少しだけ涼しくなってきた頃
「あたいのターン!ドロー!」
「ちんちん…もうチルノのドローカードは無いから負けだよ?」
「リグル…食べてもいい?」
「駄目!しがみついても駄目!むしろ離せ!」
バカルテット四人は相変わらず遊んでいた
いまやって居るのは、香霖堂で買って来たカードゲームである
「…飽きた…」
「ちん…流石に毎日やっていたら飽きるよね…」
「うん…」
「…そうなのだ…」
珍しく、四人ともその意見に賛成した
「でも、何か遊ぶものあるの?」
リグルが意見をすると、チルノとミスチーが考え込む
因みに、ルーミアは考えていない(と思われる)
「プロレスごっこ!」
「…この前、暑さで氷のリングが溶けたから禁止した」
「ちん!皆で本を読むのは?」
「…皆で本を呼んでいたら、どの本の技が強いか皆で言争って
美鈴さんに『拳法をそんな風に使っちゃ駄目!』っていわれた挙句に
ミスチーは胸に人差指つきたてられて、チルノは正拳突きを真正面からカウンター取られて
僕は、暹氣虎魂って虎の気の固まり喰らって吹っ飛ばされ!
ルーミアは殺意の波動を出す前に『瞬獄殺でる前にデコピンで余裕でした』
ってされた事、皆忘れたの!?」
「うっ…」
「ち、ちぃん…」
「わ、わは…」
そこそこ体を鍛えていたバカルテットだが、美鈴の前に倒れた
拳法の道は、険しいのである
「でも、他に何すればいいのさ」
「ちん!リグル何か案はあるの?」
「…え~と…」
リグルが両手を組んで考え込む
それを、周りの三人がわくわくしながら待っているが
「ごめん、何もないや」
「リグル使えない」
「ちんちん」
結局何も案が出なかったので、振り出しに戻るはずであったが
「…そうなのだ麻雀しよう」
「「「えっ!?」」」
この場に殆ど発言しないルーミアが救世主となった
「ルーミア、麻雀の道具は?」
「大丈夫なのだ、この前仕事に行ったときに、休憩時間に皆が遊んでいたやつ
古いの使わないからって貰ったのがあるよ」
「早速、『あさどり』ってやつをやろう!あたいの最強な所を見せてあげるわ」
「ちん…『あさどり』…じゃなくて『麻雀』だよ、チルノ」
こうして、バカルテット四人は次の遊びを見つける事になった
そして、一時間後…
「ミスチー!それロン!」
「ちん!?」
「チルノ…それフリテンだから上がれない」
「そうなのか…」
何とか四人とも、麻雀のルールを覚えて
季節外れの炬燵の上で、ジャラジャラ遊んでいた
幸いな事に、リグルが麻雀を知っていて符計算ができた事が幸いした
「今回は、チルノが一位だね」
「ふふん、当然あたいは『最強』なんだから」
リグルにそういわれて、チルノが無い胸を張る
「ちんちん、結構楽しいね」
「次は負けないのだ」
「よーし、僕も次は上がるぞ!」
このような感じで、バカルテットは麻雀をするようになった
それと同時に、皆の打ち方もある程度分かりやすくなった
「ロン!あたいったら最強ね」
チルノは、常に大物狙いで、他人のリーチにも
『引かぬ!媚びぬ!省みぬ!』なうち方だが
意外と他の人に振り込む事は無かった
着いた仇名が『氷帝チルノ』
「ちん!それポン!…チー!…ツモった~!」
ミスチーは狙いどころになると、鳴いた
点数は余り高くない役が多かったが
その分、早上がりには滅法強かった
着いた仇名が『鳴きのミスチー』
「ツモ!面前ツモ、タンヤオ、ピンフ…満貫!」
リグルは、その場に応じて打ち手を変えた
始めにきたハイパイで、どの役に行くのかを
見定めるのが得意だった
ついた仇名が『クロシャツのリグル』
「…え~と…三暗刻…トイトイ…」
ルーミアは、宵闇妖怪の名前の通り
常に、ダマテン(テンパイしてもリーチかけない)
で通していた、たまにリーチをかけた時は
『…それ、食べていい?』
のおまけオプションと共に、かなりの高確率で上がるため
ついた仇名が『ダマ食いの宵闇』
四人とも、それなりに麻雀ができるようになって来た頃
「…なにかあたい達だけのルール作らない?」
トップで上がったチルノが、そう告げた
「ちんちん…面白そうだね」
「…まあ、無茶なものじゃなければ…」
「いいと思うのだ」
皆が、チルノの意見に賛成してルールを考える
そして、様々な意見が出されて…
一つのルールが付け加えられた
「…じゃあ、今日はここまでにしようか?」
