幻想郷を覆った紅い霧がなくなり、紅魔館の当主が博麗神社へと通うようになった。
同じように白黒の魔法使いが紅魔館の図書館へと襲撃するようにもなった。
そんなことが日常となったある日のこと。
日が暮れ、当主たちの時間が来た。
「んぅっ……おはよう咲夜」
「おはようございます」
レミリアが身を起こし、目を擦りながら咲夜に声をかける。
いつも起きるとそばにいる咲夜をはじめは不思議がっていたレミリアも、今は当たり前のこととして受け止めていた。
「今日も雨?」
窓からサーっという雨音が聞こえている。
「はい」
「このところ毎日ね」
「夜になると振り出します。昼は晴れているんですが。
洗濯物が乾かないということにはならないので、特に困ることでもありません」
「私としては昼に降ってほしいんだけどね。
霊夢のところに行けないわ」
日傘さえさせば太陽の下も活動できるのだが本調子とは言いづらく、そんな状態で出かけ霊夢とのちょっとしたスキンシップを失敗し、夢想封印などをくらおうものなら大事に至る。さすがにそんなことは避けたい。
「そろそろ降らないようになると思いますよ?」
「咲夜って天候のことわかったっけ?」
「いえ」
さすがに気づくでしょうし、と心の中で続ける。
「まあ、いいわ。
食事の用事はできてる?」
「はい。お持ちしますので少々お待ち下さい」
言葉通りほんの少しの時間で食事の準備が終る。
食事が終るとレミリアは暇をもてあまし、パチュリーのところへと向かう。
寝てるかもしれないが、それなら叩き起こせばいいと考えていた。
迷惑極まりない行動だが、パチュリーはなんのかんの言いながら親友のそんな行動を受け入れている。
図書館には明かりがついており、いつものように本を読んでいるパチュリーがいる。
「パチェ、なにか話さない?
雨が降って外に出られないから暇なのよって大丈夫? 少し疲れてるみたいね」
顔色がいつも以上に悪い。
病気ならば小悪魔が無理にでも寝かせているから、一応は大丈夫なのだろうと判断する。
「最近昼夜逆の生活してるからね。もう少しで終れるのか、まだまだかかるのか」
「魔法の研究?」
「違うわ。可愛い我がままを聞いているだけ。
だから早く終らせてね」
「終らせる? 私がなにかするっていう意味に聞こえるんだけど」
「さてね」
この友人が無意味なことを言わないとわかっているレミリアは、今の言葉がなんらかのヒントになっていると考える。
「そういえば咲夜も少しおかしなことを」
天候がどうだとか言っていたことを思い出す。
少し考えてみればおかしなことだと、すぐに気づけた。
毎日夜だけに雨が降るなど不自然だ。
最近夜型になったパチュリー。パチュリーは雨を降らせる魔法が使える。夜になったらパチュリーが雨を降らせている? しかしなぜ?
