【咲夜>美鈴】
レミリアは責任を感じずに入られなかった。
ほんのちょっとした、遊びのつもりだったのだ。しかし、結果として、咲夜は門番に、美鈴はメイドになってしまった。
普段はわがままなレミリアだが、そればかりは、やはり責任を感じずに入られなかった。
「はあ……」
場所は変わって紅魔館の門。メイド服を脱ぎ、代わりに門番隊の服を着た咲夜は、門にもたれ、ため息をついた。
「あっ……」
さっきまで働いていた場所の、紅魔館の屋敷のほうをちらりと見ると、ちょうど美鈴が出てくるところだった。
二人は気まずくなり、素早く目をそらした。
咲夜の横を通り抜ける美鈴は肩を落としている。その姿は、目をそらしたくなるほどだった。
美鈴の目には、咲夜もまた、地面に視線を落としていて、声を掛けづらい雰囲気を醸し出している。結果的に、二人とも、話をすることはできなかった。
「おっじゃまするぜー――およ?」
いつものように門を突き破ろうとした魔理沙は、そこにいるべき人物がおらず、いるはずのない人物がいることに気づき、魔法を止めた。
「咲夜じゃないか? 何してるんだよ」
「みりゃわかるでしょ。門番隊になったのよ」
「はあ? お前、メイドだろ。なんでそんなことしてるんだよ」
咲夜は言葉につまり、視線を落とした。
「何があったんだ?」
「じ、実は……」
咲夜は、言い辛そうに、それでもやっとのことで、言葉を吐き出した。
「お嬢様が、腕相撲大会を紅魔館で開かれたの。
私、美鈴に勝っちゃった……」
【魔理沙のチルノ教育記録】
○月○日
今日から、何となくチルノを教育してみることにした。
今日は、四則演算を教えた。
○月×日
今日は、チルノに方程式を教えた。
○月△日
今日は、チルノに三角関数を教えた。
私は、ちょっと迷ったのだが、そこはチルノが教えてくれた。
○月◆日
今日は、チルノに加法定理を教えた。
もっとも、私の家にあった、読んだことのない教科書を持っていっただけだが。
チルノのほうが、先に理解した。
○月@日
チルノに、特殊相対性理論を教えてもらった。
「……あれ?」
【配列】
「むむ……」
パソコンに初めて挑戦の輝夜。が、しかし。キーボードの配列が意味不明、要するに早く打てない。
それ以前に、キーボードが少々汚い。
「えーりんえーりん、キーボードって便器より汚いんだって。だから掃除してよ!」
「はいはい」
そういって、永琳はキーボードの『F1』キーをはずし、洗剤のようなものを付けて洗い始めた。
輝夜はその様子を興味深いと無言で語り、しげしげと見つめる。
「へー、そうやって洗うのね」
「ええ、地味な作業ですけどね」
「そうだ!
えーりん、それ、私がやるよ。だから貸して!」
「わかりました」
そして数時間後。キーボードを洗い終えて、満足げな表情の輝夜と、何かがおかしいキーボードが、部屋に鎮座していた。
「さてさて、これで私でも使えるわ」
試しに、『A』のキーを打った。画面には、『1』と打ち出された。『I』のキーを打つと、『2』が打ち出された。
そしてアームストロング咲夜さんの完成!!
1つ目:入れ替わった二人の姿を見てみたい。
2つ目:眼鏡をかけたチルノを幻視した。
3つ目:まさか「U」を押すと「3」、「E」を押すと「4」が打ち出されるんじゃ…。
・特殊性相対性理論→特殊相対性理論
・パソコンに始めて挑戦→初めて挑戦
SS1:腕相撲の結果はレミリアがちょっと運命をいじったのかと思いました。
面白いですがこれは個人的にはあまりシュールではなかったです。
SS2:多細胞生物より単細胞生物のほうが進化速度が圧倒的に速いですから
別に不思議なことはない…? シュールだw
特殊相対性理論は、慣性系の中にいるとその慣性系がどんな速度で移動していても
内部での物理法則は崩れないが、外から見たら時間経過とか長さが変、だった気がする。
「図解雑学 超ひも理論」とかはわりと分かりやすいです。
SS3:他のユーザーが大迷惑ww
姫様に顔がにやけてくる。
凄く簡単にですが、ブログにて返信させていただきました。
よければご覧ください。
>6様
誤字指摘ありがとうございます。
すぐに直させていただきました。