「ちんちん!了解」
「ふぁ…あたい…眠い…」
「…また明日なのだ…」
取っておきのルールが決まって、皆が一旦解散する事になった
そして、次の日…
「みんな~おはよう!」
「ちん!チルノおはよう」
「おはようチルノ」
「…むにゃむにゃ…おはやうなのだ…」
何時もの遊び場である、紅魔館の前に集まり
そして、何処で麻雀をしようかとしていたら
「あっ!皆~!」
紅魔館の門の前から、誰かが傘を差して特攻してきた為
「「「「散開(よ、だね、なのか、♪)!」」」」
皆、同じタイミングで避ける、そして四人が固まっていた所は本の一瞬後…
見事なクレータが出来上がっていた
そして、クレータの中から、金髪の吸血鬼が元気に飛び出した
「リグル、チルノ、ルーミア、ミスチー!私も遊びに入れて」
「当然、フランも一緒に遊ぼう」
「ちんちん、フランも遊ぼう」
「おはようなのだ、フラン!」
「僕は一向に構わん!」
紅魔館の主の妹…フランドール・スカーレット
地下に長らく封じ込められていたが
色々あった挙句に、今は門の前に遊びに来ている
バカルテットと色々人生勉強をしている(用は遊んでいる)
「あ、でも…」
リグルがフランの前で、少し腕を組む
「…もしかして駄目?」
フランが、仲間はずれにされるのかと、心配そうな顔になる
「駄目じゃないんだけど…」
リグルが首を降ると今日は皆で、
特別ルールで麻雀をすることになっている事を話す
「ちん…あと、場所を探さないと」
リグルとミスチーがフランにそう言うと
フランが少し考え込んで
「えっと…遊ぶ場所教えてあげるから、私も一緒に遊んでいい?」
そう皆に告げる
その言葉に、四人が少し話し込んで、出た回答をリグルが話す
「麻雀は難しいから、フランはこの本読みながらやってもいいよ」
「うん!それじゃ案内するね!」
フランが羽をパタパタさせながら、紅魔館の中に皆を案内する
「ここなら、大丈夫だよ!」
そう言って、フランが連れて来てくれた所は
「…門番隊の詰め所に、こんな所あったんだ」
「ちん、テーブルも用意してあるよ」
「皆!すぐに準備しよう!あたいが一番な所を、フランにも教えてあげるんだから!」
「はい!雀牌もってきたのだ!」
門場隊宿舎の傍にある、小さな小屋だった
「えへへ、私の秘密の場所だよ?」
フランがそう言うと、皆が羨ましそうに見つめる
そんな皆に、フランが嬉しそうに話しかける
「ねえねえ!?早く麻雀やろう?」
「うん、そうだね」
「ちんちん!はい、点棒」
「サイコロ用意したよ」
「山も積み立てたのだ」
こうして、フランの隠れ家でバカルテット+フランの麻雀大会が行なわれる事になった
「一回目は、フランにわかってもらう為に、練習にしよう?」
リグルの案は、皆に賛成されて
フランに教えるための、遊びのようなものになった
「えーと…それ…ロン?」
「うん、上がりだね」
「ちんちん、フラン結構凄い」
「やるわね、フラン」
「…負けられないのだ」
四人で麻雀を行う為、半荘事に最下位が一人交代になることになる事と
特別ルールに乗っ取って遂に、五人の麻雀大会が始まった
「フラン、それロン!」
「わっ…やられた…コンテニューしてもいい?」
「わは~…フランもコンテニューできないのだ」
「…うう、残念」
一回目はフランとチルノとルーミアとミスチーであった
チルノが優勢であったが、最終局面で
「あっ!チルノ、それロン!」
フランがまさかの清一ドラ4で、逆転
チルノが最下位で一回戦が終る
「むぅ…な、なかなかやるじゃない、フラン」
「えへへっ!」
そして、チルノがリグルと交代するのだが…
「チルノ…ルールね」
「わ、分かってる」
リグルに言われて、チルノが特別ルールに乗っ取り
「えい!」
上着を脱ぎ去った
特別ルール…それは『最下位は、服を一枚脱いでいく』
というものだった
今のチルノは、上着を脱いだだけ
勝負はまだまだこれからだった
「次に行くのだ!」
「「「「お~!」」」」
こうして、麻雀大会はドンドン進行していった
「え~と…次で最後にしようか?」
リグルの言葉に、皆が頷く
今の状態は
リグル…下着にマント一枚
ルーミア…下着に闇纏わせている
ミスチー…下着とニーソのみ
チルノ…シャツとドロワーズ
そしてフランだが…
「うぅ…皆強いよ~」
ドロワーズ一枚であった
