レ「はぁ、前回からホントに四日ね」
フ「仕方無いよ、プロットは出来てたけど、修正に時間が掛かったんだから」
レ「もうカオス以外のなんでもないわよ」
フ「だって、ねぇ」
レ「さて、今回は永遠亭のメンツが壊れてるわ」
フ「僅かながらオリキャラも居るよ」
レ「嫌な人は『戻る』よ」
フ「そんな人は端から見てないと思うけどね………」
レ「さて、始まり始まりー」
私の名前はてゐ。
あ、てゐさん生きてたんスか。なーんてほざいたヤツ、後で竹林に来い。
さて、それはさて置き、今日は朝から空気が悪い。
別に、大気汚染だとかではない。
会話がないのだ。
「……………」
「……………」
普段なら仲の良い姫と師匠が一言も口を聞かないのだ。
どうやら私が帰ってきて直に入院した直後に何かあったらしい。
だが、鈴仙は何も教えてくれない。ケチンボめ。
他のイナバ達も同様だ。
一種のタブーに成りつつあるらしい。
「いい加減教えてくれてもいいんじゃない??」
「………ダメよ、私はまだ死にたくないわ」
「なによそれ」
食後に鈴仙に聞いたのだが、この反応。
しかも死にたくないって一体何事??
これは本格的に聞き込むしかないだろう。
鈴仙・優曇華院・イナバの証言
「姫さまや師匠には絶対に内緒よ??絶対だからね」
「はいはい」
「昨日ね、姫様が楽しみにしていた竹羊羹を師匠が食べちゃったの」
「それだけ??」
もしそれだけなら下らない事この上ない。
「……あ、師匠が!!じゃあねてゐ」
「くっ、下らない」
しかし、コレだけの情報で判断するには早すぎる。
もう少し聞き込もう。
イナバ・ゴンザレスの証言
「何この名前」
「師匠の付けた名前だから、で、何があったの??」
「永琳様が羊羹を食べた後よ、姫様が永琳様に向かって「何で食べちゃうのよ、似非18歳っ」って言ったんです」
「ああ、それで売り言葉に買い言葉で」
「他にも色々有ったみたいですよ??」
さて、続けてみるか。
イナバ・モモネクターの証言
「…………お願いだから名前はださいないでよ」
「ゴメン、もう出した」
「ぐすん、で、何が聞きたいの??」
「師匠と姫様」
「ああ、昨日姫様の羊羹を師匠が食べちゃったの」
「知ってる」
「その後ね、姫様が廊下を歩いていたら永琳様が反対から来たの」
「で、で??」
「互いに舌打ちして、弾幕へ」
「ああ、それで此処の天井、床が穴だらけなのね」
「絶賛修理中です」
邪魔しないように次に行こうか。
私??聞き込みで忙しいから修理はパス。
イナバ・チャップリンの証言
「師匠のこと??」
「そうそう、手伝いのアナタなら何か知ってるでしょ??」
「まあね、そうだなぁ、昨日姫様と弾幕をした後互いに罵り合ってたなぁ」
「どんな風に??」
「えーと「永琳が蓬莱の薬なんて作るから悪いのよっ」で、永琳様が「何言ってるのよ、アナタが作れって言ったんじゃないっ」
そして延長戦と言う名のプロレスへ。永琳様って強いんですね、姫様も凄かったですけど」
中々に愉快な事になってきたぞ、これは期待できる。
良い暇つぶしになりそうだ。
イナバ・マチョリーの証言
「いや、アンタ誰よ」
「マチョリーです」
「既に兎じゃないでしょ」
「この耳が有るじゃない」
「黙れムキムキ似非兎、皆ー侵入者よー」
「落ち着きなさい、情報が欲しいんでしょう??」
「まあね」
「教えてあげる」
個人的にはとっとと出て行って欲しいんだが。この筋肉ダルマ。
情報を聞いてからでも遅くは無いだろう。
「昨日の夕飯時よ、姫様は永琳様の食事をドッグフードにしたの」
「凄い嫌がらせね」
「で、それに激怒した永琳様は私をけしかけたわ」
「………師匠は認めてるのね、で??」
「姫様は全身複雑骨折、打撲数箇所で数十回リザレクションしたわ」
「ちょっとまて、アンタ絶対兎じゃないだろ」
「こんなか弱い兎を掴まえて何を言う」
何所の世界にムキムキで、身長が二メートル有って、テカテカと肌が光ってる兎が居るのよ。
あとその兎の耳、紫の髪とミスマッチ、あれ、誰かも同じだったような………。
まあいいか、兎に角似合ってない。
「さて、皆ぁー、侵入者よー」
「くっ、計ったわね!!」
「黙れ不審者、怪しすぎるわよ」
「まだ、まだ私は終われないっ」
「あ!!まてーーー」
凄まじい速さで庭に飛び出した筋肉似非兎は塀をあっさりと飛び越え竹林へと消えていった。
もう同じ妖怪と考えたくない。
蓬莱山輝夜の証言
「永琳ったら酷いのよ??私の楽しみにしていた羊羹を食べちゃうんだもの」
「はぁ、でケンカになっていると」
「その通りよ、でも私は謝らないからね。永琳が悪いんだから」
「まぁ、良いですけどね」
姫様って結構頑固者だからなぁ。
これは折れないだろう、となれば師匠を説得すべきか??
