相も変わらず私的な幻想郷となっております。
妖怪の山にある神社、その巫女である東風谷早苗は人里に買い出しに来ていた。
「お味噌とお醤油と…あ、胡麻油も切らしてたんだっけ」
八百屋や肉屋、酒屋等が軒を連ねる商い通りを歩きながら買う物を反芻していると、誰かに呼び止められた気がした。
振り返って辺りを見回したが、知り合いらしき人妖は誰もいない。
「変ね…今呼ばれたような気がしたんだけど…」
しばしの間後ろを眺めていたが自分を呼んだ者もいない様なので振り返り歩き始めた。
三歩程歩いた時、今度ははっきりと自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
「さなえ~あたい来た~」
「ち、チルノちゃん?!」
声の主に慌てて振り向くと、行き交う人々の頭上をこちらに向かって飛んでくる湖の氷精、チルノの姿がそこにはあった。チルノは早苗の目の前に降り立つと満面の笑顔で買い物袋を指差した。
「早苗、あたいが買い物手伝ったげる」
「え? 何で…というか何故私が買い物に来ているのが分かったんですか?」
「えっとね、あたい早苗の家に行ったんだ。そしたらカナとケロが早苗は買い物行ったって」
「成る程…八坂様と洩矢様に聞いたんですね」
「うん! カナもケロも待ってろってしつこかったんだ、でもあたいは早苗を手伝うからイヤだって言って来たのさ!」
手をぴこぴこと振りながら力説するチルノを見る早苗。その脳裏には自らが仕えし二柱の神、八坂神奈子と洩矢諏訪子が必死にチルノを引き留めようとしている姿が浮かび上がった。
「ほんとに大ファンなんだから…」
「どしたの?」
「い、いえ、なんでもないですよ?」
「ふぅーん、変な早苗。それよりもさ、早く買い物にいこーよ!」
「ああっ! ひっぱらないで! チルノちゃん、チルノちゃ~ん!」
買い物袋ごとチルノに引っ張られて、早苗は人混みの中へと呑み込まれていった。
「さっかな~、さかな」
「あったい~、あたい」
「ち、チルノちゃん…」
魚屋の主人を真似して道行く人々に自己紹介をするチルノをたしなめたり。
「あたい゛~、さ い き よう゛~」
「チルノちゃん! 煙! 煙出てます!」
重たくなった袋を必死に持ち上げて臨界を突破したチルノを慌てて救助してみたりと、早苗は買い物を終える頃にはすっかり疲れてしまっていた。
「はぁ…疲れた…」
神社への帰り道、重たくなった買い物袋を持ち、途中でへばってしまったチルノを背負いながら早苗は盛大な溜息をついた。
「さなえ…怒ってる?…」
「何がですか?」
「その、勝手に来ちゃったこととか…」
ぽつりと呟くチルノを背負い直してから早苗は答える
「怒ってませんよ、びっくりはしましたけど、ね」
「早苗…ごめんね」
「ですから怒ってませんから、気にしなくても良いですよ」
「そっか、うみゅ…早苗、だいしゅ…むにゅ」
「寝ちゃったか…まったく、困った子だわ」
眠りに就いてやや重くなったチルノの寝息を聞きながら、早苗は先程の疲れが無かったかの様に神社へ向かって歩き出した。
「言い掛けの言葉、楽しみに待ってますよ、チルノちゃん」
その呟きは藍色に染まりつつある空へと散っていった。
もうあたいしか見えない!
貴方様の幻想郷が良い意味で駄目過ぎて好きです。
チルノ嬢の「さなえ」と「早苗」どちらかに統一した方が良いのではと思い。
個人的にはひらがなで。
早「もう私は『守矢の現人神』じゃない!そう私は『東風谷』、『東風谷早苗』です!!」
神奈「良く言ったわ早苗」
諏訪「うんうん成長してくれてケロちゃん嬉しいな」
神奈「でもね我らが風祝」ドガゴン!
諏訪「零落したとはいえ神ってやつを」ジャキィン!
『侮るんじゃねぇ、小娘』
ー第一次幻想諏訪大戦勃発ー
霊「で?あんたらまさか弾幕に夢中でチルノが起きる事を、あまつさえ流れ弾が当たるかもしれないのを考慮して無かったとでも?」
『ごめんなさいでし「だが断る、そう、だが!断るっ!!」らめぇぇぇぇっ!』
ちるのだいありー
カナ月、さなえ日、ケロリばれ。
れーむがかっこよかった。なんかぜんりょくひこうしたときみたいにくるしそうだったけどなんでだろう。たすけてもらったからありがとうって言ったら「べ、別にチルノの為じゃないわ!これはその、お、起こさなくてもいい異変を防ぐ為だもの!」って言われた。やっぱりれーむはすごい。
これが私の脳内続編!
すいませんチラシの裏ですいません。
万葉氏のチルノんが来たよ!
萌ゆるチルノが来たよ!
こんな素晴らしい作品が来たら、私も頑張らないわけにはいきませんね。ありがとうございました。
>エクスパンデッドでかした
コーヒー返せwwww
そして諏訪子さま、チルノリュックくださいwww
万葉氏と喚く狂人氏は、きっともう『ライバル』と書いて『チルノ同盟』と読みあう仲なんですね。
素晴らしい職人同士、切磋琢磨頑張ってください。
そこが羨み妬まs(「氷精と向日葵畑」で使ったコメントなので削除されました)
しかしチルノの添い寝の相手はお前たち(二柱+一人)ではないッ!この俺だーーーーッ!!
