を下げながら、因幡 てゐは空を見上げてぼやく。
営業そっちのけで盛り始めた師弟のアフターケアなんぞ、本来自分の役目では無い。
と言いたいところだったのだが、れーせんに惚れた男の始末をえーりんに丸投げした手前、これも自分の責任と割り切った。
見ず知らずの男にれーせんを取られるより、ずっと良い未来だと思ったから。
「さて、明日が楽しみね。なんて言ってからかってやろうかしら」
永遠亭の詐欺兎は、くるくると踊りながら竹林の奥へと消えていった。
そんな、いつもの一日。
~~~~~おまけ~~~~~
翌日、永遠亭主要メンバー揃っての朝食。
輝夜「…………(もぐもぐ」
永琳「…………(もぐもぐ」
鈴仙「…………(もぐもぐ」
てゐ「…………ゆうべはおたのしみでしたね(ぼそっ」
永琳「!!」
鈴仙「!!!」
輝夜「??」
なんて……平和。
>そういうのは「筋肉革命」を書いてる人に頼みなさい。
この流れで「俺かぁぁぁっ!?」と叫んでしまいましたよ。
そしててゐの名言………いや迷言か??
はっ!この男が後のマチョリー四天王ということか!
>次の新刊のネタにしてやる
どういう捨て台詞だよww
えーりんししょーがエロティックドクターで。
てゐが正に「かかったな、アホが!」的性格で。
姫さまが久々にスルーされてて。
大変和ませて頂きました。(何
あと筋肉魔法はダメ、絶対。
嫁が殖える。(ちょ
そして最後に
>ケミカルブラザーズ
シスターズじゃ、sistersじゃあ駄目ですか……?