パ「どうも、パチュリーよ」
小「なんだかエッチエロエロキャラと認識されつつある小悪魔です」
パ「あんたがエッチエロエロじゃなくて誰がエッチエロエロなのよ」
小「失礼な、私はちょーと他の人より女性に興味があるだけです」
パ「それがエッチなのよ、さて、冗談はさて置き、オリジナルの設定が出るわ」
小「挙句にオリジナルキャラも出ます」
パ「この話は前作『250年の嘘』の続編よ」
小「先に読むことをお勧めします」
パ「では、楽しんで頂戴」
小「ところで昔のパチュリー様がカッコイイんですけど」
パ「むきゅー」
「ふふ、咲夜はお姉様から教えて貰ったんだ」
「はい、妹様」
「じゃあ私から話す事なんてないんじゃないかな??」
「いえ、妹様はどう思われていたのかと」
「うーん、しょうがないなぁ。
恥ずかしいからお姉様には内緒だよ??
あれは250年前のお話。
思い返せば色々あった頃だね。
お母様がいて、お父様がいて、お姉様がいた。
幸せだったなぁ。
あ、今も勿論幸せだよ??
でね、事の始まりは本当に些細な事だったの。
私とお姉さまがお人形遊びをしている最中に私が人形の中に残ってた針で指を刺したの。
買ってもらったばかりの人形だから、ごく稀には当時は有った事なの。
なにしろ全部手作業だったから。
で、私は指先に走った痛みで能力を使ったの。
本当に突然、人形が目の前で弾け飛んじゃった。
それを見たお父様とお姉様はびっくりしてたよ。
だって投げ出した人形が突然弾けたらね??
その翌日だったかな??お父様がしつこく私の能力について聞いてきたの。
でも私は全く解ってなかったから、解らないの一点張りだった。
「フラン、今後に関わるんだっ、真面目に答えなさい」
「わかんない、わかんないよっ」
「くっ」
とうとうカッとなったのかな??お父様にほっぺをぶたれたの。
で、ぶたれた痛みでまた能力が発動した。
でも、何も壊れなかったの、おかしいよね??
後にも先にも壊れなかったのはその時だけ。
「フラン、オマエは明日から別室だ」
「え??」
「地下室があったな、あそこが今日からオマエの部屋だ」
雨の強く降ってる日だった。
突然お父様からそんな事を言われたの。
お父様に連れられて行った地下室はまるで牢屋。
むき出しの石畳に灰色の塗壁。
挙句の果てにドアには何個も鍵がついてた。
でも、これ以上迷惑も掛けたくなかったから私は黙って其処で過ごすことに決めたの。
でもお姉様は違った。
私と一緒に過ごしたいって言ってくれた。
「フラン、アナタにあの部屋は似合わなさ過ぎるわ」
「お姉様??」
「大丈夫よ、アナタはもっと光ある生活をしなさい」
「何を言ってるの………??」
「吸血鬼の言えたセリフじゃないけどね」
食事中にお姉さまがそう小声で言ってきたの。
その瞬間だった。
突然の地震で地下室は崩れて無くなったの。
でもその所為で更に地下深くに作られた地下室に移された。
それからは毎日会いに来てくれたお姉様とも中々会えなくなった。
それでもお姉様は週に何回かは無理してでも会いに来てくれて嬉しかったな。
「大丈夫よフラン、アナタがその力を使いこなせばお父様もきっと解ってくれるわ」
「そうなのかな??」
「ええ、だから頑張ってフラン。そうね、これを食べて元気だして」
「オレンジクッキー??」
「お母様に貰ったのよ、私はもう食べたからフランも食べて」
「ありがとう、お姉様」
クッキー、美味しかったな。
お姉様お手製のクッキー。
え??お母様が作ったんじゃないのかって??
違うよ、だってお母様が作ったにしては形はいびつだったもん。
でも、本当に美味しいクッキー。
恥ずかしかったからお母様のって嘘付いたの、照れ屋さんだからね。
で、食べたら適当にお皿で練習して、望んだ所だけ、限定して、限定して破壊した。
何百枚お皿を割ったかな??
