この作品はプチ作品集32にあります「芸術の秋[未完の慕情]」のキャラ設定を使用しています。そちらを読まずとも楽しめますが読んで頂けるとより楽しんで頂けるかと思います。
「おじょうさま…」
「あら…また来てしまったの?仕方のない子ね…」
紅魔館当主、レミリア・スカーレットの私室。ベッドに腰掛けて本を読んでいたレミリアはドアの前で枕を持って佇む少女、十六夜咲夜を見やると本を閉じ、眼鏡を外して微笑みかけた。
「だって…妖精さん達が私に怖いお伽話を聞かせるんだもん…」
「咲夜は本当に怖がりね、お前の周りにはその怖い話の主役が沢山いるのよ?ほら、私だって…ね?」
レミリアはそう言って自らの牙を咲夜に見せた、だが咲夜は顔を赤らめ、レミリアの胸に顔を埋めると頭をふるふると振った。
「ここのみんなは…優しいから…怖くないもん…」
「お前は忙しい子ね…怖がってみたり優しいと言ってみたり。」
「やっぱり私変なのかな?ねぇおじょうさ…きゃっ!」
突然レミリアに抱え上げられて小さく悲鳴を上げる咲夜、だがすぐに顔を更に赤らめてレミリアに抱き縋る。
「おじょうさま…やめて下さい…」
「何を今更恥ずかしがってるの、バカな子ねぇ。こうしてベッドに運んでいくのもずっとやってるでしょう?」
「だって…私重たくなってるから…おじょうさま…重たいでしょ?」
「何を心配してるのよ…忘れたの?私は吸血鬼よ?力で私に敵う者などいないわ。例えお前がどんなに重くなっても、しわくちゃのお婆さんになったとしても抱き続けてあげる…だからお前は安心してしがみついてなさい。ずうっとね」
「おじょうさま…だいすきっ!」
「そう、それで良いのよ…咲夜。お前は私の物なのだから」
紅魔館。レミリア・スカーレットの私室。
レミリアは机に向かい読書をしていた。するとノックの音と共にメイド長、十六夜咲夜の声が聞こえてきた。
「お嬢様」
「お入りなさい」
扉が開くと、そこにはパジャマを着た咲夜が立っていた、見ればその手には枕が抱えられている。レミリアは微笑みながら咲夜の次の言葉を待った。
「久方振りによろしいでしょうか?」
「あらあら…また怖い話でも聞いたの?」
「こう周りに化け物ばかり居られては…絹を裂くような悲鳴も枯れ果てましたわ」
「あの頃は可愛かったのに…やっぱり人間って忙しないわね」
「きゃっ!」
レミリアは咲夜を軽々と持ち上げると、わざとらしくフラついてみせた。
「暫く抱かない内に随分と重たくなったわね…これは疲れるかも…」
「…ご迷惑でしたか?」
「冗談よ、主に同じ台詞を二度も言わせる気?」
「失礼致しました…ですが冗談とはいえレディに重たいは禁句ですわよ?」
「やっぱり可愛くない…やっぱり昔のお前の方が…」
「お嬢様」
「何よ?」
訝しげにレミリアが聞くと咲夜がぎゅっと縋り付く。そして
「大好きです」
「ん」
顔を赤らめて咲夜が紡いだ一言に素っ気なく答える。
しかしレミリアの顔もまた…真っ赤に染まっていたのだった。
ああ御伽噺の主役ばっかりの館だ
昔は学校の階段でビクビクしてたものです
そして甘いなぁ~ 甘甘ですなぁ~
咲夜さんはクールなのもいいけど、こういう咲夜さんのSSの方が好きだったりしますw
ところで、紅魔館の怪談に咲夜さんのPA・・・
男はここで息絶えている。
でももし出て来るのがお嬢様達なら怖くない……っ!
あとお嬢様はもう咲夜さんのママンにしか見えませんぜ。
ダディ?フラ様に決まっているじゃないですか。
眼鏡はフラ様に「お姉様は本を読む時、眉間に皺が寄り過ぎ!」とか言われてパッチュさんに作って貰ったと妄想。
お嬢様は紅魔館の、いや幻想郷のお嫁さん!
