Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

提灯

2008/09/19 18:23:53
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夜も更け丑三つ時と呼ばれる時間も過ぎた頃、宵闇の中に赤提灯がひとつ灯っていた。




少し前まで賑わっていたこの屋台も、今では残っているものは僅かばかりしかいない。

「さてと、私もそろそろお暇します。どうもご馳走様でした」

次にそういって席を立ったのは射命丸文。
今は取材ではなく飲みにきただけのようである。いつも連れている烏もいない。

「えーと、彼女はどうします?」
「うう・・・うふ・・うふふふふ・・・・」
「まったく、私と呑み比べなんてするから」
「いつもこんな感じだから、大丈夫うちは朝までやってるわ」
「はは、それじゃあお先に失礼します」

そういうと文は風を纏い飛んでいった。
そして屋台に残っているのは店主のミスティアと、すっかり潰れて机に突っ伏している魔理沙の2人っきりとなった。
魔理沙は右手に呑みかけの杯、左手に「二日酔い防止効果があるんだぜ」というキノコを持ったまま突っ伏していた。

「まりさー?だいじょうぶなのー?」
「・・・・うふふ・・・うふふふふふふふふ・・・・・・うぇ」

魔理沙は突っ伏しながら不気味に呻いている。

「ダメそうね。今晩もここに泊まっていくのかしら・・・仮にもここは妖怪の屋台なのに」

人間を襲うこともあるミスティアだが、屋台を出している間はそういうことも自重している。
だからこそこの屋台に人間も来るようになった。
しかしここに来る人間なんてそもそも数えるほどであるし、そのほとんどは何人かで来るし、さらに1人で来るような人間は本当に片手で数えるに足りる。
そして1人で来たあげく、たらふく酒を喰らって安心しきったように眠り出すなんて、それこそこの人間だけである。

「私ったら、人間から恐れられていないのかな・・・」

ミスティアは不満そうに呟いた。
これでもそこそこ人間に怖がられているという自覚はある。
相変わらず人間をからかうのも続けているし、少し前にも人間が書いているナントカという本に紹介された。
それなのにこの人間と来たら、こんな寅の刻までここでくだを巻いている。

「うーん・・・・まあ、いいか。ここでやらかすと巫女が怖いし」

少し悩んだようでは合ったが、結局ミスティアは毛布を引っ張り出してくる。
ついでに調理場の火を落し、提灯の火から蝋燭へと火を移す。

「魔理沙、まーりーさ。ダメかぁ、ずいぶんグッスリなことで」

しばらく肩を揺すってみたが効果はなく、仕方なくそのまま毛布をかけることにした。

「・・・・みあしゃま!」
「イタッ!」

魔理沙はミスティアにしがみついた。
急にしがみつかれたミスティアはそのまま地面まで倒れ、後頭部を強かに打ちつける。

「みまー、みましゃまー、あのね、まりさね、まりさね」
「っ~~~。ちょ、ちょっと待って~!」

バサバサと羽を動かして暴れるミスティアに対し、魔理沙は腹部に顔を擦り付けて引っ付く。

「みましゃまあったかーい」
「だれよ『みま』ってー!はーなーしーて!」

ミスティアがなんとか引っぺがそうとすればするほど、魔理沙は腕の力を強くする。

「いっちゃやだよう、まりさをおいていっちゃやだよう・・・うっく、えぐ・・・」

普段の姿からは想像もつかない位声健気に泣くので、ミスティアはなんとなく引き剥がせなくなってしまった。
しかし地面に直接転がっているのはどうにも背が痛んだので、とりあえず手に持っていた毛布を敷きその上へ魔理沙ごと誘導する。

「子守唄でも歌った方がいいのかしら」
「えへへ・・・みましゃまー・・・」
「ちっちゃな頃から悪カギで~♪」
「みましゃま・・・うるしゃい・・・」

夜風が蝋燭の火を消した。
久しぶりに、無理やりですが〆れる形になったので投稿。
妄想を垂れ流すのは楽しいけど、相変わらずSSの形に持っていくのは私の文才では難しいものです。
何も考えずに書ける後書きは楽しい。



衣玖「あのー、八雲さん?」
紫「メリー」
衣玖「え?」
紫「メリーって呼んで」
衣玖「ええと、では、メリーさん?なぜこんな辺鄙な雲の中までついてきているのでしょう」
紫「貴女と一緒にいたかったから・・・・じゃあダメかしら?それと呼び捨てでいいわ。敬語もなくなったらモアベター」
衣玖「(空気を読んでおきましょうか)もう、メリーったら、私は最近減っちゃって慎ましくも楽しいお仕事をさっさと終えて家に帰るの。邪魔したらダメよ!」
紫「っ・・・も、もっと、もっと言って!」
衣玖「(およ、これは・・・なんだか失敗したような気が・・・)聞いてなかったのメリー?もう、これ以上邪魔するのなら口をきかないわよ?」
紫「えっ!?ご、ごめんなさい・・・邪魔しないから、邪魔しないからお願い・・・お願い・・・私から離れないで・・・・蓮子」
衣玖「え、あ、よ?紫さん?どうしたんですか急に、大丈夫ですか」
紫「あっ・・・・・・え、えぇ、大丈夫よ。ごめんなさい取り乱して。今日のところは失礼するわ」
衣玖「あ、はい、それじゃあ」
紫「それと・・・またメリーって呼んでくれないかしら」
衣玖「え?えぇ、わかりました。メリー」
紫「ふふ、ありがとう。それじゃあまた会いましょう、必ず」

4番目さんへ
蓮子とちゅっちゅしたいよ~
島根
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
子守唄ってそれかW

確かに蓮子に似てると思ったさ!むしろそっくりさ!!
2.名前が無い程度の能力削除
幼児退行しまくりっすねまりささん。
ゆかりんいえ、メリーがとても可愛いです。
また後書きから始まるSSを期待。
3.道端から覗く程度の能力削除
どうして島根氏はあとがきとなるとこんなにも鬼才を発揮するのであろうか・・・やっぱり紫=メリー説は根強い人気がありますなぁ。氏の次回作とそのあとがきをわくわくしながら待っています。
4.名前が無い程度の能力削除
貴様……某スレを見ているな!
5.右足を挫く程度の能力削除
あとがきが秀逸すぐるw
あとがきだけを別作品として投稿しても十分いけるんじゃないかと。
6.名無し程度の能力削除
まりさかわいいよまりさ