Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

『だぜ度』が足りない(中編)

2008/09/23 22:59:07
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このお話は、プチ作品集32「『だぜ度』が足りない(前編)」の続きになっています。



≪ 3 ≫

「封魔陣!」

巨大な光の柱が、生い茂る深緑を突き抜けて空へと伸びる。
見上げる先、四方を囲う結界の内側に閉じ込められた敵を、不可視の暴力が幾度にも打ちのめしていく。
やがて光の障壁は粒子となって拡散し、消える。数秒と待たずに、中にいたそれは鈍い衝突音をともなって地面に打ちつけられた。
プスプスと煙を上げて転がる物体のもとへ、霊夢は歩み寄る。手に持った大幣でバサバサと煤を払い、しかしピクリとも反応しない彼女を見下ろして。
霊夢はその名を呼んだ。

「アリス。腕落ちたんじゃない?」

少し遅れて、同じように黒焦げた数体の人形が霊夢の周りに落下してくる。
その光景を遠目から眺めていた魔理沙が、ぽつりと呟いた。

「……鬼巫女(汗)」

「さーてーとー」

野次を遮るように無理やり大声を上げて、霊夢は屈み込んだ。白目を剥いたアリスの上半身を抱き起こすと、その首が力なくだらりと下がる。
神社から飛び立ち、真っ先に訪れたのがここ―――魔法の森の奥地に佇むマーガトロイド邸だった。庭先で人形達に草むしりをさせている家主を発見してから、まだ数分しか経過していない。

(問答無用で弾幕ったのはいいとして……)

一応後頭部を支えてやりながら、空いた手でアリスの衣装の中を適当にまさぐる。

(本当に『だぜ度』なんてものを持ってるのかしら……?)

魔理沙の『だぜ度』とやらを奪った容疑者の中では、もっとも黒に近いであろうというのは、二人の一致した意見ではあったが。奇襲を仕掛けておいて当てが外れていたとなれば、それこそ目も当てられない。今さら弁明の余地ははないにせよ。
考えているうちに、指先が贅肉とは異なる感触を捉えた。それを取り出すべく、霊夢はアリスの衣装から腕を引っこ抜く。その拍子でボタンを千切れると、そこから何かが零れ落ちた。それも無数の。
どこに収まっていたのか、地面に積もって小さな山になったそれを、霊夢は半眼で凝視した。指先で容易に摘めるほどの、角の丸い正方形の板。材質は定かでないが、金属とも思えない。黒と白で意匠を施された表面に刻まれているのは、たった一文字だった。
乾いた唇で、それを読み上げる。

「だ」

「間違いないわ、『だぜ点』よ!」

「……また意味のわからない単語を」

突っ込みもむなしく、歓喜の声を上げて間魔理沙が駆け寄ってくる。ひたすらどうでもいい心境で、霊夢はアリスを降ろすと一旦その場から退いた。魔理沙が黒白の小山の前に立つと、無数の『だぜ点』とやらは風に舞うように宙へと浮かび上がり、魔法使いの身体へと吸い寄せられていく。分厚そうなローブをすり抜けて、『だぜ点』は一つ残らず魔理沙の身体の内へと取り込まれた。
胸を撫で下ろし、魔理沙は満足げに頷く。

「うん。これで『だぜ度』50個分は回復できたわ」

「あと78個必要とでも……?」

我ながら縁起でもない事を言いながらも。『だぜ度』なるものが本当に存在した事は今更ながら意外ではあった。が、その幾分かを取り戻したという魔理沙だったが、その割には外見上の変化は特に見られない。そもそもこの地味な黒装束まで『だぜ度』の減少によるものなのかさえわかり得なかったが。
霊夢の視線に気付いたのか、魔理沙は平然と袖をまくって二の腕を見せてくる。ほら、ともう片方の手で指差し、

