「もこたあーん!!あいしてるう!!」
竹林でたけのこを掘っていたら輝夜に襲われた。色んな意味で襲われた。
油断していた私も私だった。こんなに夢中になるとは思わなかった。
「どっどけよ!!今いいところなのに!!」
「なによぅもこたんのいけず。もんぺ。サスペンダー。」
「ばかにしてんのか!?ていうか何指で顔なぞってんだよ!しかも鼻息荒いよ!」
「うふふふ。そうね、そうだったわね。もこたんはツンデレだったわね(はあはあ)」
「ばっっっ!ち、ちげーよこのクソニート!!」
あれ?
「『べっべつにお前のことなんてなんとも思ってないんだからな!!か、勘違いすんなよ!!』」
「勝手に次の台詞を想像するなー!」
「もこたん愛してるう!」
「へぐう!」
突っ込んでいるうちにわき腹にエルボーかまされた。
そうか。これはあれだな。私に喧嘩売ってるんだな?
これがお前の新たな戦い方なんだな?
よーし、受けてたとうじゃないか。
「ヤクザキック!」
ばきいっ
「めぎゃっ」
「ふん。輝夜め。油断したな。これが私の奥義・・・・・・」
「ふええ・・・・・ひぐっ」
「え」
見ると輝夜は膝を抱えて泣いている。
怪我をして擦りむいた子供のように泣いている。
終いにはえーりん、えーりんとすがるように従者の名前を呼んでいた。
なんだこれは。
これじゃあ私が何か悪いことをしたみたいじゃないか。
「ひぐっ・・・・・・ひっく・・・・・・えーりんもこたんがいじめるよぅ」
「う」
「わだじわるぐないのに・・・・・・ひぐっ・・・・・うえええ」
「うううう」
「びええええええええ!!!」
「わ、わかったから泣くな!!いくつだおまえ!××××だろ!!」
あ。
今、時が止まった。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「びええええええええええええ!!!!」
「あー!悪かったって!!で、でりかしーがなかったよな!!すまん!でも見た目は15ぐらいだから心配すんな!」
「びええええええええええええ!!!!」
「ごめん、ごめんってば!!ああもう頼むから泣き止んでくれ!!!」
本当は嫌だったが、本当に嫌だったが、私は輝夜を抱きしめ、あやすように背中をさすった。
「いくつになってもお前はその・・・・・・なんか認めるの嫌だけど綺麗だと思うから・・・・・・・」
言っとくが、こんなこと言いたくて言ってる訳じゃない。今は仕方ないんだ。
「びええええ・・・・・・ほんとう?」
う、上目遣いでこっち見んなよ。なんか変な気分になってくるだろ!
「あ、ああほんとうだとも。輝夜は綺麗だよ」
うわ。何言ってるんだ私!
「う・・・・・・っ・・・ぐず・・・・・・っ、もこだんは・・・・・・うっ・・・・・・あだじのごどあいじでる?」
「ああ・・・・・もちろ・・・・・・・」
「んなわけねーだろ!!このクソニート!!」
「びええええええええええ!!!!」
うわ、また泣き出しちゃったよ。
なんでこいつ泣き止まないんだよ。早くたけのこご飯食べたいのに!
泣きたいのはこっちだ。
・・・・・・・・・・・・はっ!
今気づいた。
これはもしかしたらこいつの新しい嫌がらせかもしれない。いいや。きっとそうだ。十中八九嫌がらせだ。
こんな簡単なことに気が付かないとは。なんてこった、私。
「ど、どうせ嫌がらせなんだろう!わかってるぞ!め、目障りだから消えな!」
「ちっちがうもん!!わだじ、もごだんのごどが大好きだもんっ!大好きだからいじめちゃうんだもん!」
「そんな愛情表現いらねーよ!ていうかやっぱ嫌がらせだったんだな!?」
「うっ・・・・・・ち、ちがうもん!たまには素直になろうって思ったんだもん!!」
「たまにはっていつもこうだろ!?愛してるとか言って鼻息荒くしたり変なところに手をかけたり!ああもう目障りだからとっとと消えろ!」
「うわああああん!!えーりんもこたんがいじめるよー!」
「いじめてねーよ!」
泣きたい。
早く帰りたい。
早く帰って、慧音のあったかいご飯を食べたい。
「うっ・・・・・・・ぐずっ・・・・・・ひ、ひどいよう・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「もこたんのこと・・・・・・だいすきなのに・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「うぅ・・・・・っ・・・・・ずっ・・・・・・」
「・・・・・・・・」
ち、ちがうぞもこたん。断じてやりすぎたとか、かわいそうだとか思うなよもこたん。これはやつの戦略なんだ。そう、新しい戦い方なんだ!泣いて顔を赤くしてる姿がかわいいとか、上目遣いにくらりとくるとか、だいすきなんて言われてハートにズキュンときてるなんて事は決してないんだぞもこたん!
