Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

「紅」を名乗るからには・6

2008/09/10 07:59:32
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ちょっと間が開いてしまいましたが。

この作品は作品集30に1~4、31に5があります。
そちらを読んでからでないと、おそらく話の流れがわからないような仕様になっています。
それと、今回は慧音さんが出てきますが、若干壊れています。

能力についての独自解釈が1ヶ所だけあります。
それでもOKだという方は↓へ。



















妹紅が紅魔館に来てから数週間。

「ふわぁ~。すっかりここの生活にも慣れちゃったなぁ」

いまでは日常の(!?)風景にも慣れ、美鈴にナイフが刺さっていてもスルーできるようになった。
フランとの弾幕ごっこも、どうすれば気持ちよく負けることができるかを知った。
レミリアの思いつきも、どうすれば穏やかにやめさせることができるかも知った。

だが…

「慧音…いまごろ何してるんだろう」

気になるのは、やはり付き合いの長い慧音の事。
レミリアと友人の契りを交わしたなら、慧音との仲は親友以上のモノ。
おいそれと、ないがしろにできるはずもない。


朝食――――

「…はぁ」

「妹紅さん、考え事ですか?食が進んでいませんよ。それに、ナイフは両刃ではないので、そっちのほうは切れませんよ?」

サラリと突っ込んでくるのは、パチュリーの使い魔の「小悪魔」だ。
というか、小悪魔と呼ばれる理由がいまだよく分かっていない。

単に名前がないだけなのか、それとは別に真名があっても主であるパチュリーにしか明かしていないのか。

謎である。

「ん…あぁ」

すっかり上の空の妹紅。
一見すると、恋に悩む少女のそれとも言えなくないが、女の子同士なので、それもどうかと。

「ヒソヒソ(どうしちゃったんだろ?)」
「コソコソ(やっぱり、お嬢様にワガマm…ゲフン、色々と言われたからかしら?)」
「ゴニョゴニョ(レミィ、またなにかしたの?)」
「ボソボソ(そんなわけないでしょう!別にいつも通りに接していただけよ?)」