「ここなんかすごく元に戻ってるわよ」

「わかるかっ」

すぱんと、魔理沙の頭をはたく。魔方使いはずれた帽子を直して、不満もあらわに口を尖らせた。

「ひっどーい。何するのよ」

「うるさいわね。さっさと次の心当たりに会いに行くわよ」

言いながら、霊夢は適当な方向を指差す。心当たりと言っても特別な理由があるわけではなく、魔理沙に恨みを持っていそうな輩などごまんと思い浮かぶにせよ。アリス並に有力な容疑者といえば、紅魔館の地下に棲むもやし魔女あたりだろうか。
が、気掛かりな事もあった。足元で昏倒するアリス、『だぜ度』を盗んだ犯人にしては、魔理沙からの報復に対してあまりにも無防備ではなかったか。人形を操る彼女ならば、いくらでも警戒のしようはあった筈だというのに。

(主犯格がいる。そいつと結託して……いえ、無意識のうちに『だぜ度』を持たされていた?でもどうやって……)

ふと考えるのを中断して、霊夢は顔を上げた。自分が当てもなく指差していた遥か向こうに何かがあるのに気付いて、そちらに眼を凝らす。
魔理沙もまた、そちらに顔を向ける。溜め込まれた妖気のせいで、一日を通して暗く薄気味悪い魔法の森の中に、あまりに色鮮やかな一輪の花が顔を覗かせている。ぽかんと口を開けて、魔法使いが呟きを零した。

「……何よ、あの向日葵?」

その瞬間、向日葵の中心から閃光が迸り、膨大な弾幕が霊夢たち目掛けて発射された。

「きゃあああっ!?」

すぐ隣で甲高い悲鳴を上げる(普段ならこんな時でもにやついてるくせに!)魔理沙を煩わしく思いながら、霊夢は弾幕をよけるべく真横に跳躍した。ついでにアリスの胴を蹴り上げて、射線から外してやる。黒焦げの少女が魔理沙の足元まで転がるのを見やって、霊夢は叫んだ。

「それ、お願い!」

直後、轟音と共に押し寄せた弾幕によって、魔理沙の姿が見えなくなる。

(分断された……!)

咄嗟の判断で動いてしまった自身に舌打ちしつつ、霊夢は走り出した。まずはこの弾幕の壁を止ませなければならない。攻撃の発生源、向日葵のもとへと向かう。
が。踏み出しかけた数歩目のすぐ足元を、向日葵とは別方向から一発の光弾が貫いた。
踏み留まれずに、躓く。地面を一回転するように受身を取り、霊夢は即座に立ち上がった。気配の類など探れた試しはないものの、幸いにも、不意打ちの主は案外あっけなく茂みの奥から姿をあらわす。
その女に向けて、霊夢は力任せに声を荒げた。

「どういうつもりよ、幽香!?」

「れい、む」

名指しされたからそう返したわけでもあるまいが、彼女はボソボソと答えた。
日傘の陰になって口元から上の表情は覗えないものの、わずかにのぞく緑色の髪と赤いチェック柄のスカートは、間違いなく見知った相手のものだった。こちらに向けてかざした掌から立ち上る硝煙を、ゆっくりと握りつぶす。
花を操る妖怪、風見 幽香。森を背にした彼女との距離は保ちつつ、霊夢は大幣を突きつけて問う。

「魔理沙の『だぜ度』とかいうの、奪ったのはアリス一人じゃないとは思ったけど。何であんたが?」

「お、こ……な、しょ」

「大体、何で私を狙うのよ。私だって恨みを買ってない覚えはないけど、あんたらの標的は魔理沙なんでしょ?」

「……ぇ、す、てはまり……の、め、よ」

(鈴蘭の毒にでもやられた?)

たどたどしい幽香の口調には、まったくもって生気が感じられない。人形のように力なく立ち尽くす彼女と、意思の疎通が出来ているとはとても思えず、まるで一人で口上を述べている気分だった。
とはいえ、今しがた撃っててきたのはまぎれもなく彼女だ。少なくとも、こちらに敵意を持っているという事になる。

(嫌だなぁ。昔からこいつ相手にするの面倒くさいんだもん)

苦々しく呻いていると。
風が吹いたわけでもなく、幽香の持つ日傘がわずかに傾いた。正面を遮っていた影が除けられ、彼女の表情があらわになる。
眼を開けたまま、直立して眠っている。そう言われれば納得してしまいそうな、何処を向いているともとれない虚ろな表情。その眼差しからは、攻撃を仕掛けてくるような気配は微塵にも察する事が出来ない。まるで、

(誰かに操られてるみたい……あの幽香が?誰に?)

