昼間っから女同士ちゅっちゅすることが義務付けられている百合ワールド幻想郷。
その中でも一際異彩を放っている魔理沙とアリスのカップルは、昼ドラに砂糖をバケツ一杯ぶち込んだ甘さを含んでいた。
「なぁアリス、私のジョイント部分がミルキーウェイだぜ」
「そうなの。そんなことを言われると私の指が魔理沙に帰巣しちゃいそうだわ」
きゃっきゃうふふと微笑みあう二人。もちろん全裸。
しかし、こんな百合ワールドにも踏み込んではいけないラインと、ルールを護る裁定者がいた。
「ああアリス。早く三回戦とシャレこもうぜ」
「そうね、私のアーティクルサクリファイスが暴発しちゃうまえに」
そういって、アリスはベッドから降り、棚の奥から張り型を取り出した。
「今日からこれがマリス砲よ」
「違いないぜ」
「そこまでよ!!」
二人が頷きあった瞬間、ベッドの下から這い出る一人の女。
「だ、誰だよお前は!」
「あ、あなたは!」
「百合を踏み越える行為は許さない。七曜の魔女、パチュリー・ノーレッジ参上!」
ちなみに七曜の意味は、毎日がお仕事だから休みがないってことだよ!!
ビシッとポーズを決め、布団で体を隠すマリアリを睨みつけるパチュリー。
司書の日当は払わなくても、百合の境界線を守らないものは決して許さないのだ!
アカペラでテーマソングを歌い上げるパチュリーと、嫌々ながら手拍子で合わせる二人。
以前ゆかれいむが彼女の機嫌を損ね、精のつくものをたんと食わされたうえで百合を禁止されるという、世にも恐ろしい生殺しにあったばかりなのだ。
「次2番いくから」
そういってパチュリーは上機嫌に、テーマソングの2番を、振り付けをつけて踊り出した。
公僕だからって調子に乗ってるね!!
でも、百合百合していなければいけないこの世界で、バランサーを担えるのは彼女しかいないんだ。
若干発作を起こしながらも、2番を歌いきったパチュリー。
ヒューヒューと苦しそうに呼吸をしながらも、最後の一線で踏みとどまる。
きちんと締めるところは締めるのがプロとしての務め。
業界ナンバーワンのパチュリー・ノーレッジに隙はなかった。
「というわけで、あなたたちは危うく、百合の境界線を越えかけたわけだけど。
放っておいたらこのSSは間違いなく夜伽行きだったわ。あなたたちは反省しているの?」
「返す言葉もないぜ」
「そうね……反省してるわ」
「全年齢の場では、直接の描写はNG! ディープキスはしても頬だけ染めなさい!
少女は決して下着に染みを作っちゃいけないのよ。いいえたとえ作ったとしても、少女であるからには隠し通さなきゃ」
流し打ちの天才パチュリーは、類稀な選球眼で言葉を選んだ。一歩間違えば自らが裁かれかねない荒業だ。
そして、パチュリーは言葉を誤れば、自ら腹を切る覚悟だった。
覚悟がなければ、この仕事はやっていけないのだ。
「まぁ、今回は未遂だから説教だけで済ませてあげるわ。
でも忘れないで、私はいつも、あなたたちの傍にいるから」
そういってパチュリーは、またベッドの下へと入っていった。
なんともいえない空気が、流れた。
「いいわ、続きをしなさい。でも常識の範囲内でするのよ?」
顔だけを覗かせて、口を三角にするパチュリー。
けれどさすがの二人も、人がいる前で百合百合する度量は持ち合わせてはいなかった。
「え、あ。あ、アリス、服着ろよ」
「ま、魔理沙こそ先にシャワーでも浴びてきたらどうなの」
「私が頂くわ」
モゾモゾとパチュリーは這い出し、ゴホンゴホンと苦しそうに咳き込んだ。
ベッドの下はエロ本と同じぐらい、埃も多いのだ。
「ふふ、少しだけあなたたちに二人だけの時間をあげるわ。それぐらいなら、神様だって許してくれるはずよ」
そういってパチュリーは、帽子を魔理沙へと放り投げ、風呂場へと消えていった。
パチュリーがバスローブ姿で帰ってくると、二人は、手を絡ませあい寄り添いながら眠っていた。
その姿はまるで、仲の良い姉妹のようで、パチュリーは自分の髪を金色に染めるかを数分悩んだ。
「金髪魔法少女三姉妹っていうのも、シチュエーション的にありだと思うんだけど」
そうしてパチュリーはバスローブを脱ぎ捨て、二人の間へともぐりこんだのだった。
最後の最後に微妙に空気を読めたパチェなら、きっとすばらしい幻想郷にしてくれるだろうと勝手に思いますw
>「そこまでよ!!」
パッチュさん以外に似合う方が居ない。流石。
フランちゃんのことかっ!!
あと最初のノリが、某所霖之助スレの残念な天才みたいに見えてしまった
どうしちゃたの?
パッチェさん、これからも月月火水木金金で頑張ってください。
キャラクターではなく、作者が。
どうしようもねぇwwwwwwwwいいぞもっとやれwwwwwww
ダメだ、もっとやったら夜伽行きだ!
ボールはボールでもガンダムのボールの中に入って右手と左手ってくらいベクトルに開きがあるなこれはw