「…はぁ」

「「「「…」」」」

ここの空気。
はっきり言って、どんよりしている。

主要メンバーだけで朝食を摂るように計らったのはレミリアであるが、賛同したのは咲夜と美鈴である。
が、美鈴だけはなぜか朝食メンバーには選ばれていない。

理由は簡単。

美鈴の食べる量はハンパないからだ。

レミリア:少量の血入りの軽食。
パチュリー:捨食の魔法を会得しているため、食事はすでに趣味の領域。
フラン:人並み
咲夜:慎ましやかに。

これら小食メンバーが一堂に会する為、大食漢と言っては失礼だが、美鈴は省かれてしまった。

と、実に微妙な雰囲気のまま朝食は終わり、妹紅は「出かけてくる」と告げて空を飛ばずに徒歩で出て行った。


~~~少女移動中~~~


「こんな気持ちになったのは初めてだな」

言い表せない表情のまま、湖に石を投げつつ一人ごちる。
喧嘩を売ってくるチルノもおらず、辺りは静寂に包まれている。

そのあと、ボーっとしたまま歩き出して、主要な場所を巡ってみる。


博麗神社―――

「ちょっと、そんな辛気臭い顔したまま縁側でボーッとしないでよ。福の神が逃げるじゃない」

「この神社に福の神がいたとは、意外だな」

「なにしに来たのよ…」


アリス邸―――

「なによ、恋煩いかなにかかしら。そこまで暗い顔しなくてもいいじゃない」

「そうは言うが…好きな奴に会えない時期が来ないとこうならないか?」

「うっ…」


白玉楼付近 上空―――

「「「私たちの演奏を聞けっ!」」」

「いや、メルランのソロでいい」

「いらない子って言われた(メソメソ」

「鬱だ…」

「ちょっと!リリカ!!姉さん!!! なにしに来たのよ!!!!!」

「テンション高いな」

「うわーん!」


と、結局どこへ行ってもグダグダな気分は晴れないまま

とうとう日が暮れてしまった。


「ん?あぁ、そうか。今日は満月か」

見上げれば、まったく欠けていない月が出ていた。
どことなく赤みを帯びており、こんな日がレミリアは大好きなんだとか。

「妹紅?夕食でもそんな顔をしていられると、気が滅入るのだけど」

今朝がた朝食を採った部屋と同じ場所で夕食。
「こんなにもいい夜だから、いっぱい食べるわよ」とルンルン気分のレミリアが扉を開けると
そこには朝よりもテンションの落ちた妹紅がいた。

そのあとは、フランが来ようが、パチュリーが来ようが、まったく反応もせず
ただ運ばれてくる料理を口に運ぶという作業を淡々と進めるだけだった。

―――と

ずどーん!!

「むぐっ!?(なに!?)」
「もぐぐ、んんん~~~んぐ(なんか、門のほうだったよね)」
「もぎゅ…ぶふっ!!(まさか…げふっ!)」

三者三様の反応をし

レミリアとフランは、お行儀よく。よーく噛んで飲み込んでから事態の把握に乗り出し…

バンッ!!

「妹紅っ!! さぁ、迎えに来たぞっ!!!!」

「け、けーね!!??」

なんと、そこにはハクタク化した慧音が立っていた。
それには無気力状態だった妹紅も驚いた。

「ふ、ふふふ…あのレミリアに誘われた時からおかしいと思っていた。今日という日をどれだけ待ったことか」

「ちょい待ち!慧音、なんか勘違いしてない!?別にレミリアは悪くないんだけど…」

会話の最中にもズンズンと接近してくる慧音。
その姿は、圧倒的な威圧感に満ちていた。

「もこーを連れて行こうったって、そうは行かないんだからっ!」

それまで事態を把握できていなかった3人のうち、真っ先に動いたのはフラン。
夕食がたんまり乗ったテーブルをひっくり返し、慧音に飛びかかる。

テーブルをひっくり返した割には、テーブルも壊れずに元通り。料理もそーっと元通り。

咲夜ったら完璧ね!!

「ふっ、悪魔の妹か。いいのか?今日と言う日に私に戦いを挑んで」

「知らないよっ! もこーはお姉様のお友達だから、私にとってもお友達だもん!! 勝手は許さないもん!!!」

あくまで様子見なのだろう。
基本的な弾幕を展開して、スペルカードを使用する機会を待つフラン。
しかし

「私の能力を教えてやろう。歴史を創る程度の能力だが、使いようによってはこんなこともできる」

すると、フランの弾幕に向かって手をかざす。

「この弾たちは数日前に展開されたと言う『歴史』を制作。そして、撃ったのはフランドールではなく美鈴に改編」

するとフランが放ったはずの弾幕は、慧音に届く前に掻き消えてしまった。

「え、なんでっ!?」

「説明が必要か?ならば解説、頼むぞ」

はい。

弾幕を張るにはそれ相応の力が要ります。