流石に、一日で四人に勝てるほど、麻雀は甘くない
「…どうしする?これでやめる?」
流石に、リグルもやめようかとしていたが
「やだ!絶対に勝つんだもん!」
フランがそれを拒否すると同時に、
皆が改めて最後の席に着く事になった
そして、南二局の時点で…
「え~と…」
リグル持ち点…32000点
「ちんちん…フラン」
ミスチー持ち点…28000点
「…もうやめよう?」
チルノ持ち点…27000点
「ひっぐ…やだ!絶対に勝つまでやる!」
そして、フラン持ち点…13000点
はっきり言って、絶望的であった
まだ、何とか後が残っている三人に比べて
フランは、最後の一枚…
精神的余裕が全く違う為に
それが運をも支配していた
そして、その局
「…フラン…ごめん、それロン…」
「ふぇぇ…」
チルノが満貫をフランに叩き込む
これで、フランの点数は5000点
もう後が無い状態に追い込まれる
そんな時…
「妹様~御飯もうすぐできますよ~…」
小屋の中に、誰かが入ってきた…
中に居た五人がそちらの方を向くと
「…あれ?皆なにをしてるんですか?」
「「「「美鈴?」」」」
四人が美鈴の方を向く
「うわーん、めーりん!」
そして、フランがドロワーズ一枚のまま、美鈴に抱きつく
「い、妹様?その姿は!」
「うん…あのね?」
フランが、麻雀をしている事をはなして、今自分が負けそうなことを美鈴に伝えた
「…分かりました…では、妹様の代わりに私が『代打ち』する事にしましょう」
美鈴がそう言うと、フランの代わりにテーブルに着いた…
「…ねえ…リグル…ミスチー…ルーミア」
「ん、なに?チルノ…」
「ちんちん…」
「…わは…」
麻雀大会が終って、もう少しだけフランの秘密の小屋に居るバカルテット
「もう、このルールやめようね」
「…うん…」
「ちんちん…」
「…わは…」
結果は、南三局で終了…箱になってしまったからだ
「リグル、それロンですよ『緑一色』」
「ミスチーもそれロン!『紅朱雀』」
「ごめんね、チルノちゃん『チュウレンポウトウ』」
…親番のフランの代打ちであった、美鈴によって
三人とも、綺麗に箱の中を空っぽにされた
そして、美鈴の一言…
「紅魔館で、私は一番麻雀が弱いんですよ?」
その言葉を聞いて、バカルテットは決意した
「「「「もう絶対に賭け事はしない!」」」」
とりあえず、一番の問題はそれよりも
「…フランの服…裾短い…」
「ちん(真っ赤)」
「…マントがあるだけ、僕はましか」
「…うぅ…仕事あるのにどうしよう…」
罰ゲームとして美鈴に渡された、フランの服を着て
どうやって自分の家に帰るかが、目下の悩みであった…
結論『脱衣麻雀はゲームが一番』
おぜうさまにだけは勝てる気しねぇw
現場のおっちゃんらは確かに麻雀好きが多い。
チルノとみすちーはワンピースだからちょっと不利ですね。
…って脱衣麻雀て!!!ww
能力は有効活用して下さいww
お嬢様は。うん。
しょうがないよね。運命だもの。
アリスは人形使って他人の牌を見る。
魔理沙はイカサマしそうだが、案外美鈴みたいに真面目にやりそう。
…あの人か。あの伝説の雀聖か…!
霊夢は別に運がいいというわけではなく、ただ勘が鋭いだけだからなぁ
何もせずに天和は無いだろう
>7
危険を察知する程度の能力をもつ不死身の霊夢だな
この流れで『幕張』な展開を期待してしまいした…(土下座)
この役が分からない・・・
どんな役なのか・・・
紅朱雀は『緑一色』とは逆に、赤い物(一、五、七、九のソウズ、中)だけで
上がるもので、一のソウズが鳳凰である事から『紅(赤い)朱雀(鳳凰)』と
なずけれていた、マイナーな役で本来なら清一(混一)、トイトイで終る所もある
ミスチーは鳥だから、それにちなんで
緑一色は緑のハイ(二、三、四、六、八のソウズ、発)で上がる
リグルには、ある意味ふさわしい役
『チュウレンポウトウ』は本当は「九連宝燈」
つまり『⑨連宝燈』…チルノ!(笑)
後、リグルが言った『どの本の技が強いか!』で美鈴が使った技は
ミスチー→心血愁(ラオウがレイに)
チルノ →マッハ着きにカウンター(オロチ克己に烈海王が)
リグル →トラの気の塊(魁男塾より、桃の必殺技)
ルーミア→デコピンで余裕でした(とある高名なゲームの達人の一言)
…が元ネタになっております
気づいた人いるかな?