八意永琳の証言
「……………これで一撃ね」
「何を作ってるんで??」
「ゲルセミウムを混ぜた毒薬よ、大人の象も一撃ね」
「どんだけ混ぜてるんですか」
師匠の机の上には山のように詰まれた植物。
根っこも葉も付いたままだ。
確かゲルセミウム・エレガンスだったと思う。
「ふふ、これなら姫を百回はリザレクションさせられるわ」
これだからこの人は、一旦暴走しだすと手が付けられない。
一度リザレクションさせるべきだろうか??
えーと、私の大木槌はっと。
「完成ね、出撃よイナバ」
「へ??」
気が付くと、其処には変な鎧を着込んだイナバ達。
兜から出ている兎の耳がその証。
しかし、何なのだろうか、この西洋鎧イナバ軍団は。
「今こそ革命の時っ、古き政権体制は崩れ去るのよっ」
「いやいやいや、落ち着いて下さい師匠。もはや何を言ってるかは薄々解りますけど落ち着いて」
「私の弟子、諸君らの愛してくれたウドンゲは死んだっ、何故か??それは諸君らの目を覚ます為に他ならないっ」
「きゃあーーー鈴仙!!」
師匠の実験室の片隅、顔色真っ青、ガクガクブルブルぶくぶくと、色々ヤバイ事になっている鈴仙が居た。
とりあえず症状を軽く、適当に、見て毒だと判断する。
おそらくあの毒薬を飲まされたのだろう、ホントに見境ないな。
「私は諸君らの力を必要としている、ジーーーク・えーりん!!」
「「「「「「ジーーク・えーーりんっ、えーーりんっ、たすけてえーーりんっ」」」」」」
気が付いたら師匠の大演説は終わっていた。
そして、鈴仙は進化の証明にされていた。可哀想に。
「今こそ出撃の時っ」
「「「「「「ガンホー、ガンホー」」」」」」
ズドドドドと巨大な足音を立てて師匠はフルアーマーイナバを引き連れて行ってしまった。
「う、てゐ??」
「あ、生きてた」
「がはっ、ふふ、もう私ダメかもしれないね」
「何時に無く弱気じゃん」
「ほら、こんなに一杯血が出てる」
「うん、普通なら死んでるね」
「てゐ、お願い、師匠を…………」
がっくりと鈴仙の手は床に落ちた。
普通なら死んでいるだろうが、問題ない。
師匠特性のエリクサーを飲ましておいた。
吐血は体内に溜まったものだ、病は気から。
自分に酔って気絶まで出来るとは凄いな鈴仙。
「さて、なんか気絶した鈴仙の最後のお願い??を聞き届けますか」
部屋を一歩出ると、戦場でした。
西洋鎧の永琳軍、そして鎧武者の輝夜軍のそう決戦。
しかし、互いにイナバだ。
「うわぁ、何この喜劇」
目の前でまた一人のイナバがケチャップを吐いて倒れて行く。
演出細かいな、さすが私の部下。
「さて、姫様から止めるか」
スタスタと大木槌を持って姫様の下に向かう。
意外とあっさりと会えた。
「何、てゐ。私は見てのとおり忙しいの」
「解ってますよ、っと」
ズガンと頭に木槌を振り下ろし死なない程度で気絶させる。
これで輝夜軍は総崩れ。
後は永琳軍を止めればこのアホな騒ぎも止まるだろう。
「今よっ、今こそ古き政権の象徴を打ち倒すのよっ」
「うわっ、突っ込んできた!!」
盾を構え、槍を突き出し数多のイナバが突撃してくる。
ああああああああーー、痛い痛い。
チクショウ鈴仙め、解毒してやったのにリタイアしやがって、私なんだか凄い事になってるぞ。
「お困りのようね??」
「はっ、この筋肉質な声はっ!!」
「そう、筋革が終わって出番が無くなったマチョリーよ。でも私も改めて幻想入り。