可愛い我がままを聞いていると言っていた。パチュリーに頼みごとをできるものなどそうはいない。最筆頭は自分だが身に覚えがないし、雨を降らせて自身に不利にしてなんの意味もない。
咲夜、美鈴、小悪魔、魔理沙も頼みごとをできるだろうが、可愛いとは言わないだろう。
となるとフランドールが? しかしフランドールにとっても雨はいいものではない。
ここまで考えて思考が先に進まなくなる。
なにかヒントがもらえないかとレミリアは考えたことをパチュリーに話す。
「そこまでは正解」
「そう、ここまではあってるのね。
だとしたらフランはどうして雨を降らせるように頼んだのよ?」
「雨が降る前と降ってからの違いは?」
「出かけられなくなった」
「それじゃあ今と紅い霧が出る以前との違いは?」
「違い……ね」
レミリアは考える。
すぐに答えはでた。この問いのヒントはすでに出ていたのだ。フランドールというヒントが。
「……最近フランに会いに行っていないわね」
「ご名答。寂しがっていたわよ」
頑丈でレミリアの思考外の行動をする珍しい人間を気に入り、そちらばかりに気を向けていた。
そのことでフランドールとの少ないコミュニケーションがさらに減っていた。
「雨を降らせて出かけられないようにすれば、会いに来てくれると考えたみたいよ妹様。
寂しいと口に出すのは恥ずかしいから、こんなふうに遠回りなアピールをして、可愛いと思わない?」
パチュリーがようやく答えそのものを口にする。
ヒントばかり出していたのは、レミリア自身に気づいてほしかったからだ。
誰かに寂しがっていると言われ行動するよりも、レミリア自身がフランドールが寂しがっていると気づいたほうが、フランドールも喜ぶのではと考えたのだ。
そんなパチュリーたちの思いから外れたことを、レミリアは口にした。
「つまり誘い受けかっ!」
がたんとイスを倒し立ち上がり、言い切った。
「は?」
「待っててフラン! お姉ちゃんが今日一晩であなたが一番感じる性感帯を見つけてあげる!」
「ちょっとレミィ!?」
なんでかわからないがいきなりトップギアに入ったレミリアは、パチュリーの制止を聞かずに図書館を勢いよく出て行った。
フランドールの求めていたことを理解したレミリアだが、思考ははるか先にまで突っ走っていた。
当主として、未熟で危険な妹に対して厳しい態度をとらざるを得ず、長年溜めていた溢れそうになったら凝縮して心の隅に大切にとっていた想いが暴発でもしたのだろう。
やがてフランドールの悲鳴が聞こえてきた。
なにごとかと部屋に駆けつけた咲夜が見たものは、服をはだけ乱れた息の荒いフランドールとぼろぼろで黒こげなレミリアだ。
まるでたくさんに分身したフランドールのレーヴァテイン集中砲火を受けたようだった。
しかしフランドールの涙目可愛いという想いだけで、急速に復活している。
今ここに人類の夢の一つ、永久機関が実現していた。
こうしてフランドールの嬉し恥ずかしい困難は始まった。
同じように白黒の魔法使いが紅魔館の図書館へと襲撃するようにもなった。
そんなことが日常となったある日のこと。
日が暮れ、当主たちの時間が来た。
「んぅっ……おはよう咲夜」
「おはようございます」
レミリアが身を起こし、目を擦りながら咲夜に声をかける。
いつも起きるとそばにいる咲夜をはじめは不思議がっていたレミリアも、今は当たり前のこととして受け止めていた。
「今日も雨?」
窓からサーっという雨音が聞こえている。
「はい」
「このところ毎日ね」
「夜になると振り出します。昼は晴れているんですが。
洗濯物が乾かないということにはならないので、特に困ることでもありません」
「私としては昼に降ってほしいんだけどね。
霊夢のところに行けないわ」
日傘さえさせば太陽の下も活動できるのだが本調子とは言いづらく、そんな状態で出かけ霊夢とのちょっとしたスキンシップを失敗し、夢想封印などをくらおうものなら大事に至る。さすがにそんなことは避けたい。
「そろそろ降らないようになると思いますよ?」
「咲夜って天候のことわかったっけ?」
「いえ」
さすがに気づくでしょうし、と心の中で続ける。
「まあ、いいわ。
食事の用事はできてる?」
「はい。お持ちしますので少々お待ち下さい」
言葉通りほんの少しの時間で食事の準備が終る。
食事が終るとレミリアは暇をもてあまし、パチュリーのところへと向かう。
寝てるかもしれないが、それなら叩き起こせばいいと考えていた。
迷惑極まりない行動だが、パチュリーはなんのかんの言いながら親友のそんな行動を受け入れている。
図書館には明かりがついており、いつものように本を読んでいるパチュリーがいる。
「パチェ、なにか話さない?