「う・・・・・・っ・・・・・・・」
「か、輝夜・・・・・・・」
だから、こ、こうしているのはこいつが泣き止まないからで・・・・・・。
「もこたん・・・・・・」
「輝夜・・・・・・」
「・・・・・・もこたん、あったかい」
「・・・・・・」
決して、望んでやってることじゃない。
だって、こいつは憎むべき対象で、宿敵で、散々喧嘩してきて、これからだってずっとそうである筈で・・・・・・
だから、こうなったのは私のせいじゃない。こいつのせいだ。
全部全部こいつが悪いんだ。
「姫えぇー!どうされましたか!?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「藤原ぁー!よくも姫をおおおお!!ぶっ殺す!!!」
「ま、待て勘違いすんな!こいつと私は決してそういう関係じゃ・・・・・・・!」
「私の姫をおおおお!!!たぶらかしたな貴様ああああああ!!!あまつさえ泣かせやがってええ!」
「ち、ちげーよ!あ、あいつが勝手に泣いたんだよ!うわあちっ!聞けよ月の煩悩!」
「アポロ13」
「うげえええええええ!!」
「やっぱり、もこたんがいじめられる所を見るのは楽しいわあ」
殺しときゃよかった。
おわり
竹林でたけのこを掘っていたら輝夜に襲われた。色んな意味で襲われた。
油断していた私も私だった。こんなに夢中になるとは思わなかった。
「どっどけよ!!今いいところなのに!!」
「なによぅもこたんのいけず。もんぺ。サスペンダー。」
「ばかにしてんのか!?ていうか何指で顔なぞってんだよ!しかも鼻息荒いよ!」
「うふふふ。そうね、そうだったわね。もこたんはツンデレだったわね(はあはあ)」
「ばっっっ!ち、ちげーよこのクソニート!!」
あれ?
「『べっべつにお前のことなんてなんとも思ってないんだからな!!か、勘違いすんなよ!!』」
「勝手に次の台詞を想像するなー!」
「もこたん愛してるう!」
「へぐう!」
突っ込んでいるうちにわき腹にエルボーかまされた。
そうか。これはあれだな。私に喧嘩売ってるんだな?
これがお前の新たな戦い方なんだな?
よーし、受けてたとうじゃないか。
「ヤクザキック!」
ばきいっ
「めぎゃっ」
「ふん。輝夜め。油断したな。これが私の奥義・・・・・・」
「ふええ・・・・・ひぐっ」
「え」
見ると輝夜は膝を抱えて泣いている。
怪我をして擦りむいた子供のように泣いている。
終いにはえーりん、えーりんとすがるように従者の名前を呼んでいた。
なんだこれは。
これじゃあ私が何か悪いことをしたみたいじゃないか。
「ひぐっ・・・・・・ひっく・・・・・・えーりんもこたんがいじめるよぅ」
「う」
「わだじわるぐないのに・・・・・・ひぐっ・・・・・うえええ」
「うううう」
「びええええええええ!!!」
「わ、わかったから泣くな!!いくつだおまえ!××××だろ!!」
あ。
今、時が止まった。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「びええええええええええええ!!!!」
「あー!悪かったって!!で、でりかしーがなかったよな!!すまん!でも見た目は15ぐらいだから心配すんな!」
「びええええええええええええ!!!!」
「ごめん、ごめんってば!!ああもう頼むから泣き止んでくれ!!!」
本当は嫌だったが、本当に嫌だったが、私は輝夜を抱きしめ、あやすように背中をさすった。
「いくつになってもお前はその・・・・・・なんか認めるの嫌だけど綺麗だと思うから・・・・・・・」
言っとくが、こんなこと言いたくて言ってる訳じゃない。今は仕方ないんだ。
「びええええ・・・・・・ほんとう?」
う、上目遣いでこっち見んなよ。なんか変な気分になってくるだろ!
「あ、ああほんとうだとも。輝夜は綺麗だよ」
うわ。何言ってるんだ私!
