※微妙に百合ってます。会話文のみでオチもなく淡々としてます。
-1-
「ねえ霊夢」
「なに紫」
「私たち付き合って何年目?」
「いや、付き合ってないし。冗談は顔と式だけにしろ。大体いつからそこにいたのよ?」
「まぁその話は神棚にでも置いといて」
「罰当たりな」
「私は結構本気で好きなのよ?」
「誰を?」
「霊夢、貴女を」
「へぇ」
「あら、微動だにしないなんて悲しいですわ」
「勘で分かってたから」
「便利ね」
「ええ」
「ふぅ」
「ふぅ」
-2-
「ねえ、霊夢」
「なによ、紫」
「私のどこが不満?」
「顔と式」
「じゃあ藍消して、私が整形したら愛してくれる?」
「冗談だからやめなさいよ?」
「うん分かってるわ」
「流石紫ね」
「霊夢のことならなんでも分かるわよ」
「ねえ、なんで私にこだわるの?」
「え?」
「他にもたくさんいる中で、なんで私なの?」
「好きになっちゃったんだもん。理由なんてないわ」
「ふーん」
「手、握って良いかしら?」
「……ん。それくらいは許す」
-3-
「紫ーいるー?」
霊夢の声だけが響き、なにも現れない。
「いつもはいつの間にか居るのに今日は居ないのね」
いつも道りに、お茶を飲む。
「居なかったら居なかったで、少し静かすぎるわね」
「呼んだ霊夢ぅ~?」
「……呼んでない」
「聞こえたわよ? 淋しいなぁって声」
「言ってない!」
-4-
「霊夢、愛してるわよ」
「あんたは幻想郷全てを愛してるでしょ」
「それはそうだけど、それ以上に貴女が――」
「それ以上はやめときなさい。一応妖怪の賢者でしょ」
「じゃあ、霊夢は?」
「なに?」
「私のこと、好き?」
「……紫のこと、嫌いじゃないわよ」
「ありがとう霊夢」
「はいはい」
「ふふっ」
「気持ち悪いわね。なに笑ってんのよ」
「幸せだなぁ……って思って、ね」
「……そうね、私も幸せなのかも」
「ねぇ、紫」
「なに霊夢?」
「手、繋いでも良いかしら?」
「もちろんよ」
手から伝わる温もり。
平凡な日常。特に異変も無い。
ただの一日かも知れないけれど、それは気付くと、とても幸せな時間――
タイトルは『短い!』を三回繰り返してるだけで内容とは関連していません。すみません
こうですか、分かりません。
無愛想な好漢(霊夢)と戯れつき癖が有るけれど恋愛のイロハMASTERな子猫ちゃん(ゆかりん)を幻視した私は間違なく隙間逝き。
タイトルはまさにそんな感じですw
楽園という名の隙間にご案内します
この二人は表面上の言葉のやり取りは端的に見えても、奥底はまったりと甘い感じがいい
霊夢と紫は原作でもちょっと他とは違って、二人だけで通じ合ってる部分がさりげなくあるのは
紫というキャラが主役の霊夢に合わせるために創られたキャラだと明言されているせいかもしれませんね
そんな感じの、甘くないようで砂糖っぽい作品でした。
奥底にある雰囲気、感じて下さって幸いです。
何か確かな繋がりがありますよね。
>>6様
普通の甘さとは違うのを出したかったので、感じて下さり嬉しいです。読んで下さりありがとうございます。