疑問は尽きなかったが、かといって下手に警戒を緩めるわけにもいかない。いつでも跳びかかれるように戦闘態勢だけは保っておきながら、霊夢は幽香との対峙を崩さなかった。
背後からは、耳障りな炸裂音。未だに照射され続ける弾幕の壁、その向こう側にいる筈の魔理沙の無事を祈りながら、懐のスペルカードへと手を探らせる。ついでに、やはり聞いてはいないであろう妖怪に向けて、霊夢は啖呵をきった。

「とにかく、返してもらうわよ。魔理沙の『だぜ度』……」

と。
懐を探る指先が、何か―――とてつもなく嫌な予感のする何かに触れる。

(―――何で)

不安とは違う漠然とした違和感が、頭を真っ白に染める。それでも腕だけは勝手に動き、符の間に挟まれたそれをさっと抜き出した。
敵と向かい合っているというのに、全身の力がじわじわと抜けていく。まるで水面に身体を預けるような浮遊感に包まれながらも、手に掴んだ物を顔の前まで持ち上げて。
出来る事といえば、笑い声を漏らすくらいだった。

(何で、私が『だぜ点』を持ってるの?)

名前を呼ばれた気がして、顔を上げる。
視界が動くそのままの勢いで空は大きく傾き、大地は粘土のように波打って歪み。
自分が倒れつつあるのだと悟った瞬間、霊夢は意識を失った。





≪ 4 ≫

ふざけていたつもりは、実はなかった。
それこそ誰もがふざけるなと激昂するかも知れないが。本当に真剣なのだ。

(だから、こんなに、大変なんじゃないっ)

茂みを掻き分けて、魔理沙は走る。
きわどい障害物ばかりの森の中を、箒に跨って飛ぶような腕前はない。かといって、魔法使いとして例に洩れず体力には自信がない。
そして、背後から魔理沙を追って迫る何匹もの妖精たち。まるで団旗のように両手に向日葵を抱えているこいつらにせよ、また先程の弾幕を放ってきた向日葵にせよ。
けしかけてきた犯人に関してなら、限りなく正解に近いであろう予想はついていた。何故、よりによって奴に狙われなければならないのか。長寿の妖怪というのはどいつもこいつも何を考えているのか判らなかったが。
奇襲を仕掛けられて、容易に迎い撃てる相手ではない。歩くだけでも億劫な分厚い黒装束のまま、今はただ逃げ回るしかなかった。

(……私って、こんなに弱気だったかしら?)

進行方向を、わずかに右に逸らす。直後、先程まで走っていた道筋を、妖精の放った光弾が貫いた。
いちいち振り返らないでも、こんな弱小妖精たちの攻撃など容易く見切れる。汗一つかかずに蹴散らせるはずだ。だというのに、何故それをしない?

(わからない。でも、もし手こずったら?絶対に何の失敗もしないって、保証はある?)

必ず勝てると。ずべてが上手くいくと。自分にすら嘘をつけない。こんな思いをした事は今までにない、それが余計に不安を煽った。
違ったはずだ、いつもの私ならば。どこまでも不遜で無謀だった。自分に絶対の自信を持っていた。
それは元来からの負けず嫌いによるだけでなく、たゆまぬ努力に裏付けされたものだ。自分で言うのも何ではあったがそれだけは確信している。
では、それ以前は?他人には見せないよう、独りで修練を積むようになった、それよりも昔の自分。やはり同じように、やんちゃで、自信に溢れていたように思う。

(それは……そう。あの人がいてくれたから。いつも見守っていてくれたから……)

何故いま、そんな事を思い出したのだろう。感傷を振り切るようにして、脱げかけた帽子を深く被り直す。
アリスの家から、もうかなりの距離を走ってきた。住処としてだけはなく、研究材料を探して何度も散策した魔法の森。記憶違いさえしていなければ、もうすぐ辿り着くはずだ。