>>1様
お読み頂き有り難うございます。咲夜さん以外はお伽の国の住人ですからね。ただ咲夜さんも能力的にはそちらに入りそうな気もします。私の通っていた学校は小、中、高と古かったのでそういった話には枚挙に暇が無かったですね…特に図書室が怖かった…
>>欠片の屑様
お読み頂き有り難うございます。なんでもあのテーマは不協和音で構成されていて、聴く者を不安にさせる効果があるそうです。そして私のお話は見る者に書き手の行く末を不安視させる効果があるそうです…ダメだこりゃ…
>>3様
お読み頂き有り難うございます。可愛らしい咲夜さんを気に入って頂けて嬉しいです!
パチュリー様はクールですからね、怖い話は大丈夫そうです。ちなみに小悪魔はパチェ様のお話がマヂで怖かったのでその後一週間はパチェ様と一緒に寝ていたそうです。
ところで咲…あれ?返事が…無い…
>>4様
「うわあぁぁん!めいりん怖いよ~……あら…なんだ、人間か…ちょっと!脅かさないでよ!私じゃなかったら気絶してたわよ?!…で、貴方もトイレ?」
実は紅魔館一の怖がり、レミリア嬢に出て頂きました。フラン様がダディ…何故かカイゼル髭が頭を過ぎりました。眼鏡を掛けたお嬢様、間違えて度を入れちゃったせいで益々眉間に皺が寄るのでした。
「ウォッホン」
「フラン…それじゃあお爺様よ…」
「え?あ!いやだっ!今のナシっ!」
それが「着信アリ」の着メロをケータイのメール着信音に設定できるほどになってしまいました。今は変えてますが。
ところでこのレミリアと咲夜のワンシーンを美鈴やフランが偶然(という名の覗きで)発見して
「そこまでです! 咲夜さんを安心させるのはお母さんである私の役目です!」
「あら、それなら私達二人で咲夜を安心させてあげればいいじゃない」
「お、お嬢様!?」
「あー! お姉様達だけずるーい! 私も混ぜてー!」
という流れになって、結局みんなで寝るという結果を幻視しました。仲良きことは美しきかな。
>>名前を表示しない程度の能力様
分かります!私は小学生の時に心霊系の番組が放送されると、何故か家にあった木刀を持って観ていました(笑)それが今では…あああ…
さてさて、素敵なお話しを有り難うございます!お嬢様のベッドで仲良く眠る四人を想像して体温が急上昇致しました! 嗚呼…皆が優しい紅魔館…大変良いものです。
とまあ、大変おいしゅうございました。紅魔館バンザイ\(^O^)/
>>喚く狂人様
ご無沙汰です!そしてお読み頂き有り難うございます。お粗末様でした。貴方の舌に適う味でしたら幸いです。
やっぱ紅魔館はサイコーね!
PS,私も懲りずにチルノちゃん話を考えております。そろそろ自重せよと叱ってやって下さい(笑)
レ「ああっ泣かないで咲夜!……やはりあの選択肢しかないのね……ヤるわよ、パチェ!」
パ「おっけーレミィ!ノーレッジを舐めんじゃ無いわよっっっ!」
レ「母(かか)様弐織、れみぃ!(じゃきぃぃぃん)」
パ「ダディマークⅡソーサラーエディション、パッチェ!(とぅるりぃぃぃん)」
レ&パ「「新生育ての両親!」」
咲「やったぁ!母さんと父さんが増えちゃったぁ!(※幼児退行中)」
グランマグランパ発言はこの策の為の布石だったのです!(注:どうみても最初から最後まで純度100%混じりっ気無しのアドリブです本t(ry)
そして……!?
藍「ほぅ……私という婿(もの)が有りながら浮気(パチュレミ)かな、レミリア嬢?(しゃきぃっ)」
レ「れみゅん!?」
美「パチュリー様お嬢様と二人『だけで!』楽しそーですねー…………私と二人の時より!(ごうっ)」
パ「むっきゅん!ちちち違うのリン、話を」
藍&美「「『我、全身全霊、問答無用也』」」
レ&パ「「アッー!!!!!」」
御粗末様でした。
ぺこり。
未完の慕情の設定との事なので、コメントの続きを打ってみました。
>>コメント4
とは私の事です!
あんまりにも好き勝手にコメントしちゃいましたごめんなさい。