「う・・・・・・っ・・・ぐず・・・・・・っ、もこだんは・・・・・・うっ・・・・・・あだじのごどあいじでる?」
「ああ・・・・・もちろ・・・・・・・」
「んなわけねーだろ!!このクソニート!!」
「びええええええええええ!!!!」
うわ、また泣き出しちゃったよ。
なんでこいつ泣き止まないんだよ。早くたけのこご飯食べたいのに!
泣きたいのはこっちだ。
・・・・・・・・・・・・はっ!
今気づいた。
これはもしかしたらこいつの新しい嫌がらせかもしれない。いいや。きっとそうだ。十中八九嫌がらせだ。
こんな簡単なことに気が付かないとは。なんてこった、私。
「ど、どうせ嫌がらせなんだろう!わかってるぞ!め、目障りだから消えな!」
「ちっちがうもん!!わだじ、もごだんのごどが大好きだもんっ!大好きだからいじめちゃうんだもん!」
「そんな愛情表現いらねーよ!ていうかやっぱ嫌がらせだったんだな!?」
「うっ・・・・・・ち、ちがうもん!たまには素直になろうって思ったんだもん!!」
「たまにはっていつもこうだろ!?愛してるとか言って鼻息荒くしたり変なところに手をかけたり!ああもう目障りだからとっとと消えろ!」
「うわああああん!!えーりんもこたんがいじめるよー!」
「いじめてねーよ!」
泣きたい。
早く帰りたい。
早く帰って、慧音のあったかいご飯を食べたい。
「うっ・・・・・・・ぐずっ・・・・・・ひ、ひどいよう・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「もこたんのこと・・・・・・だいすきなのに・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「うぅ・・・・・っ・・・・・ずっ・・・・・・」
「・・・・・・・・」
ち、ちがうぞもこたん。断じてやりすぎたとか、かわいそうだとか思うなよもこたん。これはやつの戦略なんだ。そう、新しい戦い方なんだ!泣いて顔を赤くしてる姿がかわいいとか、上目遣いにくらりとくるとか、だいすきなんて言われてハートにズキュンときてるなんて事は決してないんだぞもこたん!
「う・・・・・・っ・・・・・・・」
「か、輝夜・・・・・・・」
だから、こ、こうしているのはこいつが泣き止まないからで・・・・・・。
「もこたん・・・・・・」
「輝夜・・・・・・」
「・・・・・・もこたん、あったかい」
「・・・・・・」
決して、望んでやってることじゃない。
だって、こいつは憎むべき対象で、宿敵で、散々喧嘩してきて、これからだってずっとそうである筈で・・・・・・
だから、こうなったのは私のせいじゃない。こいつのせいだ。
全部全部こいつが悪いんだ。
「姫えぇー!どうされましたか!?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「藤原ぁー!よくも姫をおおおお!!ぶっ殺す!!!」
「ま、待て勘違いすんな!こいつと私は決してそういう関係じゃ・・・・・・・!」
「私の姫をおおおお!!!たぶらかしたな貴様ああああああ!!!あまつさえ泣かせやがってええ!」
「ち、ちげーよ!あ、あいつが勝手に泣いたんだよ!うわあちっ!聞けよ月の煩悩!」
「アポロ13」
「うげえええええええ!!」
「やっぱり、もこたんがいじめられる所を見るのは楽しいわあ」
殺しときゃよかった。
おわり
輝夜がやけにかわいいが最後で全部持ってかれたww
俺はけーもこに嫉妬するてるよが好きだ。ぜひ執筆してください。
レスがついてる・・・・・
皆さん本当にありがとうございます。今後の励みとさせていただきます。
以下コメント返し
>1 甘くしよう甘くしようとはしてたのですが、妹紅が、「頼む、それだけは後生だからやめてくれ」、と涙目で訴えてきたので、慧音に全部食べてもらいました。
いつも貴方の作品を楽しんで読ませていただいております。感激です。
>2 どきどきした結果がこれで申し訳ありませんw
でも反省はしていないんだぜ!
>3 て・・・・・てるよがかわいいd・・・・・・てるよはかわいいよね!えーりんが鼻血出しちゃうぐらい!
>4 全ては輝夜の思い通りというわけです。おお、輝夜怖えぇ。
>5 けーもこに嫉妬するてるよだ・・・・・と・・・・・・?
なんとなくもこたんが涙目になりそうな展開ですね。わかります。