(霊夢の心配……はするだけ無駄だし。今は自分の事を何とかしなくちゃ)

信頼、と言えなくもないような事を思ううちに、ようやく茂みを抜ける。
森の中にぽっかりと開かれた場所に佇む、黒い屋根の邸宅。そこは魔理沙の家だった。
彼女が屋内に溜め込んだ、選りすぐりのガラクタたち。その中にならば、この状況を打開できるようなマジックアイテムが一つや二つ転がっているはずだ。『だぜ度』が枯渇した影響で衣装も変わり、八卦炉すら持ち合わせていない彼女にとっては、ろくに掃除もしていない古道具の山にすがるしかない。

(ぶっ飛ばすのでも、ぶっ壊すのでも、ぶっ潰すのでもいい。さっさとこいつらをやっつけて、『だぜ度』を取り戻しに!)

胸の内に浮かんだ若干の余裕とともに、背後の敵へとわずかに振り返る。
が、何もいない。

「…………は?」

拍子抜けすると共にその場に立ち止まって、きょろきょろと左右から真上までも見渡す。が、魔理沙を追ってきていたはずの妖精たちの姿は何処にもなかった。まさか振り切ったわけではあるまいが。

(ハンデもあったわけだし、ね)

いい加減力の入らなくなってきた手を、ぱっと離す。先程から―――霊夢に蹴って寄越された時から―――襟を掴んで引きずってきた、煤と泥にまみれたアリスの頭が、ごとりと地面に落ちた。一向に眼を覚まさないが、どうせ死んではいまい。
逃げ切れたわけではないのなら、奴らは何処へ?疑問符を浮かべるのとほぼ同時に、近くの茂みがガサリとざわめいた。
咄嗟のことに、反応がおおいに遅れる。魔理沙が慌てて振り返ると、そこにいたのは。

「―――幽香っ!」

素手のまま、とにかく見栄を張るため適当に身構える。自分でも腰が引けているのはわかっていたが、構わずに相手を見据えた。
日傘を差しているせいで表情の覗えない女妖怪。予想は当たったとはいえ、唐突に彼女が現れるなどと思ってはいなかった。どこぞの門番がやっていた格闘術を意識しつつ、手刀をかざしたまま魔理沙が固まっていると。
幽香がほんのわずかにこちらへと歩を進めたかと思うと、彼女は唐突にその場に倒れ伏してしまった。

「…………?ちょっと、ねぇ!?」

わけがわからず、魔理沙は幽香の元へと駆け寄った。転がる傘を除けて、うつ伏せの彼女をひっくり返して抱き起こす。苦悶というほどでもなく、単に寝苦しそうな表情で、女妖怪は眼を瞑り眠っている。そして、彼女の懐からポロポロと零れ落ちる、それが眼に入った。

「これは……『だぜ点』!」

幽香を一旦下ろして、地面に積もった黒白の小山を手ですくい上げる。真理沙に反応して無数の『だぜ点』はやはり宙へと浮かび上がり、彼女の身体の内へと吸い込まれていった。
吸収した『だぜ度』を噛み締めるように、深く息を吐く。体感としては、アリスの隠し持っていた量よりだいぶ多い。が、自分の衣装を見下ろす限りでは、やはり特に変化は感じられない。

(……まだ、足りない。あと一つか、二つ。もう少しで元に戻れる)

問題は、魔理沙たちを襲撃した首謀者だと推していた幽香が、どうして意識を失って倒れているのかだった。見たところ負傷はしていないようだったが、ならば一体誰に何をされた?