魔力だったり法力だったり、信仰だったり神力だったりします。
しかし、恒久的に展開できるものではなく、ある程度の時間が経てば弱体化、もしくは消滅します。
数日間も展開しっ放しという訳には、当然できません。

威力も、使い手によって変化するのは周知の通り。

フランであれば、弱体化したとは言っても、ある程度の威力はあったかもしれないが
美鈴となってはどうだろう。…うん、きっと無理だと思う。
近接戦闘だったら数日は闘ってられるかもしれないけどね。

以上、解説終わり

「所々解説になっていない部分もあるような気がするが、まあいいだろう」

気付けば、フランの眼前にまで接近していた慧音
突然のことに反応が遅れた。

「ふえっ!?いつのまに!!」

すると、フランの肩を掴んで、思いっきり首を後ろに反らす。

「さて、しばらく黙っていてもら、お、う、か!!!」

ゴチン!!!

「へうっ!!?」

木材を鉄ハンマーで殴りつけたような、鈍い音がしたかと思うと、フランドールはその場に倒れた。
どうやら気を失ったようである。

おそるべし、ハクタクヘッドクラッシャー

「ふ、フラン!!」

それまでポケーッとしていたレミリアはフランが倒れたところに駆け寄る。
しかし、それはすぐに間違いであったと気付かされる。
取り返しは付かなかったが。

ちなみに、パチュリーはというと

「げふっ」

「夕食を喉に詰まらせて、咳こんだ拍子に喉をヤッってしまったようですね。しばらく食事禁止です」

別室で咲夜と小悪魔に看病されていた。
なぜ?と思った人は上の会話文を読み返してみよう!!

「お前が今回の元凶だな、レミリア。ふ、ふふふ、うふふふふふふ」

「ひっ!今、うふふって言った!!なぜ、これが恐怖だと言うの!?」

見れば、レミリアは気絶したフランを抱えたまま、ガタガタと震えていた。
妹紅も慧音の気迫に押されて、動けない。

「聞いたんだぞ、妹紅が昼間に暗い顔をしてどこへ行くでもなくブラついていたことを」

「き、気晴らしだったんじゃないの?」

もう慧音と目を合わせることが出来ないレミリア。
すると、ずずぃと接近する慧音

「ひっ!」

レミリアの脳裏には先ほどフランに炸裂したハクタクヘッドクラッシャー。
フランが気絶するほどの衝撃なのだ。はっきり言って受けたくない。

「気晴らしだと?ならば妹紅はいま笑っているべきだろう。なぜ暗い顔をして食事を採っていたんだ?」

「み、みみみ見てたの!?どこから」

「お前に答える義理はない」

「えええ、なんでそうなn…」

そう言い終わるかどうかの時に、慧音はレミリアを担ぎあげる。

「ふえっ!?」

慧音の肩にレミリアが乗っている。
イメージするなら、ヒーロー戦隊ものとかで悪者がヒロインをさらっていくような
そんな体制。

「ちょっと!降ろしなさいよ」

「許さん」

「ヒィッ!!」

「じゃあな、妹紅。これが終わったら迎えにくるからな」

ポカーンと口をあけたまま、慧音を見送ってしまう妹紅

遠くで

「もこー!さくやー!! 助け…いやああああああ!!!!!」

などという叫び声が聞こえる。

あわてて慧音の後を追って、別室に飛び込むと、すでに力尽きたレミリアがベッドに倒れていた。

衣服ははだけ、呼吸も荒く、顔も高揚しているレミリア。

何をされたかは想像してほしい。(おそらくその角で…

そして

「さぁ、妹紅。帰ろうか、私たちの家へ」

「わっ!ちょ、待ってよ慧音。レミリアー!!生きてるかー!!!」

「ん…んぅ……もこー」

力無く答えるレミリア。
ダメだ、目の焦点が合っていない。

結局連れ帰されてしまった。







続け
久々の更新となってしまいました。
いやぁ、なかなかバイトが決まらなくて書いてられるヒマが無かったデスヨ(言い訳

一応、次でラストの予定です。
というか、ハクタクけーねは別人格だと思い込んでいます。

あんな太くておっきいので突かれたら誰だって…(ヒギィ

caved!!!!
ティファーリア
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
なぜcavedされた女性(にょしょう)は顔が赤くなるのでしょうか。
その秘密を探る為私はそこで倒れていらっしゃるレミリア様の臀部に向かってキモケーネの角相当のモノを押し当てt(殺人ドール
2.喚く狂人削除
衣服ははだけ息も荒く顔は高揚しているお嬢様はもらっていきますね
3.ティファーリア削除
1>そこまでよ!!

2>もってかないで~

おかしいな、投稿する前はすんなり書いたはずが、いま見ると…ちょっと卑猥だ