……あれ、いやに外が騒がs(エクスパンデッド・オンバシラ+洩矢の鉄の輪+ミラクルフルーツ
山登りは天狗に止められるはずなのに、チルノはこれた……これは次回作の気配
そんなこと書きながら、見たいのは緋想天組との話だったり。
次もチルノの可愛さを存分に見せてください。
ここが上手い!
確かに子供はこういうことする!よく観察してらっしゃいますね~
>>1様
お読み頂き有り難うございます。
ご意見感謝致します。
確かにひらがな表記の方が可愛らしいですね、これはもうやるしかないっしょ!
「お二方共生きてますか?」 「神に生死の概念は……無い……が……痛い」 「博麗の巫女、恐るべし……!」
「さなえ~ あたいのごはんは~?」
>貴方様の幻想郷が良い意味で駄目過ぎて好きです
私自身が駄目過ぎなのさっ。有り難うございます、そのお言葉で万葉は構成されていきます!!
>>喚く狂人様
お読み頂き有り難うございます。
楽しんで頂けて何よりです! チルノちゃん最高! 最強! 異論は認めません!
>こんな素晴らしい作品が来たら、私も頑張らないわけにはいきませんね。ありがとうございました。
私もがむしゃらに頑張ります! あ、それと吹いたコーヒーのお詫び……と言ってはなんですがチルノちゃんがコーヒーを淹れてくれるそうです。
「あっついからあたいがふーふーしてあげる!」 「ふーふー」 「ふぅ~ふぅ~」 「あ、凍った…」
>>地球人撲滅組合様
お読み頂き有り難うございます。
>そして諏訪子さま、チルノリュックくださいwww
早苗さんがなんと言うかが話の肝です。
それにしても流石は先祖と子孫、息がぴったりですね。
「チルノ同盟」! 会員番号1番は頂きですっ! さて、喚く狂人様と指相撲で勝負してきます!
おちゃらけ(?)はこのくらいにして、暖かいお言葉を有り難うございます。
※「ぷチルノ」と交換ではいかがでせう? ウサウサ。
>>名前を表示しない程度の能力様
お読み頂き有り難うございます。
魔理沙女史曰く 「私はありのままのチルノが好きなんだZE」 未だチルノ熱の醒めぬ私、まだまだ行きます! 行っちゃいます!
だからフラグですって! ……ひぃっ! 外に出ちゃだめぇぇぇぇぇ!!
>>5様
お読み頂き有り難うございます。
楽しいですよね、買い物。 相手がいると変な物を買おうとしても諌めてくれますしw
「え? チルノちゃんが山を登っているんですか! 椛っ!貴女は留守番をしていなさい!」
「あ~っ! 文さんずるいですよ~、私も行きたいです」
さてさて、頑張ってみましょうか!
>>欠片の屑様
お読み頂き有り難うございます。
お褒めに預かり光栄の極み!(瀟洒に一礼)
子供は何でも真似したがりますから、滅多な事は出来ませんよね。
何度か手痛い失敗をして学習致しましたw
こういうのんびりした感じが早苗さんには一番合ってると思います
>>8様
お読み頂き有り難うございます。
実は密かにファンクラブがあって、あの人やあの妖怪さん達が会員になっている……かもしれません。
早苗さんはのほほんとした雰囲気がよく似合いますね。
龍神の月、八雲の日、宵闇の刻。
あのあと博麗神社に霊夢に抱っこされて帰ったらレティが怒って留守番してた。
「ごめんなさい」って謝ったら「次からは早く帰って来なさい」って言われて許して貰えた。良かった。
でもレティはまだちょっと怒ってるみたいだった。なんでだろ?
まぁ良いや、霊夢が居るからだいじょぶ。おやすみなさーい。
博麗日誌
今日は守矢家がチルノ暴走(ドライブ)したので鎮火し(シバき)に行って来たわ。
チルノは何とか無事だったの。
良かったわ……。
………………ただ何を勘違いしたのか、帰って来たらレティが凄い形相で待ってかと思うといきなり泣きだして「風祝ね!風祝が目当てで行って来たのね!霊夢の浮気者ぉぉぉ!私だってアリスと浮気してやるぅぅぅぅぅ!!」
とか少しムッと来る事をほざきやがったので博麗奥義『ベロちゅー二連式』を叩き込んだら真っ赤な顔で俯き黙った。
あぁもぅ可愛いよレティ可愛いよ。
もう我慢出来ないのでいっただっきまーす。
レティだいありー
今日は霊夢に『~少女:大ちゃん「御二人共、いい加減に自重して下さい!チルノちゃんの教育に悪いですっ!!」:中~』された。
その上、久し振りに「誰よりも愛してるわ」とか「浮気なんかしないわ、だってレティが可愛過ぎて他に目が行かないもの」とか恥ずかしい事を耳元で囁かれた。
…………とっても嬉しかったのはナイショ(しかし霊夢さんにはバレています)
レティさんは霊夢さんのお嫁様。
霊夢さんはタラシ若しくは乙女の二択がジャスティスです。
こんなバカップルですがチーちゃんに危害を加える者には大ちゃんすら及ばない制裁が有るとか無いとか。
とてつもないチラシの裏でごめんなさいorz
ぺこり。
>>コメント1
言わずもがな、ですね。
三視点での肉桂……じゃなかった日記とは……。ですが肉桂の如き甘い香りが漂って参りました。そういうものを、私は書きたい。
コメントまで読みごたえありすぎるww
お読み頂き有り難うございます。
>コメントまで読みごたえありすぎるww
ボリュームたっぷりでお送りしております。ほぼ作品になってますねw
すいません調子に乗りました……