雨が降って外に出られないから暇なのよって大丈夫? 少し疲れてるみたいね」
顔色がいつも以上に悪い。
病気ならば小悪魔が無理にでも寝かせているから、一応は大丈夫なのだろうと判断する。
「最近昼夜逆の生活してるからね。もう少しで終れるのか、まだまだかかるのか」
「魔法の研究?」
「違うわ。可愛い我がままを聞いているだけ。
だから早く終らせてね」
「終らせる? 私がなにかするっていう意味に聞こえるんだけど」
「さてね」
この友人が無意味なことを言わないとわかっているレミリアは、今の言葉がなんらかのヒントになっていると考える。
「そういえば咲夜も少しおかしなことを」
天候がどうだとか言っていたことを思い出す。
少し考えてみればおかしなことだと、すぐに気づけた。
毎日夜だけに雨が降るなど不自然だ。
最近夜型になったパチュリー。パチュリーは雨を降らせる魔法が使える。夜になったらパチュリーが雨を降らせている? しかしなぜ?
可愛い我がままを聞いていると言っていた。パチュリーに頼みごとをできるものなどそうはいない。最筆頭は自分だが身に覚えがないし、雨を降らせて自身に不利にしてなんの意味もない。
咲夜、美鈴、小悪魔、魔理沙も頼みごとをできるだろうが、可愛いとは言わないだろう。
となるとフランドールが? しかしフランドールにとっても雨はいいものではない。
ここまで考えて思考が先に進まなくなる。
なにかヒントがもらえないかとレミリアは考えたことをパチュリーに話す。
「そこまでは正解」
「そう、ここまではあってるのね。
だとしたらフランはどうして雨を降らせるように頼んだのよ?」
「雨が降る前と降ってからの違いは?」
「出かけられなくなった」
「それじゃあ今と紅い霧が出る以前との違いは?」
「違い……ね」
レミリアは考える。
すぐに答えはでた。この問いのヒントはすでに出ていたのだ。フランドールというヒントが。
「……最近フランに会いに行っていないわね」
「ご名答。寂しがっていたわよ」
頑丈でレミリアの思考外の行動をする珍しい人間を気に入り、そちらばかりに気を向けていた。
そのことでフランドールとの少ないコミュニケーションがさらに減っていた。
「雨を降らせて出かけられないようにすれば、会いに来てくれると考えたみたいよ妹様。
寂しいと口に出すのは恥ずかしいから、こんなふうに遠回りなアピールをして、可愛いと思わない?」
パチュリーがようやく答えそのものを口にする。
ヒントばかり出していたのは、レミリア自身に気づいてほしかったからだ。
誰かに寂しがっていると言われ行動するよりも、レミリア自身がフランドールが寂しがっていると気づいたほうが、フランドールも喜ぶのではと考えたのだ。
そんなパチュリーたちの思いから外れたことを、レミリアは口にした。
「つまり誘い受けかっ!」
がたんとイスを倒し立ち上がり、言い切った。
「は?」
「待っててフラン! お姉ちゃんが今日一晩であなたが一番感じる性感帯を見つけてあげる!」
「ちょっとレミィ!?」
なんでかわからないがいきなりトップギアに入ったレミリアは、パチュリーの制止を聞かずに図書館を勢いよく出て行った。
フランドールの求めていたことを理解したレミリアだが、思考ははるか先にまで突っ走っていた。
当主として、未熟で危険な妹に対して厳しい態度をとらざるを得ず、長年溜めていた溢れそうになったら凝縮して心の隅に大切にとっていた想いが暴発でもしたのだろう。
やがてフランドールの悲鳴が聞こえてきた。
なにごとかと部屋に駆けつけた咲夜が見たものは、服をはだけ乱れた息の荒いフランドールとぼろぼろで黒こげなレミリアだ。
まるでたくさんに分身したフランドールのレーヴァテイン集中砲火を受けたようだった。
しかしフランドールの涙目可愛いという想いだけで、急速に復活している。
今ここに人類の夢の一つ、永久機関が実現していた。
こうしてフランドールの嬉し恥ずかしい困難は始まった。
こういうレミリア大好きだww
幾万回黒焦げにしたらお嬢様も穏やかになるよ。多分きっと。
無理だったら食べちゃえ☆
こいつぁ致死量だwwww
服のはだけた妹様はもらっていきますね。
そうなったら最後、もう誰にもお嬢様を止めることが出来ない・・・w
ローギアなんてものは運命ごと消し去ってしまったに違いないwww
この手のレイミアは見てて笑えるので大好きですwww
そしてレミフラ最高だレミフラ
ありがとう