終わった=幻想入りって事になったのよ」
「全然意味が分からないっ」
「まあいいわ、ゴンザレス、姫と永琳様から奪ったキーを」
「いいんでしょうか??」
「いや、止めろよゴンザレス」
「うるさいっ、ゴンザレス言うなっ」
手に持った二つの鍵を振り回しゴンザレスは駄々っ子のように叫ぶ。
その奇行を見て永琳軍の動きが止まった。
少なくとも足止めにはなったな。
「これが絶対勝利の鍵よっ」
「な、なんで畳から変なパネルが??」
「ゴルディオンてゐクラッシャー、リリーグ」
「はぁ??私そんなの知らないわよって私の木槌がっ!!」
モモネクターがパネルのスイッチを思いっきりグーで叩くと、私の木槌が金色に輝いていた。
そして、巨大化していた。
うわ、重っ。
「さあ、それを振り下ろすのよ」
「いや、無理、重い」
「ったく、情け無いわね」
そ、そうは言われても持っているだけが限界だよ、コレ。
「ちょーーと、明日の筋肉痛が凄くなるわよ??」
「へ??」
「私の能力、自他の筋肉を増強する程度の能力」
「うおぉぉぉぉぉぉぉ」
な、何??私の細腕(此処重要)から凄まじいパワーがっ。
「ふ、誰彼構わずムキムキにしたらてゐファンが嘆くわ、よって、パワーは落ちるけど外見はそのままよ」
「いや、今後もそうしてください、割とマジで」
さて、なんでかあふれ出してるこの力を振るわないとね。
「ゴルディオンッ、てゐスペシャルゥゥゥゥ。光にぃ、なぁぁれぇぇぇ」
「ば、馬鹿なっ、この私が、この私がぁぁ」
そして、永遠亭の半分が光になった。
これって私の所為??
「………姫様、すみません」
「はじめからそう謝ってくれたら良かったのに」
何も無い更地で師匠は姫様に頭を下げた。
うんうん、一件落着だね。
「ところで、この後どうします??」
「そうね、再建まで時間が掛かるし皆で今日は大広間で雑魚寝かしら??
私の部屋や永琳の部屋も光になっちゃったし」
そういえば、誰か忘れているような………
「でも、コレだけの大騒ぎでよく死者が出なかったわよね」
「本当ですね、不思議です」
うーん、誰だったかなぁ??
イマイチ思い出せない。
「永琳様っ、大変ですっ」
「どうしたのイナバ・チャップリン」
「すぐ傍の竹林で瀕死の鈴仙様が発見されましたっ」
「おお、鈴仙を忘れていたのか、納得だ」
いやぁー、師匠の部屋に置きっぱなしだったなぁ。
失敗、失敗。
「くっ、急いでICUにっ」
「永琳様っ、ICUは光になってますっ」
「ああもう、ここでオペよ」
「ええええ、幾らなんでも不潔ですよう、外ですよ??」
「問題ないわ、私は天才よ」
「いえ、訳解りません」
こりゃ、鈴仙死んだかな??
とりあえず姫様から血を分けてもらうか………
「ワタシハ、鈴仙優曇華院イナバ、デス」
「うお、鈴仙がロボットに!!」
<師匠がつけたから
分かりやすい理由ですね~
取り敢えずマチョリーに乾杯
( ・ω・)つ旦
さりげなく日和ふいたw
ところでマチョ(うー☆
永琳が師匠扱いされているのが気になりますた。
1>
( ・ω・)つ旦 乾杯
2>
元ネタは勇気でなんでもしてしまうあのアニメ。つまり○オ○イ○ー
3>
このネタは仕込んで楽しいいなぁ。
4>
おいおいその事はタブーだぜ??
5>
修正しますた。感謝。
もうどこにでも出てこれるなww
・・・ハッ、これはもしや今後の舞台になる場所に必ず現れるというフラグでは!(考えすぎ