気がついたらお姉様も来なくなってた。
お姉様に努力してる所を見て欲しかったのか、暫く練習を続けてたの。
でも来なかった。
だから会いに行くことにしたの。
幸い私は大分限定破壊が出来るようになってたからお姉様の部屋まで一直線。
さすがに驚いてたな。
嫌われたかなって思った。
だってお姉様の大切なティーカップとかも一緒に破壊しちゃったんだもの。
「お姉様、私の事嫌いになったの??」
私は精一杯の勇気を振り絞って聞いた。
嫌いって言われたらどうしようって考えながら。
でもお姉さまはこう言ったの。
「嫌いになんてなる筈がないでしょう??ちょっとお父様に閉じ込められてただけよ」
「でも、お姉様の………」
「…………」
私が割れたお姉様のティーカップを見つめていると、お姉様が無言でそのティーカップを踏み潰したの。
もう粉々になるまで。
「あら、自分で、踏んで壊しちゃったわね」
「う、うう」
「あら、どうしたの??」
「うわぁぁーーーーーーん」
嬉しかったなぁ。
優しく抱きしめられた時は泣いちゃった。
だけど幸せは長くは続かない。
お父様に内緒で会ったのがバレたの。
「フラン、今日からオマエを知り会いに暫く預ける」
「どうして??私は要らないの??」
「心配いらん、能力が使いこなせれば直に戻ってこられる」
「本当だよね??」
「ああ」
その言葉を信じて私は黙って従った。
「フラン、行くぞ」
「はい、お父様」
「ちょーと待ちなさい、フランを何所に連れて行くつもり??」
玄関先にはお姉様が仁王立ちしてた。
お姉様もこうなるんじゃないかって思ってたのかな、それとも能力??
どっちでもいいけど、お姉様は本気でお父様を止めようとしてた。
「おまえには関係の無い話だ、レミリア。部屋に戻れ」
「でも断るわ。このレミリア・スカーレットの好きな事はね、妹を何処かへ連れ去ろうとするお父様を止める事よ」
「ふざけるのも大概にしろ、怒るぞレミリア」
「怒っているのは私よ、お父様」
「お姉様………」
「フラン、アナタは此処に居てもいいのよ??」
「ほん、とう??」
「ええ」
そのままお姉様はお父様と戦いあった。
でもお父様とまだ力も弱かったお姉様じゃ戦いにもならないのは当然。
だんだんとお姉様は追い詰められて、あと少しで負けちゃうって所でお母様が出て来たの。
お母様は一撃でお父様を倒しちゃうと……
「アナタには失望したわ、変わってしまったわねバームさん」
「クーヘン、何をするつもりだ」
「さようなら、ここで別れましょう」
「ま、まて、クーヘンっ」
「レミリア、フラン、また会いましょう」
ってやり取りをして立ち去ったの。
私は何も出来なかった。
それから三日後、お父様が首を吊って自殺しているのをお姉様が見つけたの。
お父様にとってはお母様が全てだったみたい。
「あー、なんか居候する事になったパチュリー、よろしくしてあげて」
「どうも」
それとほぼ同時期にお姉様がパチュリーを連れて来た。
当時はもっと無愛想で、表情を出したりしなかったの。
でも、やる時はやってくれた。
当時人間の間には吸血鬼や魔女を狩る、異端狩りが流行りだしていた。
捕まったら最後、殺される。
私達が住んでいた場所は街から大分離れてたから時間は十分あった。
「これで遥か東の地に逃げましょう」
「でもこの白夜館を置いていけないわ、ここは私とフランの思い出の場所なのよ??」
「問題ないわ、私はパチュリー・ノーレッジよ。ノーレッジの者に魔法の失敗は無いわ」
「どういう事??」
「この屋敷ごと東方の地に行くの」
「そんな事!!」
「出来るわ、既に魔法陣の設置は終わってる」
「…………」
パチュリー一人だけなら何時でも行けた。
でも私達を置いていけなかったみたい。
だから、魔力も、手間も掛かる大規模な転移魔法を使った。
そして、後はお姉様から聞いた通り。
『白夜館』と呼ばれた真っ白なお屋敷はお姉様によって真っ赤に染められ『紅魔館』に。
お母様の閉じ込められていた別館は図書館としてパチュリーの物に。
あ、長々と話しすぎちゃったね。
咲夜そろそろご飯にしようよ。
お腹減っちゃった」
「そうですね、デザートにオレンジクッキーでも用意しておきますわ」
「それ、私が作ってもいいかな??」
「ふふ、しっかり教えますよ」
「それじゃあ咲夜、お願い」
今の私があるのはお姉様の御陰。
だから、お礼の意味も込めて、オレンジクッキーを貰った今日この日に私もあげよう。
お姉様が食堂に入ってきたら抱き付きながら言うの。
ありがとう、って。
吸血鬼が首を吊ったくらいで死ねたら誰も苦労しないわね、とか言ってくれると思ったのに!
けど面白かったんでこういう芸風もたまに見れると嬉しいなぁ、なんて。
オレンジクッキー食べたいとか、出たジョジョセリフとか、どーでもいいところに目が行ってしまう。
フランかわいいよフラン。素直ですごいいい子だ。
昔から現在にかけて一体パチュリーに何があったんだ
気になって夜も眠れないよ
ギャグが見たいんですね、新しく出しました。よかったらどうぞ。
2>
もはや狂気設定が欠片もありませんねぇ。はっはっ。
3>
何があったんでしょうね(核爆
ギャグ所望(・ω・)
まさかこういう用途?の為に……