(それに、何だろう。この感じ……)

アリス、幽香。昏倒する二人の少女を交互に眺めていて、胸中にわだかまるのは、既視感のように思えた。不安ではない。むしろ親を待ち焦がれる子供か何かのように、高鳴る鼓動が心地良くすらある。
その滾りが一瞬、ひやりと褪せる。上空から差した影に気付いて、魔理沙は転がるようにそこから退いた。
倒れ伏した幽香を避けるようにして地面に突き立ったのは、幾本もの細長い針だった。それを、……というより三角帽子に刺さった針を抜き、凝視して。魔理沙は驚愕に顔を歪めた。

(そんな、まさか―――)

意中で否定する暇さえ与えず、上空から第二撃が放たれてくる。舌打ちしつつ、魔理沙は駆け出した。曇り空のおかげでさして眩しくもない、空を―――その一点に浮遊する、赤と白の衣装を着た虚ろな表情の少女を見据えて、叫ぶ。

「霊夢!どういう事、やめて!?」

返事はない。その代わりとでもいうように、彼女が大幣を振ると、そこから次々と針が出現する。それらは途端に加速し、魔理沙目掛けて飛来してきた。
適当な方向へ二転、三転して針を避けながら、呼びかけるのを諦めて魔理沙は逃げ回る。が、上方から仕掛けてくる相手の方に分がある以上、このままではいずれ当てられるだろう。かといって、大事な我が家を盾にして蜂の巣にされるのは避けたい。再び森の中へと逃げ込むのが得策なのだろうが。

(……嫌。どういう状況であれ、霊夢から逃げるのだけは絶対に!)

『だぜ度』を取り戻せた、おかげと言っていいものかはわからないにせよ。すんなりと固まった決意と共に、立ち止まって。霊夢へ目掛けて両手を掲げ、魔理沙は唱えた。魔法を。

「イリュージョンレーザー!」

掌から放たれた白く輝く熱線が、霊夢を目掛けて一瞬のうちに伸びていく。それは彼女が振り上げかけた大幣に命中し、ジュッという音を立ててその先端を掻き消した。
立ち止まったせいで、霊夢の攻撃によって串刺しにされた三角帽子を、魔理沙は脱ぎ捨てる。ついでに針の掠めた頬からわずかに滴る血を拭いながら、霊夢を見仰いだ。

「アリス、幽香、それに霊夢。どういう原理かは知らないけれど、この三人を操ってる貴女は、いったい誰?」

「…………」

「答えるつもりがないのなら、私から言うわ。どうして、こんな事をするの……」

言葉が一旦途切れる代わりに、魔理沙は拳を握り締めて激情を堪える。
予感だけなら、心の奥底にわだかまりとしてあった。目の前に差し迫る核心を前にして、胸の鼓動が早まるのを音に聞く。
しかし魔理沙の心境などそ知らぬ様子で、宙に浮かんだままの少女はふと、手に持った大幣を見やった。もっとも先端が燃え尽きてただの棒切れになってしまったそれを、彼女はあっさりと他所に放り捨てる。
そして。
寝惚けているような朦朧とした両の眼が、ぱっと見開かれたかと思えば。霊夢は魔理沙へと視線を戻し、にやりと口の端を細めた。

「―――まだまだね。もっと修行しなさい、魔理沙?」

「魅魔、さま……!」

掠れた呟きに呼応するように、幾つかの雨粒が地面へと降り落ち始める。
額から水滴が垂れるのにも構わず霊夢が―――その身体を借りた悪霊が―――浮かべる微笑みは、人間よりも人間らしく、悪意に満ちていた。



≪ つづく ≫
つめつめこみこみ。
はい、例によって尺を間違えました。大☆増☆量!さながら前編がプロローグのように。
いっそ五話くらいにしようかと思いましたが、(前編)って銘打っちゃってますしね。

なんかもうこの時点で「『だぜ度』ってなんだよ、馬鹿か」とか思ってる自分がいます。
あとは、あれです。出しちゃいました。脈絡もなく。

え、アリス?嫌いです(えー)
転寝
コメント



1.喚く狂人削除
シリアスだ……でも『だぜ度』が全部持っていきやがるwww
2.名前が無い程度の能力削除
詰め込みすぎで中身がグチャグチャに潰れてるような内容でした。
3.名前が無い程度の能力削除
え?アリス?

大 好 き で す。
4.名前が無い程度の能力削除
アリス大丈夫かw
しかし、旧作と今の違いを説明するのに「だぜ度」以外に適当な言葉が思いつけなくなった。
どうしてくれるw
5.名前が無い程度の能力削除
えー・・・。幽香操るってどんだけよ・・・。萎えるわ・・・